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相続の全知識|手続き・順位・相続トラブルを回避する全手順
2016年07月28日

相続の全知識|手続き・順位・相続トラブルを回避する全手順

Souzoku

相続(そうぞく)とは、被相続人が残した財産や様々な権利・義務を、残された相続人が包括的に承継することを指し、亡くなった人(被相続人)の生前所有していた財産(遺産)をその配偶者(妻・夫)や子供、あるいは孫が受け継ぐことをいいます。亡くなった人(遺産の持ち主)を「被相続人」、遺産を受け取る人を「相続人」と呼びます。

注意すべき点は、遺産相続に関わる相続人が複数いる場合、全ての遺産は相続人全員の共有物となり(この場合の相続人を「共同相続人」と呼ぶこともあります)、遺産分割が終わるまで、1人が勝手に遺産を処分することはできません。その際、遺産相続において、「相続人は誰で」「遺産をどう相続するか」を共同相続人全員で話し合って決めなければなりません。

では、相続を行う場合「誰が相続できて、誰ができないのか」、また「何が相続できて、何が相続できないのか」、そして「どうやって遺産相続するのか」を知ることが重要になります。

もし、あなたが遺産相続を行う場面にいるとき、あるいはこれから遺産相続に関わるなら、これからご紹介する内容が必ず役に立つことをお約束します。
 

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  目次
相続手続きの全体像と知っておくべき留意点
法定相続人|相続権がある人とない人
相続の順番と法定相続分
遺産相続の対象となる財産と金額の確認方法
遺産相続で覚えておくべき3つの方法とその特徴
相続を行うときの一般的な手順と流れ
遺産相続時に遺言書があった場合
遺産の相続時に遺留分の侵害を受けた場合
遺産相続でトラブルを避ける全手法
簡単に全ての戸籍を取得する方法
遺産相続では相続税にも注意が必要
相続問題を専門家に相談する場合
まとめ

 

相続手続きの全体像と知っておくべき留意点

遺産相続は、被相続人が亡くなると同時に開始し、原則として自動的に遺産の全てが相続人に受け継がれていきます。このとき、特別な法律上の手続きや届出などは必要なく、相続人は被相続人が亡くなったことを知らなくても、相続は開始されます。
 

遺産相続の大まかな流れ

遺産相続の手順と期限

参考:遺産相続には期限あり|遺産相続の期限別で行う7個の手続き一覧

 
ご覧の通り、中には期限のあるものもありますので、できるだけ早めの対応をする必要があります。

 

遺産の相続は親族とのトラブル開始を意味する

プレジデントオンライン」で公表されていたデータによると、1年間に亡くなる人の数は約100万人といわれ、家庭裁判所に持ち込まれる相続関係の相談件数は2010年には約17万件に上り、この10年でおよそ2倍というペースで増大しているということが言われていました。

 

図:遺産相続の相談件数推移

遺産相続の相談件数推移

1年間に亡くなる人の数は約100万人なので、17万件というのは全体の17%にあたる。一般の家庭ではよほど深刻な事態にならないと裁判所まで行かないだろうから、相談に行かないまでも問題が起きているケースまで含めれば、全体の30~40%は相続でもめているかもしれない。

さらに、財産が少ない人のほうがもめるケースが増えている。遺産分割事件の件数を見ると、財産5000万円超の人では横ばい傾向にあるが、5000万円以下の人は年々増加している
引用元:財産が少ないほどモメる -全解決!遺言・遺産相続の困り事【1】

 

図:財産が5,000万円以下の人のトラブル増加推移

財産が5,000万円以下の人のトラブル増加推移

引用元:財産が少ないほどモメる -全解決!遺言・遺産相続の困り事【1】

 

相続財産が5,000万円を超える人は専門家に相談するなど、早くから対策を立てていることが多く、また、財産が多ければ、比較的分けやすいため問題が起きにくいといったことがありますが、グラフを見てのとおり、遺産相続に関するトラブルは圧倒的に5,000万円以下の方が多い結果となっています。

 

遺産相続では「揉め事になるような財産はないから大丈夫」という意識のある家庭にこそ起きやすく、自分では相続で揉めるような遺産は無いとはいっても、都内に家が1軒あれば数百万円〜数千万円という価格になります。

遺産相続でもしない限りは普段目にすることのない大金が動くとき、もめごとが起きやすいといえます。平等に分けることが難しいときや、大金を目にしたときほど人の心理は変わってきますので、そんなトラブルを避けるためにも、最後までお付き合いください。
参考:データで見る遺産相続トラブルの推移

 

 

法定相続人|相続権がある人とない人

遺産相続には、遺産を相続できる人とできない人がいます。まずは誰が相続できて、誰が相続できないのかを見ていきましょう。

 

相続権がある人|法定相続人

基本的には下記にあたる人が遺産相続できる対象、相続権のある相続人になります。

 

亡くなった人の配偶者(夫・妻)は必ず相続人になる

配偶者とは法律上、婚姻届を提出した者のことを言い、配偶者は常に相続人になります。しかし、内縁関係は含まれず、法人も相続人にはなれません。

また、被相続人の子、直系尊属・兄弟姉妹も相続人になることができますが、全員が相続人となる訳ではなく、民法では【相続できる順位】を一位から三位まで定めています(血族相続人)。
血族相続人は、上の順位がいない場合だけ繰り上がって相続することができるため、例えば被相続人の子(第一順位)がいれば直系尊属(第二順位)や兄弟姉妹(第三順位)は相続人になりませんが、被相続人の子がいない場合は直系尊属が繰り上がって相続人になり、直系尊属もいない場合は兄弟姉妹が繰り上がって相続人になります。
なお、第一順位から第三順位まで全員がそろっていたとしても、相続できるのは一番順位の高い血族相続人(+被相続人の配偶者)だけということになります。

 

代襲相続なら甥(姪)も相続人になれる

代襲相続とは、本来相続人になるはずだった子や兄弟姉妹が、被相続人が死亡するより前に死亡していた場合、その子孫が代わりに相続となる制度です。

代襲相続は、被代襲者が死亡、【相続欠格】、相続人排除の扱いを受けた場合にのみ成立します(相続放棄は含まれません。)。また、被代襲者が死亡し、代襲者も死亡していた場合、代襲者の子が再代襲相続することが可能です。もっとも、被代襲者が兄弟姉妹である場合は、この再代襲相続は発生しませんので、注意しましょう。
 

(子及びその代襲者等の相続権)
第八百八十七条 被相続人の子は、相続人となる。
2 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。
引用元:民法第897条

 

非摘出子でも相続人になれる

嫡出子は婚姻の届出をした夫婦の間に生まれた子供のことをいい、非嫡出子は婚姻関係のない男女の間の子をいいます。この場合、父親が「認知」しなければ非嫡出子は相続人になれず、非嫡出子の相続分は嫡出子の半分となります。詳しくは【誰でも分かる遺産相続の順位パターン55選】をご確認ください。

 

養子も相続権がある

遺産相続では、養子も実子と全く同様に扱われますので、養子は実父母と養父母の両方から相続することができます。ただし、特別養子縁組の場合は実父母との間で相続は発生しません。
参考:養子の相続における注意点|養子縁組の効果と相続税対策

 

再婚した配偶者

婚姻届を出した配偶者も相続権を持つ相続人ですから、再婚で新たに配偶者となった人も相続人になります。詳しくは「遺産相続における被相続人の役割と生前にできる事とは?」「相続人になれる4タイプの人と相続人をラクに探す方法」をご覧ください。

 

異母兄弟には相続権がある

相続を行う際に、異母兄弟の存在が発覚する場合がありますが、例えば両親に離婚の経験があって、前婚の時に子どもがいた場合はその子どもも相続人になり、相続権が認められています。
参考:異母兄弟にも相続権あり|相続人に異母兄弟がいた場合の相続
 

相続権がない人|相続欠格など

次に相続権がなく、相続人になれない人を確認しましょう。

 

内縁の夫(妻)

内縁の配偶者は基本的には相続人には含まれませんが、「遺言書」で相続する対象を指定すれば相続人扱いとして遺産相続の当事者とすることはできます。
参考:遺言書の5つの効力と無効になる15の事例
 

(遺言による相続分の指定)
第九百二条 被相続人は、前二条の規定にかかわらず、遺言で、共同相続人の相続分を定め、又はこれを定めることを第三者に委託することができる。ただし、被相続人又は第三者は、遺留分に関する規定に違反することができない。
2 被相続人が、共同相続人中の一人若しくは数人の相続分のみを定め、又はこれを第三者に定めさせたときは、他の共同相続人の相続分は、前二条の規定により定める。
引用元:民法第902条

 

元配偶者

離婚などをして婚姻関係がなくなれば相続権はありません。もし子供がいた場合で、父(母)の血縁関係にあるのであれば「嫡出子」として扱われます。また、婚姻関係がなく産まれた子も親が認知しておくことで相続権を与えることができます。

 

再婚相手の連れ子

配偶者は相続人ですが、前の夫との間に生まれた子どもは相続人ではありません。そのため、配偶者の連れ子に遺産を残したい場合は、あらかじめ養子縁組をするか、遺言により財産を遺贈する必要があります。

 

法に触れる行為をした者はなれない(相続欠格)

法定相続人になれるはずの人(推定相続人)でも、下記の要件に触れるような行為をすると、相続権が剥奪され、相続人にはなれないとされています。(民法第891条)

 

相続人の欠格事由

一 故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者
二 被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。
三 詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
四 詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者
五 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

引用元:民法第891条

 

遺言書の偽造を行った者はなれない

民法第891条3号・4号に該当する項目ですね。被相続人の相続に関する遺言を偽造、変造、破棄、隠匿した者は、相続人としての相続権を失うことになります。
 

三 詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
四 詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者
五 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者
引用元:民法第891条

 

孫は原則として相続権はない

孫は、代襲相続人とならない限り、相続権はありません。孫が遺産相続を受けるケースを知りたい方は下記の記事を参考にして頂ければ幸いです。

▶︎法定相続人の範囲と順位|法定相続人の全てがわかる相続知識
▶︎遺産相続で孫に遺産を残したい人が知っておくべき3つの方法

 

相続権を奪われた人|相続廃除

民法第892条では、被相続人に対して虐待や侮辱を与えた相続人に対して、被相続人が該当の相続人から相続権を奪うことができるとしています。
 

(推定相続人の廃除)
第八百九十二条 遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。
引用元:民法第892条


ただ、892条では相続人廃除の対象となるのは遺留分をもつ法定相続人のみとしていますが、遺言書でも廃除をすることが可能です。(民法第893条)
 

(遺言による推定相続人の廃除)
第八百九十三条 被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。
引用元:民法第893条


詳しくは「相続欠格とは|相続権を剥奪する相続欠格・廃除の全て」をご覧ください。
 


遺産相続に関するお悩みは弁護士へご相談ください

遺産相続に関する悩みは尽きる事がありません。「相続人同士のトラブル」や「養子や隠し子がいた場合」など、遺言書などで相続人排除の扱いを受けたなどのお悩みがあれば、相続問題に詳しい弁護士への相談をしてみましょう。


 

相続の順番と法定相続分

遺相続には順位があると聞いたことがある人も多いと思います。しかし、どういった順位で遺産が相続されていき、「自分は何番目になるのか?」「いくらもらえるのか?」といったことは知らない場合がほとんどではないでしょうか?
 

相続の順番 

相続人には相続の順番が決められており、以下のように民法で定められています。
 

第一順位:被相続人の子供

子供が既に死亡している場合、その子供の直系卑属(子供や孫)が相続人となります。
 

第二順位:被相続人の直系尊属(父母や祖父母)

父母も祖父母もいる場合は、相続人により近い世代の父母の方を優先します。
 

第三順位:被相続人の兄弟姉妹

兄弟姉妹が既に死亡している場合はその子供が相続人となります。第三順位の者が相続人となるのは、第一順位の人も第二順位の人もいない場合(各順位者が相続放棄をした場合も含みます。)です。
参考:国税庁|相続人の範囲と法定相続分

【関連記事】
法定相続分の割合と法定相続分で分割されないケースまとめ

 

法定相続分|一般的な遺産相続の順位

遺言書などがなく、特別な事情がない場合は下記のような順番で遺産相続が行われていきます。亡くなった人(被相続人)に夫や妻(配偶者)がいる場合、どんな場合でも配偶者は必ず相続人になります。

表にすると下記のようになります。
 

相続人

全員の遺留分

相続人の遺留分

配偶者

子供

父母

兄弟

配偶者のみ

1/2

1/2

×

×

×

配偶者と子供

1/2

1/4

1/4

×

×

配偶者と父母

1/2

2/6

×

1/6

×

配偶者と兄弟

1/2

1/2

×

×

×

子供のみ

1/2

×

1/2

×

×

父母のみ

1/3

×

×

1/3

×

兄弟のみ

×

×

×

×

×

表参照:法定相続分の基礎知識|法定相続分の範囲
 

遺産分割のパターン

この他のより詳しい相続順位や解説などは、誰でも分かる遺産相続の順位パターン55選」をご覧ください。


 

遺産相続の対象となる財産と金額の確認方法

遺産相続を行う上で、どんなものが遺産として相続の対象になるのかを見ていきましょう。また、相続開始後の財務的なスケジュールもの載せておきますので、合わせてごらんください。

参考:相続の手続きを行う際の流れと期限|手際よく行う為の全手順

 

家、土地など

家、土地が亡くなった人の所有物である場合は権利書がありますので、まずは権利書に記載されている人の名前を確認します。権利書は法令上「登記済証」と呼ばれていて、「登記済証」あるいは「登記済権利証」と記載されているものが該当します。

万が一権利書が見つからない、紛失してしまった場合でも、法務省では「登記済証(権利証)を紛失しただけでは,登記記録上の権利には何らの影響もありません。▶︎参考」としていますのでご安心ください。

ただ、悪用されるとも限りませんので、差し迫った危機や不安があれば、所定の手続きを踏んでおく必要があります。
 

紛失した権利証を不正な登記(犯罪)に利用される差し迫った危険があるというような,具体的な不安がある場合には,3か月ごとに不正登記防止申出の手続をしていただくことになります。
引用元:法務省|不正登記防止申出の制度について


この手続きの正式名称は「事前通知」と言いますが、詳しい内容は、「法務省|不動産登記の電子申請(オンライン申請)について」をご覧いただければと思います。ただ、説明が難しく手続きも面倒ですので、司法書士や弁護士にご相談いただくのが良いかと思います。
▶︎相続が得意な弁護士を探す場合はこちら

 

不動産の評価額を算出する場合

相続財産として不動産の評価額を算出する場合、【固定資産税評価額】【路線価格】【実勢価格】などの算出基準がありますが、遺産をどのように分け合うかの私的な話し合いにおいて、どの算出基準を採用すべきという法律的な定めはありませんので、どの算出根拠を採用しても構いません。

 

ですが、具体的に金額がいくらですと表示されているのは【固定資産税評価額】のみになります。単純にわかりやすさを求めるのであれば【固定資産税評価額】を採用することになりますが、固定資産税評価額は市場価格とは相当乖離があるため、留意が必要です。

 

【固定資産税評価額】は、市町村から郵送される「固定資産税納税通知書」に記載されていますので、それで確認するか、法務局で手続きをすることもできますが、詳しくは「土地を相続した際の相続登記の手順と方法」をご覧ください。

 

銀行預金など

預金の正確な金額を知りたい場合、銀行に残高証明書を発行してもらう方法があります。 自分が相続人であることがわかる【戸籍謄本】【身分証明書】【印鑑】を持参すれば、残高証明書を発行してもらえます。
参考:相続時の残高証明書の全手順|預貯金相続の基礎知識
 

銀行預金を確認する方法

正確な残高を知りたい場合、「亡くなった当日の残高証明書」を発行してもらうのがベストです。「亡くなった当日の残高証明書」は、そのまま税務申告にも利用できます。他の日付の残高証明書は税務申告には使用できませんので、注意してください。

 

残高証明書の発行手数料は銀行によって異なりますが、だいたい500円~1,000円までの間が多くなっています。
参考:預貯金の相続は口座の凍結に注意|預貯金の相続をする全知識

 

どの銀行に預金があるかわからない場合

被相続人の口座があるであろう金融機関に「残高証明書の申請場所」と「残高証明書発行に必要な書類」などを電話で問い合わせてみましょう。【戸籍謄本】【身分証明書】【印鑑】を持参すれば、とりあえず調べてはもらえます。

 

家族に連絡をしないで作った口座等が発見されるのは珍しくないので、金融機関では、口座を開設した支店だけでなく全支店を対象にしてその銀行に預金がないかをすべて調べてもらうことができます。

 

株などの有価証券

銀行預金等と同様に残高証明書を発行してもらうのをおすすめします。手続き方法も預金等と同様です。証券会社は手続きが簡単なところが多く初めての方でも安心できます。

遺産相続の話し合いをする場合は、銀行預金と同じように亡くなった日現在の価格で判断するのがベストです。相続税の申告時の株価の評価方法は下記の通りです。

 

1.亡くなった日の終値の価格

2.亡くなった日の属する月の終値の平均価格

3.亡くなった日の前月の終値の平均価格

4.亡くなった日の前々月の終値の平均価格

 

上記4つのうち、一番低い価格が税務申告の価格として採用されます。非上場株式等で税務申告が必要な場合は、税理士に相談することをおすすめします。
▶︎税理士を探す場合はこちら

 

自動車

自動車の中に車検証が備え付けられているので、まずはそれを確認してみましょう。 ローンやリースで自動車を購入していた場合、車検証に記載されている所有者氏名が自動車販売会社やリース会社の名前になっているのが確認できるはずです。この場合は、相続手続きは不要です。

 

しかし、自動車の耐用年数は6年ですから、相続開始時点で無価値である場合も多いです。その場合、あえて相続手続きをせずに乗り続けても問題が生じることは少ないです(ただ、相続放棄を希望する場合はリスクが大きいので避けるべきでしょう。)。

もし売却や廃車手続きを行う場合は、相続人全員の印鑑証明書があれば手続き可能です。

 

自動車の査定額を確認する方法

自動車の価格を算定しなければならないケースはほとんどありませんが、どうしても価格算定が必要な場合は、同程度の中古車の価格を参考にすると良いでしょう。

もし同程度の中古車価格が存在しない場合には、新品で購入したときの小売価格から減価償却費相当額を引いた金額が算出価格となります。

 

貴金属類

資産価値のある貴金属類は、名義を変えるといった手続きそのものが存在しませんが、形見分けを行う場合のことを考えて、きちんと保管をしておくとよいでしょう。保存状態などがよい場合、価値が下がらずに相続できる場合があります。

 

貴金属類の金額を確認する方法

貴金属類も自動車と同じで、価格を算定しなければならないケースは滅多にありません。どうしても価格算定が必要な場合は、同程度の物の市場取引価格で判断されるのが一般的です。

ただし、国税庁では「一般動産の価額は、原則として、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する。」となっていますので、税務署も「査定が困難な場合は専門家の意見を参考にする」というのが一般的な姿勢のようです。
参考:国税庁|一般動産の評価

 

借金(住宅ローン、クレジットなど)

もし返済中の場合は、ローンの明細書や契約書が残っていますので、それらの書類を確認する必要があります。住宅ローンやクレジットは、そのローンのついている住宅を相続した人が引き受けるのが通常ですが、そのような引受は金融機関の承諾が必要です。

つまり、住宅を相続する代わりにローンも相続するということです。このへんの手続きをしっかりやっておかないと、もらう物はないのに借金だけ引き受けることになる場合もありますので、注意が必要です。

住宅などの手続きがわからない場合は、司法書士か弁護士に相談されることをおすすめします。


遺産相続における財産の確認は相続問題が
得意な弁護士
へ相談する事をおすすめします

 


 

借金の確認をする方法

住宅ローン等の残りがある場合は、金融機関に残高の確認をとります。残高が把握できたら、誰がローンを引き継ぐか決め、金融機関にローン引き継ぎの届け出をすることになります。

 

もしこの届け出をしなくても、ローンの支払いを相続人の一人が続けていれば、金融機関は何も言ってくることはありません。しかし、相続人の一人のローン支払いがなんらかの理由で滞った場合、 金融機関は相続人全員にローンの支払いを請求してきます。

 

他の相続人は家や土地を相続していなくても、ローンの払いを断ることはできません。このようなことを防ぐためにも、ローン引き継ぎの手続きはきちんと済ませておきましょう。

もし住宅もいらない場合は、支払いを避ける方法として「相続放棄」という手段があります。詳しくは「相続放棄の必要書類すべてと相続放棄をすべきでないケース」をごらんください。

 

生命保険金

まずは保険証券等を確認しましょう。受取人に個人名が記載されている場合、原則として、その保険金は受取人が全額受け取る権利があるので、特に話し合う必要はありません。原則通りで問題ない場合は、受取人に指定された方がそのままもらってください。

 

もし受取人の指定がない場合は、相続人が法定相続分に従って受け取る権利があります。ただし、相続人で話し合って合意すれば、配分を変更することも可能です。

 

生命保険金の確認方法

原則として、受取人に指定された方が全額受けとることができるため、通常は遺産分割協議をする必要のない財産です。つまり、民法上は相続財産としていません。しかし、税務申告では「みなし相続財産」とされ、「相続税」として納税しなければいけない資産のため注意が必要です。
参考:生命保険文化センター|保険金・給付金 の請求から 受取りまでの手引

 

みなし相続財産とは?

本来は相続財産ではないのですが、被相続人の死亡を原因として相続人の手元に入ってきた財産のことを言います。

 

みなし相続財産とされるもの(相続税法第3条)

 

(相続又は遺贈により取得したものとみなす場合)
第三条 次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該各号に掲げる者が、当該各号に掲げる財産を相続又は遺贈により取得したものとみなす。

一 被相続人の死亡により相続人その他の者が生命保険契約
二 被相続人の死亡により相続人その他の者が当該被相続人に支給されるべきであつた退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与(政令で定める給付を含む。)で被相続人の死亡後三年以内に支給が確定したもの
三 相続開始の時において、まだ保険事故(共済事故を含む。以下同じ。)が発生していない生命保険契約
四 相続開始の時において、まだ定期金給付事由が発生していない定期金給付契約
五 定期金給付契約で定期金受取人に対しその生存中又は一定期間にわたり定期金を給付し、かつ、その者が死亡したときはその死亡後遺族その他の者に対して定期金又は一時金を給付するもの
六 被相続人の死亡により相続人その他の者が定期金(これに係る一時金を含む。)に関する権利
引用元:相続税法第3条

 

みなし相続財産には「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があり、非課税限度額以下であれば、全額が非課税となります。

 

【相続税の課税対象となる金額の計算例】
==夫が死亡し、妻が4,000万円、子が1,000万円の生命保険金を受け取った場合==

妻:(500万円×2人)×4,000/5,000=800万円

  4,000万円ー800万円=3,200万円…課税対象金額

子:(500万円×2人)×1,000/5,000=200万円

  1,000万円ー200万円=800万円…課税対象金額

参考:みなし相続財産とは | みなし相続財産について抑えておくべき


 


遺産相続に関するお悩みは弁護士へご相談ください

遺産相続に関する悩みは尽きる事がありません。「相続人同士のトラブル」や「養子や隠し子がいた場合」など、遺言書などで相続人排除の扱いを受けたなどのお悩みがあれば、相続問題に詳しい弁護士への相談をしてみましょう。

 

 

遺産相続で覚えておくべき3つの方法とその特徴

遺産相続で具体的にどう相続するかを選択する方法が3つありますので、その方法をご紹介します。

 

単純承認で行う場合:遺産の全てを相続する

相続人がそのまま全ての遺産を相続することを単純承認と言い、プラスやマイナスの財産もそのまま引き継ぐ方法になり、民法では「相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。」と規定されています(民法第920条)

単純承認で注意が必要になるのは、民法第921条にもあるように、「相続開始後の相続財産処分」「相続放棄後の財産隠匿」「自分のために消費した場合」「悪意を持って財産目録に記載しなかった場合」は無効となり、単純承認したものとみなされますので注意が必要です。
 

(法定単純承認)
第九百二十一条 次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。
一 相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。
二 相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。
三 相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。ただし、その相続人が相続の放棄をしたことによって相続人となった者が相続の承認をした後は、この限りでない。
引用元:民法第921条

 

単純承認で遺産相続をする手順

単純承認は3カ月の期間内に相続放棄や限定承認をしなかった場合にも単純承認したものとみなされますが、それ以前に行うのであれば、特定の手続きなどは必要ありませんので、遺産分割協議で自由に決めて構いません。
 

単純承認は借金も引き継ぐので要注意

プラスもマイナスの財産も全てを引き継ぐのが単純承認です。プラス分が多い分にはあまり問題になりませんが、明らかにマイナス分が多い、あるいは多いかもしれないという場合は、「相続放棄」か「限定承認」を選ぶ必要が出てきます。

詳しくは下記の記事を参考にしていただければ幸いです。

▶︎遺産相続には期限あり|遺産相続の期限別で行う7個の手続き一覧
▶︎単純承認で相続する際に必ず知っておくべきことまとめ
▶︎相続放棄の全て|申述手順と知っておくべき注意点まとめ

 

限定承認で行う場合:遺産の一部を相続する

限定承認は単純承認とは違い、プラスの財産の範囲内でマイナス財産を相殺し、プラスの財産が残ればその分を相続するという方法です。マイナス分が少なければプラスになりますし、マイナスの財産がプラスを超えていても差し引きゼロにすることができます。
 

(限定承認)
第九百二十二条 相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることができる。
引用元:民法第922条

 

限定承認を推奨するケース

1)プラスの財産とマイナスの財産がいくらあるか分からない場合

被相続人に多額の借金があるかもしれないし、ないかもしれないという不確定要素が多い場合、一旦限定承認を行って借金の調査を行った上で、もし借金の方が多い場合はマイナス分として超過している部分を相続財産の限度として、弁済を行うことができます。

 

2)相続人が家業を受け継いで再建を図る場合

この場合は相続放棄をせずに、限定承認を行い家業の再建を図った方がよ良い場合もあります。このあたりの判断は相続人によりますが、どうあがいても再建が絶望的なら相続放棄を選択しても良いかもしれません。

 

3)相続財産の中に家宝などがある場合

遺産の中に宝石類や価値のある家宝がある場合、限定承認をした上でその家宝の鑑定人評価額を弁済することで競売にかけられずに手元に残すことができます。

 

限定承認で遺産相続する手順

限定承認は「相続開始を知った時から3か月以内にしなければならない」とされています。
 

(相続の承認又は放棄をすべき期間)
第九百十五条 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
引用元:民法第915条


この3か月以内に限定承認の申述をしないと法定単純承認が成立してしまい、限定承認をすることはその後できなくなりますし、一度この期限内に限定承認を行うと撤回はできませんので、この点も気をつけないといけません。(民法第919条

 

1:相続が始まったことを知った日から3ヶ月以内に相続財産目録を作成し

2:「限定承認申述書」を家庭裁判所に提出します。

 

限定承認の特徴

限定承認は相続人が単独で行うことはできず、民法では「相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。(民法第923条)」と定められています。

相続人の中にひとりでも反対する人がいる場合には限定承認を行うことはできませんので、注意が必要です。詳しくは「限定承認とは|限定承認を利用すべきケースと申立ての方法」をご覧ください。

 

相続放棄を行う場合:遺産の全てを放棄する

相続放棄は、「私は相続財産を一切受け取りません」という宣言で、いくつかの必要書類を書いて家庭裁判所に持っていくことで完了します。相続放棄がよく使われるケースとしては、『被相続人の借金を相続したくない時』が一般的です。

 

相続放棄の手順

相続の開始があったことを知った日から 3カ月以内に家庭裁判所に申し立て、プラスの財産もマイナスの財産も放棄することを伝えます。
 

第九百三十八条 相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
第九百三十九条 相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。


相続放棄をして相続人は、初めから相続人でなかったものとみなされるため、相続放棄者の子や孫が代襲相続人となることはありません。

 


長男の子供である子(孫)は、一般的には代襲相続人となる資格がありますが、相続放棄の場合は代襲相続が発生することはありません。

つまり、自分が相続放棄をすると自分の子供に相続権が移ることはありませんので、安心して下さい。
引用元:相続放棄をした場合に代襲相続はできない|再代襲相続の条件

 

相続放棄が必要な場合とそうでない場合

『被相続人の借金を相続したくない時』が一般的ですが、その他の例としては下記の場合が考えられます。

 

・他の相続人と揉めたくない場合

・特定の相続人に相続を集中させたい場合

 

このような場合にも有効な手段です。

 

相続放棄を行う手順

相続放棄を行うには幾つかの書類と手順が必要になります。

(1) 相続放棄申述書
(2) 被相続人の住民票除票(または戸籍附票)
(3) 申述人(相続放棄する方)の戸籍謄本
(4) 収入印紙(800円)
(5) 400円~500円程度の所定の切手


【関連記事】
▶︎相続放棄の必要書類すべてと相続放棄をすべきでないケース
▶︎相続破棄をする場合の手続きの流れと注意点
▶︎相続放棄をした場合に代襲相続はできない|再代襲相続の条件
▶︎相続放棄の申述手続きと相続放棄で負債をゼロにする全手順

 


 

相続を行うときの一般的な手順と流れ

遺産相続を行う上で、どのような流れや手順で相続が行われていくのか、基本的な流れを確認しておきましょう。

 

相続開始から遺産分割までの流れ

遺産分割の流れ

 


まず確認すべきは遺言書の内容です。遺産分割は遺言内容には従わなければならないため、遺言書の有無は大きく今後の流れを左右すると言えます。

特に問題もなく遺産分割が進むのであれば良いのですが、もしトラブルになった場合の流れはだいたい一緒になります。遺産分割調停を申し立て、調停委員を交えながら協議していくことになります。

もし調停でも決着がつかないようであれば審判に移行しますが、このような状況であれば弁護士への依頼を検討されても良いでしょう。
▶︎相続問題が得意な弁護士の選び方

遺言による分割をする場合

被相続人が遺言書を残していた場合、遺言書に記載されている内容で遺産分割を行う必要があります。遺言書でできることに関しては「遺産相続時に遺言書があった場合」の項目をご確認いただければと思いますが、基本的には遺族で話し合うことはなく、そのまま記載のある内容で遺産相続をすることになります。

 

詳しくは「遺産相続時に遺言書があった場合」をご覧ください。

 

遺産分割協議で分割する場合

遺言書がない場合、誰がどの財産を話し合って決めなければならず、この話し合いを遺産分割協議と呼びます。詳しくは「遺産分割協議を円滑に進める手引き」をご覧ください。

 

まずは相続人の確定を行う

遺産分割協議は相続人全員で行うため、誰が相続人なのかを把握しなくてはいけません。そこで、被相続人の出生から死亡までの除籍謄本、改製原戸籍等を請求し、その戸籍謄本等により相続人を確定させていく作業が必要です。

 

遺産分割協議を相続人全員で行うということは、もし後から相続人が登場した場合また面倒な協議をやり直す必要が出てきますので、相続人の確定は最初にやっておくことが後々の面倒を避ける一番の近道だったりするわけです。

※これはかなり大変な作業です。本籍を何度も移転(転籍)していると、その分必要な戸籍謄本等の数も増えていきます。

 

相続財産の調査を行う

次に相続財産の調査を行い、どんな財産があるのかを確定させましょう。相続財産の調査について、詳しい調べ方は「遺産相続の対象となる財産と金額の確認方法」をもう一度ご確認いただければ幸いです。

 

話し合いによる遺産分割協議を開始する

遺産分割協議には相続人全員が参加する必要があり、相続人の誰かが参加していないとその協議は無効になりますので注意が必要です。協議が成立したら「遺産分割協議書」を作成し、相続人の数だけ作成し全員の署名・押印をして各自1通づつ保管することになります。

 

遺産分割協議書の作成

遺産分割協議で話し合った内容をまとめ、遺産分割協議書として作成します。遺産分割協議書を作成したあと、相続人全員が署名・押印をすれば、各関係機関で名義変更手続きなど相続手続きを進められるようになります。

参考:遺産分割協議書の全て|サンプルと正しい書き方

 

遺産分割調停で分割する場合

次に遺産分割調停で分割する方法を確認しておきましょう。

 

話し合いができない場合に申し立てる

一部の相続人が協議に応じなかった場合や、遺産分割協議で話し合いが進まない場合に行うことになります。遺産分割については「調停前置主義」というものがあるので、初めから審判の申立てをすることも可能ですが、まずは調停になるのが一般的です。

 

遺産分割調停を開く手順

1:遺産分割調停申立書を作成する

申し立て書の雛形や書式は各家庭裁判所で用意されているので、あらかじめ申し立てをする裁判所に問い合わせを行うのが無難です。【記入例】【ダウンロード

 

2:遺産分割調停申し立て書を提出する

被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に提出して遺産分割調停の申し立てをします。
 

3:調停費用

・被相続人1人につき1200円
手数料(収入印紙)のほか、郵便切手や、戸籍謄本・住民票・その他各種資料等を添付する必要があります。

 

4:遺産分割調停で話すこと

遺産分割調停では、一般的に以下の事項について段階的に内容を確定していくことになります。

 

・相続人の法定相続分の範囲の確定・確認

・遺産の範囲・評価の確定

・特別受益・寄与分の有無・評価の確定

・具体的相続分の確定

・遺産分割方法の確定

 

5:遺産分割調停が不成立になった場合、自動的に審判に移行する

ここで話がつけば遺産分割に移行しますが、遺産分割調停においても話がつかなかった場合には遺産分割審判に自動的に移行されます。別途で審判申し立てをする必要はありませんので、そのまま調停員の指示に従ってください。

詳しくは「遺産分割調停の完全手引き|遺産獲得を有利に進める方法」をご覧ください。

 

相続手続きは誰がするのか?

相続の手続きは様々な書類や見たこともない書面を送らなくてはいけないため、一見難しそうに思うかもしれませんが、ほとんど自分で行うことが可能です。ここでは自分で行う方がいい場合と、そうでない場合を解説します。

 

自分で遺産相続の手続きをするべき人と専門家に依頼すべき人

【自分ですべき人】

・相続財産が預貯金と細かい価値のあまりない雑貨のみ

・相続人の人間関係がとても良好

・平日の昼間に役所等へ出かける時間がある

 

【専門家に依頼するべき人】

・面識のない相続人がいる

・相続財産の配分で争いがある

 

インターネットの普及で情報が簡単に入手できるようになったため、すべてを自分で手続きようになりましたが、情報をすべて鵜呑みにして自分で行うと、書類が間違っていて受け付けてもらえなかったり、納税額を間違えたりして思わぬ出費が発生することもあります。

 

専門家に依頼するべき人にあてはまるからといって、すべてを専門家に丸投げすることはよくありません。 それぞれの専門家に、得意分野のみを依頼するべきだとお考えください。

面倒くさいからといって全部丸投げすると、手続きに失敗する上に大きな出費を伴い痛手となる可能性もあるので注意が必要です。

 

遺産分割は禁止することも可能

遺言による場合

被相続人は自分の死後、相続人の間で遺産分割に関するトラブルが予想されるような場合、遺言書で相続開始のときから5年を超えない期間内で遺産分割を禁止することができます。
 

(遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止)
第九百八条 被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。
引用元:民法第908条

 

遺産分割協議や審判による禁止

例えば、被相続人がやってきた事業を継ぐなどの場合(事業承継など)、相続財産の内容によってはすぐに分割をしないほうが良い場合もあります。そういったケースでは、遺産分割協議で相続人間の合意が得られれば、一定期間内で遺産分割を一時中断や延長が可能になります。

相続についてトラブルがあるなどの特別な事情がある場合は、審判で遺産分割を禁止することができますが、その期間も5年を超えることありません。
 

(遺産の分割の協議又は審判等)
第九百七条 共同相続人は、次条の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる。
2 遺産の分割について、共同相続人間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる。
3 前項の場合において特別の事由があるときは、家庭裁判所は、期間を定めて、遺産の全部又は一部について、その分割を禁ずることができる。
引用元:民法第907条

 


 

遺産相続時に遺言書があった場合

遺言書があると、通常の遺産分割協議ではなく遺言書に従った遺産分割を行う必要がでてきます。ここでは遺言書の効果と残しておくべきメリットをご紹介します。

 

遺言書とは?

遺言書とは、被相続人が残された遺族に対して想いを伝えるもので、相続人同士が遺産相続に関わるトラブルを未然に防いだり、相続人同士で争いが起きないようにするための、最も有効な手段と言えます。

 

遺言書に書かれた内容は、法定相続分よりも優先されますので、遺言書があった場合、相続人は原則遺産分割協議をせずに相続手続きを進めることになります。

 

遺言書を残しておくメリット

相続人同時のトラブルを予防するという効果が期待できる点は大きな魅力と言えますが、特定の相続人に遺産を集中させたい場合や、相続人でない者にも遺産を渡したい場合でも、遺言書に残しておくことで遺産相続をさせることができます。

 

遺言書の7つの種類とその特徴

遺言書には効力を発揮するための決まりがあり、法律で決められた範囲内で書かれた遺言書でないと効力がなくなってしまいます。そしてこの遺言書には【普通方式の遺言書】と、【特別方式の遺言書】の2種類の形式があります。

 

図:遺言書の種類

遺言書の種類

 

普通方式の遺言書:3種類

普通方式の遺言書には3つの書き方があり、

 

・自筆証書遺言

・公正証書遺言

・秘密証書遺言

 

この3パターンが存在します。

 

自筆証書遺言

・被相続人が書面に

・遺言書の作成年月日、遺言者の氏名、遺言の内容を

・自筆(パソコンは不可)で記入し

・自身の印鑑(実印である必要はありませんが、実印のほうが確実)を押印する

 

という方式で作成され、民法で定められている遺言の方式としては一番簡単なものとお考えください。遺言者が自分で字を書ける状態で、印鑑を所持しており、いつでも押印する機会があれば自由に作成が可能になります。

詳しくは「自筆証書遺言の書き方とミスなく遺言書を残すためのポイント」をご覧ください。

 

公正証書遺言

・法に定められた手続きに従い

・公証人(公権力を根拠に証明・認証する人)に対して遺言内容を伝え

・公証人がこれを遺言書に落としこむ形で作成し、これを保管する

 

という方式です。上記の手順を踏んで作成するため、遺言書の作成には時間がかかりますが、遺言書の信憑性が問題にあがることがないため、遺言書の効力に後々疑義が生じないというメリットがあります。

遺言書の効力としては自筆証書遺言と全く変わりませんが、効力の確実性という点ではより優れた方式です。

詳しくは「公正証書遺言が最も信頼出来る遺言である理由とその書き方」をご覧ください。

 

秘密証書遺言

自筆証書遺言と公正証書遺言を足して2で割ったような遺言方法です。

 

・被相続人が遺言内容に署名、押印し(実印である必要はないが、実印のほうが適切)

・当該遺言書を封筒に入れて封じ

・封印に押印したものと同じ印章をしたうえ

・公証人にこれを提示して所定の処理をしてもらう


普通方式の遺言書に関しては、この作成後にも幾つかのルールがあり、これを破ればその遺言書の効力は無効になる可能性があります。詳しくは「秘密証書遺言とは|秘密証書遺言の特徴とその書き方」をご覧ください。

 

特別方式の遺言書:4種類

死期が近いなどの緊急時や、船の事故での死亡、伝染病などで外界と隔離されている状態など、特殊なケースに置かれた者が書く遺言書になります。

参考:遺言書について絶対に知っておくべき9つのコト

 

一般危急時遺言

疾病などで死期が近い場合に、3名以上の証人の立会いの下で遺言をすることが可能です。人によって状況は様々ですが、自ら署名や押印ができず、通常方式の遺言を作成することが困難な場合に作成されます。遺言者による自署や書面作成は不要ですが、立会人の書面作成及び署名・押印は必要です。

 

難船危急時遺言

遭難中の船舶の中で死亡の危機に迫られた場合に、証人2名以上の立会いの下で作成することができます。この場合自署や書面作成は不要ですが、証人による書面作成及び署名・押印が必要になります。

 

一般隔絶地遺言

伝染病などで外界との接触を断たれた場所にいる者が、警察官1名と証人1名以上の立会いの下で残すことができます。遺言者の自署及び書面作成並びに立会人による署名・押印が必要です。このような隔絶は、伝染病の場合だけでなく、他の行政処分(懲役刑の宣告等)で隔離されている場合にも適応されます。

 

船舶隔絶地遺言

航海中で外界から隔絶されている者が、船舶関係者1名及び証人2名以上の立会いの下で作成されるものです。遺言者の自署及び書面作成並びに立会人による署名・押印が必要です。もし、寿命などで亡くなる場合は普通方式の遺言書によるべきであり、特別方式の遺言書はあくまでやむを得ない事情で書くケースです。

参考:遺言を残す人と遺言を受け取った人が知っておくべき全知識
 

遺言書でできる5つのこと

 

遺産相続に関すること

■相続人の廃除等
被相続人の意志に基づいて、相続人の相続権を剥奪することができる。

■相続分の指定等
被相続人が遺言によって相続人に対する相続分を定めることができる。

遺産分割方法の指定または指定の委託

遺産をどのように分割するかを指定し、または指定することを第三者に委託することができる。

相続財産の処分(遺贈)に関すること

■財産処分
特定の団体や相続人以外の第三者に遺産を渡すことができる。

内縁の妻と子に関すること

■認知
婚約をしていない女性との間に出来たいわゆる隠し子がいる場合、遺言者は、遺言でこれを認知する(正式に自分の子であると認める)ことで、子として相続人に加える事ができる。

遺言の執行に関すること

■後見人の指定
残された子が未成年であり遺言者の死亡により親権者が不在となるような場合、遺言者は第三者を後見人とすることができる。

■相続人相互の担保責任の指定
当該担保責任の負担者や負担割合を遺言で指定できる。

■遺言執行者の指定または指定の委託
遺産相続の手続を行う人(遺言執行者)を指定したり、第三者に指定を委任することができる。

その他

■遺産分割の禁止
被相続人の死後、相続人同士で遺産をめぐるトラブルを回避する為に、一定期間、分割そのものを禁止することができる。

■遺留分減殺方法の指定
遺言の内容が遺留分を害する場合には、遺留分減殺請求により当該害する部分を無効とすることが出来ます。遺言者は、遺言によって遺言が遺留分を害する場合にこれを解消する方法を指定できる。

上記の5種類、10項目が遺言書で出来る効力の主な内容です。それぞれの詳しい内容は「遺言書の5つの効力と無効になる15の事例」をご参照ください。

 

遺言書が無効になる場合

遺言書が無効になるケースとして、最も多いのが直筆ではない場合や、ビデオなどの映像で残してある場合です。そのほかいくつものパターンがありますので、詳しい無効になるケースは「遺言書の5つの効力と無効になる15の事例」をご確認ください。

 

遺言書の書き方

遺言書の書き方には特別な指定などはありませんが、基本的に下記の項目を守って書かれていれば、ほぼ問題はないと思われます。

 

1.パソコンを使わずに書く

2.遺言書であることがひと目でわかるようにする

3.末尾にいつ書いたものなのかを明記し、署名・押印をする

4.改変を防ぐ為にも、筆やインクボールペンを使う

5.何を相続させるのか、どの程度の割合なのかは伝わるように!

6.遺言書で対象にしている相続人が誰なのかは特定できるようにする

7.相続分は具体的な数字や固有名詞などを用いる

8.封筒に入れて印鑑を押す

 

ちなみに、縦書きでも横書きでも構いません。

 

関連記事

▶︎遺言書の正しい開封方法|知っておくべき遺言書の扱い方
▶︎遺言信託で確実な遺言の執行をするために知っておくべきこと
▶︎遺言執行者に選任された人が知っておくべき仕事内容

 


 

遺産の相続時に遺留分の侵害を受けた場合

次に、遺産相続で遺留分の侵害を受けた場合の対策などをご紹介していきます。
 

遺留分とは

遺留分(いりゅうぶん)とは、被相続人の兄弟姉妹以外の血族相続人に対して最低限の遺産相続分を保障する相続割合のことを言います。被相続人の遺言などにより相続人の相続財産が全く残らないことを避けるために設けられた権利(民法1028条)で、子の代襲相続人にも遺留分を請求する権利が認められています。
参考:遺留分の全て|遺留分減殺請求を確実に成功させる全手順
 
遺留分を請求できる人を遺留分権利者といい、遺留分の請求をすることを遺留分減殺(げんさい)請求と呼びます。
 

遺留分の計算方法

遺留分を計算する際は、通常の法定相続分とは違った分け方をし、手順としては以下のようになります。
 
1:生前贈与した財産を加えて計算する
2:不当に売却した財産を加算
3:被相続人の借金は控除する
4:遺留分の基礎となる財産の算定
 
こういった金額の加算や減算をやり直し、遺留分を算定する基礎財産を算出します。この財産に上記の遺留分割合をかけたものが、各相続人が遺留分として最低限相続財産に対して有している持分となり、式としては以下の通りです。
 
【遺産の金額×遺留分の割合=遺留分の金額】
 

図解|ケース別の遺留分の計算例



図参照:ケース別の遺留分獲得金額
 
<<計算例>>
相続人:子3人
遺産:5000万円
生前贈与額:2000万円
債務(借金):4000万円の場合
 
遺留分算定基礎財産 5000万円+2000万円-4000万円=3000万円
 子供全員の遺留分 3000万円×1/2(遺留分割合)=1500万円
 子供1人あたりの遺留分 1500万円×1/3(法定相続分割合)=500万円
参考:遺留分の計算方法と本来の財産を獲得する方法
 

取り戻すには遺留分減殺請求

遺留分減殺請求は、最低限度の相続財産を得る権利が法律によって与えられている行為のことで、主に以下の3つの方法があります。
 
1:内容証明郵便で請求する
2:遺留分減殺請求調停で請求する
3:遺留分減殺請求裁判を起こす
参考:遺留分減殺請求で自分がもらえる財産を取り戻す手引き
 
調停や裁判を起こす場合、弁護士費用や申立て費用なども発生しますので、なるべく内容証明郵便や話し合いで解決できるのが理想ですが、「遺留分減殺請求を弁護士に依頼すべき5つの理由」を参考にしながら、どう行動するのがベストな選択なのか、ご判断いただくのが良いかと思います。
 

遺留分は放棄することもできる

遺留分を放棄するケースとしては、他の相続人が遺留分を放棄させて、長男にすべての財産を相続させるというような場合に行われます。他にも遺留分がいらないというケースも考えられますが、どちらにしても裁判所に遺留分放棄の申し立てを行い、許可をもらう必要があります。
参考:遺留分放棄の手引き
 


 

遺産相続でトラブルを避ける全手法

遺産相続で揉めない、トラブルにならなかったケースは非常に稀です。では、どうして揉めることになるのでしょうか?
揉める、トラブルになる原因を知ればおのずとその解決策も見えてきます。この項ではトラブルにならない全ての方法をお伝えします。

 

なぜ遺産相続でもめることになるのか?

どうして遺産相続で揉めてしまうのか、その原因となる理由のトップ3から見ておきましょう。

 

存在を知らなかった相続人がいた(代表例:異母、異父兄弟)

遺産相続が始まった段階で、相続人となる人が全員で集まってどう遺産を分割するかを話し合う(遺産分割協議)を行いますが、この段階で遺産を渡したくない相続人の一人が、被相続人の死亡を知らせなかった場合が考えられます。

 

または、存在を知らされていなかった相続人(認知をしなかった隠し子など)が現れると、遺産分割協議の終了直前に発覚した場合でも、もう一度協議をやり直す必要が出てきます。この場合には確実に揉めるケースが多くなります。

 

相続人の一人が無理な要求をする

相続人のひとりが遺産を全て相続したいと言ってきた場合や、被相続人が特定のひとりに全ての遺産を相続させると言っていた場合などが考えられます。「そんなことは許さない」という場合や遺留分の主張なども激しくなることが予想されるため、確実にトラブルとなる原因になります。

 

相続人の一人に無視をされる

相続人全員が揃う必要がある遺産分割協議において、ひとりでも欠けていると協議を進めることができません。そのため、協議に参加しない、存在が不明な相続人がいると揉める場合が考えられます。相続放棄をしようにも手続きが滞るとそれだけでストレスが溜まりますので、トラブルの原因になります。

 

相続人が多くなるほど相続はもめる

例えば相続人は実子の兄弟姉妹のみだと思っていたら、非嫡出子や養子が親の死後に現れるたり、介護をしてくれた人に遺産分けをしようと養子にしておくというケースもあります。相続人を増やすと節税につながるため、孫を養子にするといった例もありますが、相続人の人数が増えると、争い事は増える傾向にあります。

 


遺産相続に関するお悩みは弁護士へご相談ください

遺産相続に関する悩みは尽きる事がありません。「相続人同士のトラブル」や「養子や隠し子がいた場合」など、遺言書などで相続人排除の扱いを受けたなどのお悩みがあれば、相続問題に詳しい弁護士への相談をしてみましょう。


 

まず被相続人の生前の財産を確認する

遺産相続のトラブルにまずやっておくべきことは、被相続人の財産がどのくらいあるのかを確認することです。「遺産相続の対象となる財産と金額の確認方法」をご確認いただき、相続財産の全体像を把握しておきましょう。

財産の全容が把握できれば「遺産がこのぐらいあるから」「この遺産を何人で分けよう」「割合はこうしよう」という流れができるわけです。
参考:相続争いを無くす為に財産目録を自分で作成する手順

 

自分の立場を明確にする

まず、最初に考えることは、「自分が何を望んでいるのか」です。

 

例えば・・・

・これまでのことを考慮に入れて、相続分を多少増やして欲しい

・今住んでいる自宅は、何としても相続したい

・権利分の財産をもらって、円満に解決したい

・相続人全員がある程度、納得のいく合意を取り付けて相続したい

・とにかく、法律で決まっている分は絶対確保する

・もめてしまった場合でもゆずる気持ちはあまりないなど

 

やはり、希望というのはいろいろあるものです。これから相続についての手続や話し合いをしていくうえで、お金が絡みますから他人の嫌な面を見る事にもなるかもしれません。

多くの人は、他人のこのような面を見てしまうと、決心が変わってしまう事が多くあります。ポイントは自分の気持ちや希望に正直になる事といえます。

 

何を避けたいのかを明確にする

面倒で嫌なものは避けたいのが人間ですから、これは当たり前と言えますが、「あなたがどうしたいのか?」それを根気よく伝える事が重要になります。自分が望んでいる事を伝えても、100%自分の希望通りになるとは限りません。

ですから、これだけは絶対に避けたい事を決めておくと良いでしょう。そうしないと、手続の中でこじれてしまった場合に、後悔をしてしまう可能性が大きいからです。人は急にいろいろ言われてしまうと不要な事を言ってしまいがちです。

ですので、ゆずれない事を決めておくのは、後で後悔しない大切なポイントになります。

 

自分の立場を明確にするメリット

自分が望んでいる事を主張する事で何が得られるのか、それは「望んだ財産」です。 多くの人はなかなか自分の意思を出せないものです。ましてやお金が絡んでいると、欲深い人間だと思われたくないと思うのが当然です。無理のない範囲で法律的にも問題がないのであれば、堂々と相続財産について主張してください。

 

遺言書を残しておく

財産を持っている人は、遺言書を残しておくことにより相続人同士の遺産相続問題の紛争を予防することができます。遺言というとなんとなく暗いイメージがありますが、遺産を巡る身内同士のトラブル予防には、他の比較にならないほどの効力を発揮します。

 

必ず遺言執行者を指定しておく

遺言書にどのようなことを書くかという内容については何の制限もありません。それだけに、誰にどのような財産を相続するか、また相続しないか、などは明確にしておく必要があります。
参考:遺言執行者に選任された人が知っておくべき仕事内容

 

ただ、遺言書が効力を発揮するのは遺言者が死亡してからになりますので、遺言の内容が間違いなく実行されるために、遺言執行者を決めておくのがポイントです。指名していなくても、家庭裁判所が決めてくれることになっていますが、遺言執行者を決めておけば処理が簡単になります。被相続人の死亡後、遺産処理を急ぐ場合は便利です。

 

遺言には借金の処理も書いておく

遺言の紛争は、主にプラスの財産を前提としますが、遺産には借金や被相続人が残したローンといったマイナスの財産も含まれるため、遺言書を残す以上は相続人に対して、このマイナス面についても触れておくべきです。

但し、マイナスの財産については遺言で記載されていたとしても、債権者との関係ではその記載内容を主張することはできませんので留意が必要です。もしマイナスの財産が多すぎる場合は相続放棄を選択すべきです。

 

遺言書をみつけたら家裁に持っていく

遺言書の内容は最終意思でもあるので、その内容が後日他人によって歪められないようにするのが大切です。法律上、自筆証書遺言は、開封前に家庭裁判所で検認の処理を受ける必要がありますので、家で遺言を見つけた場合は家庭裁判所に連絡しましょう。

 

遺言がない場合に備えて、法定相続分を覚えておく

遺産相続に関する知識が薄い、あるいは全くない方だと、当然自分は相続財産を多くもらえるはずだと主張し出す可能性は大いにあります。例えば、長男だから多めにもらえるといったケースです。

 

遺産分割協議の話し合いで、長男が多めにもらってもいいという相続人全員の合意があればまったく問題ありませんが、それでは納得がいかない場合は、法律で定められた法定相続分に従って分けるのが原則です。

法定相続分の内訳は「誰でも分かる遺産相続の順位パターン55選」をご確認ください。

 

相続放棄をお願いして、相続人から外れてもらう

相続人が増えるとトラブルの元になるので、少しでも相続権を持つ人間を減らしておくのも有効な手です。被相続人と生前の関係性が薄い方や、被相続人と面識がない方などに、相続放棄のお願いをして相続権の放棄をお願いしてみましょう。

 

あくまでお願いですので、相手が何かしらの要求をしてきた場合はある程度の誠意を見せる必要がありますが、その際の幾つかのポイントをお伝えします。

 

相続放棄をお願いする際に絶対に守ってほしいこと

まず相手がいくばくかの要求をしてきた場合には、相手にいくら支払って良いか決めておきましょう。次に遺留分を算出し、相手のもらう権利を確認したらいくらまでなら払っていいか考えます。

 

たとえば、父の相続財産は不動産が2400万円、預金が600万円の合計3000万円とします。相続人は母、自分、父との不仲により、父とは数十年会っていない弟だったとします。この場合、法律上の権利は母に1500万円、自分に750万円、弟に750万円となります。

 

そして、父の面倒は借金も含めずっと自分が見てきたことを考慮し、母と弟には放棄をお願いする。その代償として、300万円までなら支払うなどと決めましょう。こういったやり方で妥協点を見つけるのが、トラブルを避けるひとつの方法です。

 

相続放棄をすんなり受け入れてくれるお願いの仕方

相手に相続放棄をお願いする場合のポイントは、「相手に遺産状況を知らせておく」ことです。普通の人間は、遺産の状況も内容も分からないのに「放棄しろ」と言われても、放棄など絶対にしません。

また、後々放棄の意思表示に瑕疵があったと主張されてトラブルになることもあります。相手に遺産内容を知らせずにこっそり放棄させようということは諦めて下さい。 

 

お願いする際の6つのポイント

例えばですが、長年親友として仲の良かった人が実は異母兄弟だった場合、その人から相続放棄をお願いされても、付き合いが長い分信用に値すると思いませんか。それはすでに信頼関係があるからですが、初対面ではそうもいきませんから、まずは自分の状況や、なぜお願いをしているのかを話す必要があります。

 

ポイントを整理すると・・・

【正直さ】財産の総額と権利を伝える

【論理的に】証拠書類の提示と明確な理由を示す

【客観性】財産の使い込みがないことなど

【謙虚さ】高圧的な態度で話さない

【丁寧さ】わかりやすい説明を心がける

【無理を言わない】相手に負担をかける要求はしない

 

この6点を守って話をする、または手紙を送れば相手も相続放棄に応じてくれるかもしれません。

 

相続放棄の手続き

相手が相続放棄に応じてくれた場合、「相続放棄をする旨の書面」「財産の名義変更手続き」をしてもらうことになりますが、こういったことを含めて一般の方には困難な場合が多いと思いますので、弁護士などの専門家に依頼することをおすすめします。
▶︎相続問題が得意な弁護士の選び方

 

遺産に不動産が含まれていた場合の対処法

現物分割:遺産をあるがままの形で分割する

財産をそのまま分割する方法です。基本的にやり方は自由ですので、相続人の誰かが単独で相続することもできますし、法定相続分に則って相続することも、遺産分割協議で話し合って決めるということもできます。

 

注意が必要なのは土地や不動産の相続で、今回のトピックではありますが、共有分割という形で、複数の相続人名義で相続をすると、のちのちの利権をめぐってトラブルになるケースも多く、できれば避けていただくのがおすすめです。

【関連記事】
▶︎遺産分割を行う流れと効率よく進める為に知っておくべき事
▶︎不動産を相続する際の手順と相続登記に関する知識まとめ

 

代償分割:不足分をお金で支払って分割する

遺産分割によって不動産や土地を取得した相続人が、取得した不動産と同価値の資産や現金を支払うという分割方法です。この方法は、不動産を取得した相続人が、同額の価値ある物品や現金を支払えることが、条件にはなります。

 

換価分割:不動産を売却してそのお金を分割する

相続した不動産を売却して、その結果得られた金銭を相続人の間で分割するという方法です。先祖代々続く土地だからどうしても手放しなくないとか、思い入れのある不動産などでなければ、金銭に換えてしまった方が分割も簡単ですので、ある意味一番おすすめな分割方法ではあります。

 

この際、被相続人の名義のままでは売却を行うことが出来ないので、売却をする場合はいったん相続登記が必要になります。詳しい内容は弁護士や税理士に相談してみましょう。
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相続税申告の際は小規模住宅地の特例が受けられる

相続税申告の際に、不動産は小規模住宅地の特例が受けられる可能性が高くなります。この特例を受ける場合には、「相続開始前3年以内に贈与により取得した宅地」「相続時精算課税に係る贈与により取得した宅地」などは特例の対象外になるといった条件もありますので、詳しい内容などは税理士や弁護士に相談されることをおすすめします。
参考:国税庁|相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

 

遺産相続から10ヶ月以内に相続税の申告をしておく

相続税の納付期限も10ヶ月以内ですから、申告期限の10ヶ月以内には申請書を提出する必要があります。早めの対応をしておいたほうが良いでしょう。詳しくは、「相続税の申告は10ヶ月以内が期限」をご参照ください。

 

相続した土地を売却したときに発生する相続税

相続税の申告が必要なケースは、平成25年より【3,000万円+(相続人の人数)×600万円】を超える場合だけです。例えば、配偶者と子供が1人いた場合、【3,000万円 + 2人 × 600万円=4,200万円】を超えなければ相続税を支払う必要はありません。

 

例えば相続財産が5億円、相続人が4人いた場合・・・

3,000万円+(4人)×600万円=5,400万円

(遺産の総額:50,000万円)-(5,400万円)=44,600万円

この4億4,600万円が課税の対象になります。

 

こちらに関して詳しくは「不動産の相続税の計算方法と注意点|節税のための全手法」をご参照ください。

 

こんな時どうする?ケース別遺産相続の解決方法

ここではよくある相続問題のケースとその解決策を提示しておきます。あなたの状況別で解決策がご提示できれば幸いです。

 

兄弟/姉妹間で分割の比率が決まらない

お互いの主張が激しく意見がまとまらないのはよくあるケースです。分割する比率や、相続するものによって差が生まれたり、お金が絡んでくると遺産をあてにして人生設計を立てる相続人も現れる可能性もあります。

 

解決方法

遺産分割協議でお互いの妥協点が見つからなければ、遺産分割調停を申し立てることをおすすめします。
▶︎相続問題が得意な弁護士の選び方

 

相続人の一人が財産を使い込んでいた場合

例えば親が被相続人だった場合、高齢化すると痴呆となり自分の財産の把握ができないといった状態になった時は、相続人の1人である息子が親の承諾を得ずに、勝手に口座から現金を引き出し株の売買を行うなどのケースが考えられます。

 

解決方法

相続人から承諾を得て被相続人の財産を使い込んだ分は特別受益として、遺産分割協議の対象とします。被相続人の承諾を得ずに財産を使い込んだ場合は不当利得として当然返済債務があります。詳しくは「預貯金を相続したらまずやるべき3つのこと」をご覧下さい。

 

親の介護をしていたので、その分多く遺産を貰いたい

これは「寄与分(きよぶん)【民法第904条の2】」と呼ばれる遺産相続で起きやすい問題の一つです。長年親の介護をしていれば当然自分が多く遺産を受け取るべきだという考えが生まれます。
 

 

寄与分とは、共同相続人の中に、被相続人の財産の継続または増加について「特別な寄与」をした者がいる場合に、その寄与分を金銭的に評価して、その貢献に相当する額(あるいは遺産に対する割合)を法定相続分に上乗せする事を認めて、共同相続人間の公平性を図る制度の事です。
引用元:寄与分を獲得したい人が知っておくべき8つの知識

 

解決方法

本来であれば、親の介護が必要となった時点で、子供たちが「誰が介護をするのか」「費用は誰が負担するのか」などを話し合って、その先の相続まで考えることができればベストなのですが、どうしても色をつけて相続をしてもらいたいのであれば、「寄与分」を主張されるのが良いかと思います。

 

生前贈与で相続人の一人が既に一部相続していた

被相続人の生前に、子どもが家を建てるとから●●万円を贈与するというケースなどが考えられます。 被相続人の生前に遺産の一部を受け取ることを「生前贈与」と言い、被相続人が遺言で財産を渡すことを「遺贈」と呼びます。これも遺産相続では度々トラブルの火種になる問題ではあります。
 

 

(贈与)
第五百四十九条 贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。
引用元:民法第549条

 

(包括遺贈及び特定遺贈)
第九百六十四条 遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる。ただし、遺留分に関する規定に違反することができない。
引用元:民法第964条


どちらも相続人や相続人以外の方へ遺産を渡すという意味では同じですが、それが生前なのか、死んだ後なのかという違いはあります。
 

解決方法

生前贈与などがあった場合、渡した財産を相続時の遺産に加えて計算するのが原則です。例えば手元にある遺産が2,000万円だとすると、生前贈与分1,000万円を足して遺産総額は3,000万円として分割を行い、分割後の金額のうち贈与分については既に相続が完了しているものとして取り扱うことになります。

 

相続手続きは完了したものの相続税を払う現金がない場合

相続した不動産で高額であったがために、相続したは良いものの相続税を払えないケースもあります。相続財産が現金であれば、その中から相続税を支払えますが、それが不動産だけでなく有形のもの(骨董品や美術品など)ですと、相続税を支払えない状況も考えられます。

 

解決方法

この場合は代償分割が無難かと思います。不動産を売却すれば直近の現金が手元に入りますので、もし不動産の価値が高いようであれば、代償分割が良いかと思いますが、もっと別の方法もあるかもしれませんので、別の方法を模索する場合は、専門家に相談されるのが良いでしょう。

 

遺産相続の問題を未然に防ぐ方法

近い将来、親が亡くなる時がきたら相続人だけでなく、被相続人も交えて話を事前に話合いをすることが大事です。生前から遺産相続の話をすることによって、遺産の詳細が分かると同時に、相続人同士のトラブルや揉め事を未然に防止する効果があります。


あるいは、被相続人に遺言書を残しておいてもらうという方法も考えられますし、「遺言信託」「民事信託」「家族信託」などの方法もありますが、結局は相続人同時の話し合いが全てです。

お互いの落としどころを見極めて誠意を見せて対応することが、やはり1番の解決方法かもしれませんね。どう進めて良いかわからない場合でも、弁護士などは相談に乗ってくれるはずですから、専門家からアドバイスをもらうことも検討に入れておくと良いかと思います。
 

 

 

簡単に全ての戸籍を取得する方法

亡くなった人について、出生から死亡まですべての戸籍を集めるには、異なる種類の戸籍をいくつも取得請求する必要があります。自分で戸籍の種類を調べて収集するのは面倒な作業でしょうから、比較的簡単に集めることのできる方法をご紹介しておきます。

 

1:役場で被相続人の戸籍謄本を求める

2:戸籍謄本にどこまでの情報が記載されているのかを確認

3:1と2を繰り返す

何度かやってみて、役場の担当者からすべてそろっていると言われたら終了になります。戸籍謄本は遠方の方なら郵便でも取得できますので、詳しくは「戸籍謄本を取り寄せる方法と請求先まとめ」をご覧ください。

 

遺産相続では相続税にも注意が必要

遺産相続で財産を相続した場合、相続税法上、基礎控除を超える場合には相続税がかかります。この相続税がかかるケースとしては下記でご紹介していきます。ちなみに、基礎控除とは下記のことを言います。
 

 

(遺産に係る基礎控除)
第十五条 相続税の総額を計算する場合においては、同一の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した全ての者に係る相続税の課税価格(第十九条の規定の適用がある場合には、同条の規定により相続税の課税価格とみなされた金額。次条から第十八条まで及び第十九条の二において同じ。)の合計額から、三千万円と六百万円に当該被相続人の相続人の数を乗じて算出した金額との合計額(以下「遺産に係る基礎控除額」という。)を控除する。
引用元:相続税法第15条

 

相続税がかかるケース

基本的には下記の要件に当てはまる場合に相続税が発生するとされています。
 

相続税のかかる人と課税される財産の範囲

相続税のかかる人

課税される財産の範囲

(1) 相続や遺贈で財産を取得した人で、財産をもらった時に日本国内に住所を有している人

取得したすべての財産

(2) 相続や遺贈で財産を取得した人で、財産をもらった時に日本国内に住所を有しない人で次の要件全てにあてはまる人
イ 財産をもらった時に日本国籍を有している
ロ 被相続人又は財産をもらった人が被相続人の死亡の日前5年以内に日本に住所を有したことがある

取得したすべての財産

(3) 相続や遺贈で財産を取得した人で、財産をもらった時に日本国内に住所を有しない人で次の要件全てにあてはまる人
イ 財産をもらった時に日本国籍を有していない
ロ 被相続人がその死亡の日に日本国内に住所を有している

取得したすべての財産

(4) 相続や遺贈で日本国内にある財産を取得した人で日本国内に住所を有しない人((2)及び(3)に掲げる人を除きます。)

日本国内にある財産

(5) 上記(1)~(4)のいずれにも該当しない人で贈与により相続時精算課税(※1)の適用を受ける財産を取得した人

相続時精算課税の適用を受ける財産

引用元:国税庁|相続税がかかる場合

 

財産目録を作っておこう

財産目録(ざいさんもくろく)とは、相続財産に何があるのかが一発ででわかる表のことです。プラスマイナス問わず全ての財産を記入するものになりますので、あらかじめ作成しておくと相続手続きがスムーズに進むというメリットがあります。

財産目録は必ず作成する必要はありませんが、これがないと手続きが出来ないものもありますので、「相続争いを無くす為に財産目録を自分で作成する手順」を参考にして、作成の可否を判断していただければと思います。

 

相続税の計算方法

平成25年より相続税の基礎控除が【3,000万円+(相続人の人数)×600万円】とされ、この金額よりも相続財産が多い場合、相続税の申告が必要になりました。

 

例えば相続財産が5億円あり、相続人が4人いた場合。

3,000万円+(4人)×600万円=5,400万円

(遺産の総額:50,000万円)-(5,400万円)=4億4,600万円


この基礎控除を超えた3億9,200万円分が課税の対象になります。
参考:相続税を簡単に計算する方法と控除を利用した節税方法まとめ

 

相続税の申告には期限がある

相続税の申告期限は、相続開始から10ヶ月以内、所得税の申告は4ヶ月になりますので、詳しい期限と具体的な節税の方法は「遺産相続には期限あり|遺産相続の期限別で行う7個の手続き一覧」をご確認ください。

 

生命保険は相続税対策になる

生命保険の良いところは、法定相続人1人当たり500万円の非課税枠がある点です。例えば、法定相続人が3人いれば1,500万円分が非課税枠として扱えますから、実際には8,000万円の保険金を受け取っていたとしても、6,500万円の財産という扱いになります。

さらに、相続税自体の基礎控除もあり、【3,000万円+(相続人の人数)×600万円】は課税対象外ですから、
6,500万円 - 4,800万円 = 1,700万円の相続税がかかることになります。

 

生命保険を活用して次の世代にしっかりと資産を残しておく準備をしておくことが重要になります。詳しくは「生命保険で相続税対策をする時に知るべき2つのポイント」をご確認ください。

 


 

相続問題を専門家に相談する場合

 最後に、相続に関する問題を弁護士に相談、あるいは依頼を検討している場合に、知っておくべき事をご紹介していきます。
 

弁護士に依頼するメリット

相続トラブルを未然に防ぐ事ができる

相続は誰にでも訪れる出来事ですが、お金や法律が絡み合う複雑な事態に発展する可能性があり、実際に直面すると非常に難しい問題と言えます。弁護士は、遺産分割や遺言などがどのタイミングで争われるかまで考えた上でアドバイスしてくれますので、思い描いたとおりの相続を実現するためのサポートが期待できます。
 

北海道・東北で相続が得意な弁護士を探す

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司法書士や行政書士に比べてできる事が多い

相手側との交渉などが代行でき、調停や裁判時に代理ができるのは弁護士だけです。弁護士は、遺産分割協議書の作成から調停・訴訟に至るまで、さまざまなトラブルを解決に導きます。
 

 

弁護士

司法書士

行政書士

法律相談


認定司法書士のみ

×

遺産分割協議書の作成


内容の書面化のみ


内容の書面化のみ

相手方との交渉の代理

×

×

家事調停(審判)の代理

×

×

遺留分減殺訴訟の代理

×

×

 

相続問題が得意な弁護士の選び方

  1. 1:遺産相続に関する著作・実績のある弁護士であること

  2. 2:相続税のことまで考慮して遺産分割を行ってくれる弁護士

  3. 3:相続問題の解決実績が年に20件以上あること

  4. 4:弁護士個人の経験年数に着目!

  5. 5:依頼時の費用を明確に説明してくれるか

  6. 6:依頼者に不利な情報も教えてくれるか

  7. 7:対応や返信が早いかどうか

  8. 8:契約書をきちんと作るか

  9. 9:契約後に担当弁護士と会えるか

  10. 10:ホームページをもっていないと費用が割高の危険がある


 

 
こういったチェック項目を意識しながら弁護士を探していただければ良いと思います。
 

 

弁護士の探し方

知人に紹介してもらう

ある意味一番信頼できる方法かもしれません。すでに一度依頼しているわけですので、安心して依頼することができます。
 

弁護士会で紹介してもらう

有料の法律相談を受ける必要はありますが、各都道府県に存在する弁護士会から弁護士を斡旋してもらえますので便利な制度です。
 

法テラスで紹介してもらう

一定の要件を満たせば、法律扶助(弁護士費用立替え制度)を受けられる「法テラス」は、ネームバリューで選ぶなら選択肢の一つとしてはありです、必ずしも専門性の高い専門家を紹介してくれるとは限らない点は注意しましょう。
 

自分で法律相談所を探す

自分で探す場合はやはりインターネットが効率的ですし、ちゃんと強みを打ち出したHPにしているので専門分野を選ぶという点では間違いはないでしょう。
 
相続 弁護士」「遺留分 弁護士」など、「◯◯ 弁護士」で検索されると、多数の弁護士事務所がヒットします。あるいは弁護士が集まっているポータルサイトをご活用いただくのが良いかと思います。
 
相続問題を専門家に依頼したい場合、主に上記の選択肢がありますので、ご自身の都合に合わせてご利用いただければと思います。その際、費用も気になると思いますので、「相続問題の弁護士費用の相場とできるだけ安く抑える方法」を参考に、進めていただければ幸いです。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

遺産相続ではお金の絡むことですので、普段とは違った「欲」を見ることになるケースが多いですが、事前の準備をしっかり行っておく事と、起こってしまった際に役に立てば幸いです。
 

(法律監修:プラム綜合法律事務所 梅澤 康二 弁護士)

現在の遺産相続に納得がいかないという方は
弁護士への相談をオススメします。

もし、あなたが下記のようなお悩みがあれば、弁護士への相談を強くオススメします。

・もっと遺産を貰って当然だと思う
・遺産の分け方を兄弟で争っている
・遺言書の内容が真実か確かめたい
・自分勝手な相続人が居て困っている
・侵害された遺留分を取り返したい

大きな金額が動く遺産相続では、今まで仲の良かった兄弟でも争いに発展することが多くあります。仲が良くなければ尚更争いが起こる可能性は高いでしょう。

当事者同士が感情的になってしまうと解決は絶望的です。まずは弁護士に相談して解決の糸口を見つけましょう。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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