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相続財産の調査方法|相談できる専門家の違いと費用
2019年09月18日

相続財産の調査方法|相談できる専門家の違いと費用

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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相続が発生した場合、遺産と相続人の2点を調査し、「だれ」が「何をいくら」相続できるのか把握することが重要です。

相続財産調査」とは、上記で言う「いくら」の部分を調査することです。

 

相続財産調査を行わないと、後日大きな負債が見つかり、相続により想定外の不利益を受ける可能性がありますし、正しい相続税の計算ができず、修正申告に伴う延滞加算がされたりということもあり得ます。

 

この記事では、相続財産調査の方法や基礎知識、分からなくなった場合の相談先をイラストとともに分かりやすくご紹介します。

 

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【迷っている方へ】弁護士に相談するとどんな風に相続問題が解決する?

相続財産調査で行う具体的な2つのこと

相続財産調査では、冒頭でお伝えした通り「なにがいくら」あるのかを調査します。具体的には以下のようなことです。

相続財産の有無・内容を調査する

まず相続の対象になるものを調査しなければなにも始まりません。対象となるのは被相続人の一切の財産です。

 

例えば、土地、預貯金、保険金積立金などのプラス財産から、住宅ローン、借金などマイナスの財産まで全てです。詳しくは「各相続財産の調査方法」で詳しく解説します。

遺産を評価する

公平に相続するためにも、不動産や株式などの財産は適正に査定してもらうことが重要です。

 

不動産や株式の査定方法はさまざまですが、不動産については不動産業者の無料査定サービスを複数利用してみて平均値を取る方法が一般的です。

 

株式についての評価の仕方も様々であり、絶対というものはありません。なお、財産評価の仕方は相続税にも関係しますので、節税したい場合は税理士等に相談してみてください。

 

相続財産調査で見つかる可能性のある財産

相続財産調査を行うことで以下のような財産が見つかる可能性があります。

動産

動産とは、自動車、貴金属、家財道具、趣味で集めた美術品(書画・骨董品など)など不動産以外の財産です。最も一般的なのはやはり自動車でしょう。

不動産

不動産は、土地・建物を意味しますが、所有権だけでなく、賃借権や地上権などが含まれる場合もあります。

有価証券その他権利

株式、債券などの有価証券も財産の一つですし、FXオプション、仮想通貨、投資信託、保険金積立金など金融商品も全て相続の対象です。また、ゴルフの会員権や電話加入権も相続対象となり得ます。

借金などのマイナス財産

相続は、上記のようなプラスの財産だけでなく、住宅ローン、奨学金ローン、消費者ローンなどのマイナス財産も対象となります

 

この負債は各相続人が相続分に応じて当然に負担することになりますので、いつ、誰から、いくら借入があるのかしっかり把握することが重要です。

 

各相続財産の調査方法

各相続財産は、以下のような方法を用いて調査します。弁護士が行った場合、相続人の協力度合いにもよりますが調査期間はおおむね1ヶ月程度です

 

預貯金を調査する方法

預貯金を調査する際、まずどこの金融機関を利用していたか調査しなければなりません。

 

基本的に、金融機関のカードや通帳、金融機関からの手紙、メールなどから利用していた金融機関を特定します。

 

カードや通帳がなく金融機関を利用しているもののどこの金融機関かわからない場合、弁護士等に依頼して各金融機関に対して照会をかけてもらうことも可能です。

 

利用している金融機関が判明したら、窓口で残高証明書の発行を依頼しましょう。残高証明書には、普通預金・定期預金・投資信託などのすべての残高や利用状況を把握できます。

 

残高証明書は口座のある支店に依頼し、所定の書類を提出すればスムーズに出してもらえます。

 

上記書類としては、例えば被相続人の印鑑証明や戸籍謄本などですが状況によって必要な書類が異なりますので、各金融機関のホームページで確認しましょう。また費用として、500~1,000円の手数料がかかります

 

申請から発行までは、金融機関によって異なりますが、1~2週間前後と見ておけばよいでしょう。

不動産を調査する方法

不動産を調査する方法として家に「登記識別情報(登記済権利書)」と「固定資産税の課税通知書」という2つの書類があれば話は早いです。

 

登記識別情報は図1のように「登記識別情報通知」と記載されており、下部に法務局と登記官の押印がされています。なお権利書の場合、冊子となっており、表紙に司法書士等の事務所名が記載されているでしょう。

(図1)

 

課税通知書は不動産を所有している場合、必ず市区町村から発行されます。地域によって、課税明細書や納付書などと記載されているケースもあるのでご注意ください。

 

ただ、これら書類がなくても調査は可能です

例えば、固定資産税の支払先となっている市区町村役場へ行き、「固定資産台帳(名寄帳、資産明細、課税台帳ともいう)」の申請を行って、所有不動産を調べる方法もあります。固定資産台帳は、税金を申請するために各市区町民が保有している課税対象に不動産をまとめたものです。

 

ここで注意すべきは、名寄帳に記載されるのは課税主体となっている市区町村にある不動産に限られることです。

 

複数の市区町村で課税されている場合、それぞれについて申請が必要です。

また、非課税の不動産(私道や学校・福祉施設を設立している土地)かつ書類もない場合は、調べるのがそもそも困難な場合もあります。

 

不動産の登記情報を調べる

不動産の所在地がわかっていれば、法務局に出向くか、「登記情報提供サービス」を利用することで、不動産登記情報を簡単に調べることができます。

 

ただし、不動産登記の地番と住所は必ずしも一致しませんので、注意しましょう。

 

株式・FX・国債を調査する方法

株式やFX、国際を調査する場合、株式やFX、国際に関する書類(口座開設や事業を紹介する書類など)が家にないか探します。

 

例えば、国際であれば証券、FXや株式や保険金であれば残高通知・取引案内などが考えられます。書類から、口座のある証券会社やFX会社が分かれば、当該会社に紹介して取引残高報告書を発行してもらいます。

 

この報告書は、預貯金の残高証明書のようなもので、預金の残高調査と同じように発行にあたり所定の書類が必要です。各機関のHPから必要なものを確認し、申請しましょう。

 

家に古い株券があった場合

家にある古い株券(図2)でも、権利自体は有効であることがあります。この場合、まずは株式を有する会社に連絡して、株主として登録があるかどうかを確認しましょう。

(図2)

 

借金などのマイナス財産を調査する方法

借金などのマイナス財産も必ず調査しましょう。まず、家で金融機関からの督促状や返済の明細書、消費者金融のキャッシュカードがないか調査します。

 

また、債務整理をしていないか、弁護士や司法書士が作成した委任状や返済計画などを探しましょう。住宅ローンについても相続されますので、見過ごさないように注意が必要です。

 

マイナス財産が見つかった場合、法定相続人は、相続してマイナス財産を返済するのか、相続を放棄するのか判断しなければなりません。

 

プラスの財産とマイナスの財産を比較して、明らかにマイナスの財産の方が大きい場合は、相続放棄を活用することをおすすめします。相続放棄すれば、相続人の財産の一切を承継しなくなりますので、借金を返済する必要がなくなります。

 

また、プラスの財産とマイナスの財産の大小が不明であり、相続を放棄するべきか単純承認するべきか分からないという場合は、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を承継する限定承認という方法もあります。

 

限定承認は、被相続人の財産状況が不透明である場合やマイナス財産があるものの相続財産の中に手放したくない財産があるような場合に活用できます。

 

保証債務の調査も重要!

被相続人が誰かの保証人になっていた場合の保証債務もマイナスの財産として法定相続人に当然に相続されます。そのため、マイナス財産の調査にあたっては、被相続人を当事者とする保証人契約書がないかも調査しましょう。

 

【危険】財産調査を怠った場合のリスク

「うちには財産なんてないから…」と財産調査を怠ってしまうと、以下のようなリスクがあります。

税金の滞納・未払いとして損害金を含め請求される

一定以上の相続財産を相続した場合、相続税の納付義務があります。相続財産を調査しないと、そもそも相続税の納付義務があるのか、納付義務があるとしていくら税金を納めればよいのか正確に計算できません。

 

仮に納付義務がある場合に、適正な納付がされなかった場合、延滞日数に応じて延滞税の支払いを求められることもありえるでしょう。この他にも、税金を少なく申告した場合「過少申告加算税」、申告期限を超過しても申告しない場合「無申告加算税」などのペナルティもあります。

【おすすめ:相続税の申告・納税はいつまで?期限を過ぎた場合の罰則とは

借金の返済を請求される

相続処理が終わったと思っていた後に被相続人の借金が発覚するケースもあります。被相続人の借金(債務)は、相続放棄しない限り、各法定相続人が相続割合に従って当然に承継します。この場合、債権者から、相続分に応じた支払いをするよう求められるかもしれません。

 

金額が少額であれば問題ないのかもしれませんが、返済に困るような金額であれば、相続により大きな不利益を受けることになりかねません。場合によっては自己破産を検討しなければならなくなったりする可能性も否定できません。

財産放棄は、被相続人の相続開始を知ってから3ヶ月以内に行うのが原則です。早めの相続財産調査の重要性がよくわかります。

相続財産調査を依頼できる相談先

財産調査は、時間をかければご自身で行うことも可能ですが、自ら調査する時間がない人も少なくないでしょう。

相続財産調査は、主に弁護士・行政書士・司法書士に依頼することができます。大まかな特徴を以下表にまとめました。

 

弁護士

行政書士

司法書士

相続財産調査

戸籍収集

不動産の名義変更

×

相続放棄

遺産分割協議書作成

遺産分割による

トラブル解決・仲介

×

×

どこまでのサービスを望むのかによって相談先を選びましょう。具体的な特徴についてご紹介します。

弁護士

弁護士の最大の特徴は、制限なく法的なサービスを行うことができる点です。そのため、遺産分割でもめそうな場合や既に何らかのトラブルとなっている場合には、弁護士への相談を積極的に検討するべきでしょう。

万が一裁判に発展したときにも、すべての手続を一任できます。

 

相続財産調査を相談できる弁護士を探すのであれば、当サイト「相続弁護士ナビ」がおすすめです。相続弁護士ナビでは、紹介無料相、休日相談可能な事務所を多数掲載しております。相続発生前の相談に対応してくれる弁護士が多数おりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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行政書士

行政書士も、一定の範囲で相続財産の調査が可能ですし、相続放棄や遺産分割協議に必要な書類の作成のみを依頼することも可能です。

しかし、行政書士は他人の法律事務を取り扱うことはできませんので、トラブルに対して法的アドバイスをしたり、トラブルを仲介したりということはできません。

司法書士

司法書士は、一定の範囲で相続財産調査が可能ですし、行政書士と同様に書類の作成を依頼することも可能です。また、不動産登記などの登記実務を処理するのは非常に得意です。

 

他方、司法書士は、行政書士と同様、他人の法律事務を取り扱うことは原則として許されません。したがって、相続人間でトラブルとなりそう、又は既にトラブルとなっている場合は、司法書士が対応できる範囲は少ないでしょう。

 

弁護士・行政書士・司法書士の費用相場

弁護士・行政書士・司法書士の費用は、事務所の料金体系や事案の業務量によって、調査に必要な費用が異なりますのであくまで目安です。

 

費用

弁護士

20~30万円

行政書士

30万円~

司法書士

20~30万円

まとめ

相続財産の調査とは、「相続財産の有無を調査する」ことと「財産を評価する」ことです。この調査を元に、遺産分割協議を行うことで公平な遺産分割が望めます。相続財産の調査は、税金の未納や隠れ債務の請求トラブルの面からも必ず行うべきでしょう。

 

また相続財産の調査はご自身でも行えますが、手続きの時間がない方や方法にお困りの方、財産分割協議でお悩みの方は、迷わず弁護士に相談することをおすすめします。

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

相続トラブルに巻き込まれてしまった方へ

何かと相続トラブルに発展するのは遺産の割合に不満がある・納得いかないケースです。

例えば、下記などが該当します。

・思ったより相続される遺産が少なかった
・揉めたくないので、泣く泣く遺産の配分に納得した
・遺言書に他の兄弟姉妹に遺産を多く渡す旨が書かれていた

遺産相続では法定相続分といって、民法で定められている割合の通りに遺産を公平に分割しましょうという一応の定めがありますが、生前に被相続人(亡くなった人)の介護をしていた、被相続人の事業を手伝っていれば寄与分という制度で多くの財産をもらう権利があります。

また、他の相続人が生前に財産を多く受け取っていたのであれば、遺産分割協議の際に相続財産を減らすこともできます。ただ、こういったルールは相続人全員が知っているわけではありませんから、あなたが主張しても聞く耳をもたれない可能性もあります。

その場合、弁護士に相談することで法的な観点から主張をしてくれますし、トラブルになっている場合はその仲裁に一役買ってくれるでしょう。当サイトでは、相続トラブルを1人で解決できるか悩んでいる方へ無料電話・無料相談(一部)を行い、不安解消できるように努めています。

問題解決はもちろん、あなたの状況にあったアドバイスを提供することをお約束します。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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