> 
 > 
 > 
相続放棄の全て|申述手順と知っておくべき注意点まとめ
2016年07月04日

相続放棄の全て|申述手順と知っておくべき注意点まとめ

Souzokuhouki

相続放棄(そうぞくほうき)とは、相続人が被相続人から受け継ぐべき遺産のすべてを放棄することを言い、被相続人の負債が多い場合や、家業の経営を安定させる為、長男以外の兄弟姉妹が相続を辞退するときなどに使われます。
 

また、相続財産に対して、負債の方が多いかどうか判断がつかない場合には、相続分がマイナスにならない程度に遺産を相続する限定承認という方法もあり、相続開始を知った日から3ヶ月以内に限定承認を行わない場合は、遺産のすべてを引き継ぐ単純承認とみなされます。
 

今回の内容は、相続放棄を検討している方が相続放棄を行う手順に加え、相続放棄に関する注意点をお伝えしようと思います。

 

相続放棄がよく分かる関連記事

相続放棄の申述書の書き方

相続放棄に必要な書類は?

相続放棄の手続きの流れ

相続放棄申述受理証明書とは

相続放棄の相談事例

相続放棄と代襲相続について


 

 

相続放棄のご質問不明な点があるなら
弁護士への無料相談をおすすめします。

・相続放棄申述の流れを知りたい
・相続放棄を選択すべきかの判断がしたい
・残したい財産がある場合の行動は?
・費用が心配でなんとかしたい
何から始めていいか分からない
 
上記のようなお悩みは弁護士への相談で解決できるかもしれません。当サイト『厳選 相続弁護士ナビ』は相続争いの解決を得意とする弁護士のみを掲載しております。
 
事務所への電話は【通話料無料】でご連絡が可能で、電話での無料相談や面談による相談を無料にしている事務所もあります。まずは下記よりお近くの弁護士を探して相談してみましょう。

相続放棄が得意な弁護士を地域から探す

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄


 

 【目次】
相続放棄の申述を行う際の手続きとやり方
相続放棄申述書を作成
相続放棄申述書の書き方
相続放棄の申述先
相続放棄の申述に必要な書類
相続放棄にかかる費用
相続放棄の証明書を発行してもらう
相続放棄申述受理証明書を持っておくと相続登記の際に便利
相続放棄を行う際に知っておくべき注意点
相続開始前に相続放棄は出来ない
相続放棄をすると基本的に代襲相続はできなくなる
基本的には3ヶ月以内に行う
生命保険は相続放棄をしても受け取れる
医療保険の受取人は相続放棄できない場合もある
相続人全員が相続放棄をした場合はどうなるのか?
相続放棄をしても「財産を管理する義務」からは逃れられない
相続放棄を選択すべき時とは?
明らかにマイナス分の財産が多い場合は相続放棄
借金の額がわからない場合は限定承認を行う
その他のケース
相続放棄が認められないケース
相続放棄・限定承認の申述照会|相続放棄の有無を確認する方法
照会の申請が可能な人
照会に必要な添付書類
照会手数料
照会する管轄裁判所
照会にかかる調査期間
まとめ



 

相続放棄の申述を行う際の手続きとやり方

相続放棄に必要な書類と手順

相続放棄申述書作成

↓↓

家庭裁判所へ相続放棄の申立て

↓↓

家庭裁判所から受理通知書が届き手続終了

 

相続放棄申述書を作成

相続放棄申述書のフォーマットは裁判所のホームページでも入手できます。この際、申立を行う申述人が未成年の場合と、そうでない場合で申述書に記載する内容が異なりますので、注意しましょう。

 

・申述人が20歳以上の場合:

ダウンロード:相続放棄申述書記入例

 

・申述人が20歳未満の場合:

ダウンロード:相続放棄申述書記入例

 

記入すべき事項自体は多くはありませんが、「申述の理由」欄をどのように書くかが非常に重要に意味を持つことがあり、必要に応じて詳細な事情説明書や説明資料を加える場合もあります。

 

申述人に関して

相続人が未成年者または成年被後見人である場合には,その法定代理人が代理して申述します。未成年者と法定代理人が共同相続人であって未成年者のみが申述するとき(法定代理人が先に申述している場合を除く。)又は複数の未成年者の法定代理人が一部の未成年者を代理して申述するときには,当該未成年者について特別代理人の選任が必要です。
出展:相続の放棄の申述


 

相続放棄申述書の書き方

相続放棄申述書を作成」でも軽く触れましたが、必要箇所はそれほど多くなく、書き方も一般的な住所や氏名などを記載するだけですので、それほど難しくはないでしょう。

 

相続放棄申述書の記入例

引用元:裁判所|相続放棄の申述の趣旨

参考:相続放棄を行う際の申述書の書き方と手続きの流れ
 

相続放棄申述書を提出する裁判所と申述人の名前を記入

相続放棄申述書の太枠内に、相続放棄申述書を提出する家庭裁判所の名前と申述書提出日付、相続人の名前を書いて提出書類にチェックをつけます。また、相続人の住所及び本籍、被相続人との関係、法定代理人に関する情報、被相続人に関する情報を書いて、相続人の方が捺印します。
 

相続放棄を申述する趣旨を記載

相続放棄を行う理由(趣旨)を記入します。理由によって家庭裁判所が相続放棄を受理しないという話は聞きませんが、「債務超過で支払いが不可能」といった具体的なご事情を記載しましょう。
 

相続放棄の申述先

相続放棄の申述先は、被相続人の最後の住所地の査定裁判所です。提出方法は2種類あり、

 

・家庭裁判所へ出向いて書類を提出する。

・家庭裁判所へ郵便で送付する。

 

このどちらか、好きな方を選んで提出してください。管轄する家庭裁判所の検索は【こちら

 

相続放棄の申述に必要な書類

・相続放棄の申述書

・被相続人の住民票除票または戸籍附票

・申述人の戸籍謄本

 

申述人が配偶者の場合

・被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本

 

申述人が子または孫の場合

・被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本

・被代襲者(配偶者または子)の死亡記載のある戸籍謄本

 

申述人が被相続人の親または祖父母の場合

・被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

・配偶者(または子)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

・被相続人の親(父・母)の死亡記載のある戸籍謄本

 

申述人が兄弟姉妹または甥・姪の場合

・被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

・配偶者(または子)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

・被相続人の親(父・母)の死亡記載のある戸籍謄本

・兄弟姉妹の死亡の記載のある戸籍謄本(死亡している場合)


詳しくは「相続放棄の必要書類」をご覧ください。

 

相続放棄にかかる費用

戸籍謄本はあなたの戸籍がある本籍地の役所でしか取得できず、居住地の市区町村役場では入手することはできませんのでご注意ください。なお、1通450円程度の手数料がかかる場合もあります。

 

・戸籍謄本(450程度)

・収入印紙(800円)

・切手(80円を5枚程度)

 

相続放棄の証明書を発行してもらう

相続放棄の申述が裁判所に受理されると、数日〜最大2週間後には、裁判所から「照会書」が送付されてきます。相続放棄をする者は、この照会書に書かれている事項に回答し署名押印した上で、裁判所へ返送してください。

照会書を返送後、特に問題がなければ「相続放棄申述受理通知書」が郵送されます。この通知書の受け取りをもって、相続放棄の手続きは完了です

 

相続放棄申述受理証明書を持っておくと相続登記の際に便利

相続放棄の申述が受理された後に交付される「相続放棄申述受理通知書」は、あくまで申述の受理を伝える通知書なので、残念ながら相続放棄をしたことの証明にはなりません。
 

相続放棄受理証明書が必要になるケース

相続放棄申述受理通知書で足りる場合が多いため、『相続放棄申述受理証明書』を利用することはほとんどありませんが、官公庁などに相続放棄に関する書類を提出する必要がある場合(不動産の相続登記など)には、「相続放棄申述受理証明書」が必要になります。
 

相続放棄受理証明書を取得するには?

家庭裁判所に備付けてある申請用紙に必要事項を記入し、1件につき150円分の収入印紙、郵送の場合は返信用の切手を添えて申請してください。その後「相続放棄申述受理証明書」の申請用紙が送付されます。

相続放棄をしたことを債権者に証明するためには相続放棄をした方はこの証明書を取得し、その写し(コピー)を各債権者に送付(又はFAX)すると良いでしょう。詳しくは「相続破棄をする場合の手続きの流れと注意点」も合わせてご覧ください。

 

相続放棄受理証明書のサンプル
引用元:裁判所|相続放棄申述受理証明書の申請書(利害関係人が申請する場合)


 

相続放棄が得意な弁護士を地域から探す

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄


 

相続放棄を行う際に知っておくべき注意点

相続放棄を行う際にはいくつか気をつけるべき注意点も存在しますので、詳しく確認していきましょう。

 

相続開始前に相続放棄は出来ない

プラスの財産もマイナスの財産も一切の遺産相続を放棄する相続放棄ですが、「相続開始後に一定の手続きをした場合に効力を生ずるもの」であって、相続開始前に相続人の間で相続放棄を約束したとしても効力を生じませんので、注意しましょう。

 

相続放棄をすると基本的に代襲相続はできなくなる

そもそも代襲相続(だいしゅうそうぞく)とは、被相続人の子供が本来なら相続をするはずの遺産を、子供もすでに亡くなっている場合などに、その子の孫が代わりに相続することを代襲相続と言います。代襲される者を「被代襲者」、代襲する者を「代襲者」と呼びます。
 

例えば、被相続人と配偶者、そして子供とその子供(孫)がいた場合、被相続人の子供が相続放棄をすれば、孫に代襲相続が発生することはありません。(相続人全員が相続放棄したら相続財産は国庫に帰属します)

ただ例外的に代襲相続が発生するケースがあります。それは、被相続人の親がまだ存命だった場合、孫にあたる「長男」に代襲相続が発生するというものです。

例えば、借金持ちの被相続人が他界しその子供(長男)が相続放棄をした場合、被相続人の両親に相続権が移ります。ここでひとつの相続が終わるわけですが、この何年かあとに被相続人の父が他界した場合、被相続人の父からみて孫にあたる長男は、代襲相続人になるとされています。



 

(相続の放棄の効力)
第九百三十九条 相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。
引用元:民法第939条


民法第939条では、「その相続」という規定がありますので、長男からみて自分の祖父母で発生した相続に関しては、代襲相続が発生すると考えられます。
 

相続放棄=代襲相続ができないと思われている理由

簡単に理由や論拠などを解説しておきます。
 

①    昭和42.2.21民三発172第3課長回答
「被相続人の長女が兄弟たる次男を養子とし、長女は被相続人よりも先に死亡していた場合、次男の相続放棄は、子としての相続権も、長女の代襲相続人としての相続権も放棄したものとなる。」

 

②    昭和32.1.10民甲61民事局長回答
「弟としての身分を有する養子が相続を放棄した場合は、直系卑属としての相続権を放棄するとともに、兄弟としての相続権も放棄したものとなる。」


そもそも、相続放棄と代襲相続は他の相続人に影響を及ぼすという意味では共通していますが、根本的に性格が違います。
 

相続放棄と代襲相続の意味合い

相続放棄は、もともと相続権を有していた相続人が、その権利を放棄して初めから相続権を有していなかったものと扱われる制度(イメージとしては「退場」その試合に出る権利がなくなった選手)

代襲相続は、被相続人の子が被相続人よりも先に死亡している場合に、その子の子が相続人になれる制度(イメージとしては「メンバーチェンジ・控え投入」その試合に出るはずだった選手の代わりにその子どもが選手として出場する)

「相続放棄は代襲相続がない」という表現については、相続放棄をしても他の相続人の相続順位が上がるだけで、相続放棄をした相続人の直系卑属へ相続権が移動するというわけではないという意味で考えていただければ良いです。

したがって、相続放棄をした相続人以外の相続人が相続を続けるだけで、放棄した相続人(一抜けした相続人)の代打は投入されないという意味で、相続放棄はそもそも代襲相続がないという話になります。(全員が退場したら相続財産は国庫に帰属します)

しかし、例外として親が先に死亡し、祖父母の相続が発生した場合には親の相続放棄をしていた子であっても祖父母の相続人になります(「被相続人の子の子」が代襲相続の要件であって、被相続人の子の相続人という要件はないため)。

この場合は相続放棄をしていても代襲相続が発生する類型になりますので、祖父母についても相続放棄をしたい場合は再度の相続放棄の手続きをする必要があるということになります。

イメージとしては、

  1. ①    現在の相続について相続放棄をした場合        =その相続については代襲相続は発生しない

  2. ②    過去の相続について相続放棄をしていた場合    =他の相続の際に代襲相続が発生する可能性がある

となるかと思います。


【関連記事】
相続放棄をした場合に代襲相続はできない|再代襲相続の条件

 

基本的には3ヶ月以内に行う

相続開始後3ヶ月の相続放棄期限」を過ぎてしまった場合、相続放棄はもうできないと思われている方も多いと思いますが、3ヶ月を過ぎても「相続放棄は可能」です。

 

法律の規定では、確かに「3ヶ月以内」と定められていますが、裁判は法律の規定どおりに行われるわけではなく、裁判官が法律を解釈して、様々な事情を考慮した上で行われます。したがって、法律の規定だけではなく、裁判の実態がどうなっているのかを把握していることも必要です。

 

3ヶ月過ぎた相続放棄が認められる条件

判例タイムズ1100号(平成14年11月刊)の中においては・・・「3ヶ月以内に相続放棄の申述をしなかったことについて、相当の理由がないと明らかに判断できる場合にだけ申述を却下し、それ以外の場合には申述を受理する実務が定着している。」としています。

 

つまり、3ヶ月経過後の相続放棄が却下されるのは、明らかに「相当の理由」がない場合だけということです。ここでいう「相当の理由」の前提として、「亡くなられた方の資産や負債の存在を知った時から3ヶ月経過していない」という条件を満たしている必要があります。

 

資産や負債の存在を知らなかったのであれば、相続放棄を検討するきっかけすらなかったはずであり、検討するきっかけがなかったのであれば、相続放棄が出来ていないのもやむを得ないという説明が出来ます。
 

 

生命保険は相続放棄をしても受け取れる

相続と生命保険は原則として別物として扱われるため、相続放棄をしても、問題なく生命保険を受け取ることができます。過去の裁判例で、生命保険は相続財産ではないとされて以降、生命保険の契約が何であれ、相続放棄をしても生命金はもらえることになりました。

 

ただし、生命保険の受取人として「被相続人ご自身」を指定している場合は、相続放棄をすると保険金を受け取ることはできなくなります。

 

生命保険には税金がかかる場合もある

裁判では「生命保険は相続財産ではない」とされましたが、税金の世界では「生命保険金は相続財産である」と認定されたままですので、生命保険金の金額によっては「みなし相続財産」として相続税を払う必要も出てきます。

 

医療保険の受取人は相続放棄できない場合もある

「後遺障害保険金」「入院給付金」「通院給付金」「傷害医療費用保険」などの受取人は、通常は被相続人ですので、これらの保険金を受け取った相続人は、相続放棄ができなくなる恐れがあります。

 

介護保険の還付金も相続財産と考えていますので、相続放棄をする方に受け取りは勧めません。ただ、葬祭費用保険金の受取人は通常、葬儀を主宰する方ですので受け取っても相続放棄は出来ると思われます。

 

相続人全員が相続放棄をした場合はどうなるのか?

相続放棄をすると、放棄した人は初めから相続人ではなかったことになり、亡くなった方にご両親やご兄弟が居る場合はその方々に順番に相続権が移っていきます。さて、もしもそうやって相続人が誰一人いなくなってしまった場合、被相続人が持っていた財産や借金はどうなるのでしょうか?

 

財産が残るのであれば国の物になる

最終的にプラスとなる財産が残るのであれば、その残った財産は国のものになります。しかし、そうなる前に財産を分け与えるべき人がいないかを調べたり、残された財産の中から借金を平等に返済する必要が生じます。

 

相続人が誰もいない場合は「相続財産法人」が清算

相続人が全くいない場合は、被相続人の財産は「相続財産法人」という一つのまとまりになって、管理され清算されていくことになります。そしてその管理や清算は「相続に利害関係を持っている者」か「検察官」が家庭裁判所に申し立てて選んでもらう「相続財産管理人」が行うこととされています。

 

相続管理人は推薦をすることも可能ですが、家庭裁判所はそれを無視して適任者を選ぶこともあります。また、相続財産管理人の選任を請求する際は、「予納金」というお金を裁判所に納める必要があるケースもあり、予納金の金額は数十万円から100万円前後の間で、家庭裁判所が事案の難しさに応じて決定します。

 

かなりまとまった金額になりますし、必ず返ってくるものでもないので、その負担割合については相続放棄する方々の間で決めておいた方がよいかと思われます。

 

相続放棄をしても「財産を管理する義務」からは逃れられない

相続放棄をした人は、この「相続財産管理人」に財産管理を引き渡すまで、その財産がむやみに失われたりしないよう管理する義務を負うことになるので、必ず覚えておきましょう。

相続放棄をしたからといってその瞬間から全て解放されるとも限らないので、注意が必要です。

 

 

相続放棄を選択すべき時とは?

相続放棄とは、プラスの財産もマイナスの財産(借金など)も、被相続人が残した遺産のすべてを受け取らないという方法ですが、一体どんな場合に相続放棄を選択すれば良いのかを確認しておきましょう。
 

明らかにマイナス分の財産が多い場合は相続放棄

プラスとマイナスの財産を見比べた場合、明らかにマイナス分が多いと判断できる場合には、相続放棄は有効な手段になります。もし被相続人が莫大な借金を残して亡くなった場合、残された法定相続人はその借金を全て負担する事になりますので、相続放棄という手続き方法があるのです。
参考:親の借金を肩代わりしない為に出来る5つのこと

 

借金の額がわからない場合は限定承認を行う

もし、遺産の負債分がどの程度あるのか分からない場合、『限定承認』という手段が有効です。『限定承認』とは、マイナスとプラスの遺産があった場合に、マイナスの遺産分がプラス分を超えない範囲で相続するという便利な相続方式です。

 

例えば、【プラスの遺産が100万円、マイナスが150万円以上あるとわかっている場合】これは明らかに相続分がマイナスになりますので、迷わず相続放棄を選択すべきです。しかし、【マイナス分が150万円以上あるとは思う、しかし正確な額がわからない場合】は限定承認を選択すべきでしょう。

 

『限定承認』は正確なマイナスが判明した時に行う

プラスの財産よりも負の財産が明らかに多いと判断できる場合は相続放棄をすべきかと思いますが、プラスとマイナスのどちらが多いかわからない場合、相続した債務を相続したプラスの財産(積極財産)から弁済し、相続人固有の財産で弁済する責任を負わないというのが限定承認です。
参考:限定承認を使うべき3つのケースと申立てる方法
 
限定承認を行う場合、相続の開始を知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に限定承認の申立てをする必要がありますが、共同相続の場合には、相続人全員の共同でなければ限定承認の申述はできないことになっています。

つまり、相続人のうち1人でも反対する者がいれば、相続放棄するのが良いかと思います。
 

  1. 1:100万円以下ならそのまま全て相続してプラス分を相続する

  2. 2:150万円を超える場合は100万円まで相続してプラスマイナスをゼロにする


そして、残りは相続しないという方法がとれます。

 

その他のケース

・遺産相続で他の相続人と揉めたくない場合

・被相続人の事業を長男などに引き継がせたい場合

・借金があることはわかっているが、その額がわからない場合

 


などがあげられます。ちなみに、相続放棄を行った場合、その相続人は初めからいなかった者として扱われるため、その他の相続人の順位が上がるだけで、代襲相続が起こりません。

 

例えば、「父親が亡くなり、配偶者と子が法定相続人」となった場合は、もしも子が亡くなっていた時はその子(孫)が代襲相続しますが、子供が相続放棄をした場合は、その子供(孫)は法定相続人にはなれません。

 

ですので、この場合は直系尊属である父母がいれば、配偶者と父母(祖父母)が法定相続人となり、父母(祖父母)も相続放棄すれば、配偶者と兄弟姉妹が法定相続人となります。詳しくは「親の借金を肩代わりしない為に出来る5つのこと」をご覧ください。





 

相続放棄が認められないケース

裁判所から相続放棄の申述が却下されるケースはほとんどありませんが、以下に該当する場合は、単純承認をしたものとみなされますので、注意が必要です。

 

  1. 1:相続人が相続財産の全部、または一部を処分した場合

  2. 2:相続放棄をした後に、相続財産の全部、または一部を隠匿、消費したり、わざと財産目録に記載しなかった場合

 

もしこの他のケースで相続放棄が却下された場合は、2週間以内に「即時抗告」を行えば高等裁判所の再審理を求めることが出来ます。

しかし、却下された理由まで教えてくれる可能性は低いため、却下された際は弁護士に相談されるのが良いかと思います。
 

相続放棄が得意な弁護士を地域から探す

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄


 

相続放棄・限定承認の申述照会|相続放棄の有無を確認する方法

遺産分割協議を行う際、相続放棄を表明している人がいるとなかなか遺産分割手続きが進まないケースがあります。そういった場合に、相続人が相続放棄したかどうかは家庭裁判所に照会して調べることができます。
 
相続人本人に直接聞けば早急に解決する事ではありますが、相続人と仲が悪かったり、直接聞けない事情もあるかと思いますし、そもそも相続人が誰もいなくなってしまった場合は相続財産管理人の選任の申立てを行ったりと、相続放棄の有無はその後の手続きに大きく関わってくることになります。
 

照会の申請が可能な人

相続放棄の照会は誰でもできる訳ではなく、照会の申請ができる人は以下の2パターンに限られます。
 

  • 相続人・・・・故人の相続人

  • 利害関係人・・被相続人にお金を貸していたなど利害関係を有する者

 

照会に必要な添付書類

相続放棄の申述の有無を確認する際に必要となる主な書類は次の通りです。
相続放棄・限定承認の申述の有無についての照会書
 

相続人が申請する場合

  • 被相続人の住民票の除票

  • 照会者と被相続人の発行から3か月以内の戸籍謄本

  • 照会者の住民票(本籍地が表示されているもの)

  • 委任状(代理人に委任する場合)

  • 返信用封筒と返信用切手

  • 相続関係図

 
上記の添付書類の提出が必要になります。また、被相続人と相続人との関係図を手書きのもので結構です。
 

被相続人に対する利害関係人が照会する場合(債権者等)

  • 被相続人の住民票の除票(本籍地が表示されているもの)

  • 照会者の資格を証明する書類

  •  [個人の場合] 照会者(個人)の住民票

  •  [法人の場合] 商業登記簿謄本または資格証明書

  • 利害関係の存在を証明する書面(コピー)|金銭消費貸借契約書、訴状、競売申立書、競売開始決定、債務名義等の各写し、担保権が記載された不動産登記簿謄本、その他債権の存在を証する書面 など

  • 委任状(代理人に委任する場合のみ)

  • 返信用封筒と返信用切手

  • 相続関係図

 

照会手数料

照会の手数料は無料ですが、照会の申請にあたっては「照会申請書」及び「被相続人等目録」を提出する必要があります。
 

照会する管轄裁判所

相続放棄の申述があったどうかの照会は、被相続人(故人)の最後の住所地の家庭裁判所に行います。
▶︎管轄裁判所を調べる場合
 

照会にかかる調査期間

被相続人の死亡日が、「申請日まで回答する始期」以降の場合は現在までの申述の有無を調査し、被相続人の死亡日が「申請日まで回答する始期」以前の場合は、第1順位者については被相続人の死亡した日から,後順位者については先順位者の放棄の受理がされた日からそれぞれ3か月間が調査対象期間となります。
参考:裁判所|相続放棄・限定承認の申述の有無についての照会をされる方へ

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

相続放棄の手順と、その他の注意点もご理解いただけたかと思いますので、今後の参考としていただければ幸いです。

 

相続放棄が得意な弁護士を地域から探す

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄

 

相続放棄のご質問や不明な点があるなら弁護士への無料相談をおすすめします。

・相続放棄申述の流れを知りたい
・相続放棄を選択すべきかの判断がしたい
・残したい財産がある場合の行動は?
・費用が心配でなんとかしたい
・何から始めていいか分からない

上記のようなお悩みは弁護士への相談で解決できるかもしれません。当サイト『厳選 相続弁護士ナビ』は相続争いの解決を得意とする弁護士のみを掲載しております。

事務所への電話は【通話料無料】でご連絡が可能で、電話での無料相談や面談による相談を無料にしている事務所もあります。

まずは下記よりお近くの弁護士を探して相談してみましょう。

SNSで記事をシェアする

相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
Icon_column_white カテゴリからコラムを探す
Icon_search_white 相談内容から弁護士を探す
Category_isanbunkatsu_normal Category_iryubun_normal
Category_souzokuhouki_normal Category_yuigon_normal
Category_daisyusouzoku_normal Category_seinenkouken_normal