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公開日:2020.1.8 

相続放棄の必要書類すべて|申述者別に必要な書類と手続きの流れを解説

いろどり法律事務所
松島 達弥 弁護士
監修記事
Souzokuhouki syorui
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相続放棄とは、「私は被相続人のプラスの財産を一切受け取りません。マイナスの財産(借金等)も一切負担しません」という宣言で、いくつかの必要書類を作成・準備して家庭裁判所に提出するという手続きです。

相続放棄が使われるケースとしては、

  • 被相続人の借金を相続したくない時
  • その相続にかかわりたくないとき
  • 特定の相続人に相続を集中させたい場合

等に有効な手段です。

相続放棄の手続で必要な資料に関しては、亡くなった方の最後の住所地を管轄する裁判所に問い合わせをしていただければ、ある程度教えてもらうことができますが、令和元年末時点での情報を下記の表に整理しましたのでぜひ参考にしてみてください。

相続放棄の必要書類

もしあなたが、被相続人の『配偶者』『子』『孫』にあたる場合は、下記のケース別で用意する必要書類を参照してください。

兄弟姉妹の立場でとなると少し話がややこしくなり、相続放棄をするための必要書類も変わってきます。

今回は、相続放棄をする際に必要な書類のすべてや、兄弟姉妹が相続放棄をする場合に必ず抑えておきたい知識などについて、解説していきます。

相続放棄を検討されている場合でも、もしかしたら相続放棄をしない方が良い場合もありますので、併せてご覧いただければと思います。

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相続放棄の申告期限は3ヶ月です。相続放棄をご検討中ならできるだけ早い弁護士への相談がおすすめです

相続放棄を行うなら、相続が始まってから3ヶ月以内に必要書類を揃えて裁判所へ申し立てする必要があります。この期限を過ぎてしまうと、遺産に含まれた借金も相続してしまう危険性が高まります。

3ヵ月以内に確実に相続放棄を行うなら、弁護士に手続き代行の依頼がオススメです。

相続放棄の主な目的は負債からの解放ですが、弁護士に依頼することで、債権者からの問い合わせや請求対応も自分でしなくてよくなります。

  • 相続放棄に必要な書類の準備がわからない
  • 相続放棄を本当にすべきかどうかの判断がつかない
  • 債権者に対して相続放棄の主張をしたい
  • 相続放棄の注意点のアドバイスがもらえる など

​上記のようなお悩みを抱えているなら弁護士へ相談することで解決できるかもしれません。

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相続放棄に必ず用意する必要書類

どのケースでも共通の必要書類としては、下記の5つの書類を用意するのが一般的です。

(1) 相続放棄申述書

相続放棄申述書のフォーマットは裁判所のホームページでも入手できます。

東京地方裁判所:相続放棄申述書ダウンロード

記入すべき事項はそれほど多くありませんが、「申述の理由」欄をどのように書くかが非常に重要に意味を持つことがあり、必要に応じて詳細な事情説明書や説明資料を加える場合もあります。

(2) 被相続人の住民票除票(または戸籍附票)

被相続人が住んでいた最後の本籍地の役所で取得できます。

ここで出生から死亡までのすべての戸籍等が存在すればベストですが、無ければ転籍等先の役所に戸籍等を請求することになり、出生まで追っていく必要があります。もし遠方の場所であれば、郵送でも取得できるので、管轄の役所に問い合わせて取得するようにしましょう。

ここで、被相続人の登記簿上の住所と死亡時の住所が一致していない場合、住民票の除票や戸籍の附票も取得して、住所のつながりがわかるように証明書を取得しておく必要もあります。

(3) 申述人(相続放棄する方)の戸籍謄本

戸籍謄本はいくつかの種類がありますが、その種類に関わらずあなたの戸籍がある本籍地の役所でしか取得できません。居住地の市区町村役場では、戸籍は直接入手することはできませんのでご注意ください。なお、1通450円程度の手数料がかかる場合もあります。

(4) 収入印紙(800円)

相続放棄を行う際に必ずかかる費用になります。

(5) 切手(80円を5枚程度)

必要書類についての注意事項

戸籍謄本が同じ場合には1通で問題ありません。

たとえば、被相続人と申述人(相続放棄をする方)が夫婦であれば、戸籍謄本は同一で大丈夫です。しかし親子の場合、未婚の子であれば戸籍謄本は親と一緒ですが、結婚すれば新たに戸籍が作成されるので、それぞれ別の戸籍謄本が必要になりますので注意が必要です。

大体、上記の必要書類を集めることができれば問題ありませんが、提出先の裁判所は、どこでも良いという訳ではありません。提出する家庭裁判所の場所は、被相続人が亡くなった住所地にもっとも近い家庭裁判所になりますので、こちらも合わせてご確認ください。【都道府県別の裁判所一覧

配偶者が相続放棄する時の必要書類

上記に加え、

(6) 被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本

を、必要書類として用意する必要があります。被相続人と配偶者は通常であれば同じ戸籍に載っていますので、その場合は1通で大丈夫です。

子または孫が相続放棄する時の必要書類

子が相続放棄をする際は、配偶者と同じく

(6) 被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本

が必要になります。

孫が相続放棄をする際は、

(6) 被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本

に加えて、

(7)被代襲者(配偶者または子)の死亡記載のある戸籍謄本

が必要になります。

被相続人の親(または祖父母)が相続放棄する時の必要書類

(8)被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

配偶者や子が死亡している場合、被相続人の親(父母)の相続順位は第2位の相続人で、第1位の相続人である子及びその代襲相続人(孫)が存在すれば相続人にはなりません。つまり、父母が相続放棄をするのは、第1位の相続人が全員いない場合となります。

したがって、第1順位の相続人がいないことを証明するために・・・

(9)配偶者(または子)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

が、必要になります。

さらに、被相続人の親(父母)も死亡している場合、被相続人の祖父母が相続することになり、祖父母も相続放棄を行う際は、

(10)被相続人の親(父・母)の死亡記載のある戸籍謄本

が、必要になります。

兄弟姉妹(または甥・姪)が相続放棄する時の必要書類

兄弟姉妹、甥姪が相続放棄を行う場合、相続順位が最下位の相続人になりますので、今まで記述した全てのものが必要書類になります。

(8)被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

(9)配偶者(または子)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本

(10)被相続人の親(父・母)の死亡記載のある戸籍謄本

兄弟も死亡している場合、

(11)兄弟姉妹の死亡の記載のある戸籍謄本

が必要になります。

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相続放棄の必要書類の提出方法

相続放棄の書類は、被相続人が亡くなった住所地にもっとも近い家庭裁判所に提出しますが、その提出方法は2種類あり、

・家庭裁判所へ出向いて書類を提出する。

・家庭裁判所へ郵便で送付する。

このどちらか、好きな方を選んで提出してください。

なお、ここまでご紹介した必要書類は、裁判所によって変わる可能性もあるので、一度お近くの裁判所で事前に相続放棄に関する必要書類は何かを聞いておくと良いでしょう。


参考:相続放棄の全て|申述手順と知っておくべき注意点まとめ

相続放棄の期限と弁護士相談の必要性

ここまで、相続放棄の必要書類について見てきましたが、そもそも相続放棄には期限があります。弁護士に相談する必要性と併せ、ここで確認していきましょう。

相続放棄の期限

相続放棄に関して最も注意すべき点、それは相続放棄には期限があるということです。

具体的には、民法は、次のように規定しています。

『相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認または放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人または検察官の請求によって、家庭裁判所に伸長することができる。』

つまり、原則として、相続放棄の申告期限は相続開始を知ったときから3ヶ月です。相続放棄をご検討中ならできるだけ早い弁護士への相談がおすすめです。

相続放棄を行うなら、相続開始を知った時から3ヶ月以内に必要書類を揃えて裁判所へ申し立てする必要があります。

ただ、相続開始を『知った時』というのは、若干抽象的です。そこで、確実に相続放棄をしたいのであれば、「被相続人の亡くなった日」から3か月以内に手続きを行うべきでしょう。

この期限を過ぎてしまうと、被相続人の負債も相続してしまう危険性が高まります。

弁護士への相談や依頼の要否

① 時間的に余裕があり、被相続人の財産に一切手を付けていない場合

例えば、被相続人が死亡してから1ヶ月くらいの時点で相続放棄をおこないたいと考えているのであれば、通常は、裁判所に問い合わせを行い、裁判所の指示どおりに準備をすれば、相続放棄が認められます。

そのため、弁護士に手続を依頼する必要性はさほど高くありません。

「忙しくて作業ができない」とか、「自分では不安なので確実に手続きをしてほしい」というような場合であれば弁護士への依頼を考えてみてもよいでしょう。また、「亡くなった方の債権者からの連絡が頻繁に来て困っている」というような場合であれば、弁護士に依頼することで、債権者からの問い合わせや請求対応も自分でしなくてよくなります。

② 時間的に余裕がない場合

時間的に余裕がない場合であれば、「相続放棄の期間の伸長」という手続きをとる必要があります。

この手続も裁判所に問い合わせをしながら進めることができますが、このような状況は時間的に余裕がない場面なので、すぐに弁護士による法律相談を早急にうけるか、裁判所に「伸長手続」の方法を聞くかして、少しでも自身がなければ弁護士に手続を依頼する方がよいと考えます。

③ 形式的には相続放棄ができない場合

相続を知った時から3箇月を経過してしまっているような場合や、誤って(知らず知らずのうちに)相続を承認する行動をとってしまっていたような場合であっても、状況によっては相続放棄ができる場合があります。

しかし、こうした状況で相続放棄手続きを行う場合には、絶対に裁判所には相談せず、速やかに弁護士と相談してください。そのうえで、相続放棄が認められるかどうかの見通しについてしっかりと説明を受け、費用対効果を十分に吟味して、弁護士に依頼することを検討してください。

④ その他、弁護士に相談した方がよい場合

「このページを読んでも、相続放棄という制度がよくわからない」「被相続人の財産や負債の調査の仕方がわからず、相続放棄をした方がよいのかしない方がよいのかの判断がつかない」という場合には、一度は弁護士による法律相談を受けてみてください。

さらに、「相続人に負債がないけれ、生前贈与で十分な財産を受け取っていて、相続に関して権利主張するつもりもないから相続放棄をしたい。」という方は特に注意が必要です。念のため、本当に相続放棄をして問題とならないか、弁護士に相談をしてください。

まとめ

相続放棄の必要書類について、おわかり頂けたでしょうか?

相続放棄には多くの書類が必要となり、用意するには少々面倒な作業が多くなりますが、相続放棄をするメリット、そしてしない方が良いメリットを十分に見極めて、ベストな選択を行ってください。

もし、ご自身で適切な判断をすることが難しそうであれば弁護士へ相談するのも一つの手かもしれませんので、必要があれば相続放棄を得意とする弁護士一覧からお近くの弁護士を探して相談してみるとよいでしょう。

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この記事の監修者
いろどり法律事務所
松島 達弥 弁護士 (京都弁護士会)
生前の遺言書作成から遺産の分割・取り分についての話し合いまで幅広く対応。税理士、司法書士、不動産鑑定士など他の士業との連携も得意としており、正確な知識・情報に基づいた解決案の提示には信頼が厚い。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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