遺産相続の問題解決を弁護士に依頼したくても「弁護士費用がいくらかかるのか?」と費用面での不安があって依頼をためらってしまう方も多いのではないでしょうか。
遺産相続でかかる弁護士費用には、主に相談料・着手金・報酬金の3つがありますが、どのような解決を望むかで弁護士費用は変わります。
そこで本記事では、遺産相続でかかる弁護士費用について以下4つを解説します。
- 遺産相続にかかる弁護士費用
- 相談内容別にかかる弁護士費用
- 相続の弁護士費用は誰が払うのか
- 弁護士費用を抑える方法
自分が依頼したい内容だとどれくらい費用がかかるのかを把握してから、弁護士への相談・依頼をしてみてください。
遺産相続の弁護士費用が心配なあなたへ
遺産相続を弁護士に依頼したくても「弁護士=高い」というイメージがあり、不安になってしまいますよね。
結論からいうと、遺産相続の弁護士費用は、事務所によって異なります。そのため、事前に弁護士に相談することで、どれくらいの費用がかかるかを聞いておくのがおすすめです。
そのほか、弁護士へ相談することで以下のようなメリットを得ることができます。
- 遺産相続のさまざまな相談に乗ってもらえる
- 遺産相続の流れや手続きについて教えてもらえる
- 依頼すれば相続人間の交渉を代理でおこなってもらえる
- 遺産相続の流れや手続きについて教えてもらえる
当サイトでは、相続問題を得意とする弁護士を地域別で検索することができます。無料相談はもちろん、電話で相談が可能な弁護士も多数掲載していますので、まずはお気軽にご相談ください。
![遺産相続でかかる弁護士費用の相場と内訳](https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/souzoku-prod/system/body_image1s/47/original/%E3%80%90%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%80%91%E9%81%BA%E7%94%A3%E7%9B%B8%E7%B6%9A_%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E8%B2%BB%E7%94%A8_-_%E9%81%BA%E7%94%A3%E7%9B%B8%E7%B6%9A%E3%81%A7%E3%81%8B%E3%81%8B%E3%82%8B%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E8%B2%BB%E7%94%A8%E3%81%AE%E7%9B%B8%E5%A0%B4%E3%81%A8%E5%86%85%E8%A8%B3%E2%91%A0_1_.png?1710142146,)
遺産相続でかかる弁護士費用には、厳密に相場というものはありません。
現在は各法律事務所が弁護士費用を自由に決められるので、依頼内容や遺産額などによって費用は大きく異なります。
しかし、過去には「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」という弁護士費用の基準が設けられており、現在でもその基準をそのまま使用している弁護士も多いため、費用の目安とすることはできます。
ここでは、旧弁護士連合会報酬等基準をもとに、相続問題の解決にかかる弁護士費用の相場を紹介します。
相続問題の解決でかかる弁護士費用の相場
旧弁護士連合会報酬等基準による相続問題に関する弁護士費用の相場は、以下のとおりです。
表:旧弁護士規程の弁護士費用相場
法律相談
|
初回法律相談料
|
一般法律相談料
|
書面による鑑定
|
30分ごとに5,000円から1万円の範囲内の一定額
|
30分ごとに5,000円以上、2万5,000円以下
|
複雑・特殊でないときは、10万円から30万円の範囲内の額
|
着手金・報酬金
|
経済的利益の額
|
着手金
|
報酬金
|
300万円以下の部分
|
8%
|
16%
|
300万円を超え3,000万円以下の部分
|
5%+9万円
|
10%+18万円
|
3,000万円を超え3億円以下の部分
|
3%+69万円
|
6%+138万円
|
3億円を超える部分
|
2%+369万円
|
4%+738万円
|
弁護士費用の内訳は、主に相談料・着手金・報酬金3つに分けられます。
相談料は、相談回数や時間に応じた費用が定められており、着手金や報酬金は遺産額や最終的に得られた経済的利益の額に応じて費用が決定されるケースがほとんとです。
そのほか、弁護士の出張にかかる日当や、実際の手続きでかかった郵送費などの実費が弁護士費用として発生します。
以下では、それぞれの内訳ごとの相場を紹介します。
相談料|初回無料の事務所もある
相談料は、弁護士に相談をした際に発生する費用です。
相談料の相場は、30分5,000円程度ですが、最近では「初回相談を無料」にしている法律事務所も多く存在します。
電話やメールでの相談が可能な法律事務所も多いため、弁護士相談のハードルも低くなっていますが、あなたの悩みをより詳しく伝え、最適な解決策を見つけるためにも、一度は対面で相談するのがおすすめです。
無料相談と有料相談は何が違う?
結論からいうと、無料相談と有料相談に大きな差はないといってよいでしょう。
有料相談のほうが丁寧であったり、無料だから素っ気なく扱われたりといったことはありません。
ただし、良い弁護士・悪い弁護士の判断基準は非常に難しいのが実情です。
たとえば、「あなたが裁判で勝つのは無理です」とはっきり言ってくれる弁護士を「頼りない」と感じるか、「絶対勝てます」と言ってくれる弁護士を心強いと感じるかはあなた次第です。
たとえ弁護士の言うことが自分の希望と違っていても「無料相談だから対応してもらえなかった」と考えるのではなく、単純に相性が合わなかったと考えるのがよいでしょう。
相性の良い弁護士を探すためにも、可能な限り複数の弁護士で無料相談を利用してみることをおすすめします。
着手金|20万円以上かかるケースもある
着手金は、実際に弁護士が案件の解決に動き出すタイミングで支払う費用です。着手金は基本的には返金されません。
金額は相続財産によって変動するため、相場は20万〜200万円以上と幅があります。
着手金は依頼内容する内容次第で高額になる可能性もありますが、依頼内容によっては着手金が無料になる弁護士も存在します。
また、着手金の後払いや分割払いに対応している弁護士もいるので、着手金が不安な方は一度相談してみるとよいでしょう。
報酬金|経済的利益の額に応じて発生する
報酬金は相続事件の解決後に発生する費用のことで、交渉・調停・裁判などで獲得した経済的利益の額に対して数%という形で金額が決まります。
つまり、弁護士へ依頼したとしても全面敗訴した場合には、報酬金は発生しません。
経済的利益の額とは、弁護士に依頼したことで依頼主が得た利益のことを指します。
たとえば、相続人同士で揉めている遺産分割協議について弁護士に解決を依頼し、結果依頼主が500万円分の遺産を相続することが決まった場合は、500万円が経済的利益の額となります。
ただし、分割に対象となる財産の範囲又は相続分についての争いのない部分については、相続分の時価の3分の1の額を経済的利益として計算します。
経済的利益の算出方法は個別の事務所で違う
経済的利益の額の算出方法は弁護士事務所によって異なります。
紹介した例はあくまで一例なので、同じ条件だとしても、弁護士費用は相続人の個別案件によって変わります。
より正確な弁護士費用を知りたい方は、弁護士への相談の際に聞いてみましょう。
その他の弁護士費用
相談料・着手金・報酬金のほかに、実際の手続きにかかった実費や、弁護士の出張に対して支払う日当などが弁護士費用として発生します。
それぞれの内訳や相場は以下のとおりです。
実費
実費には、弁護士が調査や裁判をおこなう際にかかった交通費や郵便代、裁判所への印紙代などが該当します。
日当
日当は、弁護士が遠方へ出張した際に生じる費用を指します。
金額は、弁護士によって異なりますが、1日あたり1万~2万円程度としているケースが多いでしょう。
手数料
手数料は、書面を1通作成したり調査をしたりといった、事件に関する単発の仕事に関して生じる費用です。
また、郵便料金や戸籍等の資料取得費用、申し立ての際の印紙代、業務遂行にあたって必要な実費は、弁護士費用とは別途必要になるので注意が必要です。
表:弁護士費用以外にかかる諸費用
実費 |
依頼者負担(例)交通費,郵便代,裁判印紙代など |
日当 |
裁判所等への出頭・出張1回につき |
関東近県の場合には、30,000円(税別) |
その他の地域の場合には,50,000円(税別) |
強制執行をおこなう場合 |
1回につき、100,000円(税別) |
ここからは、具体的な依頼内容ごとに相続でかかる弁護士費用の相場を紹介します。
基本的な着手金や報酬金は、(旧)日本弁護士連合会報酬等基準をもとにした経済的利益の額に応じて計算が可能ですが、遺言書の作成や相続放棄手続きなどは、個別の費用が設定されているケースも多いです。
自分の依頼したい内容でどれくらいの弁護士費用がかかるのか、押さえておきましょう。
相続人同士の争いが起きるきっかけともいえるのが遺産分割協議です。
ここでは、具体的な経済的利益の額ごとに、遺産分割の交渉や調停、裁判を依頼した場合にかかる弁護士費用を計算してみましょう。
経済的利益の額が1,500万円の場合
ここでは、被相続人が3,000万円の遺産を遺して死亡し、自分の相続分は2分の1である1,500万円と仮定した場合の弁護士費用を計算してみましょう。
なお、経済的利益の額は法定相続分を超えておらず、金額についての争いはないものとします。
着手金 |
3,000万円 × 1/2 × 1/3 × 5% + 90,000円 =34万円
|
報酬金 |
3,000万円 × 1/2 × 1/3 × 10% + 180,000円 =68万円
|
合計 |
着手金+報酬金 =1,020,000円
|
経済的利益の額が5,000万円の場合
次に、自分が遺産として5,000万円を相続するケースにおいて、示談交渉や調停を弁護士に依頼した場合の弁護士費用を計算します。
まず、自分の相続分である5,000万円が法定相続分を超えており、金額についての争いがあるケースにおける弁護士費用は以下のとおりです。
着手金 |
5,000万円 × 3% + 690,000円 =219万円
|
報酬金 |
5,000万円 × 6% + 1,380,000円 =438万円
|
合計 |
着手金+報酬金 =6,570,000円
|
ただし、経済的利益の額が法定相続分を超えておらず、金額について争いがない場合は「時価相当額の3分の1の額」がされます。
5,000万円の3分の1の約1,667万円を経済的利益の額として弁護士費用を計算すると着手金・報酬金は以下のとおりになります。
着手金 |
5,000万円 × 1/3 × 5% + 90,000円 =約74万円
|
報酬金 |
5,000万円 × 1/3 × 10% + 180,000円 =約184万円
|
合計 |
着手金+報酬金 =約258万円
|
「時価相当額の3分の1の額」を適応すると弁護士費用の合計は半分以下となり、経済的利益の額をどのように判断するかで、 弁護士費用が大きく変わることがわかります。
遺言書の作成を弁護士に依頼した場合には、遺言書作成手数料がかかります。
また、公正証書遺言を作成する場合は、公証人の手数料が別途必要になります。
弁護士の遺言書作成手数料は10万〜20万円程度とされることが多くなっていますが、遺言対象財産の金額に基づいて計算される場合もあります。
遺言執行を弁護士に依頼した場合の弁護士費用は、相続財産の総額や相続人の数にもよるので一概にはいえません。
旧弁護士会報酬規程によれば、遺言執行の弁護士費用は以下の基準で算出されることになっています。
旧弁護士会報酬規程(遺言執行の場合) |
経済的利益の額 |
費用 |
300万円以下 |
30万円 |
300万円を超え3,000万円以下 |
2%+24万円 |
3,000万円を超え3億円以下 |
1%+54万円 |
3億円を超える場合 |
0.5%+204万円 |
相続放棄を弁護士に依頼したときにかかる費用は以下のとおりです。
相続放棄を弁護士に依頼した場合にかかる費用 |
相談料 |
0~10,000円(60分あたり) |
申述書作成代理費用 |
約5,000~約10,000円(戸籍謄本取得・実費含む) |
代理手数料 |
約50,000~約100,000円 |
成功報酬 |
なし |
なお、相続放棄の手続きは相続順位が同順位の相続人に限って同時におこなえるので、相続放棄の弁護士費用を抑えたい方は、兄弟姉妹の分もまとめて依頼するとよいでしょう。
遺留分侵害額請求の意思表示のみ(内容証明郵便の送付のみ)であれば3万~5万円程度とされることが一般的です。
遺留分について代理交渉等を依頼する場合にかかる弁護士費用は、そのほかの依頼内容と同じく、経済的利益の金額に応じて計算します。
遺言無効・生前贈与無効請求でかかる弁護士費用
遺言無効・生前贈与無効請求を依頼する場合にかかる弁護士費用は、着手金と報酬金、諸経費を合わせた金額になります。
着手金については数十万円程度であることが多く、報酬金については遺言が無効と判断された場合に得られる経済的利益の金額に応じて計算されます。
ここに数万円程度の諸経費が加わります。
遺産相続の弁護士費用は誰が払う?相手に請求できる?
![遺産相続の弁護士費用は誰が払う?相手に請求できる?](https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/souzoku-prod/system/body_image2s/47/original/%E3%80%90%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%80%91%E9%81%BA%E7%94%A3%E7%9B%B8%E7%B6%9A_%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E8%B2%BB%E7%94%A8_-_%E9%81%BA%E7%94%A3%E7%9B%B8%E7%B6%9A%E3%81%AE%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E8%B2%BB%E7%94%A8%E3%81%AF%E8%AA%B0%E3%81%8C%E6%89%95%E3%81%86%EF%BC%9F%E7%9B%B8%E6%89%8B%E3%81%AB%E8%AB%8B%E6%B1%82%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%EF%BC%9F%E2%91%A1_1_.png?1710142147,)
弁護士費用は、原則「弁護士に依頼した人」が支払います。
たとえば、複数の相続人の総意のもと長男が弁護士へ依頼し、話し合いのもと遺産分割をおこなったのであれば、弁護士費用を支払うのは「長男」であり、そのほかの相続人が弁護士費用を支払う義務はありません。
複数人で揉めていた場合でも、自分が依頼するのであれば弁護士費用は自己負担となるのです。
ただし遺産相続の依頼内容によっては、弁護士費用を支払う人が異なる場合があります。
それぞれの依頼内容について、誰が費用を負担するのか詳しく見ていきましょう。
遺産分割協議の費用は依頼人が負担
遺産分割協議の費用は、弁護士に依頼した人が負担します。
たとえば、兄弟姉妹が相続財産を巡って対立しており、あなたが弁護士に依頼したのであれば、弁護士費用はあなたの自己負担となります。
ほかの相続人が依頼する原因を作っていたとしても、依頼人本人が費用を負担しなければならないのです。
遺言書の作成費用は遺言者本人が負担
遺言書の作成を弁護士に依頼する場合の費用については、遺言書を作成する遺言者本人が負担します。
また、公正証書遺言を作成するときに支払う手数料についても、一般的に遺言者が費用を支払います。
遺言執行にかかる費用は相続人全員で負担
遺言執行にかかる弁護士費用については、相続財産から支払うと定められています(民法1021条)。
そのため、間接的に相続人全員で費用を負担することになります。
また相続人が複数いる場合には、1人が代表で費用を負担したり、複数人が均等に費用を分割してもよいとされています。
遺留分侵害額請求・相続放棄でかかる費用は申立人が負担
遺留分侵害請求や相続放棄でかかる弁護士費用は、各申立人が負担します。
たとえば、あなたが兄弟姉妹に対して遺留分侵害請求を起こしたいのであれば、あなた自身が費用を負担することになります。
ただし、複数の相続人が同じ遺留分の侵害を主張するなど、共通の目的で弁護士に依頼する場合には、負担割合について事前に話し合いで決めることができます。
![相続問題の弁護士費用を払えないときの対処法](https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/souzoku-prod/system/body_image3s/47/original/%E3%80%90%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%80%91%E9%81%BA%E7%94%A3%E7%9B%B8%E7%B6%9A_%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E8%B2%BB%E7%94%A8_-_%E7%9B%B8%E7%B6%9A%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%AE%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E8%B2%BB%E7%94%A8%E3%82%92%E6%89%95%E3%81%88%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%81%AE%E5%AF%BE%E5%87%A6%E6%B3%95%E2%91%A2_1_.png?1710142147,)
相続問題の弁護士費用がおおよそ把握できたところで、弁護士費用を安く抑える方法が気になる方も多いでしょう。
ここでは、できるだけ弁護士費用を安くする方法や弁護士費用を払えないときの対処法を紹介します。
着手金などの分割払いを相談する
旧弁護士費用規程が廃止され、費用体系が自由に設定できるようになった現在、着手金や報酬費用を分割で支払うことのできる事務所もあります。
相談の際に分割払いに応じてもらえるか聞いてみるとよいでしょう。
無料相談を活用する
相続を得意とする弁護士の中には無料相談・無料電話相談などを受け付けている事務所も多く存在します。
無料相談だからといって、有料相談よりも素っ気なく対応されたり、相談内容が限定されたりといったことはないので、まずは無料相談で弁護士との相性や費用を確認するとよいでしょう。
複数事務所で弁護士費用を比較する
相談を利用しても、最終的に費用面で折り合わないことも考えて同時に複数事務所に相談するとよいでしょう。
また、相談内容を一通り伝えたあと、こちらが出せる金額を先に提示することで予算内で提案してくれる可能性もあります。
法テラスの民事法律扶助制度を利用する
弁護士費用を抑えるために法テラスの「民事法律扶助制度」を利用することも検討しましょう。
条件付きではありますが、一時的に弁護士費用を立て替えてくれる可能性があります。
民事法律扶助業務とは、経済的に余裕がない方が法的トラブルにあったときに、無料で法律相談をおこない(「法律相談援助」)、弁護士・司法書士の費用の立替えをおこなう(「代理援助」「書類作成援助」)業務です。(総合法律支援法第30条第1項2号)
引用元:民事法律扶助業務
事前にトラブルの要点をまとめておく
どんなに優秀な弁護士でも、要点がわからなければ調査に時間がかかるので、その分費用もかさんでいきます。
また、「ここまではしてほしいけど、これ以上は必要ない」などの線引きがしっかりしていないと、実は必要なかった費用まで支払う可能性もあるので、あなたの希望するゴールを明確化しておくことが重要です。
ある程度の証拠を集めておく
証拠は多ければ多いほど、問題解決の大きな武器になります。
証拠が揃っていることで、請求できる金額が上がったり、余計な出費を抑えたりすることもできます。
証拠というと大げさですが、遺言書ならコピーを持参することで、遺言内容の正当性を判断してくれます。
また、遺留分のトラブルであれば、「だれが相続人で」「だれに侵害されているのか」がわかるだけでも、手間と費用は少なく抑えられる可能性があります。
遺産相続の弁護士費用が高額になりやすいケース
遺産相続でかかる弁護士費用は、ある程度の相場はあるものの、ケースによって大きく異なります。
場合によっては弁護士費用が高額になってしまうケースもあるので、依頼前に自分が当てはまるかどうか確認しておきましょう。
遺産が高額な場合
遺産分割協議や遺留分侵害額請求など、一部の依頼では実際に得られた経済的利益に応じた報酬金が発生します。
遺産額が高額な場合、最終的に得られる利益も多くなることが考えられるため、その分弁護士費用も高額になる可能性が高いでしょう。
遺産の種類や相続人が多い場合
遺産の種類や相続人が多い場合は、それぞれの手続きにかかる費用が発生するため、弁護士費用が高額になる可能性があります。
また、不動産など実際に現地へ行って評価をおこなう必要がある場合には、実費や日当等の追加費用が発生します。
遺産分割がまとまらず調停や審判に発展する場合
遺産分割協議で折り合いがつかず、調停や審判に発展した場合、追加で弁護士費用が発生します。
裁判所が近くにない場合は、弁護士の交通費や日当代などが高額になることもあるでしょう。
遺産分割以外で追加の手続きが必要になった場合
遺言の有効性に異議があるときや、遺産の使途不明金を調査するときなど、追加の法的手続きが求められる場合があります。
このような遺産分割以外の法的手続きが追加の費用を増やし、弁護士費用を高額にするおそれがあるでしょう。
相続トラブルの解決を弁護士に依頼する際、最も気になるのは弁護士費用ですが、一方で、相続問題を得意とする弁護士に依頼することも大切です。
費用がどれくらいかかるのか、信頼して依頼できる弁護士かどうかを確かめるためにも、まずは相談してみるとよいでしょう。
遺産相続の弁護士費用が心配なあなたへ
遺産相続を弁護士に依頼したくても「弁護士=高い」というイメージがあり、不安になってしまいますよね。
結論からいうと、遺産相続の弁護士費用は、事務所によって異なります。そのため、事前に弁護士に相談することで、どれくらいの費用がかかるかを聞いておくのがおすすめです。
そのほか、弁護士へ相談することで以下のようなメリットを得ることができます。
- 遺産相続のさまざまな相談に乗ってもらえる
- 遺産相続の流れや手続きについて教えてもらえる
- 依頼すれば相続人間の交渉を代理でおこなってもらえる
- 遺産相続の流れや手続きについて教えてもらえる
当サイトでは、相続問題を得意とする弁護士を地域別で検索することができます。 無料相談はもちろん、電話で相談が可能な弁護士も多数掲載していますので、まずはお気軽にご相談ください。