遺産相続において、相続財産の中に負債(借金)が含まれている場合、相続放棄をすることで、借金を相続せずに済みます。
相続人全員が相続放棄した場合、財産はどのようになるのでしょうか。
本記事では、相続放棄をしたあとの財産の取扱いについて解説します。
財産の保存義務や相続放棄する際のポイントについても解説しているので参考にしてください。
相続放棄を検討しているあなたへ
相続放棄を検討してるけど、この判断って正解なのかな...と悩んでいませんか?
結論からいうと、遺産内容や保存義務などについて正確に把握したうえで判断をすることが大切です。
判断に迷う場合は、弁護士に相談・依頼するのをおすすめします。
弁護士に相談・依頼すると以下のようなメリットを得ることができます。
- 相続放棄をすべきか、法的にアドバイスをもらえる
- 相続財産の計算方法を教えてもらえる
- 依頼すると、ほかの相続人とのトラブルを最大限回避できる
- 依頼すると、面倒な書類作成や手続きを一任できる
ベンナビ相続では、相続放棄問題を得意とする弁護士を多数掲載しています。
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相続放棄するとどうなる?
遺産の中に借金があり、相続放棄をしたいものの、その遺産はどのように扱われるのか、気になることもあるでしょう。
ここでは、相続放棄後の遺産の取扱いについて解説します。
相続放棄した人は何も相続できなくなる
相続放棄をおこなった場合、その人は遺産を受け取れません。
相続放棄した人は相続人としての地位を失うことになるため、本当に放棄してもよいのか、よく検討する必要があります。
次の順位の相続人に相続権が移る
配偶者以外の相続人による相続放棄がおこなわれると、次に順位の高い相続人が相続権を得ます。
相続人の順位は法律によって定められており、基本的には、①子ども・②親や祖父母・③兄弟姉妹の順で相続権が移っていきます。
>相続人の優先順位を詳しく知る
全員が相続放棄した場合も保存義務は残る
全ての相続人が相続を放棄した場合でも、放棄の時に相続財産を現に占有している人には、その財産の保存義務があります。
たとえば、遺産の中に家がある場合、その家を現に占有している人は、その家を保存する必要があります。
保存義務から逃れるためには何をしたらよい?
保存義務は、家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申し立て、選任された清算人に財産を引き渡すことで、逃れることができます。
相続財産清算人は、被相続人との関係や利害関係の有無などを考慮して選任されます。
弁護士や司法書士といった専門資格を持った人が選ばれることもあります。
なお、候補者が必ず相続財産清算人に選任されるわけではありませんが、申立人が候補者を立てることも可能です。
> 相続放棄後の管理義務について詳しくはこちら
> 不動産についての管理義務についてはこちら
相続放棄をする前に確認すべきポイント
相続放棄をしてしまうと、遺産を受け取ることができなくなります。
また、相続放棄は撤回することができません。
そのため、相続放棄をするかどうかは、慎重に検討する必要があります。
相続放棄を検討する際には、下記のポイントに留意しましょう。
限定承認を検討する
相続放棄をする代わりに、限定承認をするという選択肢もあります。
限定承認は、相続した財産の範囲内で借金を清算すればよいというメリットがあります。
プラスの財産で借金を支払えれば、借金は無くなり、残った財産を手元に残すことができます。
借金の清算後にプラスの財産が残るのであれば相続したいといった場合には、限定承認を検討する余地があります。
ただし、限定承認は手続が非常に煩雑であるため、実際にはあまり使われていません。
ほかの相続人と事前に擦り合わせておく
相続放棄を考えている場合、関係性が良好であるならば、ほかの相続人と事前に相談しておくことをおすすめします。
相続財産清算人の申立てが必要かどうか、相続財産清算人が決まるまでどのように財産を保存するかなど、事前に意見をすり合わせておきましょう。
また、故人に特別縁故者がいる場合には、相続人全員が相続放棄をおこなった場合に特別縁故者に相続財産がわたる場合があります。
血縁関係がなくとも、故人と特別な関係にある人がいる場合はその人も含めて相談するとよいでしょう。
まとめ|相続放棄の判断は慎重に!迷ったら弁護士に相談
相続放棄は重要な決断です。
適切な判断をするためには、被相続人にどのような遺産があるのかや相続放棄をした場合の保存義務などについて正確な情報を得ることが大切です。
判断に迷う場合は、専門家である弁護士に相談してアドバイスをもらうことをおすすめします。
相続放棄をすべきか、事案に沿った適切なサポートを受けられます
相続放棄を検討しているあなたへ
相続放棄を検討してるけど、この判断って正解なのかな...と悩んでいませんか?
結論からいうと、遺産内容や保存義務などについて正確に把握したうえで判断をすることが大切です。
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