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2019年08月13日

遺族年金とは|受給資格と受け取れる支給額・受給手続き方法

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
Izoku nenkin
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【この記事のポイント】

  • 遺族年金とは、一家の大黒柱が死亡したときに、残された遺族に対して支給される日本の公的年金のこと。現在は遺族厚生年金と遺族基礎年金の2種類がある。
  • 受け取れる遺族年金の種類は、亡くなった方の職業によって決まる。
  • 遺族年金の受給額は配偶者の年齢や子供の数によっても変わる。
  • 遺族年金の手続きは煩雑なため、弁護士への無料相談も検討する。
(※以前は遺族共済年金という制度もありましたが、現在は遺族厚生年金と一元化されて運用されています)。

遺族基礎年金:国民年金の被保険者または老齢基礎年金の資格期間を満たした人が死亡した時に支給される

平均標準

報酬月額

 

遺族基礎年金(年間)

配偶者のみ

配偶者+子1人 配偶者+子2人

配偶者+子3人

20万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

30万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

40万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

50万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

60万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

遺族厚生年金:会社員や公務員など厚生年金加入者が死亡した時に支給される

平均標準

報酬月額

遺族厚生年金

遺族基礎年金+遺族厚生年金(年間)

配偶者のみ

配偶者+子1人 配偶者+子2人

配偶者+子3人

20万円

324,911円 324,911円 1,337,711円 1,564,011円

1,639,411円

30万円

487,366円 487,366円 1,500,166円 1,726,466円

1,801,866円

40万円

649,822円 649,822円 1,662,662円 1,888,922円

1,964,322円

50万円

812,277円 812,277円 1,825,077円 2,051,377円

2,126,777円

60万円

974,733円 974,733円 1,987,533円 2,213,833円

2,289,233円

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遺族年金には2つの種類がある

遺族年金とは、家計の稼ぎ頭の人が何らかの理由で亡くなった場合に、遺族に対して支給される公的年金のことを意味します。遺族にとっては遺族年金が生活の支えになりますから、自分が受給資格を持っているのかどうか、きちんと知っておきましょう。


遺族年金は、亡くなった人がどのような年金に加入していたかによって受け取れる給付の種類が決まります。
 

  • 故人が国民年金加入者であった場合、要件を満たせば遺族基礎年金を受給できる
  • 故人が厚生年金加入者であった場合、要件を満たせば遺族厚生年金を受給できる
  • 故人が共済年金加入者であった場合、要件を満たせば遺族厚生年金を受給できる
    • (※以前は遺族共済年金でしたが、現在は遺族厚生年金と一元化されています。)

 
遺族年金の種類一覧表

死亡者

対象の人

支給種類

自営業

18歳未満の子のある妻

遺族基礎年金

子の無い妻

死亡一時金
寡婦年金

会社員・公務員

18歳未満の子のある妻

遺族基礎年金
遺族厚生年金

子の無い妻
(40歳未満)

遺族厚生年金

子の無い妻
(40歳〜65歳)

遺族厚生年金
中高年齢寡婦加算

下記の項目では、遺族基礎年金・遺族厚生年金・(旧)遺族共済年金の受給条件を確認していきます。遺族年金の受給にはそれぞれ「亡くなった人の要件」と「遺族の要件」が設けられていますので、両方の条件を確認するようにしましょう。
 

まずは遺族年金について、多くの人が受け取れる代表的な遺族基礎年金からご紹介します。

遺族基礎年金とは|受給資格と受け取れる年金支給額

国民年金の被保険者または老齢基礎年金の資格期間を満たした人が死亡したときに支給されるのが遺族基礎年金です。

加入者に生活を維持されていた「18歳未満の年度末までの子(※障害のある子は20歳未満)がいる配偶者またはその子」が遺族基礎年金の支給対象です。

ただし、妻が死亡して夫が受給する場合は妻の死亡時に夫の年齢が55歳以上であることが必要になります。

また、あくまで「所定の年齢の子のある配偶者」と「子ども自身」を対象とした遺族年金のため、子育て世代の子がいなければ支給されないことになりますから、注意が必要です。

遺族基礎年金の受給条件

死亡した月の前々月までの国民年金の加入期間の2/3以上、保険料が納付または免除されていること、死亡した月の前々月までの1年間に保険料の未納がないことが前提条件となっています。
 

亡くなった人の要件

遺族基礎年金を受給するには、亡くなった人が以下の4項目のうちいずれかを満たしている必要があります。
 

  1. 国民年金に加入している
  2. 国民年金に加入していた人で日本国内に住所があり、年齢が60歳以上65歳未満
  3. 老齢基礎年金を受給中
  4. 老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていた

 
①と②の要件を満たすには、保険料をもれなく納付していたことが必要です。保険料がもれなく納付されているとは以下の2つの条件いずれかを満たしていることを意味します。
 

  1. 亡くなった日の2ヶ月前までの被保険者期間の中で、保険料納付期間と保険料免除期間の合計が、3分の2以上であること
  2. 亡くなった日の2ヶ月前までの1年間に保険料支払いを滞納していないこと

遺族の要件|所得の制限

遺族基礎年金を受給できる遺族の条件は、亡くなった人によって生計が維持されていた「子どものいる配偶者」、または「子ども」です。

生計が維持されていたと証明するためには、原則として遺族の前年の収入が850万円未満であること。または所得が655万5千円未満であることが収入の要件となります。
 
また生計が同一であるという要件を満たす必要もあります。しかし、亡くなった人と同居していれば生計が同一であるといえるので心配はいりません。さらに、ここでいう子どもとは、以下の条件のいずれかを満たしていなければなりません。
 

  1. 18歳到達年度の3月31日を経過していない子ども
  2. 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子ども

【関連記事】遺族基礎年金の受給資格・支給時期・手続方法と関連遺族年金制度まとめ

遺族基礎年金の受給額|自営業の方が亡くなった場合

自営業の方が亡くなった場合は「遺族基礎年金」のみの受給となりますが、死亡一時金・寡婦年金が受け取れる場合もあります。
 

平均標準

報酬月額

 

遺族基礎年金(年間)

配偶者のみ

配偶者+子1人 配偶者+子2人

配偶者+子3人

20万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

30万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

40万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

50万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

60万円

0円 1,006,600円 1,231,500円

1,306,500円

65歳時に遺族厚生年金の金額が変更される

前述のとおり、厚生年金加入中または厚生年金の加入期間が20年以上の夫が死亡した場合、夫の死亡当時40歳以上または遺族基礎年金の受給権がなくなった時に40歳以上の妻は、65歳まで「中高齢寡婦加算」という加算金が遺族厚生年金に加算されます。
 
金額は年額58万4500円(平成29年度)です。

遺族基礎年金の改正にも注意

平成26年3月まで遺族基礎年金を受給できる人は、「子どもがいる妻」「子ども」に限られていました。つまり夫は受給の対象外でしたが、男女差を解消しようということで「子どものいる妻」から「子どものいる配偶者」に変わったため、父子家庭でも需給ができるようになりました。
 
しかし、遺族基礎年金は改正があったものの、遺族厚生年金はほとんど変わらないままですので、遺族厚生年金を受け取れる人は誰なのでしょうか?
 

遺族厚生年金を受け取れる人は?
  • 亡くなった配偶者に生計を維持されていた妻・子・孫
    • (子どもや孫の年齢条件、生計維持の条件は遺族基礎年金と同じです)
  • 亡くなった配偶者に生計を維持されていた55歳以上の夫、祖父母
    • (いずれも支給開始は60歳からです)

 
妻が亡くなった時点で夫が55歳未満の場合、遺族厚生年金は受け取れません。ただし、対象年齢の子どもがいればその子供が高校を卒業する年になるまで遺族厚生年金を受け取ることができます。

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遺族厚生年金とは|受給資格と受け取れる年金支給額

最も多いパターンが、会社員や公務員など厚生年金加入者が死亡した時の遺族厚生年金です。

  1. 厚生年金の加入者が死亡した場合、
  2. または厚生年金加入中に初診日がある傷病がもとで初診日から5年以内に死亡した場合
  3. ならびに老齢基礎年金の資格期間を満たした人が死亡した場合
  4. 所定等級の障害厚生(共済)年金を受けられる人が死亡した場合に、

その加入者によって生活基盤を維持されていた遺族に対して支給されます。
 
遺族厚生年金は、上記の遺族基礎年金の金額に加算されて支給され、遺族の範囲も前述の遺族基礎年金より広く「18歳未満の子がいない配偶者」と「その他の人に支給」も支給範囲に含まれます。つまり、子がいなくても配偶者に支給されるのが遺族厚生年金です。

【関連記事】遺族厚生年金の受給額と受給額が増額する条件まとめ

遺族厚生年金の受給条件

死亡した月の前々月までの国民年金の加入期間の2/3以上、保険料が納付または免除されていること、死亡した月の前々月までの1年間に保険料の未納がないことが前提条件です。
 

亡くなった人の要件

遺族厚生年金を受給するには、亡くなった人が以下の5項目のうちいずれかを満たしている必要があります。
 

  1. 厚生年金に加入している
  2. 厚生年金の加入中に初診日のある傷病が原因で初診日から5年以内に死亡した
  3. 1級または2級の障害厚生年金を受給
  4. 老齢厚生年金を受給している
  5. 老齢厚生年金の受給資格期間を満たしている
    1. ※①から③は短期要件と呼ばれています
    2. ※④から⑤は長期要件と呼ばれています

 
①と②の要件を満たすには、保険料をきちんと納めていなければなりません。保険料をきちんと収めている状況とは以下の条件のいずれかを満たしていることを意味します。
 

  1. 亡くなった人の保険料納付期間が国民年金加入期間の3分の2以上
  2. 死亡日に故人が65歳未満の場合は、死亡日の2ヶ月前までの1年間に保険料の滞納がないこと

遺族の要件

遺族厚生年金を受給できる遺族の条件は、亡くなった人によって生計を維持されていた以下の遺族です。番号が若い遺族の優先順位が高く位置づけられています。
 

  1. 配偶者または子ども(遺族基礎年金の子どもと同じ意味合い)
  2. 父母
  3. 孫(子どもと同じ制限があります。)
  4. 祖父母

 
①の配偶者または子どもは、遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受給することができます。

子どもがいない配偶者も受給が可能

遺族基礎年金では、子どもがいない配偶者は受給できませんでしたが、遺族厚生年金は子どもがいない配偶者も受給が可能です。
 
ただし、受給する配偶者が30歳未満の妻であれば5年間しか受給できず、55歳未満の夫であればそもそも受給権がないことに注意しましょう。

もっとも、子どもがいない妻が40歳以上であれば、65歳になるまで遺族厚生年金に中高齢寡婦加算(定額)が加算されて支給されるケースもありますし、夫が受給できなくとも子どもがいれば子どもが夫の代わりに遺族厚生年金を受給できるケースもあります。
 
そして②父母と④祖父母には55歳以上の人が60歳になったときから支給が始まるという年齢の要件が設けられています。
 

遺族厚生年金で受けとれる受給額

妻と子がいる会社員や公務員の方が死亡した場合、妻と子は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」が受給できます。

会社員の妻が死亡したときに夫が55歳以上であれば、夫も遺族厚生年金が受給できます(※ただし遺族基礎年金を受給できる場合以外は支給は60歳からです)。

末子が18歳に到達する年度末になると遺族基礎年金の受給資格がなくなってしまう点には注意が必要ですが、妻の場合はその後に中高齢寡婦加算が受給できるようになります。

平均標準

報酬月額

遺族厚生年金

遺族基礎年金+遺族厚生年金(年間)

配偶者のみ

配偶者+子1人 配偶者+子2人

配偶者+子3人

20万円

324,911円 324,911円 1,337,711円 1,564,011円

1,639,411円

30万円

487,366円 487,366円 1,500,166円 1,726,466円

1,801,866円

40万円

649,822円 649,822円 1,662,662円 1,888,922円

1,964,322円

50万円

812,277円 812,277円 1,825,077円 2,051,377円

2,126,777円

60万円

974,733円 974,733円 1,987,533円 2,213,833円

2,289,233円

(旧)遺族共済年金とは|受給資格と受け取れる年金支給額

以前の遺族共済年金とは、組合員の方や退職共済年金等を受けている方などが死亡した場合に、その遺族の方に遺族共済年金が支給される制度でした。

現在は遺族厚生年金に統合された制度ではありますが、制度一元化前に受給権が発生していた場合や一元化前から受給している場合(平成27年9月30日以前に組合員等の方が亡くなっていた場合)には、「遺族共済年金制度」が適用されているため、全くなくなってしまったというわけではありません。

【関連記事】遺族共済年金とは|遺族共済制度と手続きの基礎知識

(旧)遺族共済年金の受給条件

(旧)遺族共済年金は、遺族厚生年金と支給金額が異なるのみで、その支給条件等は基本的に一緒の内容ですが、細かい条件は組合によって異なる場合があります。

また、大前提として、平成27年9月30日以前に受給権が発生していることが必要なので、言い換えれば被保険者の人がこの時期よりも前に亡くなっている場合に受給できるということになります。平成27年10月1日以降に受給権が発生している場合は、遺族厚生年金と同じ扱いになります。
 

亡くなった人の要件

(旧)遺族共済年金を受給するには、亡くなった人が以下の5項目のうちいずれかを満たしている必要があります。
 

  1. 共済年金に加入している
  2. 共済年金の加入中に初診日のある傷病が原因で初診日から5年以内に死亡した
  3. 障害共済年金(1級・2級)または、障害年金(1級から3級)の受給権者
  4. 退職共済年金を受給している
  5. 退職共済年金の受給資格を満たしている
    1. ※①から③は短期要件と呼ばれています
    2. ※④から⑤は長期要件と呼ばれています

遺族の方の要件

(旧)遺族共済年金を受給できる遺族の条件は、亡くなった組合員であった人によって生計を維持されていた以下の遺族です。番号が若い遺族の優先順位が高く位置づけられています。
 

  1. 配偶者または子ども(遺族基礎年金の子どもと同じ意味合い)
  2. 父母
  3. 孫(子供と同じ制限があります。)
  4. 祖父母

 
遺族厚生年金と異なり、配偶者、父母、祖父母の年齢要件はありません。これらの人の支給開始時期は全て60歳以後となります。①配偶者または子どもは、遺族基礎年金と遺族共済年金の両方を受給することができます。

(旧)遺族共済年金の支給年金額

内容は遺族厚生年金と支給金額が異なるのみと言うのは、すでにお伝えした通りです。

平均標準

報酬月額

遺族厚生年金

遺族基礎年金+遺族厚生年金(年間)

配偶者のみ

配偶者+子1人 配偶者+子2人

配偶者+子3人

20万円

377,192円 377,192円 1,389,992円 1,616,292円

1,691,692円

30万円

565,788円 565,788円 1,578,588円 1,804,888円

1,880,288円

40万円

754,384円 754,384円 1,767,184円 1,993,484円

2,068,884円

50万円

942,980円 942,980円 1,955,780円 2,182,080円

2,257,480円

60万円

1,131,576円 1,131,576円 2,144,376円 2,370,676円

2,446,076円

【状況別】遺族年金として支給される基礎・厚生・共済年金の受給額

遺族年金は職業・所得・保険料払込期間によって支給金額が変わりますが、おおよその目安は以下のようになります。

また、受給権者の種類・年齢や家族構成等によっても若干支給金額が上下しますが、遺族が生活をしていく上で一定の金額は受け取れるかと思います。
 

配偶者が自営業の場合

自営業世帯(国民年金)

子供なし(18歳以上)

妻40歳未満

妻40〜64歳

妻65歳以降

0円

0円

788,900円
(65,741円/月)

子供あり(18歳未満)

子1人

子2人

子3人

1,015,900円

1,422,900円

1,318,500円

(84,658円/月)

(103,575円/月)

(109,875円/月)

※子のない夫には何の支給もありません。
 

配偶者が会社員・公務員の場合 

会社員世帯(厚生年金)

子供なし(18歳以上)

妻40歳未満

妻40〜64歳

妻65歳以降

597,400円

1,189,100円

1,386,300円

(159,658円/月)

(99,091円/月)

(115,525円/月)

子供あり(18歳未満)

子1人

子2人

子3人

1,613,300円

1,840,300円

1,915,900円

(134,441円/月)

(153,358円/月)

(159,658円/月)

※妻の死亡時に55歳未満の夫は受給権がありません。
 

配偶者が公務員の場合

公務員世帯(旧・共済年金)

子供なし(18歳以上)

妻40歳未満

妻40〜64歳

妻65歳以降

716,800円

1,308,500円

1,505,700円

(59,733円/月)

(109,041円/月)

(125,475円/月)

子供あり(18歳未満)

子1人

子2人

子3人

1,613,300円

1,840,300円

1,915,900円

(134,441円/月)

(153,358円/月)

(159,658円/月)

遺族年金制度における遺族給付制度とは

遺族給付制度とは、保険料を払ったのに年金を支給されないといった場合に、第1号被保険者限定の救済策として「寡婦年金」と「死亡一時金」の2つの制度を設けたものです。
 
しかし、両方を受取ることができないので、どちらか1つを選ばなければなりません。ちなみに、第1号被保険者とは自営業者などの国民年金のみに加入されている被保険者のことを言います。
 

寡婦年金(かふねんきん)

寡婦年金とは、自営業者が保険料を納めた期間が25年以上あり、10年以上継続して婚姻関係がある、かつ亡くなった夫によい生計が維持されていた妻に対して、60歳~65歳までの間に支給されます。
 

寡婦年金の金額

60歳~65歳の誕生日までの5年間、夫が存命だった場合に受け取れたであろう老齢基礎年金額の3/4になります。もし国民年金保険料を30年間キッチリ納付していた場合は約45万円程度になるでしょう。
 

死亡一時金

死亡一時金とは、25年以上、保険料を納めたにも関わらず全く年金を支給されないような場合、1回だけ妻に支給される金額です。
 

死亡一時金の金額

保険料は約12万円~32万円です。
 

労災保険の遺族年金補償年金も受け取り可能

よく見落としがちなのが、労働者災害補償保険(労災)の遺族補償年金です。これは国民年金と厚生年金以外にも、多くの人が受け取れる可能性がある公的年金です。

労災保険の遺族補償年金とは

遺族補償年金とは、仕事中の交通事故や不慮の事故など、仕事が原因で死に至った場合に受け取れるお金です。遺族の数等に応じて、遺族(補償)年金、遺族特別支給金及び遺族特別年金が支給されます。
 
なお、受給権者が2人以上あるときは、その額を等分した額がそれぞれの受給権者が受ける額となります。

遺族数

遺族(補償)年金

遺族特別
支給金
(一時金)

遺族特別年金

1人

給付基礎日額の153日分(ただし、その遺族が55歳以上の妻又は一定の障害状態にある妻の場合は給付基礎日額の175日分)

300万円

算定基礎日額の153日分(ただし、その遺族が55歳以上の妻又は一定の障害状態にある妻の場合は算定基礎日額の175日分)

2人

給付基礎日額の201日分

算定基礎日額の201日分

3人

〃     223日分

〃     223日分

4人以上

〃     245日分

〃     245日分

出展:保険給付等の種類(遺族給付等の内容)

遺族補償年金の支給条件

死亡当時、その人の収入で生計を維持していた配偶者や子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹たちが対象になります。ただし、妻以外の遺族は高齢又は年少であるか、あるいは一定の障害の状態にあることという条件があります。
 

遺族補償年金又は遺族年金の受給資格者となるのは、労働者の死亡の当時その方の収入によって生計を維持していた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹です。

ただし、妻以外の遺族にあっては、一定の高齢又は年少であるか、あるいは一定の障害の状態にあることが必要です。

すなわち、年齢については労働者の死亡の当時、夫や父母、祖父母にあっては55歳以上、子や孫にあっては18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間、兄弟姉妹にあっては18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間又は55歳以上でなければなりませんが、対象年齢には該当しなくても、障害等級第5級以上の身体障害若しくはこれと同程度に労働が制限される状態にあれば、受給資格者になります。
引用元:受給資格者

遺族補償年金の受給額

遺族補償年金の受給額は、遺族の数によって、以下のようになります。

遺族が1人

給付基礎日額の153日分
(一定の妻のみ175日分の場合有り)

遺族が2人

給付基礎日額の201日分

遺族が3人

給付基礎日額の223日分

遺族が4人以上

給付基礎日額の245日分

月給30万円の方の場合、給付基礎日額は1万円ということになります。
 
また、年金対象となる遺族がいない場合には、一時金が支給されます。その金額は、給付基礎日額×1000日分です。

上記の例だと「1万円×1,000日分=1,000万円」となります。
 

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遺族年金の受け取り方法と手続き

年金の手続きというのは意外に面倒な作業が多いので、遺族年金を請求する前には、あらかじめ年金事務所等で受給権の有無や必要書類等の確認をしておくのがおすすめです。

スムーズに手続きが進むよう、遺族年金を請求するのに必要な手続きのポイントをご紹介します。
 

死亡届の提出

年金請求の際にも死亡したことの届出が必要となりますので、市町村役場に行ってまずは死亡届の提出をしてください。具体的な手続きは下記の通りです。
 

亡くなったのが現役の加入者だった場合

  1. 厚生年金加入者の場合は、会社を通じて「資格喪失届」を提出
  2. 国民年金加入者の場合は、「国民年金被保険者死亡届」を市町村役場に提出

亡くなった人が年金受給者だった場合

1:年金事務所へ「年金受給権者死亡届」を提出
 
遺族年金を受け取る場合はもちろん、受け取らない場合であっても必要となります。
 

請求先

死亡した人が第1号被保険者で、遺族基礎年金のみを請求する場合
→ 死亡した人の住所地の市町村役場の年金窓口
→ 全国の年金事務所
 
「年金受給権者死亡届」の提出は、遺族年金の請求と同時でもかまいません。一般的には遺族年金の請求書と死亡届を一緒に提出することになります。
 

請求時の必要書類

  • 遺族給付裁定請求書
  • 戸籍謄本
  • 住民票
  • 住民票(除票)
  • 所得証明書
  • 死亡診断書

 
戸籍謄本については、亡くなった人と請求者の関係を見るものですが、往々にして別の戸籍になっていることも少なくありません。戸籍謄本以外についても、必要書類は多少変わってきます。詳しくは年金事務所等で聞いてみることをおすすめします。
 

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遺族年金の受給における5つの注意点

遺族年金受給者が再婚した場合年金はゼロになるか減少する

死別して遺族年金をもらっている配偶者が再婚した場合をご説明します。
 

妻が遺族厚生年金のみを受給している場合

妻が遺族厚生年金のみを受給している状態とは、18歳到達年度の末日までにある子どもがいない妻のことを指します。この妻が再婚をすると、遺族厚生年金の受給権は消滅します(年金はもらえなくなります)。

たとえ、再婚相手と離婚した場合でも、遺族年金が再びもらえることはありません。
 

遺族基礎年金及び遺族厚生年金を受給している場合

これは18歳到達年度の末日までにある子どもがいる妻のことですので、再婚をすると遺族基礎年金、遺族厚生年金の受給権は両方とも消滅してしまいます。

しかし、子どもが18歳到達年度の末日を経過するまでは、子どもに対して遺族厚生年金が支払われます。なお、夫と死別後、再婚せず単に旧姓の氏に変更するだけの場合は、遺族年金の受給権は消滅しません。
 

子が高校を卒業した後では遺族年金の金額が変わる

夫の死亡当時、18歳到達年度の末日を迎えていない子がいる場合、遺族基礎年金+子どもの加算分がもらえます。

金額は子どもが1人の場合100万3600円(平成29年度|遺族基礎年金77万9300円+第一子加算22万4300円)です。一定の条件を満たす人はこれに加え、遺族厚生年金がもらえます。

なお、遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給している妻であれば、子どもが18歳到達年度の末日を超えて遺族基礎年金の受給権がなくなったときや、夫の死亡時に40歳を超えていれば、40歳から65歳までの間「中高齢寡婦加算」という加算金が遺族厚生年金からもらえます。
 

遺族厚生年金と老齢年金との関係に注意

自分の老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)がもらえる年齢になったら、遺族厚生年金との関係はどうなるでしょうか?
 
65歳までは、老齢年金と遺族厚生年金はどちらか一方しかもらうことができません。原則、年金額が多いほうを選択することとなります。
 

遺族年金は非課税である

遺族年金は所得税、住民税の課税対象とならず全額非課税になります。
 

年金額130万円以上の場合は健康保険の扶養に入れない

家族が加入している健康保険の扶養に入る際、60歳未満であれば、遺族年金を含め年収が130万円(60歳以上は180万円)を超える場合は、健康保険の扶養に入ることはできません。

まとめ

 
相続とは直接的には関係ありませんでしたが、配偶者が死亡した場合に受け取れる可能性のあるお金という意味で、今回ご紹介させていただきました。今後の参考になれば幸いです。
関連記事:遺産相続の無料相談先と相談事例|弁護士などの専門家を選ぶ基準

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【迷っている方へ】弁護士に相談するとどんな風に相続問題が解決する?

相続トラブルを解決し遺産を多く受け取る方法とは?

相続トラブルで一番多い金額は5,500万円以下です。

 

これは相続トラブル全体の約75%にあたり、さらに1,000万円以下だけに絞って見ても、全体の32%を占めています。

 

相続トラブルはお金持ちや、ましてテレビの出来事では決してないのです。

 

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

さらに、下の表を見ると遺産分割調停、すなわち遺産分割トラブルが右肩上がりで増えてきていることがわかります。

 

遺産分割に関する調停事件の推移

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

 

相続における自己解決と弁護士介入の違いとは?

相続するのはあなただけではありません。相続人の平均人数は3名程度です。

 

相続人の数

<参考資料:国税庁 統計年報>

 

相続人が多いほど、相続トラブルが発生しやすく複雑になるのは避けようのない事実です。

 

トラブル回避のために重要なのは、早めに専門知識のある第三者を介入させることです。一般的に専門知識を持つ代表格といえば相続問題を得意とする弁護士です。

 

弁護士を介入させると費用が高くつくイメージがありますが、結果的にはトラブルを解消できるだけではなく、相続面でも優位に働き、金銭的にもメリットを得られることが多くなります。

 

 

相続に強い弁護士の選び方と相続相談の具体例

相続に際し、雇うのは弁護士なら誰でもいいというわけではありません。
最大のメリットが得られる弁護士の選び方は、以下を参考にしてください。

 

 

  • 1、相続が得意な弁護士を選ぶ

    相続トラブルの解決実績が豊富だったり、相続問題に注力していたりする弁護士を選びましょう。

  • 例えば、医者に「内科」「外科」「皮膚科」「耳鼻科」…と専門分野があるように、弁護士にも「相続」「離婚」「借金」「企業法務」…といった得意分野があります。

  • 相続があまり得意でない弁護士に依頼しても十分なメリットを受けられない可能性があるため、相続を得意とする弁護士に依頼することが大切です。

  • 2、初回相談料の安い弁護士を選ぶ

    初回相談は自分と相性の良い弁護士を選ぶチャンスですので、1件だけではなく複数と話をしてみましょう。

  • 件数を重ねるために初回の相談料を必ず確認しましょう。(相談無料〜3000円程度をオススメします)

  • 3、近隣の弁護士を選ぶ

    相続の弁護士は全国対応していることも多いのですが、やはり対面での関係性構築や急な事態に対応できる近隣の弁護士事務所が最善策といえるでしょう。

 

 

相続で弁護士が介入するデメリットは、あまりありません。

 

あえて挙げるなら、依頼に費用がかかる点でしょうか。

 

しかし、以下の費用対効果の例をご覧いただけば、実際には費用がデメリットとはならないことが、おわかりいただけると思います。

 

不公平な遺言書に対し弁護士を通じて遺留分を主張した例

3,000万円の遺産を遺して親が世を去った。全財産をほかの相続人に相続させる旨の遺言書があり、このままでは自分は一切遺産を受け取ることができない。

弁護士に依頼した結果

遺留分侵害額請求により、自分の遺留分割合である8分の1の遺産を受け取ることができた。

費用対効果

自分が受け取ることができた遺産は375万円。弁護士費用は84万円。そのまま泣き寝入りしていれば1円も受け取ることができなかったが、結果的に弁護士費用を差し引いても291万円を手にすることができた。

また、相続トラブルに関しては、初期費用(着手金)はかかるものの、費用の大部分は成果報酬方式です。


つまり依頼料はデメリットにならないのです。

 

>>費用対効果の高い弁護士とは?

 

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使い方も簡単なので、近隣の事務所を確認だけでもしてみることをおすすめします。

 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

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