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公開日:2019.8.14  更新日:2021.6.21

準確定申告が不要な場合とは|必要になるケースと申告に使う書類

リフト法律事務所
川村 勝之 弁護士
監修記事
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家族が亡くなった際に行う手続きの1つに“準確定申告”というものがあります。

準確定申告とは、確定申告が必要な方が亡くなった際に、家族が代わりに手続きをすることで、相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月以内に行わなくてはなりません。納税期限を過ぎると延滞税、加算税を支払うことになります。

この記事では、準確定申告が不要なケースと必要なケースについて解説します。

すべての方が準確定申告をする必要はなく、不要な方もいます。ですが、場合によっては準確定申告で還付金を得ることができるため、確認しておきましょう。

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準確定申告が不要なケース

確定申告が必要な方が亡くなった場合は、残された家族による準確定申告が必要です。

ただし、以下に該当する場合は準確定申告が不要になります。

  • 亡くなった方が会社員、パート、アルバイトなどの給与所得者の場合
  • 亡くなった方が年金受給者で受給額が400万円以下で、他の所得が20万円以下の場合
  • 自身(相続人)が相続放棄をした場合

ただし、準確定申告が不要な方でも、医療費の控除などで還付金を受けられる可能性があります。

必要に応じて還付申告をしましょう。

亡くなった方が会社員、パート、アルバイトなどの給与所得者の場合

亡くなった方が会社員・パート・アルバイト・派遣社員などの給与所得者だった場合は、会社が年末調整をすることで個人での所得申告が不要になります。

なお、主な給与所得が2か所以上である場合や、給与以外の副収入が年間20万円を超える場合は、申告が必要です。

亡くなった方が年金受給者で受給額が400万円以下で、他の所得が20万円以下の場合

亡くなった方が年金受給者の場合は、受給していた公的年金が400万円以下で、副収入などほかの所得が20万円以下であれば、申告は必要ありません。

残された家族では、故人がどのくらいの公的年金を得ていたのかがわからないケースもあるでしょう。

このような場合は、年金振込通知書や、ねんきんネットを確認することで、年金額が判明します。

自身(相続人)が相続放棄をした場合

相続放棄をした人は、そもそも相続人ではなかったとみなされるため、準確定申告をする必要がありません。

ただし、ほかにも相続人が存在している場合は、相続放棄をしていない相続人が申告しなくてはなりません。

準確定申告は不要であっても、申告した方が良い3つのケース

法律の定めによって準確定申告が不要となる場合でも、状況によっては「準確定申告をしたほうがよい」というケースも存在します。

ここで挙げる3つの状況に当てはまる方は、準確定申告をすることで還付を受けられるかもしれません。

  • 年末調整をまだ行っておらず、源泉徴収税額が納め過ぎている場合
  • 高額の医療費を支払っていた場合
  • 配偶者控除、扶養控除、雑損控除、特定寄付などの各種控除を受ける場合

年末調整をまだ行っておらず、源泉徴収税額が納め過ぎている場合

給与所得者の場合は、毎月の給料から所得税を源泉徴収されていると思います

しかし、実際に収める税額は、各種控除を考慮するため、源泉徴収された金額よりも安くなって過剰に納付した分が年末調整によって還付されます。

年末調整を受ければ納めすぎた所得税が還付されますが、準確定申告には「相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内」という期限があるため、年末調整に間に合わないタイミングで亡くなってしまった場合には、還付金を得るために準確定申告をしたほうがよいでしょう。

高額の医療費を支払っていた場合

故人が亡くなった日までに支払った年間の医療費が10万円以上であれば、医療費控除の対象になります。

例年、確定申告を必要としなかった方でも、準確定申告によって医療費控除分が還付される可能性があるので、年間の医療費を確認してみましょう。

なお、医療費控除の対象となるのは、病院で支払った医療費だけでなく、市販薬などを購入したときのセルフメディケーション対象の医薬品も含まれます。

薬局やドラッグストアなどで対象の医薬品を購入した際のレシートが必要なので、レシート類をくまなく確認してみましょう。

ただし、控除対象となるのは、被相続人が亡くなった日までに支払ったものに限られます。

故人の死亡後に相続人が支払った医療費は対象外となるので要注意です。

配偶者控除、扶養控除、雑損控除、特定寄付などの各種控除を受ける場合

故人に配偶者や扶養家族が存在する場合や、自然災害などのトラブルで故人の資産に損害が生じていた場合、生前に一定の寄付金を支払っていた場合は、配偶者控除・扶養控除・雑損控除・特定寄付の控除を受けられます。

準確定申告が必要なケース

亡くなった方が次のいずれかに該当する場合は準確定申告が必要です。

  • 給与所得が2,000万円以上だった場合
  • 自営業者の場合
  • 2ヶ所以上から給料を受け取っていた場合
  • 1年の間に退職していた場合
  • 年金受給額が400万円以上であった場合
  • 外国企業からの退職金など、源泉徴収されないものがある場合 など

※上記のいずれかに該当する方で、翌年の1月1日~3月15日の間に確定申告をせずに亡くなった場合は、前年度の準確定申告も必要になります。

また、死亡した年度から3年以内に上場株式などの金融商品取引によって多額の損失が生じていた場合は『上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例』の対象となります。

故人が株取引をしていた方なら、取引の経緯や損益の詳細を調べてみたほうがよいでしょう。

これらに該当する場合は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内の準確定申告が必要です。

期限を過ぎてしまうと延滞税や加算税を追加で支払うことになるので注意しましょう。

基本的に準確定申告が必要となるのは、生存時に確定申告が必要な方だとおぼえておけばわかりやすいはずです。

準確定申告に必要な書類

準確定申告が必要なケースに当てはまる場合は、速やかに必要書類を集めましょう。

必ず必要なもの

場合により必要なもの

  • 確定申告付表(相続人が2人以上の場合)生命保険などの控除証明書医療費などの領収証

確定申告書や付表は国税庁のホームページからダウンロードできます。

源泉徴収票などは手元にあれば問題ありませんが、仮に再発行するとなると時間がかかるでしょう。

準確定申告の期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内であり、相続税の納付期限より6ヶ月も短くなっています。

源泉徴収票の再発行などに時間がかかってしまうと申告期限に間に合わなくなってしまうので、余裕をもって手続きを進めましょう。

まとめ

準確定申告は、被相続人が亡くなったことで確定申告できなくなってしまった場合に、残された家族が代わりに申告する手続きです。

生前に年末調整を受けていた給与所得者やそもそも所得非課税だった方が亡くなった場合は、準確定申告の必要はありません。

ただし、生前に高額の医療費を支払っていた場合や、配偶者・扶養家族が存在する場合などでは、準確定申告の必要がない方でも還付金を得られる可能性があるため、条件を確認して漏れなく申告しましょう。

準確定申告の期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内であり、相続税の納期限と比べるとかなり短くなっています。

申告が必要なのかを調べたり、申告に必要な書類や証拠をそろえたりする時間がない方や不安な方は、お早めに税理士や弁護士に手続きを一任されるのがオススメです。

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【迷っている方へ】弁護士に相談するとどんな風に相続問題が解決する?

相続トラブルを解決し遺産を多く受け取る方法とは?

相続トラブルで一番多い金額は5,500万円以下です。

 

これは相続トラブル全体の約75%にあたり、さらに1,000万円以下だけに絞って見ても、全体の32%を占めています。

 

相続トラブルはお金持ちや、ましてテレビの出来事では決してないのです。

 

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

さらに、下の表を見ると遺産分割調停、すなわち遺産分割トラブルが右肩上がりで増えてきていることがわかります。

 

遺産分割に関する調停事件の推移

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

 

相続における自己解決と弁護士介入の違いとは?

相続するのはあなただけではありません。相続人の平均人数は3名程度です。

 

相続人の数

<参考資料:国税庁 統計年報>

 

相続人が多いほど、相続トラブルが発生しやすく複雑になるのは避けようのない事実です。

 

トラブル回避のために重要なのは、早めに専門知識のある第三者を介入させることです。一般的に専門知識を持つ代表格といえば相続問題を得意とする弁護士です。

 

弁護士を介入させると費用が高くつくイメージがありますが、結果的にはトラブルを解消できるだけではなく、相続面でも優位に働き、金銭的にもメリットを得られることが多くなります。

 

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相続に強い弁護士の選び方と相続相談の具体例

相続に際し、雇うのは弁護士なら誰でもいいというわけではありません。
最大のメリットが得られる弁護士の選び方は、以下を参考にしてください。

 

 

  • 1、相続が得意な弁護士を選ぶ

    相続トラブルの解決実績が豊富だったり、相続問題に注力していたりする弁護士を選びましょう。

  • 例えば、医者に「内科」「外科」「皮膚科」「耳鼻科」…と専門分野があるように、弁護士にも「相続」「離婚」「借金」「企業法務」…といった得意分野があります。

  • 相続があまり得意でない弁護士に依頼しても十分なメリットを受けられない可能性があるため、相続を得意とする弁護士に依頼することが大切です。

  • 2、初回相談料の安い弁護士を選ぶ

    初回相談は自分と相性の良い弁護士を選ぶチャンスですので、1件だけではなく複数と話をしてみましょう。

  • 件数を重ねるために初回の相談料を必ず確認しましょう。(相談無料〜3000円程度をオススメします)

  • 3、近隣の弁護士を選ぶ

    相続の弁護士は全国対応していることも多いのですが、やはり対面での関係性構築や急な事態に対応できる近隣の弁護士事務所が最善策といえるでしょう。

 

 

相続で弁護士が介入するデメリットは、あまりありません。

 

あえて挙げるなら、依頼に費用がかかる点でしょうか。

 

しかし、以下の費用対効果の例をご覧いただけば、実際には費用がデメリットとはならないことが、おわかりいただけると思います。

 

不公平な遺言書に対し弁護士を通じて遺留分を主張した例

3,000万円の遺産を遺して親が世を去った。全財産をほかの相続人に相続させる旨の遺言書があり、このままでは自分は一切遺産を受け取ることができない。

弁護士に依頼した結果

遺留分侵害額請求により、自分の遺留分割合である8分の1の遺産を受け取ることができた。

費用対効果

自分が受け取ることができた遺産は375万円。弁護士費用は84万円。そのまま泣き寝入りしていれば1円も受け取ることができなかったが、結果的に弁護士費用を差し引いても291万円を手にすることができた。

また、相続トラブルに関しては、初期費用(着手金)はかかるものの、費用の大部分は成果報酬方式です。


つまり依頼料はデメリットにならないのです。

 

>>費用対効果の高い弁護士とは?

 

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この記事の監修者
リフト法律事務所
川村 勝之 弁護士 (千葉県弁護士会)
相談者に選択肢を提示し、最も理想に近い解決法を共に考えることを心がけており、コミュニケーションの取りやすさに定評あり。税理士・司法書士・公認会計士などの他士業と連携したトータルサポートも魅力。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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