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法定相続分の基本的な考え方と法定相続分が適用されない具体例まとめ
2016年02月23日

法定相続分の基本的な考え方と法定相続分が適用されない具体例まとめ

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法定相続分(ほうていそうぞくぶん)とは、被相続人による死後の財産処分についての意思表示がない場合に、遺産分割の指針となる相続割合のことをいい、民法900条によって誰がどのような割合を有するのかが決められています。

 

(法定相続分)

第九百条  同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。

一  子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。

二  配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする。

三  配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。

  子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。

(引用元:民法900条

 

これを分かりやすくまとめると、次の表のようになります。

 

相続人の組み合わせ

配偶者

直系尊属

兄弟姉妹

配偶者のみ

100%

 

 

 

配偶者+子

(900条1号)

1/2

1/2(※)

 

 

子のみ

 

100%(※)

 

 

配偶者+直系尊属

(900条2号)

2/3

 

1/3(※)

 

直系尊属のみ

 

 

100%(※)

 

配偶者+兄弟姉妹

(900条3号)

3/4

 

 

1/4

兄弟姉妹のみ

 

 

 

100%(※)

※ただし900条4号の適用があります。(複数人いる場合は頭割りで等分)

 

今回は、法定相続分の基礎知識や計算方法などを、具体的なケースごとに図を交えて分かりやすくご紹介いたします。

 

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  目次
法定相続分の基礎知識|法定相続分の範囲
法定相続人の範囲と順位
法定相続分で分割されるケース
相続分を最初から持たない人
法定相続分の具体的なパターン
配偶者+子ども3人の法定相続分
配偶者+父母2人の法定相続分
配偶者+被相続人の兄弟姉妹2人の法定相続分
配偶者+子ども2人+胎児1人の法定相続分
配偶者+子ども2人+相続放棄をした子ども1人の法定相続分
子ども3人の法定相続分
妻も子もいない場合の法定相続分
配偶者+子ども3人+内縁の妻+内縁の妻の子ども1人の法定相続分
法定相続分と遺留分の違い
遺留分の割合
法定相続分で分割されないケース
特別な割合を指定した遺言書がある場合
相続人の中に寄与分が認められる人がいる場合
生前贈与や特別受益を得ていた相続人がいた
まとめ

 

 

 

法定相続分の基礎知識|法定相続分の範囲

民法における「相続分」は、大きく3つの意味を有しています。

 

  1. 相続財産に対する権利義務の承継割合(899条)
  2. 各相続人が具体的に取得する相続財産の割合(903条)
  3. 遺産分割前に相続人として潜在的に有する相続割合(905条)

 

そして、法定相続分はこのうち①のカテゴリに入る「相続分」であり、被相続人が相続人について権利義務の承継割合を指定していない場合に適用されるものといえます。

 

まずは、遺産分割における法定相続分の基礎知識をご紹介いたします。

 

法定相続人の範囲と順位

相続人の範囲や法定相続分は、民法886条以下で次のとおり定められており、死亡した被相続人の法律上の配偶者は常に相続人となりますが、配偶者以外の人は所定の順序で配偶者と一緒に相続人となります。


第1順位:被相続人の子どもやその代襲者である孫など直系卑属

被相続人に子どもがいる場合、真っ先に相続人になるのがこの子どもたちになります。ここで言う「子ども」には実子のほか養子も含み、認知した子や胎児も対象になりますが、胎児の場合は生きて生まれなければ相続権を失うことになります。

 

なお、子も孫もいる場合には、被相続人により近い世代である子が優先され、代襲相続以外で孫が相続人になることは原則としてありません。

 

仮に複数いる子どものうち1人が既に亡くなっている場合、死亡した子の子(被相続人から見て孫)は代襲相続人になる余地がありますが、そうでない他の孫は相続に関わることはありませんので、孫全員が相続人になるケースは非常に稀かと思います。

第2順位:被相続人の直系尊属(父母や祖父母など)

被相続人に子がいない場合で代襲相続人である孫等もいない場合、次に相続権を取得するのが被相続人の父母や祖父母などの直系尊属です。もし被相続人が養子の立場ならば、養親に加えて実親も相続人となり、合計4人が対象者になります。

 

なお、父母も祖父母も健在の場合には、被相続人に一番近い世代(父母の代)だけが相続人になります。

第3順位:被相続人の兄弟姉妹

被相続人の子も直系尊属もいない場合には、被相続人の兄弟姉妹が相続人になります。このとき、兄弟姉妹の中に既に死亡している人がいる場合、甥姪が代襲相続人となりますが、甥姪も死亡している場合には再代襲はできません。

 

法定相続分で分割されるケース

法定相続分で遺産分割がなされるケースは、「遺言がなく相続人間で話し合う場合」と「話し合いがまとまらず調停や裁判で決着をつける場合」の2つのパターンが考えられます。

 

法定相続分は、それ自体必ず従わなければならないというわけではないので、相続人全員の合意があれば、自由な割合で遺産分割をすることができます。しかし、遺産分割協議がこじれたり、相続人が不仲である場合には、裁判所を交えて遺産分割を進めることになるため、こういった場合には法定相続分での分割となる結果が多いように感じます。

 

なお、被相続人が遺言をしている場合には、基本的には遺言に沿った分割が行われますが、この場合でも相続人全員の合意があれば自由な割合で遺産分割をすることができます。

 

相続分を最初から持たない人

相続分がない人は、言い換えれば相続権が保障されていない人になりますので、ここできちんと確認しておきましょう。
 

内縁の妻(夫)

内縁関係など事実婚の配偶者は、法定相続人になれず、相続権も有しません。ただし、遺言による贈与(遺贈)のうち包括遺贈を行うことで、包括遺贈者として法定相続人と一緒に遺産分割協議に参加できるようになります。

 

離婚した元配偶者

被相続人の子どもは離婚後も相続権を有しますが、既に離婚が成立した元配偶者については、離婚時点で配偶者としての相続権を失うことになります。離婚後も事実婚状態で共に過ごしている場合であっても相続権は復活しませんし、逆に言えば離婚協議中で別居していても法律上配偶者である限りは相続権が残るということになります。

 

再婚した配偶者の連れ子

再婚した配偶者自身は配偶者相続人として相続権が保障されますが、再婚以前の元配偶者の子(連れ子)に関しては、被相続人と養子縁組をしない限り、相続人にはなれません。
 

法に触れる行為をした者(相続欠格)

相続人になるはずだった人(推定相続人)でも、以下のような行為をすると当然に相続権が剥奪される結果、相続人にはなれません。
 

  • 故意に被相続人を死亡させた者、殺人未遂などで刑に処せられた者
  • 詐欺・脅迫による遺言の偽造や変造、遺言の取消・変更を妨げたりした者
  • 被相続人が殺害されたことを知りながら告発しなかった者 など

 

被相続人によって相続権を奪われた人(相続廃除)

被相続人は、生前および遺言によって推定相続人の相続権を剥奪する権利を有しています(相続廃除、相続人廃除)。相続廃除は家庭裁判所の許可を得なければすることができないものですが、被相続人への虐待もしくは重大な侮辱、またはその他著しい非行などの事情がある場合には、裁判所が許可する場合、相続権が剥奪されます。

 

孫は原則として相続権はない

本来孫は推定相続人に含まれないので、孫から見て祖父母の相続には関係ないのが原則です。しかし、被相続人である祖父母が包括遺贈をした場合や、被相続人の死亡以前に孫の親(被相続人の子)が相続権を失っている場合(代襲相続)には、孫であっても相続に関わることになります。

 

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法定相続分の具体的なパターン

以上が法定相続分の基本になりますが、ここからは具体的な相続のケースごとに誰がどの程度の割合で相続するのかをご紹介していきたいと思います。
 

配偶者+子ども3人の法定相続分

妻と子

妻:1/2
長男:1/2÷3人=1/6
次男:1/2÷3人=1/6
長女:1/2÷3人=1/6
 

配偶者+父母2人の法定相続分



妻:2/3
父母:1/3÷2人=1/6ずつ

 

配偶者+被相続人の兄弟姉妹2人の法定相続分



妻:3/4
兄:1/4÷2人=1/8
妹:1/4÷2人=1/8

 

配偶者+子ども2人+胎児1人の法定相続分

胎児が無事に生まれた場合

妻:1/2
長男:1/2÷3人=1/6
長女:1/2÷3人=1/6
胎児:1/2÷3人=1/6
 

胎児が死亡して生まれた場合

配偶者:1/2
長男:1/2÷2人=1/4
長女:1/2÷2人=1/4
 

配偶者+子ども2人+相続放棄をした子ども1人の法定相続分


妻:1/2
長男:1/2÷2人=1/4
長女:1/2÷2人=1/4
次男:なし

 

子ども3人の法定相続分


長男:100%÷3人=1/3
次男:100%÷3人=1/3
長女:100%÷3人=1/3

 

妻も子もいない場合の法定相続分

父母(※養子縁組している場合は実親も含む):全部(人数によって1/4~100%まで変動)

 

配偶者+子ども3人+内縁の妻+内縁の妻の子ども1人の法定相続分


妻:1/2
長男:1/2÷4人=1/8
次男:1/2÷4人=1/8
長女:1/2÷4人=1/8
愛人の子:1/2÷4人=1/8
 
大抵の場合はこれらのパターンで処理できるかと思いますが、他のパターンも確認したい方は「誰でも分かる遺産相続の順位パターン55選」もご覧ください。
 

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法定相続分と遺留分の違い

法定相続分と遺留分は、どちらも民法が定める相続財産の取得割合という点では共通しますが、基本的に登場する場面が異なるという点に注意しましょう。

 

まず、法定相続分が出てくるのは「具体的な相続分を決める場面」で、遺言書がない相続の初期段階で登場することが多い概念です。その他、調停や裁判でもこれを基準に相続分を確定させていくことになりますが、ざっくり言えば「遺産分配の基準」になるのが法定相続分ということになります。

 

対する遺留分は、「自分が取得できる財産が法で規定する最低限の割合よりも少ない」場合に出てくるもので、遺言書によって特定の相続人等が全財産を取得するような、大幅に偏った内容での相続で問題になることが多いものです。簡単に言えば、「最低限の遺産の取り分」を定めたものが遺留分ということになります。

 

遺留分の割合

とはいえ、遺留分も法定相続分と無関係というわけではなく、法定相続分を基準に遺留分割合も決められていますし、遺留分の権利を取得するのは法定相続人のうち配偶者・第一順位・第二順位と決まっています。第三順位である兄弟姉妹は被相続人から血が遠いので、被相続人の財産処分の自由の方を優先して保護した結果、これらの人には遺留分権がありません。

 

遺留分と法定相続分については、以下の表をご覧いただいた方が分かりやすいかと思いますので、よろしければ参考にしてくださいね。

 

 

法定相続分

遺留分

配偶者

100%

相続財産の1/2

配偶者+子

配偶者

1/2

相続財産の1/2×1/2

1/2÷人数

相続財産の1/2×1/2÷人数

子のみ

100%÷人数

相続財産の1/2÷人数

配偶者+直系尊属

配偶者

2/3

相続財産の1/2×2/3

直系尊属

1/3÷人数

相続財産の1/2×1/3÷人数

直系尊属のみ

100%÷人数

相続財産の1/3÷人数

配偶者+兄弟姉妹

配偶者

3/4

相続財産の1/2

兄弟姉妹

1/4÷人数

なし

兄弟姉妹のみ

100%÷人数

なし

なお、遺留分の基本的な知識と遺留分減殺請求のやり方に関しては「遺留分の全て|遺留分減殺請求を確実に成功させる全手順」をご覧いただければ幸いです。
 

法定相続分で分割されないケース

法定相続分で分割されるケースについては既に述べたとおりですが、逆に法定相続分で分割されないケースについてもご紹介しておきたいと思います。

 

特別な割合を指定した遺言書がある場合

被相続人は遺言によって自己の死後の財産処分についての指定を行うことができ、法定相続分でない割合を指定して相続させることも可能になっています(指定相続分|民法902条)。

 

例えば、被相続人に配偶者と子ども2名がいた場合、法定相続分に従うと配偶者が1/2、子どもに1/4ずつの遺産分割になりますが、被相続人の遺言で配偶者・子どもそれぞれ1/3ずつといった公平な遺産分割も可能になります。
 
遺言は遺産相続においては最優先の規律となりますので、相続人全員の同意で遺言の内容を破棄しない限り、被相続人が遺言で指定した割合で分割することになり、法定相続分どおりには分割はされません。

参考:遺産相続に関する効力
 
 

相続人の中に寄与分が認められる人がいる場合

寄与分とは、被相続人の事業に従事するなど、相続人の中で被相続人の財産の増加や維持に特別の寄与(働き)をした人がいる場合に、法定相続分又は指定した相続分に加えて、貢献した努力の程度に相当する財産を与えることで公平性を図ろうとする制度です。
 
ただし、寄与分が認められるのは相続人だけで、相続人でない人が非相続人の財産形成に寄与したとしても寄与分を請求することはできませんし、遺産分割協議で主張するか、家庭裁判所に額を定めてもらわなければ、寄与分をもらうことはできません。

 

寄与分が認められるケース

寄与分が認められる要件は、以下の3つです。

  1. 共同相続人による寄与行為
  2. 寄与行為が特別の寄与である事
  3. 寄与行為と被相続人の財産の維持又は増加との間に因果関係がある事

 
例)

  • 長男として父の事業を手伝ってきた
  • 被相続人の事業に資金提供をした
  • 被相続人の娘が仕事をやめて入院中の付き添いをしてくれた など

 
寄与分は法定相続分に加える形で計算していくため、少し遺産分割の割合が複雑になりますし、寄与分を受け取る人(寄与者)は自分で寄与を主張する必要がありますので、少々面倒な部分もありますが、「寄与分を獲得したい人が知っておくべき8つの知識」を参考に、どういったものが寄与になるのか、相続分の計算方法またはその主張方法を確認しておくと良いでしょう。
 

生前贈与や特別受益を得ていた相続人がいた

相続人の中に生前贈与を受けた人がいたり、婚姻費用や学資の贈与を受けていた人(特別受益者)がいる場合には、この人達が既にもらった財産の額を考慮して公平な遺産分割を行う場合があります。

 

遺産分割で他の相続人が納得していれば特に考慮しなくても良いですが、 調停や裁判の際にはこれらの利益を考慮し、特別受益や生前贈与を受けた額を相続開始時の財産に加えて(これを持戻しといいます)、改めて出した遺産額を相続財産とみなし、その遺産額をもとに法定相続分を計算し直して各相続人に配分することが多いです。

 

ただし、この場合でも被相続人が遺言等によって持戻し免除の意思表示(903条3項)をしている場合には、これに背いて持戻すことはできないとされています。
 

なお、特別受益の価額の評価は、相続開始時を基準になされることから、不動産など価値の変動する財産に関しては、贈与時と相続開始時とで価格が異なる場合があることに注意しましょう。

 

特別受益の持ち戻しとなるもの

  • 遺贈:すべてが持ち戻しの対象となります。
  • 生前贈与
    • 婚姻・養子縁組のための贈与 
    • 持参金・嫁入り道具・結納金・支度金など
  • 生計の資本としての贈与
    • 独立開業資金、住宅資金としてもらった場合
    • 生計の基礎として役立つような贈与すべて
    • ※教育費も多い場合には特別受益とされる可能性があります。
  • 生命保険金と死亡退職金 など
     

特別受益者がいる場合の計算方法

<計算式>
特別受益者の具体的相続分=(相続開始時の財産の価額+相続人が受けた贈与の額)×指定相続分又は法定相続分ー特別受益者の受けた遺贈又は贈与を受けた額


<法定相続分で分けることにした場合の具体例>
相続開始時の遺産総額:8,000万円  
相続人:妻・長男・長女の3名
生前贈与で長男に2,000万円の不動産⇒相続開始時に4,000万円に値上がり

 

:相続開始時の遺産総額に生前贈与の財産の額を加えます

8,000万円+4,000万円=1億2,000万円・・・・みなし相続財産

 

:みなし相続財産をもとに各相続人の具体的相続分を計算します

妻 :1億2,000万円 × 1/2 = 6,000万円
長男:1億2,000万円 × 1/2 × 1/2 - 4,000万円 = ―1,000万円
長女:1億2,000万円 × 1/2 × 1/2 = 3,000万円
 
この例でいくと、妻と長女の取得分が実際の相続財産の総額を1,000万円超過してしまい、逆に長男は1,000万円余分にもらっていることになります。しかし、この場合でも民法は特別受益者の超過分について返還を求めていないので、他の相続人の法定相続分が足りなくなるという結果に終わります。

 

こういった場合、処理方法は複雑であり、超過相続人が不存在であるという前提で欠く相続分を算定する方法と超過相続人の相続分を0とした上で計算される相続比率に従って分配対象となる遺産について再計算をする等の方法があります。

 

いずれの方法を採るにしても、この場合は弁護士等専門家に相談すべきでしょうし、これを踏まえて相続人間でじっくり協議する必要があるでしょう。

 

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

 

法定相続分は、遺言のない相続の際に非常に役に立つ相続割合ですが、必ず適用しなければならないといった強制力を持つものではありません。遺産分割は、相続人の合意によってなされるのが一番ですから、全員が納得する形での相続割合を決められることが大切です。

 

とはいえ、無駄な争いを避けたい場合など、法定相続分を利用したほうがいいケースもありますので、相続の基本として覚えておいていただくのが良いでしょう。本記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。
 

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当事者同士が感情的になってしまうと解決は絶望的です。まずは弁護士に相談して解決の糸口を見つけましょう。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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