> 
 > 
 > 
遺産相続トラブルのよくある事例と回避解決する具体的な全手法
2016年10月19日

遺産相続トラブルのよくある事例と回避解決する具体的な全手法

Souzoku-torabul

遺産相続におけるトラブルは、「自分たちには莫大な遺産を残せるほど裕福ではないから関係のないことだ」と、思われている方も多いですが、実は一般的な家庭でも十分に起こりえる内容です。
 
遺産相続トラブルにおいて特に注意が必要なのは、
(1)兄弟間の遺産分割の割合
(2)相続人の一人が遺産を独り占めしている
(3)父親の死後に母親が亡くなるといった二次相続の場合
(4)土地や不動産などがあり分割が難しい
(5)内縁者や第三者に遺産を全て持っていかれた など

 
こういった遺産相続トラブルに直面した場合、トラブルを解決し、また事前に回避するためには何をしていけば良いのか、トラブル回避のポイントをお伝えいたしますので、参考にしていただければ幸いです。

 

遺産相続のお悩みは弁護士への相談で解決

遺産相続について納得のいかない事があるなら
遺産相続トラブル解決が得意な弁護士への相談がオススメです。

遺産相続のトラブルを弁護士に相談することで下記のようなメリットが見込めます。

相続する財産や相続人の調査を任せることができる
希望する条件で遺産分割を進められる
親族間での揉め事を事前に防ぐこともできる
遺留分を侵害された場合、遺産を取り戻すことができる


当サイト『厳選 相続弁護士ナビ』は相続争いの解決を得意とする弁護士のみを掲載しております。事務所への電話は【通話料無料】でご連絡が可能で、電話での無料相談や面談による相談を無料にしている事務所もあります。まずはお近くの弁護士を探して相談してみましょう。

相続が得意な弁護士を全国から探す

【北海道・東北】北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島
【関東】    東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木
【北陸・甲信越】山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井
【東海】    愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重
【関西】    大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山
【中国・四国】 鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知
【九州・沖縄】 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄


▶︎遺産相続が得意な弁護士を探す
 



 

【目次】
データで見る遺産相続トラブルの推移
遺産相続でよくあるトラブル事例7選とその対処法
1:相続人が多いことによるトラブル
2:相続人の一人が遺産を独占している
3:兄弟間の遺産分割の割合によるトラブル
4:土地・不動産に関するトラブル
5:寄与分に関するトラブル
6:内縁関係の者に関するトラブル
7:明らかに偏った内容の遺言書が出てきた
遺産相続トラブルを避ける5つの対策
1:生前からのコミュニケーションが何よりも重要
2:資産目録を作っておく
3:相続税がかかるか否かの確認
4:法定相続人の数を確認する
5:遺産の分け方を知っておく
こんな時どうする?遺産相続トラブルのよくある質問
亡くなった父が母に生命保険をかけていた場合
相続人に連絡のとれない行方不明者がいる場合
遺産分割をしたいが、母が認知症の場合
分割協議が終わった後に遺言書が出てきた場合
父が急に亡くなり、遺言書も見当たらない場合
被相続人に負債(借金)があり、相続を放棄したい場合
遺産相続が土地(不動産)しかない場合
争いが起こってしまった時は法的手続きと専門家へ相談
遺産分割調停を申し立てる
調停でも解決できない場合は裁判へ以降する
まとめ

 
 

 

データで見る遺産相続トラブルの推移

まずはこちらのデータをご覧ください。
 

 
出典:平成25年度司法統計
昭和60年:5,141件
平成25年:12,263件
約2.39倍
 
 家庭裁判所が受け付けた「遺産分割審判の件数」はこの10年あまりで約30%、約2.3倍も増加したことになります。また、審判となる遺産の額を見てみると、1,000万円以下の相続で全体の約32%。5,000万円以下になると約42%。
 
全体の約74%もの相続争いが小額規模で行われているのがわかると思います。このデータを見る限り、資産の少ない家庭ほどもめているのが分かります。
 

 
これは、あくまで家庭裁判所に持ち込まれた件数ですので、実際に裁判にならなかったものも含めると、大変な数になることが予想されます。
 

相続税の基礎控除額改正がトラブルに拍車をかける

また、2015年1月1日から相続税の基礎控除額が縮小されたのはご存知でしょうか。つまり相続税を負担する基準が広がったのです。
 
基礎控除がこれまで「5,000万円+1,000万円×法定相続人」から、「3,000万円+600万円×法定相続人」となり、従来であれば法定相続人が1名の場合、保有資産が6,000万円を超える場合のみ相続税の納税が必要でしたが、現在では基礎控除後の相続資産が3,600万円あれば、原則として納税が必要になります。
自宅を所有し、老後資金の預貯金として2,000万円~3,000万円程度があれば、3,600万円は簡単に超えることが予想されます。
 
今時不動産を所有し、副収入を得ようという動きは一般化していますので、自分には関係ないと考えず、親、兄弟と遺産相続について今からよく話し合っておきたいところですね。
 
 

遺産相続でよくあるトラブル事例7選とその対処法

前項の遺産相続トラブルは件数としてみると膨大な量になりますが、その相続トラブルの中でも特に争われる内容は以下の7つになります。
 

1:相続人が多いことによるトラブル

遺産相続において、被相続人の遺産を受け取れる権利(相続権)をもつ方を法定相続人と呼びますが、法定相続人は基本的に被相続人の配偶者や実子、兄弟姉妹がなることが多いでしょう。
 
しかし、そこに加えて非嫡出子や養子、親の死後に現れた隠し子などが登場することもあります。また、生前に被相続人の介護をしてくれた人にも遺産を渡そうと、遺言書に記載があったり、あるいはその人自身を養子にしていたという例も存在します。
 
相続人を増やす、養子縁組は節税対策に繋がりますので、孫を養子にするなんて例も少なからずありますが、このように相続人の数が増えていくと、トラブルに発展していく傾向が強くなります。
 
【関連記事】
被相続人とは|相続人との関係と遺産分割時に知っておくべきこと
法定相続人とは|法定相続人の全てがわかる相続知識
非嫡出子の相続をする際の注意点と相続争いを避けるコツ
養子の相続における注意点|養子縁組の効果と相続税対策
遺言書の5つの効力と無効になる15の事例
 

対処法|相続人の範囲や遺産分割の割合を知っておく

相続人が多くなっても、遺産分割の方法に変わりはありません。まずは遺産分割における法定相続人が誰になるのかを知ることから始めましょう。
表:法定相続人になれる人の範囲

法定相続人になれる人

法定相続人にはなれない人

配偶者(必ずなる)
第一順位:直系卑属(子|養子も含む)
第二順位:直系卑属(父・母)
第三順位:兄弟姉妹

相続欠格の扱いを受けた人※
相続人廃除の扱いを受けた人※

相続欠格|相続権を剥奪する相続欠格と相続人廃除の全て
 
表:各相続人の法定相続分

法定相続人の組合せ

法 定 相 続 分

配偶者のみ

相続財産の全部を受け継ぐ

配偶者と子の場合

配偶者:1/2、子:1/2

■子が複数(2人)いる場合
配偶者:1/2、子A・B:それぞれ1/4

配偶者と直系尊属の場合

配偶者:2/3、直系尊属:1/3
直系尊属が複数いるときは、1/3を頭割り。

配偶者と兄弟姉妹

配偶者:3/4 兄弟姉妹 :1/4
異父兄弟や異母兄弟の法定相続分は、全血兄弟の1/2です。

子のみ

相続財産の全部を受け継ぐ

直系尊属のみ

同順位が複数いる場合は、頭割り。

兄弟姉妹のみの場合

異父兄弟や異母兄弟の法定相続分は、全血兄弟の1/2です。

 
代襲相続がある場合は、代襲相続人の相続分は、被代襲者の相続分と同じです。
 
【参考記事】
法定相続人の範囲と順位|法定相続人の全てがわかる相続知識
誰でも分かる遺産相続の順位パターン55選
法定相続分の割合と法定相続分で分割されないケースまとめ
 
 

2:相続人の一人が遺産を独占している

例としては、長男という理由で被相続人の遺産を全て自分で独り占めしているというパターン。民法上、遺産相続の基本はあくまで被相続人の自由な意思を尊重することになっていますので、被相続人が残した遺言書などに従って相続の方法や内容が基本となって決定します。
 
昔は「家督相続」と言って、被相続人である戸主が亡くなった場合は必ず長男がひとりで全ての遺産を継承・相続するのが原則とされていた時代もありましたが、もし相続人のひとりが遺産を独占している場合は、遺留分減殺請求という法的な手段を取って行く必要があります。
 

対処法|遺留分減殺請求を行う

長子だという理由で財産の独り占めをしたり、同居し親の面倒を見ていたことで財産がすべて自分のものになると勘違いをするようなケースでは、遺留分の存在を主張し、遺留分減殺請求を行う必要があります。
 

遺留分とは
遺留分(いりゅうぶん)とは、一定の条件を満たす相続人に対して最低限の遺産相続分を保証する相続割合のことで、遺言書の内容に関わらず保障されるものになります。ただし、自動的に認められるものではなく、実際に遺留分を請求することが必要になり、請求期限もあるため注意が必要です。
引用元:遺留分の全て|遺留分減殺請求を確実に成功させる全手順

 
 
表:各相続人の遺留分の割合

相続人

全員の遺留分

相続人の遺留分

配偶者

子供

父母

兄弟

配偶者のみ

1/2

1/2

×

×

×

配偶者と子供

1/2

1/4

1/4

×

×

配偶者と父母

1/2

2/6

×

1/6

×

配偶者と兄弟

1/2

1/2

×

×

×

子供のみ

1/2

×

1/2

×

×

父母のみ

1/3

×

×

1/3

×

兄弟のみ

×

×

×

×

×

参考:遺留分の計算方法と割合|本来の遺留分を獲得する方法
 
詳しくは下記の記事を参考にしてください。
 

 

3:兄弟間の遺産分割の割合によるトラブル

遺産が多いと初めから分かっていた場合は、早い段階から専門家に相談をして、事前にトラブルを避けるための対策をすることができますが、比較的小額規模な遺産(1,000万円以下)の場合に、問題が発覚するケースが多分にしてあります。それにより、今まで仲が良かった兄弟間でトラブルが生まれる可能性が高くなるわけです。
 

対処法|兄弟間の遺産分配比率を確かめる

トラブルを解決する第一歩は、相続人別に分配比率を確かめることです。
 

  1. 1:被相続人の配偶者とその子どもが相続人の場合

    1. 配偶者-----2分の1

    2. 子ども-----2分の1

  2. 2:被相続人の配偶者とその親が相続人の場合

    1. 配偶者-----3分の2

    2. 親  -----3分の1

  3. 3:被相続人の配偶者とその兄弟姉妹が相続人の場合

    1. 配偶者-----4分の3

    2. 兄弟姉妹--4分の1

  4. 4:被相続人に配偶者がいない場合

    1. 子ども-----全員で均等に分ける

    2. 親    -----全員で均等に分ける(子供がいない場合)

    3. 兄弟姉妹--全員で均等に分ける(子供も親もいない場合)

 
典型的なケースは以上ですが、上記以外の例外となるケースもありますので、その際は弁護士等の専門家にご相談ください。
 

4:土地・不動産に関するトラブル

不動産や土地のように、「分けられない資産」が残っているケースは最も遺産相続トラブルになりやすいものと言えます。
 
・簡単に分割できない。価値がわかりにくい。
・売ってお金に換えたい人、そのまま住んでいたい人
・相続人の内誰か一人でも反対すれば名義を変えられない
・相続税対策で有利になったり、不利になったりします。
・土地はどうやって分ければ良いのか?
・土地の分け方の方法はどうするのか?
・そもそもお前は住んでないんだからいらないだろ など

 
軽く考えるだけでも面倒な事案が思い起こされます。
 

対処法|分割方法の種類を確認する

土地を分割する方法としては、
 

  • 土地をそのまま分ける「現物分割」

  • 土地を売却してお金に換算する「換価分割」

  • 家を相続した人が他の相続人に金銭で払う「代償分割」

  • 相続人みんなで共有する「共有分割」


などがあります。
参考:「不動産を相続する際の手順と相続登記に関する知識まとめ
 
被相続人となる親としては、誰にどのような資産を託したいのか。その意思を遺言書として残しておくのが最もトラブルを回避には向いています。
 

5:寄与分に関するトラブル

例えば長男がずっと親の面倒を診てきた場合などが考えられます。被相続人の生前にお世話をしたような方には、寄与分といって特別な考慮がされます。「法定相続分」で遺産分割をするなら、長男次男に関係なく、子供がもらえる割合は一緒になります。しかし、それでは長男は納得できないでしょうし、次男にしてみても「そんなの関係ない」と思うかもしれません。
 

寄与分とは、共同相続人の中に、被相続人の財産の継続または増加について「特別な寄与」をした者がいる場合に、その寄与分を金銭的に評価して、その貢献に相当する額(あるいは遺産に対する割合)を法定相続分に上乗せする事を認めて、共同相続人間の公平性を図る制度の事です。
参考:寄与分とは

 
逆に次男の妻がずっと面倒を診てきた場合なども、妻には相続権はありませんが全くもらえないのは納得ができないと考える可能性もあります。他の兄弟からすれば、「介護したくてもできなかった」などの主張があれば、遺産相続トラブルに発展する可能性は十分高いと思われます。
 

対処法|寄与分を主張する

寄与分が認められるのは相続人に限られ、内縁の妻や事実上の養子、相続放棄者、相続欠格・廃除を受けた者は、どんなに被相続人に対して貢献していたとしても、寄与分を主張する事はできません。
 
寄与分が認められる要件(民法904条の2)
1:共同相続人による寄与行為
2:寄与行為が特別の寄与である事
3:寄与行為と被相続人の財産の維持又は増加との間に因果関係がある事


寄与の様態(具体的な行動)として
・長男として父の事業を手伝ってきた
・被相続人の事業に資金提供をした
・被相続人の娘が仕事をやめて入院中の付き添いをしてくれた

などが該当します。
 
詳しくは「寄与分を獲得したい人が知っておくべき8つの知識」をごらんください。
 

6:内縁関係の者に関するトラブル

最後は、相続人以外(身内以外)のところから遺産分割を求められ、トラブルになるケースです。例えば、被相続人の前妻との間にも子どもがいる場合などです。この場合、前妻の子どもにも遺産相続を受ける正当な権利がありますから、裁判沙汰に発展するケースも多々あります。
参考:内縁の妻が相続を受けるための2つの方法
 
他にも、被相続人が遺言を残し、「生前介護施設でお世話になった職員のAさんに遺産を分けたい」などと残していた場合など、他人への贈与を遺言している場合も考えられます。
 
贈与の額として「お世話になったので10万円」程度であれば特に問題にもならないかとは思いますが、「財産の半分」「土地のすべて」などの遺言があった場合は、相続人からしてみれば受け入れがたいものでしょう。
 

対処法|内縁者への遺産相続が多いようなら遺留分減殺請求

「相続人の一人が遺産を独占している」時と同じく、遺産を渡している割合が多すぎるようであれば、遺留分減殺請求によって、遺産を取り戻すことが必要になります。
参考:遺留分の全て|遺留分減殺請求を確実に成功させる全手順
 

7:明らかに偏った内容の遺言書が出てきた

遺産相続において、被相続人の財産は本人が自由に扱えることが原則ですが、第三者に遺産を全部渡す旨の記載があったり、明らかに内容に偏りがある遺言書が出てくるということがあります。他にも、
 
・遺言書の内容が無効
・遺留分を無視した遺産分割の内容になっている など

 
こういった遺言書があると、遺産相続のトラブルに発展する可能性が高まります。
 

対処法|遺言書の効力などを確認する

遺言書には開封時の注意点や、できること・できないことといった効力、さらに遺言書の書き方に関する規定が設けられていますので、まずはその部分を確認し、正しい知識を得ておく必要があります。
 
【参考記事】

 

 

 
 

相続が得意な弁護士を全国から探す

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄


 

遺産相続トラブルを避ける5つの対策

「遺産相続でトラブルになっている。遺言さえあれば……」とはよく聞く話ですが、本当に遺言があればよかったのでしょうか?遺言があっても、わだかまりが残ったりすることも当然あります。遺産分割で一度揉め事やトラブルが発生してしまうと収集がつかなくなり、様々なデメリットが生じます。遺産相続でトラブルになる原因はいろいろありますので、事前に防ぐ対策をご紹介します。
 

1:生前からのコミュニケーションが何よりも重要

遺産相続トラブルの最多原因は、コミュニケーション不足による相続人間の齟齬です。
 

スケジュール等の伝達不足

例えばあまり両親の老後に関わってこなかった次男などがいた場合、今後どうなるのか分からず「不安」が「不満」に変わります。主に関わっていたのが長男とは限りませんが、いつ頃に財産の全容が分かりそうか、遺産分割の話し合いはいつ頃か、相続税はいつ申告するかなど、できるだけ早く伝えておくことが重要です。
参考:遺産相続には期限あり|遺産相続の期限別で行う7個の手続き一覧
 

相続財産のうち金銭が少なすぎるという疑惑

もし、残っている財産に金銭が少なかった場合、同居していた長男(他の兄弟)が使い込んでいたのではないか、という想像から生まれる不信感があります。生前から被相続人のお金の出入金に帳簿につけておくのも有効です。
参考:相続争いを無くす為に財産目録を自分で作成する手順
 

他にも財産ないかと疑われるのを防ぐ

同居していた長男(他の兄弟)が財産を他に隠し持っているのではないかという不信感を持つ場合もあります。できるだけ早く「財産目録」を作成し、すべての遺産をオープンにすることが望ましいです。

もし自分で作成するのが難しい場合は、弁護士や税理士に作成を依頼するのも選択肢の一つでしょう。特に土地などの価格は司法書士などに頼むなどしないとわからない項目が多くあります。
参考:相続財産の基礎知識|相続財産の範囲や税金との関係まとめ
 

財産を分けてやるという強気な姿勢をなくす

もし次男が「兄からもらうのではなく父からもらうんだ」という気持ちや、長男が多くを相続することが気に食わないという反発心が芽生える可能性もあります。被相続人が残してくれた財産を守っていくためにも、「協力して欲しい」という姿勢や態度を取っておく必要があります。面倒でも相手の方に会いにいくなどをするのも効果的です。
 

同居と別居の苦労の違いを理解し合う

例えば、長男がずっと両親の面倒を診てきた場合、介護の苦労が分かってもらえないが、次男は長男がタダ同然で一軒家に住めて生活費を出してもらえていると考えている可能性があります。
 
長男はたまに来る次男に「来てくれてありがとう」という感謝の気持ちや、場合によっては車代や手土産を持たせるなどをするのも良いですし、次男は「面倒を見てくれてありがとう」と長男の妻にも感謝の言葉を伝えるなどをしておけば、信頼関係と譲り合いの精神から良い関係を築くことも不可能ではありません。
参考:不公平を是正する特別受益|計算方法と知るべき注意点 
 

2:資産目録を作っておく

資産の全容を把握するのは本人でさえ大変なのに、被相続人の死後に遺族が行うのは至難の業です。他の相続人から隠し財産の存在を懸念されるのはなおのこと面倒です。その対策としては、生前から資産目録を作っておくのも有効です。
 
・土地
・銀行預金
・株などの有価証券
・自動車
・貴金属類
・住宅ローン
・生命保険 など
 
それぞれプラスもマイナスもすべて記載しておくことが、後々のトラブルを回避することにつながります。「相続争いを無くす為に財産目録を自分で作成する手順」に具体的な手順を書いておきましたので、こちらも合わせてご確認いただければ幸いです。
参考:相続争いを無くす為に財産目録を自分で作成する手順
 

3:相続税がかかるか否かの確認

冒頭でも少し触れましたが、2015年から相続税が増額しました。その事実を受けて「相続税対策をしたい」と考える方は増えています。しかし、中には「相続税がかからない」ケースも少なくないので、まずは、ざっくり自分で試算をして見るのも良いとかと思います。
 

 
 

4:法定相続人の数を確認する

相続人の数が増えると、それだけ遺産相続に関わる人間が増えることになり、必然的に主張が多くなった結果、
 
・話がまとまらない
・相続人が後から出てくる
・話し合いに参加しない者が1人でもいると進まない
 
などのトラブルが多発するのは確実です。「遺産分割協議の進め方」で相続人の数を確定させる方法と、「相続放棄をお願いして、相続人から外れてもらう」をご確認いただきながら、スムーズな遺産分割を行っていただくと良いかと思います。
 

5:遺産の分け方を知っておく

不動産の分け方や、その他の遺産をどうやって分けていけば良いのか、その方法を知っておくのはかなり重要です。相続人の間で揉めた場合は、まず法定相続分で話をしてみるのが良いでしょう。
 
配偶者1人、子2人の場合
配偶者:全財産の1/2
子1 :全財産の1/4
子2 :全財産の1/4 など
 
【関連記事】
誰でも分かる遺産相続の順位パターン55選
相続の全知識|手続き・順位・相続トラブルを回避する全手順
 
 

相続が得意な弁護士を全国から探す

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄


 

こんな時どうする?遺産相続トラブルのよくある質問

遺産相続におけるトラブルは各家庭の状況により様々ですが、トラブルになるケースとして多い事例と質問ともとに、解決策やポイントをまとめました。
 

亡くなった父が母に生命保険をかけていた場合

遺産相続対策(主に相続税対策)としても知られる生命保険は、誰が受取人となっているかが非常に重要になります。受取人によっては相続財産とはならないため、家族間でもめないためにも知識として知っておく必要があります。
詳しくは「生命保険が相続税対策になる」をご覧ください。
 

相続人に連絡のとれない行方不明者がいる場合

相続人の対象者が減ったからといって、相続財産が多く貰えるわけではありません。法的には行方不明者でも、相続人として権利を保有していますので、まずは「生きているか」「なぜ連絡がつかないか」といった調査をしてみましょう。
 

遺産分割をしたいが、母が認知症の場合

今後、高齢化が進む上で多くなると予想されるケースです。認知症の人は判断能力を欠いているため、法律行為などの遺産分割を行うことが不可能になりますので、どのように解決すればよいのでしょうか?
詳しくは「成年後見人の申立手続きと成年後見制度が必要になる理由」をご覧ください。
 

分割協議が終わった後に遺言書が出てきた場合

遺産の分配が円満に解決したとたんに遺言書が出てくるケースもあります。しかも、その内容が遺産分割協議で決めたものと異なっていた場合、どのように解決すればよいのでしょうか?
詳しくは「遺産分割が済んだ後に遺言書が見つかった場合」をご覧ください。
 

父が急に亡くなり、遺言書も見当たらない場合

人は不慮の事故や病気などによって突然亡くなることもあります。このようなケースの場合、残された相続人が主張を始めトラブルに発展する可能性があります。
詳しくは「遺言書の存在を確認する方法」をご覧ください。
 

被相続人に負債(借金)があり、相続を放棄したい場合

相続財産は常にプラスとは限りません。例えば、被相続人に借金があった場合、その負債も遺産相続の対象となります。一生かかっても返せない多くの負債がある場合、相続放棄という手段がとれます。詳しくは「親の借金を肩代わりしない為に出来る5つのこと」「相続放棄の全て|申述手順と知っておくべき注意点まとめ」をご覧ください。
 

遺産相続が土地(不動産)しかない場合

遺産が現金や預金だけではなく、土地や建物といった不動産が大部分を占めるというケースも多々あります。
固定資産が含まれる場合の分割方法はかなり複雑になっています。
詳しくは「不動産を相続する際の手順と相続登記に関する知識まとめ」をご覧ください。
 

相続が得意な弁護士を全国から探す

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄


 

争いが起こってしまった時は法的手続きと専門家へ相談

あらゆる対策をしていたと思っていても、思わぬところで落とし穴がある場合もあります。その場合は、遺産分割調停を申し立てるか、法律知識のある弁護士などに相談されるのが無難です。
 

遺産分割調停を申し立てる

遺産分割調停とは、被相続人の遺産の分割や分配を行う遺産分割協議において、相続人間では話合いがまとまらない場合に、家庭裁判所の介入によって遺産分割をする制度のことをいいます。

遺産分割調停が調停委員を交えての話し合いで、遺産分割審判がいわゆる裁判での解決になりますが、遺産分割事件に関しては調停を先に申し立てなければならないという原則(調停前置主義)は採用されていませんので、どちらを選んでも問題ありません。
 


大まかには上図の様な流れで進んでいきます。詳しい手順などは「遺産分割調停の完全手引き|遺産獲得を有利に進める方法」をご覧ください。
 

調停でも解決できない場合は裁判へ以降する

調停でも納得がいかない遺産相続トラブルは裁判で解決するしかありません。「こんな時どうする?遺産相続のよくある質問」でもあげたように、トラブルの種類は家庭によって様々です。
 
自分にあった状況を細かく解決しようと思った場合、ネット上の情報だけでは足りないことが予想されます。弁護士は同じような不安を抱えている人たちと共に事件を解決してきた実績を持っています。

見えない多大な不安を解消するだけでなく、精神的なサポーターにもなってくれる弁護士への相談も検討してみましょう。
参考:「相続問題の発生前と発生後で取るべき解決策の全て
 
 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
 
相続関係で親族が争うことほど、醜いものはありません。事前の準備は何よりも大切ですが、それでも起こってしまった場合は専門家を間に挟むことで解決できることもあると、覚えておいて損はないでしょう。

 

相続が得意な弁護士を全国から探す

北海道・東北

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島

関東

東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木

北陸・甲信越

山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井

東海

愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重

関西

大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山

中国・四国

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知

九州・沖縄

福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄

現在の遺産相続に納得がいかないという方は
弁護士への相談をオススメします。

もし、あなたが下記のようなお悩みがあれば、弁護士への相談を強くオススメします。

・もっと遺産を貰って当然だと思う
・遺産の分け方を兄弟で争っている
・遺言書の内容が真実か確かめたい
・自分勝手な相続人が居て困っている
・侵害された遺留分を取り返したい

大きな金額が動く遺産相続では、今まで仲の良かった兄弟でも争いに発展することが多くあります。仲が良くなければ尚更争いが起こる可能性は高いでしょう。

当事者同士が感情的になってしまうと解決は絶望的です。まずは弁護士に相談して解決の糸口を見つけましょう。

SNSで記事をシェアする

相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
Icon_column_white カテゴリからコラムを探す
Icon_search_white 相談内容から弁護士を探す
Category_isanbunkatsu_normal Category_iryubun_normal
Category_souzokuhouki_normal Category_yuigon_normal
Category_daisyusouzoku_normal Category_seinenkouken_normal