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公開日:2023.9.11  更新日:2023.9.11

生前贈与を受けても相続放棄は可能?|注意点や生前にできることについても解説

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生前贈与を受けたものの相続放棄を検討しており、可能なのかどうかわからないので調べてみたという方もいるのではないでしょうか。

財産だけでなく借金まで引き継いでしまいそうということで、相続放棄を検討する場合も少なくありません。

なかには、財産だけを相続して借金は相続しない方法はないものかと考える方もいるでしょう。

しかしながら、そのような都合のいいことはできるのか、問題にはならないのかと不安なことも多いと思います。

この記事では、生前贈与を受けた場合の相続放棄についてや、実際に相続放棄をおこなう場合の注意点などについて解説します。

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生前贈与とは

生前贈与とは、個人が生前に自分の意志で自分の財産を別の人に贈与することです。

生前贈与をおこなうことで相続税の課税対象となる財産を減らし、相続税を軽減できることから、相続税の節税対策として効果が期待できます。

ただし、贈与する側が「あげる」という意思を示し、受け取る側が「もらう」という意思を示す必要があります。

また、贈与する財産は現金や預貯金だけでなく、株式や不動産など、種類を問いません

なお、生前贈与については、こちらの記事も参考にしてください。

生前贈与を受けた場合でも相続放棄はできる

結論として、生前贈与を受けた場合でも相続放棄はできます

そもそも、相続放棄とは、故人の財産に対する相続権を一切放棄することです。

相続放棄をした場合、相続人は最初からいなかったものとして扱われます。

なお、相続放棄の対象はプラスの財産だけでなく、マイナスの財産も含まれます

相続放棄については、こちらの記事も参考にしてください。

基本的に生前贈与と相続放棄の2つは両立します。

2つはまったく別の手続きなので、それぞれで実施することが可能です。

生前贈与で相続放棄をすると相続税がかかる場合がある

生前贈与を受けた場合に相続放棄をする際は、相続税に注意しなければなりません。

通常の相続放棄では、生命保険金を受け取った場合などの一定の場合を除き、相続税は発生しないのですが、生前贈与として遺産相続するとなると課税対象になる可能性があります

相続放棄をしても相続税がかかるケースは、以下のとおりです。

相続放棄をしても相続税がかかるケース
  • 相続開始3年以内に生前贈与がおこなわれた場合
  • 相続時精算課税制度を受けていた場合

相続開始3年以内に生前贈与がおこなわれた場合

相続開始3年以内に生前贈与がおこなわれた場合は、相続税の対象となる可能性があります。

相続開始3年以内におこなわれた生前贈与とほかの相続人が受け取った遺産の合計金額が、相続税の基礎控除額を超えている場合は金額に応じた相続税を支払わなければなりません。

相続時精算課税制度を受けていた場合

生前贈与について相続税精算課税制度の適用を受けている場合、相続放棄をした場合であっても、生前贈与の金額を基準として、相続税が課税されてしまう可能性があります。

相続税精算課税制度とは、一定の要件に該当する贈与者と受贈者間で財産の贈与をおこなった場合に選択できる贈与税の計算方法のことをいいます。

この制度を選択すると、贈与財産の累計が2,500万円(特別控除)までは贈与税がかかりません。

ただし、生前贈与について相続税精算課税制度の適用を受けている場合、相続放棄をした場合であっても、生前贈与の金額を基準として、相続税が課税されてしまいます。

相続税精算課税制度は税務署への申請によって適用されるため、税務署側も相続税の課税義務があることを把握しています。

なお、相続税精算課税制度については、こちらの記事も参考にしてください。

資産の合計額が基礎控除額を下回っていれば相続税はかからない

相続放棄をしても相続税がかかるケースに該当している場合であっても、資産の合計額が基礎控除額を下回っていれば相続税はかかりません

また、葬儀費用については相続税の計算上控除することができるので、実際に生前贈与を受けても相続税がかからないケースもあります。

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相続放棄をおこなう際の注意点

たしかに、生前贈与を受けた場合でも相続放棄をおこなうことはできるのですが、いくつか注意点もあります。

相続放棄をおこなう際の注意点
  • 「詐害行為取消権」には注意が必要
  • 相続放棄は取り消しができない
  • 相続放棄は相続開始を知ったときから3ヵ月以内に申請する必要がある

「詐害行為取消権」には注意が必要

生前贈与を受けた場合の相続放棄で注意しなければならないのが、「詐害行為取消権」です。

そもそも、詐害行為とは、債務者が悪意を持って自己の財産を不当に減らし、債権者が正当な利益や弁済を得られないようにすることを指します。

例えば、無償での不動産の名義変更や不当に安く売却するなどの行為があげられます。

このような場合、債権者は贈与を取り消すことができ、この権利のことを詐害行為取消権といいます。

(詐害行為取消請求)

第四百二十四条 債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益者」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。

引用元:民法|e-Gov法令検索

仮に、生前贈与を受けた時点で、被相続人が債務超過に陥っており、推定相続人が被相続人の債務超過の事実を知ったうえで生前贈与を受けたときには、当該生前贈与について、債権者から詐害行為取消権を行使される可能性があります。

(詐害行為取消請求)

第四百二十四条 

2 前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。

引用元:民法|e-Gov法令検索

相続放棄は取り消しができない

相続放棄は1度おこなわれると、通常は取り消すことができません

相続放棄は、相続人が自身の相続権を放棄する行為であり、その放棄によって相続人は相続財産を受け取る権利を失います。

そのため、相続放棄をおこなった後に取り消しをすることは、原則として認められていません。

相続放棄の効果は法的に確定し、他の相続人によって相続手続きが進められるため、あとから取り消しをすることは難しいでしょう。

相続放棄には3ヵ月以内に申請する必要がある

相続放棄については、相続開始を知ったときから3ヵ月以内に申請しなければなりません

3ヵ月以内に手続きをおこなわなかった場合は、相続を承認したものとみなされてしまいます。

ただ、3ヵ月を過ぎてしまった場合でも家庭裁判所に申し立てをして、期間延長が認められれば相続放棄が可能になるケースもあります。

しかし、裁判所に認められるには、それなりの理由が必要になるため注意が必要です。

被相続人が相続人のために生前にできること

それでは、相続放棄の選択をスムーズにおこなうために、被相続人が相続人に対して生前にできることには、どのようなものがあるのでしょうか。

被相続人が相続人のために生前にできること
  • 借金の金額などを整理しておく

借金の金額などを整理しておく

被相続人が生前に借金の金額などを整理しておくことで、相続人同士のトラブルにならずに相続を円滑に進めることができます。

借金の金額や状況によって選択するべき債務整理の方法が異なるので、相続人にできる限り多くの遺産相続をおこなうためにも、早い段階で弁護士に相談するのがおすすめです。

まとめ|生前贈与を受けた場合の相続放棄でお悩みであればご相談ください

たとえ生前贈与を受けた場合であっても、借金などの状況によっては相続人が相続放棄をしなければならない場合もあります。

ただ、相続放棄をする場合でも相続税の課税対象になることもあるため、相続人の負担になってしまうケースも少なくありません。

そのため、被相続人は生前の債務整理など、できる限りの対策をおこなっておく必要があるでしょう。

しかし、自分自身で全ての手続きや整理をおこなうのは難しい場合もあります。

そのような場合には、ベンナビ相続への相談がおすすめです。

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相続について弁護士に依頼するべきタイミングや相続が得意な弁護士の選び方も掲載されているので、生前贈与や相続放棄について悩んでいる方にはぴったりのサイトです。

弁護士などの専門家への相談も上手く活用して、生前贈与や相続放棄についてスムーズに解決できるようにしてみてください。

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この記事は、株式会社アシロの「ベンナビ相続編集部」が執筆、社内弁護士が監修しました。
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