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公開日:2019.8.14 

土地の相続税と簡単に計算する方法|今からでも間に合う節税の知識

Rice

土地を相続したけれど、何をどのようにしたらよいのかわからない、という方はとても多いのではないでしょうか。

現金であれば分配もまだ行いやすいのですが、土地に関しては、簡単に分けることができないので相続人同士で揉める原因にもなります。また、相続税の申告という観点からしても、相続税評価の計算方法が決められており、国税庁が毎年発表している「相続税評価額」に基づいて計算した数字を他の財産とプラスマイナスして申告することになります。

その評価方法や計算方法がかなり複雑になってしまうのですが、今回の記事ではできるだけわかりやすく解説し、また節税の為の制度についても触れていきますので是非参考にしてみてください。

※相続した不動産の売却を考えている方は、こちらの記事もおすすめです。

【参考】

田舎の土地を売却する方法|売れない土地は所有し続けない方が良い?

相続不動産を売却した時にかかる税金の全知識とそのシミュレーション

土地の相続に関する税金の種類とは?

家や土地、マンションなどの相続で支払う税金は下記の2種類。登録免許税相続税です。

登録免許税

土地や建物の所在地、面積、所有者の情報などを登記簿に登録することを「登記」といいます。相続した土地などの不動産は、所有者が変わるため「所有権移転登記」をする必要があります。この登記をする際にかかる税金が「登録免許税」です。

登録免許税

固定遺産税評価額 × 0.4%

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額は市町村が決定するもので、実際の取引価格とは大きく差があります。毎年見直しが行われていて、詳しい評価額は市町村役場で確認することができます。

  • 土地:時価の約60~70%程度

  • 建物:建築費の約50~80%程度

  • マンション:マンション全体の評価額×登記簿謄本に記載されている持分割合の額

固定資産税評価額

登録免許税額

500万円

2万円

1,000万円

4万円

3,000万円

12万円

5,000万円

20万円

1億円

40万円

相続税

死去した人が所有していた財産をその家族などが引き継ぐことを「遺産相続」といいます。この遺産の総額から相続税法で決められている「基礎控除額」を差し引いた金額に相続税が課税されます。

基礎控除額 3,000万円+相続人の数×600万円 基礎控除額までの範囲であれば、相続税はかかりません。
《基礎控除額の金額一覧》

法定相続人

基礎控除の金額

配偶者のみ

3,600万円

配偶者+子供1人

4,200万円

配偶者+子供2人

4,800万円

配偶者+子供3人

5,400万円

配偶者なし 子供1人

3,600万円

配偶者なし 子供2人

4,200万円

土地・建物を評価するための4つの方法

不動産は相続税の計算基準となる評価額は、現金よりも低く評価されます。例えば、同じ投資商品として有価証券に投資した場合、有価証券の評価額は時価ですが、不動産は時価の約3割程度の評価になります。つまりその分相続税が抑えられ、相続税対策に繋がるというメリットがあるといえるでしょう。

路線価方式

路線価とは、土地に面する道路につけられた価格です。市街地の土地の評価はこの路線価方式に基づき算出します。ただし、角地、二方道路、三方道路、不整形地、間口が狭小な宅地などは、特別な補正をします。

路線価(千円/㎡)×面積(㎡)×補正率=評価額

倍率方式

倍率方式とは、路線価が設定されていない地域の土地の評価方式です。

固定資産税評価額×国税局長が地域ごとに定める倍率=評価額

建物の計算方式

建物は、固定資産税評価額と同じ額が評価額となります。

固定資産税評価額×1.0=評価額

建物の評価方法

区分

評価方法

建物

固定資産税額

建築中の場合

建築費用額の課税時の現価×0.7

門・塀

課税時の再建築価額-経過年度に応じた減価の額

庭園設備

課税時の再調達価額×0.7

節税対策!小規模宅地等の特例を活用して土地の評価を下げる

土地の用途は「居住用」「事業用」「貸付用」の3つがありますが、居住用の土地については、亡くなった被相続人と同居していた配偶者や親族がその土地を相続した場合には、評価額を330㎡まで80%減額できます。この制度を「小規模宅地等の特例」といいます。

例えば評価額が5,000万円の土地であれば、80%減額した1,000万円まで評価額を下げることができます。家やマンションを被相続人と同居している配偶者や親族が相続した場合は、以下の条件を満たせばこの制度を使って評価額が50%~80%に減額されます。 ①相続開始の直前において、被相続人、又は被相続人と生計を一にし、同居していた親族の事業の用に供されていた宅地等であること
②建物や構築物の敷地の用に供されていたこと
③後見監督人の指定
④棚卸資産及びこれに準ずる資産に該当しないものであること
⑤各人が取得した宅地等のうち、この特例の適用を受けるために選択した宅地が限度面積までの部分であること
⑥相続税申告書の提出期限までに相続財産が分割されていること
参考:相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例) 

節税対策!「広大地の評価」を用いて土地の評価を下げる

相続が発生した場合、広い土地を使用している人は広大地の評価という評価方法を用いることが出来る可能性があります。この評価をすることで土地の評価額を大幅に下げ、相続税も下げることが出来ます。

広大地評価の対象地

広大地とは、その地域における標準的な宅地の地積に比べ著しく地積が広大な宅地で、開発行為を行うとした場合に、道路や公園等の公共公的施設用地の負担が必要と認められる宅地を言います。なお、次のような土地は広大地に該当しません。

・ファミリーレストラン、大規模店舗などの敷地
・道路に面しており、間口が広く奥行きがそれほどでもない土地
・道路が二方、三方及び四方にある土地

広大地の評価方法

広大地は、原則として以下の計算式によって評価されます。

 広大地の価額=正面路線価(★1)×広大地補正率(★2)×地積


★1…通常の宅地の正面路線価は、路線価に奥行き価格補正率を乗じた後の価額で判定しますが、広大地の正面路線価は、面している路線のうち原則としてもっとも高い路線価で判定します。
★2…広大地補正率は、以下の算式により求めた率を言います。

 広大地補正率=0.6-0.05×1000㎡分の地積

※広大地補正率は0.35を下限とします。

《具体的な計算例》
三大都市圏にある正面路線価10万円の500㎡の土地の場合は、以下のようになります。 

広大地の評価の効果

広大地補正率を求める計算式の冒頭から「0.6」を乗じていることからもわかるように、広大地の適用が決まった時点で、その評価額は最低でも4割減されます。

広大地を評価する上での計算式は、地積が5000㎡までの広大地に適用することが可能なので、単純に正面路線価×地積で求められる価額よりも、最大で65%も減少させること出来る計算になります。地積の広い宅地であるほどその評価額を減少させるのには非常に有効な手段と言えるでしょう。

広大地を評価する際の注意点

土地の評価額を大幅に下げることが可能な広大地評価ですが、次のような問題点もあります。

①相続財産を物納にあてようとした場合、例えば本来6,000万円で売ることができるとしても、広大地評価した後の金額2,875万円で物納してしまう可能性があります。

②広大地は全てを判定できるほど単純ではないため、万が一申告書の提出後、その土地が広大地に該当しないこととなった場合、大幅に土地の評価が増えるために相続人は増加した相続税本税の他に、延滞税、過少申告加算税をも払うことになる可能性がでてきます。広大地の判断は明確にされていない部分も多いことから、広大地に該当しそうな土地を保有している場合は土地の評価に詳しい専門家に相談することが重要です。

相続税額を抑えて相続税申告するなら、相続税専門の税理士に依頼

誰が相続税の申告を行っても、納める相続税額は同じ金額になると思っていませんか? 実は、その考えは間違っています

税理士業務の中でも「相続税の申告」は非常に特殊なもので相続税の専門的な知識が求められます。税理士ごとに、計算される相続税額が異なることも少なくないのです。

ここでは、「相続税専門」の税理士に依頼することが相続税を抑えることにつながる理由についてご紹介します。

税理士にも得意分野がある

医者に外科や内科などの専門分野があるように、税理士にも専門分野があります

税理士になるには、「所得税法」「法人税法」「相続税法」「消費税法又は酒税法」「国税徴収法」「住民税又は事業税」「固定資産税」のうち、所得税法と法人税法を含む3つの科目に合格することが求められます。つまり、相続税について勉強せず税理士になった人も数多くいるのです。

 

税理士にも専門分野があります

 

一般的な税理士の仕事は法人税や所得税の申告です。全国の年間の相続税申告件数は約10万件なのに対し、税理士は約8万人存在しています。つまり、税理士一人あたりの相続税の申告件数は年間で1~2件程度が実状です。全国に企業が400万社以上あることからも、いかに相続税の申告業務が稀であるか理解できるでしょう。

 

税理士1人の年間相続税申告件数は約1.25人

 

そのため、相続税の申告を数多くこなしている税理士は少なく、専門的に扱っていない税理士に依頼すると、本来払わずに済んだ税金を支払う事態になりかねません

相続税を抑えるために必要なこと

相続税を抑えるためには、相続財産(特に土地や家屋)を正しく評価することや、特例・各種控除などを適用させることが必要不可欠です。

相続税の金額を正しく計算するには、もとになる遺産の価値を正しく評価する必要があります。預金や株式といった金銭価値がはっきりしているものであれば問題ありませんが、土地や家屋、さらに車などの一般動産や家財一式などの評価は難しく、税理士や税務署によって解釈が異なることもあり、遺産の価値を過大に評価してしまうこともあるのです。

また、相続税額を抑えるには控除や特例を利用することが不可欠ですが、適用条件が複雑なこともあり、適用できるのに気づかなかったり、適用できるかどうかの判断が困難な場合もあります。

 

税理士でも財産評価や控除・特例の適用判断は難しい

 

さらに、本来の金額よりも少ない金額を誤って申告してしまうと、税務調査が行われ、延滞税や加算税などの追微課税が発生し、本来よりも高い税金を納めなければならないといった事態になりかねないのです。

相続税の申告は「相続税専門」税理士に依頼

あなた自身や経験の少ない税理士では、正しく申告するのが困難な場合もあるでしょう。そのため当サイト編集部では、相続税を専門に取り扱う税理士に依頼することを強く推奨しています。

依頼した場合は税理士報酬を支払う必要はありますが、それを上回って相続税額を抑えられることも少なくありませんし、ご自身での申告書作成から申告までの一連の手間や税務調査に対処する手間も省けます。

相続税専門の税理士に相談すれば相続税額を抑えられる

 

相続税を専門とする税理士は、相続問題解決が得意な弁護士と提携しているケースもあります。

相続弁護士ナビでは、税理士・司法書士・不動産鑑定士などと業務提携している事務所も多数掲載中です。

無料相談も可能ですので、まずはご相談ください。

 

 

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相続した土地を放置したままにするデメリット

相続税が発生しない分については、残された家族でどのように分配するかなどが明確に決まらなければ、しばらくの間残しておくことも可能です。しかし、以下のようなデメリットもあります。

①固定資産税は、相続権利者全員が連帯して払う
②家や土地を放置しておくと老朽化する
③相続人の誰かが亡くなると手続きがさらに面倒になる
④時間が経過すると相続人の考えにも変化が表れる 特に④に関しては、当初売却に賛成だった兄弟が突然反対するなどということもあります。相続人の意見が一致している状態であれば、変に先延ばしにせず、適切に相続手続きに入ることをオススメします。

土地を売却して資産分割する場合の手順

両親が他界し残った兄弟で遺産を平等に分割するようなケースでは、家や土地を残したままにしておくよりも、売却して現金化するほうが得策かもしれません。以下に売却までの手順を記述します。

《手順》
①相続人を明確に決める
②専門家に依頼して名義変更をする
③不動産会社に依頼し、売却をする
④購入者が決定する
⑤最終決算と同時に土地の名義変更をする 家や土地を売却する場合、まず行うことは、誰が相続するのかを明確に決めることです。亡くなった人の名義のままではその家や土地を売却することができません。亡くなった人が父親であれば、配偶者である母が相続することもできますし、母親と子供共有で相続することも可能です。 どうせ売却して現金を振り分けるのだからという発想で、名義人を長男だけにしてしまう人もいますが、これは間違いです。このケースであれば、長男が名義人となり売却したお金を他の家族に振り分けた時点で、相続ではなく“贈与”とみなされるからです。 相続手続きや名義変更は個人だけ行えるので、専門的な知識がないまま行った際に発生しがちなミスですが、もちろんこのようなことは専門家を介して行えば起こり得ません。

いずれにせよ、売却をするのであればその不動産物件の名義変更をしなければならないので、相続登記と名意変更まで合わせても相場は5万円~10万円くらいです。

まとめ

土地や不動産を相続する場合、時価ではなく路線価などから算出した評価に対して課税となるため、納める相続税額が現金の場合と比べて少なくなる傾向があります。

1人でもこの計算や節税を行えないことはないですが、やはり相続や土地のプロに協力を依頼することが一番確実でしょう。1人で行うよりもさらに節税できる可能性もありますし、何より手続きがスムーズになります。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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