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相続税対策は生前贈与が有効|その理由や方法・贈与税の注意点を解説

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相続税対策の代表例としては生前贈与が挙げられますが、贈与にあたっては贈与税についても注意する必要があります。また贈与税にはさまざまな非課税枠が設けられており適用条件も異なるほか、対応を誤ると生前贈与として認められない可能性もありますので注意しましょう。

生前贈与によって結果的に相続財産を減らすようなことがないよう、この記事では相続税対策のための生前贈与のポイントを解説します。

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この記事に記載の情報は2024年01月12日時点のものです

相続税対策で生前贈与が有効な理由

まずは、相続税対策として生前贈与がどのように有効に働くか解説します。

生前贈与とは?

そもそも生前贈与とは、生きている間に財産を子供や孫などの親族に分け与えることを指します。生前のうちに財産を贈与して相続財産を減らしておくことで、将来相続時に発生する相続税を抑えることができます。

生前贈与は相続税対策として用いられる手段の一つですが、贈与にあたっては贈与税がかかってしまう場合もあります。したがって、贈与税の課税対象にならない範囲内で行うよう注意する必要があるでしょう。

贈与税の基礎控除

生前贈与の際は贈与税について注意する必要がありますが、贈与税には誰でも利用可能な基礎控除が設けられています。

基礎控除として1年につき贈与額が110万円以内であれば贈与税はかかりません。また110万円というのは1人あたりの金額であるため、相続人が2人いる場合には各110万円(合計220万円)の控除が受けられます。この範囲内で贈与することで、税金の負担を軽減できます。

生前贈与の相続時精算課税制度

相続時精算課税制度とは、60歳以上の贈与者(親・祖父母)が20歳以上の受贈者(子・孫)に生前贈与する際に利用可能な制度です。相続時精算課税制度では、贈与額が累計2,500万円以内であれば贈与税がかかりません。利用条件は限られているものの、もし利用できれば大幅な相続税対策が可能です。

 

【ケース別】相続税対策で有効な生前贈与の非課税枠 

贈与税については、さまざまな非課税枠が設けられています。以下では、ケース別で利用可能な非課税枠について解説します。

生前贈与を行う場合

贈与税には基礎控除が設けられており、1年につき贈与額が110万円以内であれば贈与税はかかりません。これは生前贈与を行うすべてのケースで利用可能です。

両親・祖父母から子供・孫に生前贈与を行う場合

両親・祖父母から子供・孫に生前贈与を行う場合には、相続時精算課税制度が利用可能です。この制度では、贈与額が累計2,500万円以内であれば贈与税がかかりません。ただし利用条件があり、贈与者(親・祖父母)については60歳以上であること、そして受贈者(子・孫)については20歳以上である必要があります。

住宅資金や増改築費用を贈与する場合

家を新築で建てるための資金や、増改築するための費用を贈与する場合には、住宅取得資金贈与の特例が利用可能です。この特例では最大3,000万円までの贈与であれば贈与税がかかりません。なお受贈者や住宅についてはさまざまな利用条件が定められており、詳しくは以下の記事をご覧ください。

教育資金を贈与する場合

教育に関する資金を贈与する場合には、教育資金贈与の特例が利用可能です。この特例では1,500万円までの贈与であれば贈与税がかかりません。ただし条件として子供・孫が30歳未満でなければ利用できず、2013年4月1日から2023年3月31日までの贈与が対象となります。

結婚費用や子育て資金を贈与する場合

結婚や子育てで必要な資金を贈与する場合には、結婚子育て資金贈与の特例が利用可能です。この特例では1,000万円まで(結婚資金は300万円)の贈与であれば贈与税はかかりません。ただし条件として、子供・孫が20~49歳でなければ利用できず、利用期間も2023年3月31日までと定められています。

夫婦間で不動産や不動産購入資金を贈与する場合

夫婦間でマイホーム用の不動産や購入資金を贈与する場合には、配偶者控除が利用可能です。この制度では最大2,000万円までの贈与であれば贈与税がかかりません。ただし利用する際は、婚姻期間が20年以上かつ過去に配偶者控除を受けたことがなく、年度で数えて3月15日までに不動産を取得しているなどの条件を満たしている必要があります。

 

相続税対策で生前贈与する際の注意点 

生前贈与にあたってはいくつか注意点があります。適切に行わなければ、贈与税の課税対象になったり、贈与と認められず相続財産として残ったりする恐れもあるため気を付けましょう。

贈与額が非課税枠の上限額を超えないよう注意する

贈与税の非課税枠はさまざまありますが、以下の通り上限額はそれぞれ大きく異なります。「気づいたら控除額を超えていて贈与税の対象になっていた」ということにならないよう、贈与の際は気を付けましょう。

 

控除額上限

基礎控除

110万円

相続時精算課税制度

2,500万円

住宅取得資金贈与の特例

3,000万円

教育資金贈与の特例

1,500万円

結婚子育て資金贈与の特例

1,000万円

配偶者控除

2,000万円

贈与した記録を目に見える形に残す

生前贈与では、贈与者が一方的に贈与した場合や贈与した記録がない場合などは、贈与として認められないこともあります。このような場合、結局元の人物の財産として扱われて相続時に相続税の対象になることも考えられるため、以下の手段などで記録を残しておきましょう。

  • 贈与契約書を作成して公証役場で日付をとる
  • 銀行振込などで贈与して送金記録を形に残す
  • 基礎控除額を少し上回るようにして贈与税の申請と納付を行う

なるべく早いうちに贈与を始める

国税庁では、生前贈与について「3年以内に贈与された財産は贈与税の対象であっても相続財産として加算される」と規定しています。贈与するタイミングによっては相続財産として扱われて税額に影響する可能性もあるため、なるべく早いうちから計画的に行った方がよいでしょう。

加算する贈与財産の範囲

被相続人から生前に贈与された財産のうち相続開始前3年以内に贈与されたものです。3年以内であれば贈与税がかかっていたかどうかに関係なく加算します。

したがって、基礎控除額110万円以下の贈与財産や死亡した年に贈与されている財産の価額も加算することになります。

引用元:贈与財産の加算と税額控除|国税庁

相続税対策に関する不安・疑問は専門家に相談する

これまで生前贈与の経験がない場合、そもそも非課税枠が利用できるのか判断できないということもあるでしょう。また非課税枠を利用する際は申請手続きが必要になるため、書類準備に戸惑うこともあり得ます。

特に生前贈与などは相続額に大きく影響する内容であるため、少しでも不安や疑問がある方は弁護士や税理士などのサポートを得るのが有効でしょう。ちなみに弁護士であれば、遺産分割の交渉など相続手続きを依頼することもできます。スムーズに相続を済ませたい方には特におすすめです。

まとめ

非課税枠を活用して生前贈与をすることで、ある程度の相続税対策が望めます。ただし利用するには条件があるほか諸手続きも必要になるため、不安な方は弁護士などのサポートを得ることをおすすめします。

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ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部
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本記事はベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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