ホーム > 相続コラム > 相続税 > 死亡保険金と相続放棄の関係と死亡保険金に課せられる相続税の計算方法
公開日:2017.9.19 

死亡保険金と相続放棄の関係と死亡保険金に課せられる相続税の計算方法

Hote86 sotowomitumeruoyako15142451 tp v

被相続人の財産を相続する権利を放棄した場合、死亡保険金を受け取ることはできるのでしょうか。死亡保険金は、他の相続財産とは取扱いが異なるため、相続放棄すると保険金はどのように取り扱われるのかは気になるところです。

今回の記事では、相続放棄した場合に死亡保険金の取り扱いや、保険金に課せられる相続税の計算方法について紹介していきます。

相続放棄した場合の死亡保険金の取り扱い

被相続人の財産を相続放棄した場合に、死亡保険金がどのような取り扱いになるのかを確認していきましょう。

死亡保険金の受取人は変わらない

まず、受取人が相続放棄をしても死亡保険金の受取人は変わりません。死亡保険金が、被相続人ではなく保険金の受取人の財産とみなされるためです。保険金の受取人が法定相続人でない場合でも、保険金の受取人が変わることはありません。

死亡保険金はみなし相続としてみなされる

死亡保険金は、相続財産には含まれませんが、みなし相続としてはみなされます。そのため、死亡保険金に対して相続税が課せられますが、相続放棄した場合でも納税しなければなりません。

参考:みなし相続財産とは|該当するものと知っておくべき注意点

相続放棄した死亡保険金に課せられる相続税の計算方法

では、死亡保険金に課せられる相続税はどのように計算すればいいのでしょうか。

  • 相続税=課税対象額×税率-控除額
  • 課税対象額=保険金の額-非課税枠の総額

相続税は上記の二つの式によって算出します。

非課税枠の算出方法

課税対象額を計算するためには、対象の非課税枠を算出する必要がありますが、以下、死亡保険金に該当する非課税枠になります。

生命保険非課税枠

まず、生命保険非課税枠とは、死亡保険金の受取人を対象に、課税対象額から「500万円×法定相続人の数」が控除されるというものです。法定相続人の数には、相続放棄した方の数も含めることができます。

基礎控除

保険金の受取人に限らず、全ての法定相続人に基礎控除が適用されます。基礎控除とは、「3,000万円+600万円×法定相続人」が課税対象額から控除されるというものです。

債務控除

上記の控除の内容に加えて、被相続人の葬儀費用(費用を負担した場合)、被相続人が残した借金を、控除に含めることができます。

配偶者控除

被相続人の配偶者の方には、配偶者控除が適用されます。配偶者控除とは、相続財産の額が1億6,000万円以下であれば相続税が課せられない制度です。適用要件、申請方法について詳しくは、「No.4158 配偶者の税額の軽減|贈与税」を参考にしてください。

計算例

では、以下の条件の場合に、相続放棄人が死亡保険金に課せられる相続税を計算していきましょう。

  • 保険金:8,000万円
  • 法定相続人:2人

まず、適用される非課税枠は以下の通りになります。

  • 生命保険非課税枠=500万円×2人=1,000万円
  • 基礎控除=3,000万円+600万円×2人=4,200万円
  • 合計=5,200万円

よって課税対象額は、8,000万円-5,200万円=2,800万円です。課税対象額に課せられる税率、控除額は、課税対象額によって決まりますが、「No.4155 相続税の税率|相続税|国税庁」から税率は15%、控除額は50万円になります。

よって相続税は、2,800万円×15%-50万円=370万円です。

相続放棄により死亡保険金が受け取れない場合とは

相続放棄しても生命保険金の受取人は変わらないとお伝えしましたが、反対に相続放棄により死亡保険金が受け取れないことはあるのでしょうか。被相続人と受取人が同一である場合に死亡保険金を受け取れない場合があります。

もし、被相続人が保険金の受取人の状態で死亡した場合、保険金の受取人は、保険契約約款に従って決めます。約款で指定された人が新たな受取人になりますが、保険金は受取人の所有財産になるため、相続放棄しても保険金の受取人は変わりません。

しかし、保険金の受取人が指定されていない場合は、法定相続人で均等に保険金を分割することになります。この場合、相続放棄した方は、死亡保険金を受け取ることはできません。

その他に相続放棄の対象に含まれない財産

では、最後に死亡保険金以外に、相続放棄の対象に含まれない財産を確認していきましょう。

死亡退職金

まず、死亡退職金は、受給権者の所有財産としてみなされるため、相続放棄しても受け取ることができます。しかし、みなし相続財産としてみなされるため、死亡退職金に課せられる相続税は納めなければなりません。

また、受給権者が決まっていない場合、死亡保険金は相続財産として扱われるため、相続放棄すると死亡保険金を受け取ることができません。

遺族年金

遺族年金は、主に遺族基礎年金と遺族厚生年金の二つに分けることができます。

  • 遺族基礎年金:国民年金の加入者が亡くなった場合に遺族に支給される年金
  • 遺族厚生年金:厚生年金の加入者がなくなった場合に遺族に支給される年金

遺族基礎年金、遺族厚生年金共に、相続財産に含まれない上に、税金が課されることはありません。遺族年金が遺族の生活を保障するためのものだからです。

未支給年金

未支給年金とは、被相続人へ支給されるはずであったが、被相続人が死亡したために支給されない分の年金です。未支給年金は相続財産に含まれませんが、一時所得として扱われるため、所得税が課せられます。

まとめ

以上が相続放棄した場合の死亡保険金の取り扱いになります。相続放棄する方の事情はそれぞれだと思いますが、死亡保険金を受け取る上で今回の記事を参考にしていただけたら幸いです。

また、死亡保険金の受取人の方は、相続税を納める必要がありますが、相続税の計算方法がわからない、相続税を少しでも安く抑えたい方は、税理士に相談してみてはいかがでしょうか。

 

【最短30秒】ユーザーアンケートに回答する

 

 
 相続弁護士ナビでは、よりよいコンテンツを提供するためにアクセスいただいたユーザーの声を募集しております。
 8問選択式の簡単なアンケートですので、ぜひご協力ください。
 
アンケートに回答する
 
弁護士費用をカバーする保険「弁護士費用保険メルシー」
弁護士費用を補償

親族・親戚間の遺産争い・兄弟間での遺留分の争い・相続放棄による争い・遺言書に起因する争いなど、遺産相続トラブルが発生した際に、専門家に相談したくても費用がネックになり、自分で解決しようとして余計に問題がこじれてしまうというケースが多くあります。

いざという時のための保険が弁護士費用保険です。
遺産相続トラブルに限らず、労働問題や離婚トラブル、交通事故など様々な法律トラブルでも利用可能です

弁護士費用保険について詳しく見る ≫

KL2021・OD・157

SNSで記事をシェアする

相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
相続税

相続税をもっと知りたいあなたに

Icon search white 相談内容から弁護士を探す
Category souzokutrouble normal Category tsukaikomi normal Category isanbunkatsu normal
Category iryubun normal Category souzokuhouki normal Category yuigon normal
Category daisyusouzoku normal Category seinenkouken normal Category fudosan normal
Category souzokunin normal Category souzokuzaisan normal Category souzokutouki normal
Category shintaku normal
Sidebar writer recruit