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数次相続とは|数次相続がある場合の遺産分割の進め方
2019年08月14日

数次相続とは|数次相続がある場合の遺産分割の進め方

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
Suuji-souzoku
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数次相続(すうじそうぞく)とは、被相続人の遺産相続が開始したあと、「遺産分割協議」や「相続登記」を行わないうちに相続人の1人が死亡してしまい、次の遺産相続が開始されてしまうことを言います。

例えば、被相続人が死亡し、その相続に対する遺産分割協議が終了しないうちに、相続人の一人が死亡してしまった場合などに、数次相続が発生します。
 
父親の相続財産についての遺産分割協議は、相続人である母親と子供達で行います。しかし、この協議の前に母親が亡くなってしまった場合、残された子どもたちは父親の相続財産についての遺産分割協議だけでなく、母親の財産の遺産分割協議を行う必要があります。

そして、理論上は、母親の相続財産の中には、相続するはずであった父親の相続財産も含まれるということになります。つまり、子どもたちの行う遺産分割協議には、父→母→子という2回の相続分が含まれるということになり、このような相続が2回以上重なっている状態を数次相続といいます。
 

今回は、この数次相続についての法律知識をご紹介します。
 

 


数次相続は複雑な相続の為、弁護士への相談が必要です
 

数次相続の問題解決を弁護士に依頼する事で、以下のようなメリットがあります。

・立て続けに起こった相続の早期解決ができる
・遺産分割を整理して相続人の損を防げる
・複雑な相続登記の手続きもスムーズに進む
・代襲相続が起こるのかどうかもすぐにわかる
・混乱に乗じた財産の持ち逃げが防げるなど

 
上記のようなお悩みは弁護士への相談で解決できるかもしれません。当サイト『相続弁護士ナビ』は相続争いの解決を得意とする弁護士を掲載しております。
 
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数次相続の基礎知識

遺産分割協議自体はいつまでに行うというルールは特にありません。しかし、相続は人が亡くなる度に発生しますので、長期間遺産分割協議をしないままでいると、一定の時間経過とともに複数の相続が発生してしまいます。

この場合、被相続人や共同相続人が多数となり権利関係が複雑となってしまう可能性があり、実際に遺産分割協議を行う際に、誰が相続人でどのように遺産を分割すべきかという点でトラブルになるケースがあります。

したがって、遺産分割協議は相続が発生した場合はできるだけ早めの対応をすべきといえます。
 

2次相続

2次相続の図
 
上記の図は簡単な数次相続の例です。本人は子がいないため、その相続(1次相続)の法定相続人は妻(配偶者)と母(直系尊属)です。しかし、遺産分割協議が未了のまま母が死亡したため本人の財産について2次相続が発生した例です。

本人の財産について本来は兄と妹は相続人となりません。しかし、母が死亡したことで、本人の相続財産中の母の相続分は、母の相続人である子(兄、妹)が相続します。結果、本人の相続財産の一部については、妻(配偶者)だけでなく兄、妹の3人で遺産分割が必要ということになります。
 

一次相続(本人死亡・H28.12.30)の相続人と相続分

・妻(配偶者)が2/3(4/6)
・母(直系尊属)が1/3(2/6)
 

二次相続(母死亡・H29.1.10)の相続人と相続分

・兄と妹が1/2ずつ
⇒母の一次相続の相続分1/3についても、兄と妹が1/2ずつ相続することになります。
 

3次相続

上図は3次相続の説明図です。祖父は平成1年に死亡(1次相続開始)。遺産分割が未了のまま父が平成20年に死亡(2次相続開始)。更に遺産分割が未了のまま平成28年に本人が死亡(3次相続開始)。この状態で遺産分割協議をするという例です。
 

・1次相続

祖父死亡の相続開始による法定相続人と法定相続分は、配偶者である祖母4/8、子である伯父、父、叔母、前妻の子の伯母はそれぞれ1/8となります。
 

・2次相続

父死亡の相続開始による法定相続人と法定相続分は、配偶者である母3/6、子である兄、本人、弟はそれぞれ1/6を相続します。
 

・3次相続

本人死亡の相続開始による法定相続人と法定相続分は、配偶者である夫3/6、前婚の子A、後婚の子B、子Cはそれぞれ1/6となります。
 
結果、祖父の死亡については、祖母、伯母、伯父、母、叔母、兄、弟、夫、子A、子B、子Cの11名で、父の死亡については、母、兄、弟、夫、子A、子B、子Cの7名で、本人の死亡については夫、子A、子B、子Cの4名で、それぞれ分割協議が必要です。

これを見れば相続処理が極めて煩雑となることは容易に想像できると思います。例えば、祖父の財産について、夫は会ったこともない複数の親族との間で協議する必要があります。

また、法定相続分も、祖母は144/288、伯母・伯父・叔母は各36/288、母は18/288、兄、弟は各6/288、夫は3/288、子A、子B、子Cは各1/288と、非常に細分化されます。
 
このように、その都度遺産分割をしておかないと、相続人の範囲はどんどん拡大し、遺産分割協議の話合いが事実上不可能となったり、実施されても協議がまとまらないということが考えられます。

 

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数次相続と代襲相続の違い

数次相続は「遺産分割協議を終える前に相続人が死亡し、新たな相続が開始する」という状態をいい、代襲相続は「生きていれば相続人だった」者の子供がその人に代わり相続人になる、という状態をいいます。

代襲相続とは、父親が死んで子供が相続人となるはずが、子供は父親より先に死んでしまってすでにいないので、先に死んだ子供に代わって孫が相続人になる、というものですので、数次相続と代襲相続の違いは、亡くなった順番の違いによるもの、ということが言えます。
 

数次相続による相続登記の手続き

下記の例を参考に、数次相続における相続登記の手続きをみていきましょう。
 

  1. 祖父が亡くなる

  2. 息子が2人(アシロ太郎・アシロ二郎)おり、祖母(アシロ花子)は既に死亡

  3. 息子(アシロ太郎)は結婚して妻と子がるが、息子(アシロ二郎)は独身

 
この場合、普通なら息子(アシロ太郎)と息子(アシロ二郎)が法定相続分に従って、半分ずつ相続しますが、祖父の死んだ後、息子(アシロ太郎)も死亡してしまったケースにおいては、祖父が死んだときに第一の相続、息子(アシロ太郎)が死んだときに第二の相続が発生するという流れです。

つまり各相続分は、
 
1:祖父 ⇒ アシロ太郎:1/2、アシロ二郎:1/2
2:アシロ太郎の持分1/2 ⇒ アシロ太郎の妻:1/4、アシロ太郎の子:1/4


となるはずです。
 
仮に、アシロ二郎が相続放棄をして相続人にならなかった場合は
 
1:祖父 ⇒ アシロ太郎(全部)
2:アシロ太郎 ⇒ アシロ太郎のの妻:1/2、アシロ太郎の子:1/2


となります。

なお、実務上は最初に死んだ人から順に、最後の相続人へ所有権移転登記(相続登記)することができます。

そのため、後者の例で遺産分割協議がまとまれば

祖父⇒アシロ太郎の妻:1/2、アシロ太郎の子:1/2

という直接的な相続登記が可能です。 
 

中間の相続が単独相続とは

例えば、第一の相続で祖父から直接受け継ぐべき相続人が1人の場合です。この、「中間が単独」というのは、元々相続人が1人の場合だけではなく、相続人が複数いても、相続放棄や、その他、遺産分割、特別受益者がもらうべき相続分がないような場合も含まれます。
 

直接の相続登記ができない場合

上記の例で1次相続開始後に長男と長女が2分の1ずつ相続するとの遺産分割協議が行われたとします。その後、相続登記前に2次相続が開始され、長男相続分の2分の1を長男妻が単独で相続するとの遺産分割協議が行われました。
 
この場合、最終的には長女2分の1、長男妻2分の1の共有名義になります。しかし、1次相続で単独相続が行われていないため、たとえ2通の遺産分割協議書を添付しても被相続人Aから、長女および長男妻への直接の相続登記することはできません。

そのため、被相続人Aから、長女および長男への相続登記後、長男から長男妻への相続登記を行う必要があります。このように、1次相続が単独相続でない場合、最終相続人に直接の相続登記することはできません。
 

まとめ

遺産相続における数次相続に関する内容は以上になります。相続人が遺産分割協議中に死亡した場合などあまりないケースかと思われがちですが、いつそういったことが起るかは誰にもわかりません。

もし、あなたが数次相続の場面に出くわした場合は、焦ることがないように準備しておくことをおすすめします。

 

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相続トラブルを解決し遺産を多く受け取る方法とは?

相続トラブルで一番多い金額は5,500万円以下です。

 

これは相続トラブル全体の約75%にあたり、さらに1,000万円以下だけに絞って見ても、全体の32%を占めています。

 

相続トラブルはお金持ちや、ましてテレビの出来事では決してないのです。

 

相続トラブルの金額

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

さらに、下の表を見ると遺産分割調停、すなわち遺産分割トラブルが右肩上がりで増えてきていることがわかります。

 

遺産分割に関する調停事件の推移

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

 

相続における自己解決と弁護士介入の違いとは?

相続するのはあなただけではありません。相続人の平均人数は3名程度です。

 

相続人の数

<参考資料:国税庁 統計年報>

 

相続人が多いほど、相続トラブルが発生しやすく複雑になるのは避けようのない事実です。

 

トラブル回避のために重要なのは、早めに専門知識のある第三者を介入させることです。一般的に専門知識を持つ代表格といえば相続問題を得意とする弁護士です。

 

弁護士を介入させると費用が高くつくイメージがありますが、結果的にはトラブルを解消できるだけではなく、相続面でも優位に働き、金銭的にもメリットを得られることが多くなります。

 

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相続に強い弁護士の選び方と相続相談の具体例

相続に際し、雇うのは弁護士なら誰でもいいというわけではありません。
最大のメリットが得られる弁護士の選び方は、以下を参考にしてください。

 

 

  • 1、相続が得意な弁護士を選ぶ

    相続トラブルの解決実績が豊富だったり、相続問題に注力していたりする弁護士を選びましょう。

  • 例えば、医者に「内科」「外科」「皮膚科」「耳鼻科」…と専門分野があるように、弁護士にも「相続」「離婚」「借金」「企業法務」…といった得意分野があります。

  • 相続があまり得意でない弁護士に依頼しても十分なメリットを受けられない可能性があるため、相続を得意とする弁護士に依頼することが大切です。

  • 2、初回相談料の安い弁護士を選ぶ

    初回相談は自分と相性の良い弁護士を選ぶチャンスですので、1件だけではなく複数と話をしてみましょう。

  • 件数を重ねるために初回の相談料を必ず確認しましょう。(相談無料〜3000円程度をオススメします)

  • 3、近隣の弁護士を選ぶ

    相続の弁護士は全国対応していることも多いのですが、やはり対面での関係性構築や急な事態に対応できる近隣の弁護士事務所が最善策といえるでしょう。

 

 

相続で弁護士が介入するデメリットは、あまりありません。

 

あえて挙げるなら、依頼に費用がかかる点でしょうか。

 

しかし、以下の費用対効果の例をご覧いただけば、実際には費用がデメリットとはならないことが、おわかりいただけると思います。

 

不公平な遺言書に対し弁護士を通じて遺留分を主張した例

3,000万円の遺産を遺して親が世を去った。全財産をほかの相続人に相続させる旨の遺言書があり、このままでは自分は一切遺産を受け取ることができない。

弁護士に依頼した結果

遺留分侵害額請求により、自分の遺留分割合である8分の1の遺産を受け取ることができた。

費用対効果

自分が受け取ることができた遺産は375万円。弁護士費用は84万円。そのまま泣き寝入りしていれば1円も受け取ることができなかったが、結果的に弁護士費用を差し引いても291万円を手にすることができた。

また、相続トラブルに関しては、初期費用(着手金)はかかるものの、費用の大部分は成果報酬方式です。


つまり依頼料はデメリットにならないのです。

 

>>費用対効果の高い弁護士とは?

 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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