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寄与分を獲得したい人が知るべき8つの知識|認められるケースと事例
2017年11月28日

寄与分を獲得したい人が知るべき8つの知識|認められるケースと事例

Kiyobun

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「何年も家で夫の親(もしくは自分の親)を介護していた」

「親の会社を引き継ぎ、業績を増やした」

 

などの人は、民法904条(寄与分)にのっとり相続する財産をより増やせます。被相続人(亡くなった人)のために自分を犠牲にしたのであれば、他の相続人より多くの財産を相続したいですよね。

 

(寄与分)

第904条の2 共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者

(引用:民法第904条2項)

 

ここでは、

 

  • 寄与分が認められるケース
  • どのくらいの寄与分がもらえるかどうか(判例に基づき)
  • 寄与分を請求したら遺留分はどうなるのか

 

などについてお伝えし、寄与分についての知識を深めてもらい財産を増やすお手伝いができれば幸いです。

 

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相続の遺産分割で不公平感を感じることが最も多い相続トラブルの引き金となりますが、どんなに被相続人に貢献してきたとしても相続する遺産分割割合はみんな平等なのが法律上の原則になります。

相続人間で、相続する割合に差をつける最も有効な方法は「裁判所に寄与分を主張することですが、自分で裁判を開いて寄与分を主張するのは想像以上に苦労します。そういった場合に、弁護士への相談することで手続きが容易になり、寄与分の主張を認められやすくなります。

実際に依頼するしないは別として、まずはご自身の場合、弁護士に依頼するとどのような解決策があるのかを具体的に相談してみることをオススメします。

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  目次
①寄与分が認められるケースと事例
寄与分が認められるケース
寄与分が認められる事例
寄与分を認めた過去の判例
②調停で寄与分を認めてもらいやすくする方法
家業に従事したという記録
被相続人の介護度がわかるもの
介護の期間、一日の介護の時間、内容が分かるもの
銀行口座の通帳
③寄与分の算定方法
家事従事型の算定式
金銭等出資型の算定式
療養看護型の算定式
扶養型の算定式
財産管理型の算定式
④寄与分がある場合の相続分の算定方法
⑤遺留分と寄与分の優劣
⑥寄与分を主張する際の手順
まずは遺産分割協議で寄与分を主張
寄与分を求める調停を申立てる
調停の申立てに必要な書類
調停にかかる費用
調停が不成立なら審判へ
⑦寄与分と特別受益の関係に注意
寄与者と特別受益者が同一人である場合
寄与者と特別受益者が同一人でない場合
⑧遺言がある場合の寄与分
まとめ

 

①寄与分が認められるケースと事例

寄与分は前記の通り、共同相続人のうちある特定の相続人だけについて相続分を増加させる制度ですので、法定相続分の例外的な扱いになります。

 

寄与分が認められるケース

民法では、寄与分が認められる要件として以下の3つを挙げています。(民法904条の2)

 

1:共同相続人による寄与行為である事

2:寄与行為が特別の寄与である事

3:被相続人の財産の維持又は増加があり、寄与行為との間に因果関係がある事

 

寄与の様態(具体的な行動)として

・長男として父の事業を手伝ってきた

・被相続人の事業に資金提供をした

・被相続人の娘が仕事をやめて入院中の付き添いをしてくれた

などが該当します。

 

さらに、寄与分が認められる為には「特別の寄与」であるかどうかが重要になり、

・報酬が発生しない「無償性」

・1年以上の長期間に渡って従事してきた「継続性」(概ね3年〜4年)

・片手間で行ってはいないという「専従性」

・被相続人との身分関係(妻、子、兄弟など)

 

この4つの要件を満たしていることが寄与分獲得に重要なポイントです。

 

寄与分が認められる事例

家事従事型

被相続人の事業に対して、ほぼ無償に近い形で従事して被相続人の財産増加に寄与したケースです。事業の典型例は農業や商工業ですが、医師、弁護士、司法書士、公認会計士、税理士などの業務を含まれます。

 

金銭等出資型

例えば、相続人である妻が婚姻後も共働きを続け、被相続人たる夫名義で不動産を取得するに際し、自分が得た収入を提供する場合が該当します。また、借金返済のために金銭を贈与する場合なども寄与の対象となりますが、会社への金銭出資は原則として寄与にはあたらないとされています。

 

療養看護型

相続人が被相続人の療養看護を行ない、付添い看護の費用の支出を免れさせるなどして、相続財産の維持に寄与した場合が該当します。家業従事型と同様に、被相続人との身分関係や期待される以上の寄与行為であるほか、持続性、専従性が必要となります。

また、大別すると「病気の看護」と「老親の看護」に区別され、「老親の看護」のほうが貢献度は高いと判断されていますが、介護保険導入によって「老親の介護」に関する寄与は認められにくくなっているので、注意が必要と言えます。

 

扶養型

相続人が被相続人を扶養して、その生活費を賄い、相続財産の維持に寄与する場合をいいます。 ただ、夫婦は互いに相互扶助の義務を負っていますし、直系血族及び兄弟姉妹は互いに扶養する義務を負っていますので、「特別の寄与」にあたるかどうかの判断は難しいと言えます。

 

財産管理型

被相続人の財産管理を行ない、「管理費用の支出を免れた場合」や被相続人所有の土地の売却に際し、「同じ土地上の家屋の賃貸人の立ち退き交渉やその他の書類手続き、及び土地の売却代金の増加させた場合」などが該当します。
この場合は専従性・継続性といった要件は考慮不要で、金銭出資型に準じて特別の寄与といえるかどうかを判断していくことになります。

寄与分を認めた過去の判例

家事従事型の判例

 

被相続人の家業である農業の後継者として農業に従事することにより労務を提供し、一部被相続人の扶養に当たった相続人について寄与分が認められた事例。

 

主  文

相手方土井勝の寄与分を金1000万円と定める。

 

裁判年月日 平成 3年 7月31日

裁判所名 千葉家裁一宮支部

事件番号 平3(家)31号 ・ 昭63(家)395号

事件名 遺産分割申立事件、寄与分を定める処分申立事件

裁判結果 認容 文献番号 1991WLJPCA07310010

 

金銭等出資型の判例

事件名:遺産分割申立事件、寄与分を定める処分申立事件

遺産分割のための寄与分(昭和五五年法律第五一号「民法及び家事審判法の一部を改正する法律」)を定める審判の申立てにおいて、寄与分を遺産のうちに占める割合をもつて定めた事例。

 

主  文

被相続人の財産(相続関始時における価額・1,586万円)に対する申立人の寄与分を28.3%と定め、被相続人の遺産を次のとおり分割する。

 

裁判年月日 昭和59年 1月25日

裁判所名 和歌山家裁

事件番号 昭58(家)990号 ・ 昭58(家)1607号

事件名 遺産分割申立事件、寄与分を定める処分申立事件

裁判結果 認容 文献番号 1984WLJPCA01250007

 

療養看護型の判例

事件名:遺産分割申立事件寄与分を定める処分申立事件
被相続人に対する身上監護を理由とする寄与分の申立てに対し、被相続人が認知症となり、常時の見守りが必要となった後の期間について、親族による介護であることを考慮し、1日あたり8000円程度と評価し、寄与分を876万円と定めた事例。

 

主文 
相手方の寄与分を876万円と定める。

 

裁判年月日 平成19年 2月 8日
裁判所名 大阪家裁
事件番号 平18(家)556号 ・ 平18(家)1358号
事件名 遺産分割申立事件寄与分を定める処分申立事件
裁判結果 認容 上訴等 確定
文献番号 2007WLJPCA02086001

 

財産管理型の判例

産分割に伴う寄与分を定める処分申立事件について被相続人所有の土地の売却にあたり、同土地上の家屋の借家人との立退交渉、同家屋の取壊し及び滅失登記手続同土地の売買契約の締結等に努力した相続人につき、土地売却価格の増加に対する寄与を認め、寄与の程度を定めるにあたり、不動産仲介人の手数料基準をも考慮した事例。

 

主  文

原田晃夫の寄与分を金300万円と定める。

 

裁判年月日 昭和62年 9月 1日

裁判所名 長崎家裁諫早出張所

事件番号 昭61(家)103号 ・ 昭61(家)233号

事件名 遺産分割申立事件

裁判結果 認容

文献番号 1987WLJPCA09010001

 

 

②調停で寄与分を認めてもらいやすくする方法

遺産分割調停で寄与分を認めてもらいやすくするには、
 

・被相続人の事業に関する労務の提供

・被相続人の事業に関する財産上の給付

・被相続人の療養看護

 

これを客観的に証明する為の書面を用意する必要があります。具体的には・・・

 

家業に従事したという記録

一応のタイムカードがあれば、従事していたことを判断する最もわかりやすい証拠となりますが、自営業などの場合はない場合も多いと思いますので、近所の方の証言や、取引先相手とのメールのやり取りがあると良いでしょう。

 

被相続人の介護度がわかるもの

診断書、カルテ、介護認定、介護ヘルパーの利用明細、連絡ノートなど、親の介護をしていたことがわかるものであればOKです。

 

介護の期間、一日の介護の時間、内容が分かるもの

介護日記などが一般的に必要ですが、これ以外にも、介護のために仕事を休んだ場合はその日時や欠勤による減収分はもちろん、シフト変更や休日出勤等があればそれらについても記録に残しておくと良いでしょう。

 

銀行口座の通帳

金銭面でのやり取りがあった場合は銀行預金の通帳の写しや、カードを使用した際はその使用履歴を要しておくと良いでしょう。

③寄与分の算定方法

具体的な寄与分の算定は、寄与の時期、方法、程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮するという抽象的な規定があるだけで、その実際の適用は家庭裁判所の合理的な裁量に委ねられることになります。

 

下記はあくまで参考ですので、一つの目安として頂ければ幸いです。

 

家事従事型の算定式

寄与分額=寄与相続人の受けるべき相続開始時の年間給付額 × (1-生活費控除割合) ×寄与年数

 

金銭等出資型の算定式

1:妻の夫に対する不動産取得の為の金銭贈与

寄与分額=

相続開始時の不動産額×(妻の出資金額/取得当時の不動産額)

 

2:不動産の贈与

寄与分額=

相続開始時の不動産額×裁量的割合

 

3:不動産の使用貸権

寄与分額=

相続開始時の賃料相当額×使用年数×裁量的割合

 

4:子の親に対する金銭贈与

寄与分=

贈与当時の金額×貨幣価値変動率×裁量的割合

 

療養看護型の算定式

1:実際の療養看護

寄与分額=付添婦の日当額×療養看護日数×裁量的割合

 

2:費用負担

寄与分額=負担費用額

 

扶養型の算定式

1:現実の引取り扶養

寄与分額=

(現実に負担した額又は生活保護基準による額) ×期間× (1-寄与相続人の法定相続分割合)

 

2:扶養料の負担

寄与分額=

負担扶養料×期間 × (1―寄与相続人の法定相続分割合)

 

財産管理型の算定式

1:不動産の賃貸管理、占有者の排除、売買契約締結についての関与

寄与分額= (第三者に委任した場合の報酬額) × (裁量的割合)

 

2:火災保険料、修繕費、不動産の公租公課の負担

寄与分額=現実に負担した額

 

④寄与分がある場合の相続分の算定方法

寄与者の相続額は基本的に以下の算定式で算出し、これを元に実際の相続分を算出していきます。
 

寄与者の相続額=
(相続開始時の財産価格-寄与分の価格)×相続分+寄与分の価格

 

例)

被相続人Aが5000万円の財産を残して死亡。

Aの相続人は、妻B、長男C、次男D。

妻Cは、Aの看護を10年間行い1000万円の寄与分が認められたとすると、この場合の各相続人の具体的相続分は下記のとおりとなります。

 

<<みなし相続財産>>

5000万円-1000万円=4000万円

 

<<各相続人の法定相続分>>

妻B   4000万円×2分の1=2000万円

長男C  4000万円×2分の1×2分の1=1000万円

長男D  4000万円×2分の1×2分の1=1000万円

 

<<各相続人の具体的相続分>>

妻B   2000万円+1000万円=3000万円

長男C  1000万円

次男D  1000万円

 

⑤遺留分と寄与分の優劣

遺留分とは、相続人に最低限の相続財産を保証するという制度です。

 

ここで問題となるのは、特定の相続人に寄与分を認めてしまった場合、他の相続人の取り分が当然低くなりますが、寄与分によって侵害された他の相続人の遺留分は、遺留分減殺請求によって取り戻すことができるのか、寄与者はせっかくもらった財産を返さなければいけないのかというケースです。

 

民法上の規定では、寄与分と遺留分との間には明確な優先順位は規定されていません

 

しかし、裁判では遺留分を侵害するほどの寄与分は疑問視されていますし(東京高決平成3年12月24日)、遺留分減殺請求の対象財産は遺贈と贈与に限られるため(民法1031条)、寄与分に対する遺留分減殺請求はできないということになります。

 

また、遺留分減殺請求をされた寄与者が自己の寄与分を理由に減殺額を減額できるかという問題もありますが、こちらもできないと考えられています(東京高判平成3年7月30日)。

そして、被相続人の唯一の遺産が不動産であったような場合、寄与者にその不動産が遺贈されたケースでは、不動産全体が遺留分算定の基礎となります(民法1044条が904条の2を準用していないため)。

この場合は寄与者は自己の寄与分を控除して不動産を評価することはできないということになりますから、考え方としては「寄与分が遺贈に含まれる場合は遺留分減殺請求ができる」ということになるかと思います。


したがって、ここまでの法律見解を含めて一応の結論を出すと、寄与分を認めさせるなら調停で決着をつけるのが最もベストな選択と言えるでしょう。
 

⑥寄与分を主張する際の手順

寄与分がどのくらい認められるのかがわかったところで、次にどうやって寄与分を主張してくのか、具体的な方法をご紹介します。

 

まずは遺産分割協議で寄与分を主張

寄与分は、自分で寄与分があると主張することから始まります。遺産分割協議においては、遺言書などの特別な事情がない限り、被相続人の遺産は自由に分配することができます。まずはこの遺産分割協議で寄与分を主張しましょう。

 

しかし、あなたの貢献は他の相続人には関係のない、あるいは知らないことも多くあり、この段階で寄与分が認められることはほとんどないと言っても良いでしょう。もしかしたら他の相続人が理解を示してくれるかもしれませんが、自分の取り分の変動がある遺産相続人おいて、目の前で相続財産が減っていくのは気分のいい物ではないと思われます。

 

その場合は、遺産分割協議での寄与分の主張は諦めて、遺産分割調停にで、寄与分の主張をしていくことになります。

 

寄与分を求める調停を申立てる

寄与分は、自分で寄与分があると主張する相続人が、独自に資料を準備する必要があります。つまり、書面で自分には寄与分として認められるだけの具体的な証拠があることを提示し、書面を裁判所と相手方の相続人に出す必要があります。

 

また、寄与分には家業従事型、金銭等出資型、療養看護型、扶養型、財産管理型がありますので、当てはまる型の裁判例を踏まえた緻密で論理的な主張をしていくことが重要になります。その上で、調停手続きの中で調停員という専門家が関与し、寄与分として認めるかどうかを判断していきます。

 

調停の申立てに必要な書類

申立先

相手方相続人のうちの1人の住所地がある家庭裁判所。または、当事者が合意で定める家庭裁判所かその寄与分についての話し合いが継続している裁判所に申し立てます。

裁判所検索

 

必要な書類

  1. 申立書1通及びその写しを相手方の人数分
  2. 標準的な申立添付書類(申立書サンプル)(記入例
  3. 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  4. 相続人全員の戸籍謄本
  5. 被相続人の子(及びその代襲者)で死亡している場合
    1. その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  6. 相続人全員の住民票又は戸籍附票
  7. 遺産に関する証明書
    1. 不動産登記事項証明書及び固定資産評価証明書、預貯金通帳の写し又は残高証明書、有価証券写しなど
  8. 被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  9. 被相続人の父母の出生時から死亡時までの戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  10. 被相続人の兄弟姉妹の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  11. 甥・姪の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

 

調停にかかる費用

・申立人1人につき収入印紙1200円分

・連絡用の郵便切手(裁判所によって異なる)【裁判所検索

 

調停が不成立なら審判へ

遺産分割調停でも決着がつかない場合、寄与分を定める審判の申立てをする必要があります。調停が不成立となった場合は自動的に審判に移行することになり、手順としては調停を申し立てる方法と一緒ですが、家庭裁判所は寄与分を定める処分の申立をするための期間制限をする場合があります。詳しくは調停員から話があると思われますので、現段階で心配することはないでしょう。
 

⑦寄与分と特別受益の関係に注意

共同相続人のなかに、生前贈与や遺贈で多額の財産贈与されている場合、単純に法定相続分で分割を行うと不公平が生じます。これを防ぐ、正しい算定を行うのが特別受益という制度です。

 

特別受益者となる者は

①遺贈をうけた者

②婚姻・養子縁組のための贈与をうけた者

③生計の資本としての贈与をうけた者

 

是正の方法は、その贈与の価額を相続財産に加算し(特別受益の持戻し)、その加算した額を基礎として各人の相続分を計算していくことになります。

 

寄与者と特別受益者が同一人である場合

寄与分をうけた相続人が、同時に特別受益者とみられる場合、寄与相続人の具体的な算定方法は、その特別授与が寄与に対する対価と言えるかどうかによって異なります。

 

もし、対価として認められる場合は、すでに寄与分は支払われたものとみなされ、寄与分は認めないという考えが成り立ちます。逆に認められない場合は後述の同一でない場合になりますので、同様な扱いとなるでしょう。

 

例えば、父から「生活費の足し」として現金300万円を受けとった場合は生活の資本としての贈与と言えるので特別受益の対象となります。お年玉などは「特別」ではないという観点から、特別受益にはならないという意見が有力ですが、あまりにも高額な場合は別という見解もあります。

逆に、あなたの寄与が現金300万円では評価できないほどのものであれば特別受益とされず、寄与分を主張できる場合もあります。

 

寄与者と特別受益者が同一人でない場合

この場合は、民法903条と904条の適用順序において、903条が優先されるという意見もありますが、同時適用説が現在は有力です。

 

1:共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、前三条の規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。

引用元:第903条

 

例えば、あなたの寄与分が特別受益を上回り、800万円の寄与分が認められた場合では、みなし相続財産から寄与分800万円を差し引いた金額で相続財産を算定する事になります。

 

<<みなし相続財産>>

=被相続人の相続開始時の財産—あなたの寄与分

=1億円(仮)—800万円

9200万円

 

 

⑧遺言がある場合の寄与分

例えば、被相続人が特定の相続人に対して「寄与分として遺産の4割を与える」  「寄与分として畑を与える」 というように、遺言を行って寄与分を定めることは原則としてできません。

 

寄与分は共同相続人による遺産分割協議、あるいは家庭裁判所の調停(審判)で定めることとされており、遺言によって定めることはできず、寄与分を一切与えないとする内容の遺言書も無効となります。ただし、寄与分を指定する効力はないにしても、遺言の解釈によって、遺贈や相続分の指定としては有効なものと扱われることもあります。

 

このあたりの解釈は法律の専門家である弁護士に相談されるのが、間違いもなく判例からも具体的な回答を得られますので、気になるかたは直接聞いてみるのが良いかと思います。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

寄与分を主張する際は相続人との関係を日頃から良好にしておくことが何よりも重要ですが、調停などで争う場合は証拠の提出なども求められるため、『遺産分割を得意とする弁護士』へ相談していただくのが無難かと思われます。
 

相続トラブルに巻き込まれてしまった方へ

何かと相続トラブルに発展するのは遺産の割合に不満がある・納得いかないケースです。

例えば、下記などが該当します。

・遺産分割協議の時に思ったより相続される遺産が少なかった
・代襲相続だから揉めたくないので、泣く泣く遺産の配分に納得した
・遺言書に他の兄弟姉妹に遺産を多く渡す旨が書かれていた

遺産の割合に不満はあるものの、立場的に逆らえない・強く発言できない性格・穏便に事を運びたいなど、納得できない気持ちを抑えつつ他の相続人の主張を通さないといけない場合もあります。

遺産相続では、法定相続分といって、民法で定められている割合の通りに、遺産を公平に分割しましょうという一応の定めがありますが、生前に被相続人(亡くなった人)の介護をしていた、被相続人の事業を手伝っていれば寄与分という制度で多くの財産をもらう権利があります。

また、他の相続人が生前贈与として事前に財産を多く受け取っていたのであれば、遺産分割協議の際に相続財産を減らすこともできます。

ただ、こういったルールは相続人全員が知っているわけではありませんから、あなたが主張しても聞く耳をもたれない可能性もあります。

その場合、弁護士に相談することで法的な観点から主張をしてくれますし、トラブルになっている場合はその仲裁に一役買ってくれるでしょう。

当サイトでは、相続トラブルを1人で解決できるか悩んでいる方へ無料電話・無料相談(一部)を行い、不安解消できるように努めています。

弁護士に相談することで、あなたに有利な遺産配分になる可能性もありますので、1度ご相談ください。問題解決はもちろん、あなたの状況にあったアドバイスを提供することをお約束します。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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