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土地の贈与を受けた場合の贈与税の計算方法と節税に繋げる際の全知識
2017年06月27日

土地の贈与を受けた場合の贈与税の計算方法と節税に繋げる際の全知識

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土地の贈与を受けた時、建物などの贈与と同様に贈与税の対象になりますが、贈与税を計算するとき、贈与などによって取得した土地や家屋を評価することからはじまります。

 

そもそも、土地は原則として宅地、田、畑、山林などのことをさし、各地目ごとに路線価方式と倍率方式で考えていくものですが、正直よくわからない部分も多いと思いますので、今回は土地の贈与税の計算と、できるだけ贈与税の節税をするために何ができるのかを、ご紹介していきます。

 

※贈与された土地の売却を検討している方には、こちらの【不動産売却で家や建物をできるだけ高値で売る為に知っておきたい注意点】【土地を売却する方法|売れない土地は所有し続けない方が良い?】の記事もお勧めです。

 

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土地の贈与・移動で贈与税がかかる場合とは?

土地の贈与税を計算していく前に、そもそもどういう場合に贈与税がかかるのかを確認しておきましょう。贈与税がかからないのであれば、これ以降の計算はあまり意味がないので、2度手間を避ける意味でも、最初に確認しておくことをおすすめします。

 

贈与税がかからないケース:親の土地の一部を無償でもらった場合

イメージとしては下記の図のようなケースです。

 

 

通常、土地の貸し借りが行われた場合は借り手である親に対して地代を支払いますが、親の土地に子供が家を建てたときに地代や権利金を支払うことは通常ありません。つまり、贈与とはみなされず、贈与税が発生することはありません

 

無償で提供されることを「使用賃借」と言いますが、親から敷地の贈与を受けたときは、自用地の贈与を受けたことになり、価額はゼロとして取り扱われていることによるものです。

 

贈与税がかかるケース:親の借地の底地部分を子供が買い取ったとき

親が借りている土地の所有権(底地)を、子供が地主から買い取った場合、親は子供に対して地代を払わなくてはいけませんが、もし支払いがない場合は使用賃借(無料提供)となり、親の所有していた借地権は、子供が土地を買い取ったときに贈与されたとみなされ、贈与税の対象になります。

 

 

ただし、子供が土地の所有者となった後も、引き続き借地権者は親であるとして「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」を子供の住所地の所轄税務署長にすみやかに提出したときは、贈与として取り扱わないことになっています。

 

 

借地権者の地位に変更がない旨の申出書

 

あり

なし

借地権の贈与

なし

あり

贈与税

発生

なし

 

 

土地の贈与があった場合の贈与税の計算手順

では、実際の贈与税の課税対象になってしまった場合、いくらの贈与税が課税されることになるのでしょうか?

 

贈与税の計算は下記の式で表すことができます。

課税価格 = 贈与財産価額 - 110万円(基礎控除)

税額 = 課税価格 × 税率 - 控除額

 

ただ土地の贈与税を計算する時に厄介なのが、土地の「贈与財産価額」が一体いくらなのかを調べることです。これにはいくつかの方法がありますが、ここでは一般的な「路線価方式」と「倍率方式」をご紹介していきます。

 

土地の贈与財産価額を調べる方法

1:路線価方式

路線価方式は、路線価があらかじめ定められている地域での評価方法で、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額を表しています。

 

計算式は【正面路線価 × 奥行価格補正率 × 面積】を使って算出することができます。例えば、新宿区の歌舞伎町を例に見てみましょう。

 

計算例

参考:新宿区 (路線価図・町丁名索引)

 

東京電力(株)新宿制御所でみると、

正面路線価:5220A

奥行価格補正:A(90%) = 4,698,000円・・・

となっています。

 

さらに、1平方メートルあたりの価格を出すには「側方路線影響加算額」と「二方路線影響加算額」を出さなくてはいけませんので、下記の式で別に算出していきます。

 

  • 側方路線影響加算額=側方路線価 × 奥行価格補正率×側方路線影響加算率

  • 二方路線影響加算額=裏面路線価 × 奥行価格補正率×二方路線影響加算率

 

 

側方路線影響加算率表

二方路線影響加算率表

地区区分

加  算  率

加算率

角地の場合

準角地の場合

ビル街地区

0.15

0.07

0.1

高度商業地区
繁華街地区

0.1

0.05

0.07

普通商業・併用住宅地区

0.08

0.04

0.05

普通住宅地区
中小工場地区

0.05

0.02

0.03

大工場地区

0.02

0.01

0.02

参考

▶︎側方路線影響加算

▶︎二方路線影響加算

 

側方路線影響加算額:990B

奥行価格補正:B(80%)

側方路線影響加算率:0.05(高度商業地区:準角地)

990,000円 × 0. 8 × 0.05 = 39,600円・・・

 

二方路線影響加算額:660B

奥行価格補正:B(80%)

二方路線影響加算率:0.07(高度商業地区)

660,000円 × 0.8 × 0.07 = 36,960円・・・

 

評価対象地の1平方メートル当たりの価額

= ①+②+③ = 4,774,560円

 

仮に面積を10m×15mの150平方メートルと仮定すると・・・

4,774,560円 × 150平方メートル = 7億1,618万円になりますね。

 

2:倍率方式

倍率方式は、路線価が定められていない地域の評価方法で、土地の価額はその土地の固定資産税評価額に一定の倍率をかけて計算します。この固定資産税評価額ですが、家や土地を持っているなら、役所から固定資産税の納税通知書が来ているはずですので、それをみていくらになっているのかを確認しましょう。

 

詳しい計算手順は「固定資産税評価額を使った不動産取得税などの計算まとめ」をご覧ください。

 

 

課税価格の算出

課税価格は「贈与財産価額 - 110万円(基礎控除)」で算出きますので、この式に機械的に当てはめていくだけです。

 

先ほど「路線価格」で計算してでた7,161.4万円を使っていくと・・・

7,161.4万円 - 110万円 = 7,051.4万円です。

 

実際の税額を算出

税額は「課税価格 × 税率 - 控除額」ですので、

7,051.4万円 × 55% − 400万円 =  34,782,700円

 

基礎控除後の課税価格

税 率

控除額

200万円以下

10%

300万円以下

15%

10万円

400万円以下

20%

25万円

600万円以下

30%

65万円

1,000万円以下

40%

125万円

1,500万円以下

45%

175万円

3,000万円以下

50%

250万円

3,000万円超

55%

400万円

参考:贈与税の速算表

 

この速算表は一般的なものですが、「特例贈与財産」として計算する表もあり、その場合は「税率:55%」「控除額:640万円」になりますが、このあたりの詳しい住み分けは「贈与税の税率と贈与税節税のための贈与方法まとめ」を確認してください。

 

 

土地の贈与税をできるだけ多く減税させるには?

 

2,500万円以上の土地を贈与するなら相続時精算課税制度がおすすめ

相続税精算課税制度とは、60歳以上の父母又は祖父母から、20歳以上の子又は孫に対して財産を贈与した場合に、2,500万円までの財産を非課税にすることができる制度です。

 

仮にこの制度を使って土地を贈与した場合を考えて見ましょう。

 

先ほどの新宿区歌舞伎町の土地「7,161.4万円」を贈与したとした場合、

7,161.4万円 – 2,500万円 × 20% = 928万円。

 

相続時精算課税制度を使わなかった場合(34,782,700円)に比べると、その節税率は一目瞭然ですね。現金ではなく、分けるのが面倒な不動産や土地に対しては便利な制度ですので、検討してみてはいかがでしょうか?

 

【関連記事】

相続時精算課税制度を活用して贈与税対策をする手引き

生前贈与で不動産を贈与する際に贈与税を抑える為の手順

 

配偶者控除なら2,000万円までの贈与が非課税

贈与税にも相続税の配偶者控除同様の制度が存在します。これは、婚姻期間が20年以上の夫婦間で、「居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭」の贈与があったとき、基礎控除110万円のほかに、最高2,000万円まで控除できるというものです。

参考:国税庁|夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除

 

生前贈与や相続で取得した不動産はどうすべき?4つのケースとあなたが考えるべきこと

生前贈与や相続によって不動産を取得することになっても、今後その不動産をどう扱うのか、決めかねている人も多いと思います。

 

主な選択肢としては、次の4つが考えられます。それぞれどのような特徴があるのかを見たうえで、あなたが考えるべきことを解説していきます。

 

  1. 自分や家族・親族が住む
  2. 売却する
  3. 活用して収益化する
  4. そのまま放置する

 

ケース1|自分や家族・親族が住む

生前贈与・相続で取得した家に、あなた自身やご家族・親族が住むというケースです。自分たちの暮らしに活用できるならそれに越したことはありませんし、これといったデメリットもありません。

 

ただし住んでみた結果、次のような状況になっている場合は、住み替えも選択肢に入れてみてもいいかもしれません。

 

家屋が古くなっていて修繕に費用がかさむ

→売却額次第では新しい家を買ったほうが最新設備で快適に暮らせる

土地・家屋が狭小で住みづらい

→立地によっては高く売れる可能性あり。売却したお金でより広い家を買えるかも

立地が悪くて生活スタイルが変わってしまった

→生活スタイルが変わったことで結果的に費用がかさんでいるなら、現金化したほうが得

 

住み替えのときは、住み替え前の家を売却して、新居の購入資金や引っ越し資金に充てるのが一般的です。住み替えを検討するなら、まずは家の査定を受け、どのくらいの金額で売れそうなのかイメージをつけておきましょう。売却の流れや査定については、こちらをご覧ください(←クリックするとページ下部へ移動します)。

 

ケース2|売却する

初めから売却を考えている人もいるでしょう。売却すればまとまった現金が入ってくるので、その後の生活設計もしやすくなります。

 

ただし、立地によっては売却に時間がかかったり、かなり安値を付けられてしまう可能性があります。できるだけ高値でスムーズに売却するためには、仲介を依頼する不動産会社選びが重要になってきます。

 

その方法については、次の章で詳しく解説しています(←クリックするとページ下部へ移動します)。

 

ケース3|活用して収益化する

土地や家屋を活用して、賃貸住宅や施設の経営をし、収入を得るプランです。経営がうまくいけば、いわゆる「不労所得」が長期的に入ってくるので、家計の大きな助けになるでしょう。

 

ただし、不動産の活用はハードルが高いのも事実です。不便な土地だと借り手を見つけるのに苦労するかもしれませんし、今の家屋を利用しようにも何らかの修繕・改修が必要になるケースが一般的です。つまり、初期投資が必要なのです。

 

この初期投資分を回収できるような、収益化プランを立てていかなければなりません。うまくいかないと、いつまでも赤字が続いてしまう可能性もあります。不動産の投資・運用に関する知識がない人にとっては、それなりにリスクの大きな選択といえるでしょう。

 

不動産を売却した場合/活用した場合の比較

 

売却した場合

活用した場合(賃貸住宅経営など)

初期費用

・仲介手数料

・各種税金

・その他諸費用

数十万円~数百万円単位が一般的

・建築費用

・各種手数料

・各種保険料

・その他諸費用

数千万円~数億円単位が一般的

継続的にかかる費用

なし

維持・管理費

短期的な利益

売却収入

なし

長期的な利益

なし

家賃収入など

節税効果

なし

あり

赤字リスク

なし

あり

 

上手に活用できる自信がなければ、不動産を売却してまとまったお金に換えるほうが安全です。売却の流れについてはこちらをご覧ください(←クリックするとページ下部へ移動します)。

 

リスクを理解したうえで不動産の活用を目指すなら、活用プランを作っている複数の業者に一括で資料請求・見積を依頼し、どんなプランがあるのか、本当に利益が出るのか、よく吟味したうえで決めましょう。

 

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ケース4|そのまま放置する

使用予定や活用予定がないので、とりあえず不動産をそのままにしておく、というケースですが、これはおすすめできません。固定資産税・都市計画税がかかり続けるからです。

 

また、実際には不動産の維持・管理費用も必要になります。維持管理が適切に行われないと、国から「特定空き家」に指定され、固定資産税が通常の6倍、都市計画税が3倍になる可能性があるのです。

 

こんなにかかる!不動産を放置したときの年間費用

(例:1,500万円の価値がある空き家の場合)

費目

特定空き家に指定された場合

最低限の維持・
管理をした場合

固定資産税

14.7万円

2.45万円

都市計画税

3.15万円

1.05万円

維持・管理費

10万円

合計

17.85万円

13.5万円

10年分に換算

178.5万円

135万円

 

 

放置はNG。売却か活用を検討すべき

前述の通り、生前贈与や相続で取得した不動産をそのままにしておくのは、お金が出ていくばかりなので得策ではありません。早めに売却で現金化するか、活用での収益化を目指しましょう。

 

まずは売却を検討してみるのがおすすめです。活用にはリスクがともなう一方、売却なら一度にまとまった現金が入ってくるため、リスクは非常に小さいといえます。

 

生前贈与・相続で取得した不動産には、基本的にローン残債がないことも、売却するうえでの大きなメリットになります。ローン返済途中の不動産を売却する場合、売却によるローン完済を目指す必要があるため、売却額で妥協できないケースが多いでしょう。そうすると、必然的に売却成立の難易度は上がります。

 

その点、生前贈与・相続で取得した不動産は、あまり金額にシビアになる必要はないため、売却しやすいのが特徴です。そのまま持っていてもお金がかかるので、多少安くても早めに売却したほうが得、という判断もあるでしょう。

 

もちろん、許容範囲を超えて安値で売る必要はありませんし、「売るならできるだけ高値」を目指すのも当然のことです。親や親族から受け継いだ大切な不動産ですから、家族でしっかり話し合う必要がありますね。

 

生前贈与や相続で取得した不動産を売却する場合の手順

ここでは、生前贈与や相続で取得した不動産の売却を検討する場合の具体的な手順をご紹介していきます。

 

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不動産を売却する際は、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。しかし、不動産会社ならどこでもいいわけではありません。あなたの不動産を得意とする会社に依頼することが大切です。

 

 

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不動産会社によって出す査定額はバラバラです。そのため、査定額が出たら金額はもちろん、その根拠も各社に尋ねて比較しましょう。上の図だと、細かい部分まできちんと評価して高額を出してくれているA社に依頼したくなりますね。

 

ただし、買い手が付かないような過剰に高い金額になっていないか、注意も必要です。高額査定はうれしいものですが、それに加えて納得のいく根拠を示してくれる不動産会社を見分けることが重要です。

 

このように、一括査定を利用することで、個別に不動産会社に連絡するよりも格段に効率よく依頼できるうえ、各社の比較を通じて、自分にとって良い不動産会社が見つけやすくなるのです。

 

よくある疑問

Q.まだ売却時期が決まっていないが、査定してもらえる?
A.査定してもらえます。査定結果を見てから、売却時期の検討を始めても問題ありません。

 

Q.忙しいのでメールでのやりとりにしたいのですが?
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まとめ

土地に関する贈与税の計算方法をご紹介してきました。土地の計算は専門知識がないとかなり面倒な上にミスも発生しやすいので、正確な課税価格やどれだけの減税ができるのか、また、より節税するためにはどの制度を活用すればいいのかを正確に把握したいのであれば、相続専門のコンサルタントや不動産コンサルなどの専門家に相談してみることをおすすめします。

 

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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