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家を相続したときに必要な手続きと相続登記の方法
2018年07月08日

家を相続したときに必要な手続きと相続登記の方法

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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亡くなった被相続人が家を所有していた場合、相続人間でどうやって家を相続するかが問題となります。家は預金などと異なり、単純に分割することができないためです。

 

家を相続すると、遺産分割協議で相続人全員の同意が得られるまでは共有された状態となりますが、共有状態のまま次の相続(2次相続)が発生すると『誰の所有物だったのか』権利関係が複雑になり、紛争に発展しやすくなってしまいます。

 

この記事では、家を相続するときの手続きや注意点について解説します。

 

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家を相続した際の分割方法とそれぞれのメリット

家を分割する方法としては、現物分割、換価分割、代償分割、共有分割の4つがあります。

 

現物分割

現物分割は、財産をそのままの状態で相続する方法です。例えば、家が2軒あるときに2人の相続人が1軒ずつ相続したり、1人が家を、もう1人が預金を相続したりするような方法です。

 

メリット

換価分割や代償分割のように金銭のやり取りがないため、それぞれの相続人が納得していれば紛争につながる可能性が低いでしょう。

 

デメリット

家の評価額はまちまちであるため、相続人間で平等に分割するのが難しいです。また、資産が持家のみという場合は、物理的にこれを現物分割することはできないというのもデメリットでしょう。

 

換価分割

換価分割は、家を売却して現金に換え、現金を分割する方法です。例えば、500万円の家を売却し、2人の相続人で250万円ずつ分け合います。

 

換価分割のメリット

財産をすべて金銭に換えて分割するので、相続人間で平等に財産を分けることができます。

 

デメリット

不動産を売却処分してしまうので、不動産を相続後に使用できません。

 

代償分割

代償分割とは、相続人のうち誰かが家を相続し、その相続人がほかの相続人に対して金銭を支払って平等を保つ方法です。例えば、相続財産として450万円相当の家があり相続人が3人いる場合ような場合は、1人が家を相続し、残りの2人に対して150万円ずつを支払います。

 

代償分割のメリット

財産を相続人間で平等に分割することができ、家も売却せずに済むことです。

 

デメリット

持ち分の買い取りのために一定の資金が必要となることや、不動産価格の算定でもめる可能性があることでしょう。

 

共有分割

共有分割とは、1つの家を複数の相続人が共同で所有する分割方法です。それぞれの共有者は、2分の1、3分の1といったように『持ち分』を有し、持ち分に限って不動産を使用することができます。

 

例えば、相続人が3人の兄弟が1つの家を相続した場合には、3分の1ずつ持ち分を有します。共有分割は最も紛争につながりやすい方法です。すでに説明したとおり、家を相続すると遺産分割協議が整うまで家は共有の状態となります。

 

共有状態が解消されないまま次の相続が発生すると、持ち分がさらに細分化され、関係性が薄い人同士が家を共有することになります。

 

そうなってしまうと、持分権者の1人が不動産を処分したいと考えても、ほかの持分権者全員の合意を得るか、共有状態を解消して自分の単独所有にしないことには処分することはできません。

 

換価分割や共有分割の前に一時的に共有状態にするような例外的な場合以外は、家を共有分割によって分割することは避けた方がよいでしょう。

 

 

家・不動産を相続した際は相続登記が必要

相続登記は何のために行うの?

家を相続したら、できるだけ早く相続登記の手続きを済ませる必要があります。相続登記は絶対にしなければいけないわけではなく、期限が決められているわけでもありません。しかし、名義変更をしないと家を処分したり借入れの担保にすることができないなどさまざまな不都合があります。

 

相続登記の方法

相続登記は、法務局に不動産登記申請書と必要書類を提出して行います。不動産登記申請書には、登記の目的、登記の原因、相続人、申請する日付と申請する管轄法務局、不動産の表示などを記載します。

 

申請書や相続人や不動産を記載するときには、戸籍や登記簿謄本のとおり正確に記載しなければいけません。

 

相続登記に必要な書類

相続登記の際に必要な書類は、遺言書による相続か遺産分割による相続かによって異なります。

共通で必要な書類としては、戸籍謄本、相続人の戸籍謄本や住民票、不動産の固定資産評価証明書や登記簿謄本、そして遺言書や遺産分割協議書などがあります。

 

登録免許税が必要

相続登記を行うためには、法務局に登録免許税を納めなければいけません。相続による登録免許税は不動産の固定資産評価額の0.4%です。例えば500万円の家の相続登記をする場合の登録免許税は2万円となります。(参考:国税局|登録免許税の税額表)

 

 

家の遺産分割手続きの流れ

最後に、遺言書がない場合の遺産分割の流れについて解説します。

 

相続人全員で遺産分割協議を行う

相続人が1人しかいない場合は、財産を相続するか、相続放棄するかのみ決めれば済みますので、遺産分割を行う必要はありません。

相続人が2人以上いる場合は遺言による指定がなければ必ず遺産分割協議が必要になります。

 

遺産分割協議を行わなければ、不動産の名義変更はもちろん、亡くなった方の預金口座を解約することもできません。

 

遺産分割は、原則として相続人同士の話し合いによって行います。話し合いは相続人本人が行ってもよいですし、弁護士などを交渉の代理人として立てても構いません。

 

相続財産の中に家など不動産がある場合には、現物分割、換価分割、代償分割、共有分割のうちいずれの方法で分けるかも協議によって決める必要があります。

 

決まらなければ遺産分割調停に移行する

話し合いによって遺産分割の方法が決まらない場合には、調停手続きの申立てをします。通常はまず家庭裁判所に調停を申し立て、調停委員を交えた話し合いを行います。調停で話し合いがまとまらない場合には、審判の手続きに移行し、当事者双方の主張を受けて裁判官が遺産分割の方法を決定します。

 

相続人に未成年者がいる場合

家庭裁判所が選任した特別代理人が未成年者の代理人として遺産分割を行います。親権者が未成年者の代理人となることはできませんので、もし親権者が未成年者を代理して遺産分割協議書を作成しても無効となります。

 

遺産分割協議書を作成する

話し合いによって遺産分割の方法が決まったら、遺産分割協議書を作成します。遺産分割協議書の形式に特に決まりはなく、パソコンで作成しても構いませんし、手書きでも構いません。ただし、明らかになっている相続人を除いて作成された場合は原則無効となるので注意が必要です。

 

遺産分割協議書には各相続人が自署による署名と実印による押印をし、署名押印をした日付を記入します。協議書の効力は実印でなくとも発効しますが、その後の手続きの関係で実印である必要があります。

 

相続登記

遺産分割協議書を作成したら、家の相続登記を行います。相続登記の方法はすでに説明したとおりです。

 

家を相続したら、税務署に相続税の申告をしなければいけません。相続税の申告書は相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に提出しなければいけません。(参考:国税庁|相続税の申告手続)

 

 

さいごに

土地や建物といった不動産は現金のように単純に分割することができないため、相続人間でのトラブルの原因となりがちです。

 

紛争を防ぐため、相続財産に家があるときには遺産分割協議によって相続人同士で家をどう分割するのか決め、分割の方法が決まったら早めに相続登記を行って法律関係を明確にしておく必要があります。

 

家を相続するときに将来のトラブルを回避するためには、弁護士など相続問題の専門家に相談し、必要に応じて手続きや交渉を依頼することをおすすめします。

 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

相続トラブルに巻き込まれてしまった方へ

何かと相続トラブルに発展するのは遺産の割合に不満がある・納得いかないケースです。

例えば、下記などが該当します。

・思ったより相続される遺産が少なかった
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・遺言書に他の兄弟姉妹に遺産を多く渡す旨が書かれていた

遺産相続では法定相続分といって、民法で定められている割合の通りに遺産を公平に分割しましょうという一応の定めがありますが、生前に被相続人(亡くなった人)の介護をしていた、被相続人の事業を手伝っていれば寄与分という制度で多くの財産をもらう権利があります。

また、他の相続人が生前に財産を多く受け取っていたのであれば、遺産分割協議の際に相続財産を減らすこともできます。ただ、こういったルールは相続人全員が知っているわけではありませんから、あなたが主張しても聞く耳をもたれない可能性もあります。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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