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2019年09月17日

成年後見人の報酬が増える条件と金額の決め方|高い場合・安い場合の違い

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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認知症高齢者たちの法律的な代理人となる成年後見人は、多くの仕事をこなさなければなりません。お金目的で成年後見人を引き受ける人はほとんどいないと思いますが、報酬は発生します。

 

ただ、その金額は月2~6万円と決して多い額ではありません。この金額は裁判所が目安として示している額ですが、合意があれば、これより増やすことも減らすこともできます。弁護士などの法律の専門家に成年後見人を依頼すると、この額をはるかに上回るお金を支払う必要があります。

 

ただそれでも、成年後見人を必要とする人(被後見人といいます)に多額の財産がある場合は、専門家に依頼したほうがいいかもしれません。

 

成年後見人の「報酬事情」について解説します。

 

成年後見人の費用生活の負担にならない範囲であれば弁護士に依頼するのがオススメです

成年後見人の主な業務

  • 生活で発生するお金の財産管理
  • 何にいくら使ったのかという資料をキチンと残しておく
  • 年に一回裁判所で報告をする

 

自分もしくは親族の誰かが成年後見人になるにしても、今までの生活よりは負担を抱えます。

仕事もあるし時間を割けない・身内に負担をかけたくないのであれば、一度弁護士に成年後見人はどんなものか相談してみてもいいかもしれません。

当サイト『相続弁護士ナビ』は相続問題を得意とする経験豊富な弁護士のみを掲載しております。​

事務所への電話は【通話料無料】でご連絡が可能で、電話での無料相談面談による相談を無料にしている事務所もあります。

成年後見人の制度などで気になることがあれば、​下記よりお近くの弁護士を探して相談してみましょう。

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成年後見人の報酬相場は「任意後見人」と「法定後見人」で異なる

成年後見人の報酬の相場は、任意後見人法定後見人かで異なります。

 

裁判所から示されている基本報酬の目安

任意後見人と法定後見人の報酬の違いを見る前に、裁判所が示している基本報酬の目安を紹介します。

 

基本報酬は被後見人(被支援者)の財産(管理財産)の額によって異なります。

 

被支援者の管理財産

報酬(月額)

1,000万円以下

2万円

1,000万円以上、5,000万円以下

3〜4万円

5,000万円以上

5〜6万円

 

しかし、任意後見の場合報酬は必須ではありません。無報酬(0円)でも構いませんし、上記金額を超えることが直ちに問題ということもありません。

 

任意後見人の報酬相場

任意後見人とは、被後見人(支援を必要とする人)が選出する成年後見人のことです。被後見人が物事の判断を下せる状態のときに、任意後見人と任意後見契約を結びます。

 

被後見人の家族など、一般の人が任意後見人になる場合の報酬は月3万円以下で設定されることが多いようです。家族なので無料にすることも少なくありません。

 

弁護士や司法書士などが任意後見人になると月3~5万円の報酬とすることが多いでしょう。

報酬はいずれの場合も被後見人の財産のなかから支払われます。

 

法定後見人の報酬相場

法定後見人は家庭裁判所が選出する後見人です。被後見人が認知症などで判断能力が失われたときなどに法定後見制度が使われます。

 

家族も弁護士なども法定後見人になることができます。そして法定後見人が報酬を得るときは、家庭裁判所に報酬付与申立てという手続きをしなければなりません。

 

法定後見人の報酬相場は、家族の場合は月6万円以下、弁護士などの場合は月6万円以下+αとなっています。

 

法定後見人を必要とするケースのほうが、権利関係が複雑になるなどして事務作業が増えることが想定されるので、任意後見人より報酬が高く設定されやすくなります。

 

付加報酬が支払われる場合もある

もし、成年後見人の業務内容が以下のような身上監護などで、特別に困難な事情があった場合は、その成年後見人の基本報酬額の50%の範囲内で相当する報酬が、付加報酬として支払われます。
 

  • 被支援者が多数の収益不動産を所有しており、管理が複雑である場合
  • 親権者の間で意見の対立があり調整をしなければならない場合
  • 成年後見人の不正が発覚し、新たな成年後見人がその対応を行った場合


また、成年後見人が以下のような特別な行為をした場合に限り、その行為に相当する報酬がさらに支払われます。
 

被支援者が不法行為を受けたことで起こした訴訟に勝訴したことで、被支援者の管理財産額を1,000万円増加させた場合

約80〜150万円

被支援者の配偶者が亡くなったことによる遺産分割調停を申立て、調停を成立させて2,000万円の遺産を被支援者に取得させた場合

約55〜100万円

居住用の不動産を任意売却したことで、3,000万円分の被支援者の療養看護費用を賄うことができた場合

約40〜70万円

 

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成年後見人の報酬額の決め方

成年後見人の報酬は、家庭裁判所が成年後見人の提出する資料によって、その金額が決定されます。
 

成年後見人が報酬付与申立てに必要な書類

成年後見人の報酬を得るためには、家庭裁判所へ報酬付与の申立てを行い、報酬付与の審判を受ける必要があります。そして、報酬は被支援者の財産から成年後見人へと支払われます。この報酬付与申立てには以下の書類が必要です。
 

  • 報酬付与申立書
  • 報酬付与申立事情説明書
  • 付加報酬を求める場合の資料


以下は、後見など事務の報告に関する資料の一例です。
 

  • 後見等事務報告書
  • 財産目録
  • 報告対象期間部分の預貯金通帳の写し
  • (専門職の場合)収支状況報告書
  • その他の裏付け資料
  • 申立人又は本人の住民票移し又は戸籍の附票写し

 

報酬額の決め手になる職務内容と財産状況

成年後見人の報酬額の基準は法律では決まっていません。そのため、家庭裁判所の裁判官が該当する期間中の成年後見人の後見などの事務内容や、成年後見人が管理する被支援者の財産状況などを元に適性金額を算出しています

成年後見人として、特別な行為を行った場合はその内容を報告する必要があります。その内容を記載する資料が「付加報酬を求める場合の資料」です。この資料には決まったフォーマットはありません。

そのため、成年後見人として苦労したことや財産確保をするために行ったことなどを中心にまとめて書きます。ここでは裁判所にいかに成年後見人として、難しい職務を行ったかをアピールするといいでしょう。

この記載内容を元に、裁判所がその行為の大変さや被支援者の財産状況を考慮して付加報酬を算出します。
 

成年後見人の報酬額の決め手となるもの

ここまでご紹介してきた成年後見人の報酬額を左右する要素を最後におさらいしておきましょう。

 

  • 特別な業務(訴訟・調停・遺産相続の協議・不動産売却など)により、被支援者の金融資産増加に貢献すれば成年後見の報酬は高くなる
  • 被支援者の金融資産が多ければ、成年後見の報酬は高くなる
  • 親族後見人よりも、専門職に就いている第三者が後見人となる方が成年後見の報酬が高くなる

 

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もし報酬が払えない場合

被支援者の親族が成年後見人となってくれれば、報酬の心配はありません。しかし、近年では親族が成年後見人とはなれずに第三者にお願いせざるを得ないケースも増えてきています。経済的な理由で制度が利用できないということは、大きな問題といえるでしょう。

このような人は、各市町村が設けている「成年後見制度利用支援事業」を利用することをおすすめします。
 

成年後見制度利用支援事業とは?

この制度は経済的な理由で成年後見制度が利用できない人を支援するための制度で、各自治体が成年後見制度を利用する場合にかかる費用の全額または一部を助成してもらうことが可能です。制度の内容や制度利用者の基準は各市町村役所によって異なるため、居住地の役所へ問い合わせてみましょう。

 

報酬が支払われる時期

成年後見人へと支払われる報酬は、家庭裁判所の審判によって決められます。そのため、その金額が確定するまで支払いが行われません。家庭裁判所へ報酬付与の申立を行い、報酬金額に関する審判が下されると報酬金額について通知があります。

その通知をもって、報酬を受け取る権利を得るのです。そして、報酬付与の申立は一般的には、成年後見人としての役割を終えたときや、役割を請け負ってから1年間経ってからとなります。

 

【参考】成年後見監督人の報酬相場

参考までに成年後見監督人の報酬の相場も紹介します。

 

成年後見監督人は、成年後見人の事務を監督する人のことで、家庭裁判所が必要であると認めたときに選任されます。

 

家庭裁判所が、成年後見監督人が必要であると認めるのは、成年後見人だけでは不十分であると判断したときなので、成年後見監督人は弁護士などの専門家が選任されることが一般的です。

 

成年後見監督人の報酬は月額1~3万円ほどになることが多いでしょう。

 

まとめ


成年後見人の役割は、日常生活における判断能力が低下した人にとっては非常に重要なものです。そのため、それ相応の報酬が発生していることがおわかりいただけたでしょう。

また、成年後見人に支払う報酬は、被支援者の財産状況を元に家庭裁判所がその金額を設定するため、あまり金融資産を持っていない人であっても成年後見制度を利用することが可能となります。

具体的な報酬額はそれぞれの地域や被支援者の財務状況によって違いが出るため、成年後見制度利用にあたって金銭的な不安がある人は、一度最寄りの弁護士などにご相談してみてはいかがでしょうか?

 

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【迷っている方へ】弁護士に相談するとどんな風に相続問題が解決する?

 

相続トラブルを解決し遺産を多く受け取る方法とは?

相続トラブルで一番多い金額は5,500万円以下です。

 

これは相続トラブル全体の約75%にあたり、さらに1,000万円以下だけに絞って見ても、全体の32%を占めています。

 

相続トラブルはお金持ちや、ましてテレビの出来事では決してないのです。

 

相続トラブルの金額

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

さらに、下の表を見ると遺産分割調停、すなわち遺産分割トラブルが右肩上がりで増えてきていることがわかります。

 

遺産分割に関する調停事件の推移

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

 

相続における自己解決と弁護士介入の違いとは?

相続するのはあなただけではありません。相続人の平均人数は3名程度です。

 

相続人の数

<参考資料:国税庁 統計年報>

 

相続人が多いほど、相続トラブルが発生しやすく複雑になるのは避けようのない事実です。

 

トラブル回避のために重要なのは、早めに専門知識のある第三者を介入させることです。一般的に専門知識を持つ代表格といえば相続問題を得意とする弁護士です。

 

弁護士を介入させると費用が高くつくイメージがありますが、結果的にはトラブルを解消できるだけではなく、相続面でも優位に働き、金銭的にもメリットを得られることが多くなります。

 

 

相続に強い弁護士の選び方と相続相談の具体例

相続に際し、雇うのは弁護士なら誰でもいいというわけではありません。
最大のメリットが得られる弁護士の選び方は、以下を参考にしてください。

 

 

  • 1、相続が得意な弁護士を選ぶ

    相続トラブルの解決実績が豊富だったり、相続問題に注力していたりする弁護士を選びましょう。

  • 例えば、医者に「内科」「外科」「皮膚科」「耳鼻科」…と専門分野があるように、弁護士にも「相続」「離婚」「借金」「企業法務」…といった得意分野があります。

  • 相続があまり得意でない弁護士に依頼しても十分なメリットを受けられない可能性があるため、相続を得意とする弁護士に依頼することが大切です。

  • 2、初回相談料の安い弁護士を選ぶ

    初回相談は自分と相性の良い弁護士を選ぶチャンスですので、1件だけではなく複数と話をしてみましょう。

  • 件数を重ねるために初回の相談料を必ず確認しましょう。(相談無料〜3000円程度をオススメします)

  • 3、近隣の弁護士を選ぶ

    相続の弁護士は全国対応していることも多いのですが、やはり対面での関係性構築や急な事態に対応できる近隣の弁護士事務所が最善策といえるでしょう。

 

 

相続で弁護士が介入するデメリットは、あまりありません。

 

あえて挙げるなら、依頼に費用がかかる点でしょうか。

 

しかし、以下の費用対効果の例をご覧いただけば、実際には費用がデメリットとはならないことが、おわかりいただけると思います。

 

不公平な遺言書に対し弁護士を通じて遺留分を主張した例

3,000万円の遺産を遺して親が世を去った。全財産をほかの相続人に相続させる旨の遺言書があり、このままでは自分は一切遺産を受け取ることができない。

弁護士に依頼した結果

遺留分侵害額請求により、自分の遺留分割合である8分の1の遺産を受け取ることができた。

費用対効果

自分が受け取ることができた遺産は375万円。弁護士費用は84万円。そのまま泣き寝入りしていれば1円も受け取ることができなかったが、結果的に弁護士費用を差し引いても291万円を手にすることができた。

また、相続トラブルに関しては、初期費用(着手金)はかかるものの、費用の大部分は成果報酬方式です。


つまり依頼料はデメリットにならないのです。

 

>>費用対効果の高い弁護士とは?

 

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この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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