ホーム > 相続コラム > 成年後見 > 成年後見人の費用は?申し立て費用と専門家への報酬相場を解説!
公開日:2019.11.7  更新日:2022.9.20

成年後見人の費用は?申し立て費用と専門家への報酬相場を解説!

南池袋法律事務所
村林 尚孝
監修記事
Pixta 21089496 s
注目 成年後見に関する弁護士相談をご検討中の方へ
Person
電話・メールOK
夜間・休日も対応
累計相談数
9万件超
成年後見が得意な
弁護士から探せる
成年後見が得意な
弁護士を探す

成年後見制度には「法定後見制度」と「任意後見制度」の2つがあります。認知症や精神障がい、知的障がいなどにより、ものごとを決めるために誰かのサポートを必要とするときに頼りとなる制度ですが、利用には費用が必要です。

法定後見制度を利用するには「後見等の申し立ての際」と「後見人等が就任した後の後見人等の報酬」として、任意後見制度を利用する場合は「任意後見契約の作成」や「後見監督人の選任」「後見監督人・任意後見人の報酬」などとしてそれぞれ費用がかかります。

細かくは、収入印紙代から登記手数料、住民票や戸籍等の取得費用など多岐にわたります。また、任意後見契約は公正証書で作成しなければならず、手続きを弁護士・司法書士に依頼する場合はその手数料も必要です。

ここでは、成年後見人を利用する際の費用や、司法書士・弁護士に依頼した場合の費用などについて詳しく解説していきます。

成年後見人制度でお悩みの方へ

  • 加齢などにより判断力が低下しているので相続が心配
  • 親族間に紛争を抱えている
  • 少々複雑で難しい法的な問題を抱えている
  • 知的障害を抱えた親族がいる場合の対処
  • どの制度を利用すればいいのか分からない など

上記のようなお悩みは弁護士への依頼で解決できるかもしれません。相続に詳しい弁護士ならば、成年後見制度を活用した相続のアドバイスが可能です。

​成年後見人制度における弁護士への依頼費用は、相談料:5,000円~、成年後見人の申し立て依頼費用:15万円〜25万円程度ですが、実際は弁護士によって異なります。

よって、具体的な金額を知りたい方は、弁護士に見積りを出すように要求しましょう。

当サイト『相続弁護士ナビ成年後見の解決を得意とする弁護士も掲載しております。

初回相談が無料の事務所もありますので、まずは​下記よりお気軽にご相談ください。

成年後見が得意な弁護士を探す

初回の面談相談無料・休日/夜間対応可能の事務所も多数掲載

北海道・東北

北海道  |  青森  |  岩手  |  宮城  |  秋田  |  山形  |  福島

関東

東京  |  神奈川  |  埼玉  |  千葉  |  茨城  |  群馬  |  栃木

北陸・甲信越

山梨  |  新潟  |  長野  |  富山  |  石川  |  福井

東海

愛知  |  岐阜  |  静岡  |  三重

関西

大阪  |  兵庫  |  京都  |  滋賀  |  奈良  |  和歌山

中国・四国

鳥取  |  島根  |  岡山  |  広島  |  山口  |  徳島  |  香川  |  愛媛  |  高知

九州・沖縄

福岡  |  佐賀  |  長崎  |  熊本  |  大分  |  宮崎  |  鹿児島  |  沖縄

【迷っている方へ】弁護士に相談するとどんな風に相続問題が解決する?
この記事に記載の情報は2022年09月20日時点のものです

成年後見人制度について基本知識

成年後見制度は、大きく分けると「法定後見制度」と「任意後見制度」の2つになります。それぞれの違いを確認しながら、成年後見人の基礎知識について詳しく説明します。

法定後見制度

「法定後見制度」は、認知症・精神の障がい・知的障がいなどにより、ものごとを判断する能力が十分でない方について、家庭裁判所がご本人の権利を守る支援者を選び、支援をする制度です。弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門家を選ぶこともありますし、親族や市民後見人を選ぶこともあります。

法定後見制度では、ご本人の能力により「後見」「保佐」「補助」の3つの類型に分かれます。どれにあたるかについても家庭裁判所が判断します。

後見

「後見」類型は、日常的にものごとを正確に判断するのが難しい方が当てはまります。ほぼすべての契約・手続きを後見人が代理で行います。

補助

「補助」類型は、ご本人に一定の判断能力があると判断された方が該当します。そのため、ご本人でも契約・手続きは可能ですが、家庭裁判所が補助人に与えた権限の範囲内で、補助人が手助けしたり、代行したりします。

保佐

「保佐」類型は、「後見」と「補助」の間の類型です。補助と同様に、家庭裁判所が保佐人に与えた権限の範囲内で、保佐人がご本人を手助けしたり、代行したりします。ただ、不動産の売買や借金など、重要な契約・手続きを行う場合には保佐人の同意が必要となります。

いずれの類型でも、制度を利用する場合には家庭裁判所に「開始の申し立て」を行う必要があります。必要となる手数料は、類型によって少しずつ異なります。

任意後見制度

「任意後見制度」は、ご本人の判断能力が低下する前に、あらかじめ、任意後見人の候補者と「任意後見契約」を結んでおき、ご本人の能力が低下した時点で任意後見人の職務が始まるというものです。任意後見人の権限は、任意後見契約で決めます。任意後見制度では、保佐や補助の類型はありません。

任意後見の場合、契約書作成時点、契約発動時点(後見監督人の選任時点)、任意後見人の活動中の、それぞれの場面で費用が発生します。

これらの違いがわかったところで、それぞれの申し立てにかかる費用を見ていきましょう。

成年後見人の申し立て費用

まずは成年後見人の「申し立て」費用について解説します。かかる費用の項目は以下のとおりです。

  • 収入印紙代
  • 登記手数料
  • 登記されていないことの証明書の発行手数料
  • 切手代
  • 診断書作成費用
  • 住民票・戸籍等の取得費用
  • 鑑定費用

家庭裁判所で費用の目安が紹介されていますので、そちらをもとにそれぞれ解説していきます。

参照:申立てにかかる費用・後見人等の報酬について | 裁判所

【関連記事】成年後見制度とは?成年後見人を選出すべきケース・なれる人・申立て手続きの方法

収入印紙代

収入印紙とは、国への税や手数料を支払うための証票のことです。

申立手数料と後見登記手数料のために徴収されます。内容としては以下のとおりです。

  • 後見又は保佐開始:収入印紙800円分
  • 保佐又は補助開始+代理権付与:収入印紙1,600円分
  • 保佐又は補助開始+同意権付与:収入印紙1,600円分
  • 保佐又は補助開始+代理権付与+同意権付与:収入印紙2,400円分

参照:申立てにかかる費用・後見人等の報酬について | 裁判所

登記費用手数料

後見・保佐・補助共通で収入印紙2,600円が必要です。

参照:申立てにかかる費用・後見人等の報酬について | 裁判所

成年後見人等辞任許可・成年後見人等選任の申立て | 裁判所

登記されていないことの証明申請書

後見登記をされていない場合、それを証明するために「登記されていないことの証明申請書」が必要です。

後見人は複数人選任できますが、既に後見人が選任されている場合、2人目以降の選任は「追加選任」という別の手続きをふむことになります。そのため1人目の申立てであっても、登記されていないことの証明申請書が必要になるのです。

登記されていないことの証明申請書は全国の法務局・地方法務局の窓口(戸籍課)で取得・申請可能ですが、法務局の支局・出張所ではできません。なお、郵送での申請も可能ですが、郵送の場合、日本全国どこから申請する場合であっても、東京法務局後見登録課に行います。

登記されていないことの証明書を取得する際、手数料として300円の費用がかかり、収入印紙で支払います。

参照:登記されていないことの証明申請について:東京法務局

切手代

登記の属託や審判書の送付といった送達・送付費用として郵便切手が必要になります。必要な費用は各裁判所によって異なりますので、各裁判所のHPを確認されるか各裁判所にお問い合わせください。

東京家庭裁判所後見センターでは下記費用を目安としています。

  • 後見申立て:3,270円分
  • 保佐・補助申立て:4,210円分

切手の組み合わせも指定されることがありますので、事前に裁判所にご確認ください。

参照:申立てにかかる費用・後見人等の報酬について | 裁判所

診断書等作成費用

成年後見等申立を行う場合、原則として、主治医等の作成した診断書を提出する必要があります。

この診断書の作成費用は医師・病院によって異なりますが、数千円から1万円程度かかります。

住民票・戸籍等取得費用

成年後見等の申立書には、原則として、裁判所の指定する住民票や戸籍謄本・抄本等を添付する必要があります。一般的には、ご本人の住民票(又は戸籍の附表)とご本人の相続人がわかる戸籍の提出を求められます。

住民票や戸籍謄本・抄本等の発行手数料は1通につき数百円ですが、ご本人の相続人が兄弟姉妹の場合など、事案によってはかなりの数の戸籍を集めなければなりません。場合によっては、この戸籍の収集に数万円の費用を要することもあります。

戸籍が遠方の自治体にある場合、郵送での取り寄せの費用などもかかります。

鑑定費用

後見・保佐・補助・任意後見を開始するためには、「精神上の障がい」によりご本人の判断能力(事理弁識能力)が低下している必要があります。診断書等の資料で明らかにならない場合は鑑定が実施され、ご本人について後見・保佐・補助・任意後見を開始する必要があるか、判断がなされることになります。

また、法定後見の場合、後見・保佐・補助の、どの類型に当てはまるかを判断するため、鑑定が実施されることもあります(実務上は、こちらの理由で鑑定になる事案が多い印象です)。

鑑定を実施するかは、裁判所が判断します。裁判所が「鑑定が必要だ」と判断した場合、裁判所に鑑定費用を納める必要があります。

裁判所が医師に依頼をするので、一概に相場といったものはありませんが、おおむね5万〜20万円程度といわれています。

参照:申立てにかかる費用・後見人等の報酬について | 裁判所

弁護士・司法書士費用

成年後見等の申し立てはご自身で行うこともできます。書式は裁判所ウェブサイトに掲載されているため、比較的容易に取得できますが、収集・作成する書類の量が多いので相当の労力を要します。

弁護士・司法書士に成年後見等の申し立てを依頼した場合の費用は、各弁護士・司法書士によって異なりますが、「相談料5,500円~」「初回無料」としている事務所もあります。

申し立ての依頼には、おおよそ数万円~数十万円の費用が必要です。

各弁護士・司法書士によって報酬基準が定められているので、「いくらの費用でどのような業務を行ってもらえるのか」問い合わせてみてください。

なお、成年後見等申立の費用は、原則として申立人が支払うことになります。ご本人の資産から支出するわけではありませんのでご注意ください。ご本人自身で申し立てをされる場合は申立人兼本人の負担になります。

後見人への報酬の相場

後見人等は、誰が後見人に就任した場合であっても報酬を請求することができます。ただし、親族の方が後見人に就任された場合など、後見人等の判断で報酬を請求しないこともできます。

後見人の報酬の額も家庭裁判所が決定するため、後見人が勝手に決めることはありません。

家庭裁判所は、報酬について内部の基準を定めており、これを公表している裁判所もあります。報酬の請求は、一般的に、年1回、本人の誕生月に定期報告を提出するのと同時に行うよう求めている裁判所が多くなっています。

なお、一般的には、後見・保佐・補助の類型によって報酬額が変わることはありません。

基本報酬

基本報酬とは、後見人等が通常の後見事務を行った際に発生する報酬です。

現在の家庭裁判所の運用では、管理財産の額によって基本報酬の額を決めるというのが一般的です。裁判所が基準を公表している場合もあり、例えば、東京家庭裁判所・東京家庭裁判所立川支部では以下の基準を公表しています。

  • 1,000万未満:月額2万円
  • 1,000万~5,000万円:月額3万~4万円
  • 5,000万円以上:月額5万~6万円

参照:成年後見人等の報酬額のめやす|裁判所

基本報酬とは少し異なりますが、後見人等の報酬に加え、後見人等が活動するにあたり必要になった実費(交通費・切手代など)もご本人の負担となります。

成年後見監督人報酬

任意後見の場合は必ず、法定後見の場合は必要に応じ、家庭裁判所が成年後見監督人を選任します。

成年後見監督人として選任された人が通常の後見監督事務を行った場合、報酬が発生します。保佐監督人・補助監督人・任意後見監督人でも同様に発生します。

こちらも現在の運用では管理財産の額によって費用は変動するのが一般的です。東京家庭裁判所・東京家庭裁判所立川支部が公表している基準は下記のとおりです。

  • 管理財産額が5,000万円未満:月額1万~2万円
  • 管理財産額が5,000万円以上:月額2.5万~3万円

参照:成年後見人等の報酬額のめやす|裁判所

付加報酬

後見人等が特別の事務を行った場合や困難な事務を行った場合、家庭裁判所は、裁量により、後見人等に付加報酬を与えることがあります。

定型的なものは以下のとおりです。

  • 訴訟・非訟・家事調停・審判
  • 調停・訴訟外の示談
  • 遺産分割調停
  • 保険金請求
  • 不動産の処分・管理

このほか、後見人等がご本人のために適切な介護や医療サービスなどを契約し、事務を行う身上監護において、困難な対応をした場合などにも付加報酬が発生する場合があります。家庭裁判所は、後見人等が提出した報告書やその添付資料を確認し、付加報酬を与えるか判断します。

後見人等の報酬に負担を感じた場合は?

後見人等の報酬は本人の財産から支払われるため、ご家族が負担することはありません。後見人等の報酬を支払うことでご本人の生活が危うくなるような場合には、家庭裁判所がその裁量で、報酬額を下げることもあります。

自治体によっては成年後見人の報酬について助成制度を設けています。ご本人の所得が低い場合などに利用できる可能性があるため、詳しくは各自治体にお問い合わせください。

現行の家庭裁判所の報酬基準には批判もあり、現在、最高裁判所を中心に報酬基準の改定を検討しています。今後、報酬基準が大きく変化する可能性もあります。

参照:成年後見人等の報酬額のめやす|裁判所

成年後見人制度の手続きと必要書類

成年後見制度を利用するための手続きは、法定後見の場合と任意後見の場合で異なります。

法定後見制度の後見人等選任申立の手順

法定後見制度を利用する場合、申立人となる方が必要な書類を収集し、家庭裁判所に申し立てを行います。

後見申立の詳しい手続きについては、「成年後見制度とは?成年後見人を選出すべきケース・なれる人・申立て手続きの方法」をご覧ください。

成年後見制度を申し立てる際の必要書類は以下のとおりです。申立書及び診断書等の書式は家庭裁判所の窓口・裁判所HP(各家庭裁判所・家事手続情報サービス)から入手できます。

診断書

医師に作成をしてもらいます(主治医がいる場合は、まず、主治医にご相談ください)。

 

本人情報シート

本人の支援者に記入をしてもらいます。

 

申立書・申立事情説明書・親族関係図・財産目録等

申立人が必要事項を記入します。

 

親族の意見書

ご本人の相続人に記入をしてもらいます。

 

◆本人の住民票又は戸籍の附表

住民票はご本人の住所地、戸籍の附表はご本人の本籍地で取得することができます。

 

本人の登記されていないことの証明書

法務局(本局の戸籍課)で取得します。郵送で申請をする場合、東京法務局後見登録課に請求します。

 

◆本人の収入・支出・財産状況等がわかる書類

年金の通知書のコピー・預貯金通帳のコピー・保険証券のコピー・不動産の登記事項証明書などを提出します。

 

◆本人が所持している障害者手帳などのコピー

 

◆本人の相続人の戸籍謄本・抄本等

裁判所の指示にしたがい、収集します。戸籍の謄本・抄本等は各人の本籍地で取得します。

 

◆後見人等候補者事情説明書と後見人等候補者の住民票又は戸籍の附表

後見人等候補者がいる場合、その住民票は候補者の住所地、戸籍の附表は候補者の本籍地で取得することができます。

 

◆その他、裁判所が指示する書類

参照:成年後見・保佐・補助申立ての手引|裁判所

必要書類を作成し、添付書類がそろったら家庭裁判所に申し立てを行い、事実調査や審理を受けます。

本人・申立人・後見人(保佐人、補助人)候補者がいる場合はその候補者が、家庭裁判所から召喚を受けるか、家庭裁判所の職員(通常は家庭裁判所調査官)が出張して、それぞれ事情や後見人候補者についての意見聴取が行われます。

必要に応じて、家庭裁判所から委託を受けた医師による鑑定が行われます。

これらが終わると審判が下され、後見(保佐・補助)が開始となり、後見人(保佐人・補助人)の選任が行われます。

審判に不服がある場合、申立人や利害関係人は審判書を受け取ってから2週間以内であれば「不服申立て(即時抗告)」ができます。ただし、誰を後見人等に選任するかという判断に対しての不服申し立てはできません。

不服申し立ての期間が過ぎれば、審判は確定します。

任意後見制度の手続き

任意後見制度を利用する場合、まず、任意後見人候補者を選び、その候補者と依頼する業務の内容や報酬などについて協議を行い、任意後見契約の内容をまとめます。内容がまとまったら、本人と任意後見人候補者が公証人役場に行き、公正証書で任意後見契約書を作成します。ここまでの手続きは、ご本人が元気な(判断能力がある)うちに行います。

ご本人に認知症など、認知・判断力の低下症状が見られ始めたら、ご本人、ご親族又は任意後見受任者が家庭裁判所で任意後見監督人の選任を申し立てます。任意後見監督人が選任されると任意後見が開始します。

任意後見監督人は、後見人の仕事が適正に処理されているか監督し、家庭裁判所に定期報告をする役割を持つ人です。

申し立ての際に任意後見監督人を推薦することも可能ですが、任意後見監督人を誰にするかの決定権は家庭裁判所にあります。

成年後見が得意な弁護士を探す

初回の面談相談無料・休日/夜間対応可能の事務所も多数掲載

北海道・東北

北海道  |  青森  |  岩手  |  宮城  |  秋田  |  山形  |  福島

関東

東京  |  神奈川  |  埼玉  |  千葉  |  茨城  |  群馬  |  栃木

北陸・甲信越

山梨  |  新潟  |  長野  |  富山  |  石川  |  福井

東海

愛知  |  岐阜  |  静岡  |  三重

関西

大阪  |  兵庫  |  京都  |  滋賀  |  奈良  |  和歌山

中国・四国

鳥取  |  島根  |  岡山  |  広島  |  山口  |  徳島  |  香川  |  愛媛  |  高知

九州・沖縄

福岡  |  佐賀  |  長崎  |  熊本  |  大分  |  宮崎  |  鹿児島  |  沖縄

【迷っている方へ】弁護士に相談するとどんな風に相続問題が解決する?

成年後見人を利用する前に

成年後見人制度は、本人の将来や親族を助けるための制度ですが、メリット・デメリットがあります。一つひとつリスクを検討していきましょう。

メリット・デメリットについては、「成年後見人制度とは?利用するメリット・デメリット」でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

成年後見のメリット

成年後見のメリットは、以下のとおりです。

  • 本人の判断能力が低下しても、代わりに財産の管理や身上監護をしてもらえる
  • 代理権の範囲内で、必要な法律上の手続きは後見人等がしてくれる
  • 本人が、自身に不利益となるような契約をしても、後見人等が取消権を行使するなどして本人を守ってくれる

ご本人が相続人となる遺産分割が発生した場合、成年後見人が必要となることがあります。判断能力がない、または問題のある方が参加した遺産分割は無効になったり取消しの対象になったりします。遺産分割後の登記手続きなどを進めるためにも後見人等の選任が必要です。

このように、成年後見人には複数のメリットや必要性があります。相続人に判断能力に問題のある方がいる場合は、相続の前に後見人等を立てることを検討しておきましょう。

成年後見のデメリット

成年後見のデメリットは大きく分けると下記のとおりです。

  • 法定後見の場合、任意後見の場合も任意後見監督人は家庭裁判所が選ぶため、候補者が後見人等になれるとは限らない
  • 資産運用が難しくなる
  • 第三者の利益のためにご本人の財産を利用することが難しくなる
  • 相続税対策が難しくなる
  • 家庭裁判所が専門職を後見人等に選任するとご本人の金銭負担が大きくなる場合がある

法定後見の場合、誰を後見人等に選ぶかは家庭裁判所が決めるため、親族の中で後見人等に立候補する方がいても、家庭裁判所が第三者を後見人に選任する場合があります。任意後見契約を結んでおけば任意後見人はご本人が望んだ方になりますが、この場合も監督人は家庭裁判所が選びます。

これにより、予想外の方が後見人等に就任し、報酬も膨れ上がる可能性があるのです。

また、後見人の役割は本人の保護であるため、たとえ本人の希望があったとしても、後見人等としては株式などリスクのある資産の運用や、所有する不動産の売却には慎重にならざるを得ません。

生前贈与などの相続税対策が難しくなる点もデメリットといえます。

民事信託(家族信託)という選択肢

ご本人が判断能力を失い、法定後見制度以外の制度の利用があり得なくなる前に、早い段階から家族で将来のことを話し合い、さまざまな制度を比較検討して準備をしておきましょう。

ご本人の希望によっては「民事信託」という制度の利用も考えられます。民事信託は「家族信託」と呼ばれることもありますが、法律上は「民事信託」です。

民事信託(家族信託)とは、本人(委託者)が、自身の特定の財産を、信頼できる人(受託者)に預け、契約に定めた目的にしたがって管理、活用等をお願いするという制度です。

ただし、民事信託の場合、成年後見制度のように家庭裁判所などによる監督はありませんし、法律上、専門職に受託者になってもらうこともできません。また、民事信託では身上監護(介護サービスの契約など)については対応することができません。

制度は上手に利用しよう

法定後見制度・任意後見制度・民事信託のいずれも万能ではありません。事案に応じ、必要な制度を使い分けていく必要があります。

そして、どの制度を利用する場合も相当の費用が必要となります。

ご自身が認知症などにより判断能力を失ってしまった後への対策のため、また、8050問題など、障がいを持つお子様やご家族の今後のため、早いうちから適切な制度を利用するための準備をしておくことが、結果的に余計な費用の支出を抑えることにもつながります。

無料相談を行っている弁護士事務所・司法書士事務所も多数ありますので、わからない点や迷っていることがあれば、早いうちから相談をしましょう。

成年後見人制度でお悩みの方へ

  • 加齢などにより判断力が低下しているので相続が心配
  • 親族間に紛争を抱えている
  • 少々複雑で難しい法的な問題を抱えている
  • 知的障害を抱えた親族がいる場合の対処
  • どの制度を利用すればいいのか分からない など

上記のようなお悩みは弁護士への依頼で解決できるかもしれません。相続に詳しい弁護士ならば、成年後見制度を活用した相続のアドバイスが可能です。

​成年後見人制度における弁護士への依頼費用は、相談料:5,000円~、成年後見人の申し立て依頼費用:15万円〜25万円程度ですが、実際は弁護士によって異なります。

よって、具体的な金額を知りたい方は、弁護士に見積りを出すように要求しましょう。

当サイト『相続弁護士ナビ成年後見の解決を得意とする弁護士も掲載しております。

初回相談が無料の事務所もありますので、まずは​下記よりお気軽にご相談ください。

成年後見が得意な弁護士を探す

初回の面談相談無料・休日/夜間対応可能の事務所も多数掲載

北海道・東北

北海道  |  青森  |  岩手  |  宮城  |  秋田  |  山形  |  福島

関東

東京  |  神奈川  |  埼玉  |  千葉  |  茨城  |  群馬  |  栃木

北陸・甲信越

山梨  |  新潟  |  長野  |  富山  |  石川  |  福井

東海

愛知  |  岐阜  |  静岡  |  三重

関西

大阪  |  兵庫  |  京都  |  滋賀  |  奈良  |  和歌山

中国・四国

鳥取  |  島根  |  岡山  |  広島  |  山口  |  徳島  |  香川  |  愛媛  |  高知

九州・沖縄

福岡  |  佐賀  |  長崎  |  熊本  |  大分  |  宮崎  |  鹿児島  |  沖縄

【迷っている方へ】弁護士に相談するとどんな風に相続問題が解決する?

 

【最短30秒】ユーザーアンケートに回答する

 

 
 相続弁護士ナビでは、よりよいコンテンツを提供するためにアクセスいただいたユーザーの声を募集しております。
 8問選択式の簡単なアンケートですので、ぜひご協力ください。
 
アンケートに回答する
 
東京
神奈川
千葉
埼玉
大阪
京都
Office info 202005191848 28581 w220 弁護士大村隆平(雨宮眞也法律事務所所属)

●過去に解決した相続事件は150件以上●相続事件に専念し(相続事件以外は扱っておりません)、相続事件の対応には自信あり●経験(知識)と若さ(親しみやすさ)を両立させている点が弁護士大村の強みです

事務所詳細を見る
Office info 202104191817 37581 w220 虎ノ門法律経済事務所新宿支店

実績多数|取り分で紛争になりやすい【遺産分割・遺留分】はご相談ください。生前対策などにも幅広く対応!創立48年の実績とノウハウ|関係にも配慮し穏便な解決を目指します【他士業連携による一括サポート】

事務所詳細を見る
Office info 202208232040 11321 w220 弁護士法人サリュ 銀座事務所

【安心の月額料金5万5千円+報酬3.3%プラン】【事前予約で平日夜間も対応可|初回面談60分無料】疎遠になっている親族との交渉・遺産を公平に分けて欲しい・遺言書を作りたいなどお任せください!

事務所詳細を見る
Office info 202005261018 27941 w220 弁護士 渡邊 昌裕(東京ミレニアム法律事務所)

【他士業連携あり】【解決実績掲載中!詳細は写真をタップ】遺産の手続きや分け方のトラブルに加え、遺言書作成や家族信託など、生前対策に対応!【家族信託の専門資格(家族信託専門士)保有】【オンライン面談可】

事務所詳細を見る
東京都の弁護士一覧はこちら
弁護士費用をカバーする保険「ベンナビ弁護士保険」
弁護士費用を補償

親族・親戚間の遺産争い・兄弟間での遺留分の争い・相続放棄による争い・遺言書に起因する争いなど、遺産相続トラブルが発生した際に、専門家に相談したくても費用がネックになり、自分で解決しようとして余計に問題がこじれてしまうというケースが多くあります。

いざという時のための保険が弁護士費用保険です。
遺産相続トラブルに限らず、労働問題や離婚トラブル、交通事故など様々な法律トラブルでも利用可能です

弁護士費用保険について詳しく見る ≫

KL2021・OD・157

この記事の監修者
南池袋法律事務所
村林 尚孝 (第二東京弁護士会)
遺言書や成年後見のサポートを得意としている。相続発生後にトラブルになってしまった場合には早期に介入し、冷静な視点で対応することで、円満解決を目指している。

成年後見に関する新着コラム

成年後見に関する人気コラム

成年後見の関連コラム

成年後見制度に関する無料法律相談

弁護士に成年後見制度について相談すべき理由とは?

・成年後見制度にかける費用がない
・自分には身寄りがない
・親族間に紛争を抱えている
・本人の財産を親族が勝手に使っている
・複雑で難しい法的問題を抱えている場合 など

上記のようなお悩みをお持ちなら弁護士へ相談することで解決できるかもしれません。

当サイト『相続弁護士ナビ』は相続争いの解決を得意とする弁護士を掲載しております。​

電話での無料相談や面談による相談を無料にしている事務所もあります。

まずは​下記よりお近くの弁護士を探して相談してみましょう。

SNSで記事をシェアする

相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
成年後見

成年後見をもっと知りたいあなたに

Icon search white 相談内容から弁護士を探す
Category souzokutrouble normal Category tsukaikomi normal Category isanbunkatsu normal
Category iryubun normal Category souzokuhouki normal Category yuigon normal
Category daisyusouzoku normal Category seinenkouken normal Category fudosan normal
Category souzokunin normal Category souzokuzaisan normal Category souzokutouki normal
Category shintaku normal Category jigyoushoukei normal
Sidebar writer recruit