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相続税の基礎控除とは?|計算方法例付きでわかりやすく解説
2019年01月08日

相続税の基礎控除とは?|計算方法例付きでわかりやすく解説

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「我が家の相続に、相続税は発生するのか?」ということを考える際、まずは相続税の基礎控除について考える必要があります。基礎控除を知れば、相続税の納税義務の有無がわかると言っても過言ではないほどです

 

そんな重要な基礎控除ですが、仕組みは非常に簡単です。

 

相続税の基礎控除の求め方を理解し、「我が家で相続が起こった場合に相続税はかかりそうなのか」を把握しておきましょう。

 

相続税の基礎控除とは

基礎控除とは所得税などにもあるもので、「バイト代が103万円を超えると、所得税がかかる」などというときの103万円に近いものだと理解していただければいいと思います(厳密にはこの場合だと「基礎控除だけで103万円」なわけではないですが)。

 

相続税においても、基礎控除を超えれば相続税がかかり、基礎控除の額内であれば相続税がかからないというのが基本です。

 

相続税の申告が必要かどうかの判断基準

相続税は、納税義務者の「申告」に基づいて納付を行う税金です。

 

給与所得者の所得税のように勤務先が源泉徴収してくれることも、住民税のように適当な納税額が通知されることもありません。

 

そのため、自分で申告が必要かどうかを判断し、必要である場合には自分で申告をしなければなりません。

 

申告が必要となるのは以下の2つの場合です。

 

  1. 遺産総額>基礎控除額であり、相続税が発生する場合
  2. 「利用に申告が必要な特例」を利用する場合

 

まずは①について考えるために、基礎控除について説明します。

 

法定相続人の人数で額が変わる

基礎控除額は「3,000万円+法定相続人の数×600万円」となっています。

 

つまり「法定相続人の続柄によらず、法定相続人1人につき600万円基礎控除が増える」ということです。

 

なお、平成27年の相続税法の改正以前に書かれた本やWebサイトなどには「5,000万円+法定相続人の数×1,000万円」と書かれていると思われます。そういった情報や、過去の経験を参考にしてしまわないようにしましょう。

 

法定相続人とは

ここで、民法の定める「法定相続人」について説明します。

 

常に法定相続人となる配偶者を除けば、法定相続人の候補となるのは以下の親族です。

 

第1順位:被相続人の子供

ただし、すでに故人である場合は、その子供である孫が法定相続人となります。

 

第2順位:被相続人の親

ただし、すでに故人である場合の法定相続人は、その親(被相続人の祖父母)となります。

 

第3順位:兄弟姉妹

 

第1順位に該当する人がいなければ、法定相続人は第2順に該当する人となり、第2順位に該当する人がいなければ、第3順位に該当する人が法定相続人となります。

 

つまり、被相続人に子供がいる場合には第2順位、第3順位について検討する必要はないということです。

 

基礎控除額の計算方法

基礎控除額の計算「3,000万円+法定相続人の数×600万円」で計算される基礎控除について、具体例に基づいて計算していきましょう。

 

計算例1:法定相続人が被相続人の配偶者と、長男、長女、次男である場合

法定相続人は配偶者、長男、長女、次男の4人なので、基礎控除額は3,000万円+4×600万円=5,400万円 となります。

 

計算例2:法定相続人以外の相続人がいる場合

被相続人の遺言により、法定相続人の配偶者、長男、長女、次男のほかに、被相続人の弟も相続人だったとします。

 

この場合、相続人は5人ですが、法定相続人は4人ですので、計算例1と同様、基礎控除額は3,000万円+4×600万円=5,400万円となります。

 

計算例3:被相続人に養子がいた場合

法定相続人が、配偶者、実の長男、養子2人である場合について考えます。

 

多くの養子を迎えることが節税の目的となるのを防ぐために、基礎控除額の計算においては法定相続人の人数に「実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合には2人まで」しか含むことができません。

 

この場合は、被相続人に実子がいるため、法定相続人は4人ですが、基礎控除は3,000万円+3×600万円=4,800万円となります。

 

 

計算例4:相続放棄をした法定相続人がいた場合

法定相続人は、計算例1と同じ(配偶者、実の長男、長女、次男)ですが、次男が「相続を放棄」していた場合について考えます。

 

相続税の基礎控除の計算においては、法定相続人が相続を放棄していても影響を及ぼしません。

 

つまり、この場合の基礎控除は計算例1と同じ、3,000万円+4×600万円=5,400万円となります。

 

税額を抑えた相続税申告なら、相続税専門の税理士に依頼

誰が相続税の申告を行っても、納める相続税額は同じ金額になると思っていませんか? 実は、その考えは間違っています

 

税理士業務の中でも「相続税の申告」は非常に特殊なもので相続税の専門的な知識が求められます。税理士ごとに、計算される相続税額が異なることも少なくないのです。

ここでは、「相続税専門」の税理士に依頼することが相続税を抑えるのにつながる理由についてご紹介します。

 

税理士にも得意分野がある

医者に外科や内科などの専門分野があるように、税理士にも専門分野があります

 

税理士になるには、「所得税法」「法人税法」「相続税法」「消費税法又は酒税法」「国税徴収法」「住民税又は事業税」「固定資産税」のうち、所得税法と法人税法を含む3つの科目に合格することが求められます。つまり、相続税について勉強せず税理士になった人も数多くいるのです。

 

税理士にも専門分野があります

 

一般的な税理士の仕事は法人税や所得税の申告です。全国の年間の相続税申告件数は約10万件なのに対し、税理士は約8万人存在しています。つまり、税理士一人あたりの相続税の申告件数は年間で1~2件程度が実状です。全国に企業が400万社以上あることからも、いかに相続税の申告業務が稀であるか理解できるでしょう。

 

税理士1人の年間相続税申告件数は約1.25人

 

そのため、相続税の申告を数多くこなしている税理士は少なく、専門的に扱っていない税理士に依頼すると、本来払わずに済んだ税金を支払う事態になりかねません

 

相続税を抑えるために必要なこと

相続税を抑えるためには、相続財産(特に土地や家屋)を正しく評価することや、特例・各種控除などを適用させることが必要不可欠です。

 

相続税の金額を正しく計算するには、もとになる遺産の価値を正しく評価する必要があります。預金や株式といった金銭価値がはっきりしているものであれば問題ありませんが、土地や家屋、さらに車などの一般動産や家財一式などの評価は難しく、税理士や税務署によって解釈が異なることもあり、遺産の価値を過大に評価してしまうこともあるのです。

 

また、相続税額を抑えるには控除や特例を利用することが不可欠ですが、適用条件が複雑なこともあり、適用できるのに気づかなかったり、適用できるかどうかの判断が困難な場合もあります。

 

税理士でも財産評価や控除・特例の適用判断は難しい

 

さらに、本来の金額よりも少ない金額を誤って申告してしまうと、税務調査が行われ、延滞税や加算税などの追微課税が発生し、本来よりも高い税金を納めなければならないといった事態になりかねないのです。

 

相続税の申告は「相続税専門」税理士に依頼

あなた自身や経験の少ない税理士では、正しく申告するのが困難な場合もあるでしょう。そのため当サイト編集部では、相続税を専門に取り扱う税理士に依頼することを強く推奨しています。

 

相続でお悩みの方に、相続税に特化した「高い専門性」と、ワンストップ対応でアフターフォローも充実した「依頼のしやすさ」を併せ持つ税理士を紹介したい。そんな思いで全国の税理士事務所を編集部が探した結果、2つの条件を満たすのが「税理士法人チェスター」でした。

 

税理士法人チェスターの強み

 

税理士法人チェスターは、年間に1,000件以上の相続税申告を行っている「相続税の申告」に特化した税理士事務所です。初回の電話相談や面会相談も無料で、税務調査が入った場合のアフターフォローにも5年間対応します。

 

さらに、1次相続や2次相続までを考慮し、どのように遺産を配分すれば相続税を抑えられるかについて最適な分割プランを提案します。2008年から開業したノウハウを駆使し、土地や家屋などの不動産も正しく評価。控除や特例も適切に利用し、できる限り相続税額を抑える申告を目指しています。

 

さらに、一般的な税務調査率が10%なのに対し、税理士法人チェスターでは書面添付制度の活用により1%以下にまで抑えています。修正申告が必要だった場合、延滞税や加算税を支払わなければならず、追加での納税が必要になってしまいます。税務調査を受ける確率や、追微課税を支払う可能性もぐっと抑えられるのです。

 

依頼した場合は税理士報酬を支払う必要はありますが、それを上回って相続税額を抑えられることも少なくありませんし、ご自身での申告書作成から申告までの一連の手間や税務調査に対処する手間も省けます。

 

相続税専門の税理士に相談すれば相続税額を抑えられる

 

以下に当てはまる方はまずは問合せてみましょう。

 

✔相続税の申告をする必要がある

✔適正な範囲内で相続税の申告額を抑えたい

相続税の申告期限が迫っている

「相続税についてのお知らせ」「相続税の申告等」等の案内が届いた方

とりあえず近所の税理士に相談しようとしている

 

注意点

【基礎控除>遺産の総額】となれば、相続税はかかりません。

 

ただし、「遺産の総額」について考えるときに、実は知っておいたほうがいい点が複数あります。

 

非課税に注意

ありとあらゆる相続財産を課税対象とする相続税ですが、そのなかには一定額までは非課税となる資産があります。例えば、被相続人の死亡の際に支払われる退職手当や、弔意金などがあります。

 

そのなかで最も利用しやすいのは生命保険でしょう。それについて確認してみましょう。

 

生命保険の非課税枠

被相続人の死亡によって支払われる生命保険金のうち、被相続人が保険料を負担したものは、みなし相続財産として相続税の課税対象になります。

 

ただし、「法定相続人の人数×500万円」までは非課税となり、それを超える分が相続税の課税対象となります。

 

つまり、全額が課税対象となる預貯金よりも、生命保険のほうが相続税を考える上ではかなり「お得」なのです。「すでに生命保険に入っている」という場合であっても、その額を非課税額と比べて、もう一度見直してみるといいでしょう。

 

特例に注意

次に②「利用に申告が必要な特例」を利用する場合について考えていきましょう。

 

以下に紹介する特例は、非常に多くの相続において利用することのできる特例ですが、利用のために「申告」が必要となります。

 

相続税は通常、納付義務がある場合のみ申告が必要なものですが、「この制度を使えば納付義務がない」という場合でも申告が必要となるため、注意が必要です。

 

小規模宅地等の特例

相続人が取得した財産のうち、被相続人が相続開始の直前まで被相続人の事業または、被相続人自身の居住のために利用していた宅地(小規模宅地等)に関する特例です。これによって、自宅や、事業者の事業所兼住居などの評価額を圧縮することもできます。

 

具体的には、小規模宅地等の状況に応じた限度面積(200~400㎡)までを、状況に応じた割合(50〜80%)で減額して課税価格とします。限度面積と減額する割合は用途に応じて定められます。

参考:国税庁|No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

 

【モデルケース】相続財産のほとんどが自宅である場合

法定相続人である被相続人の長男が、一人で被相続人の残した自宅と預貯金を相続する場合について考えます。

 

<補足条件>

  1. 土地評価額5,000万円、建物評価額1,500万円、預貯金額1,000万円
  2. 土地の面積320㎡

 

この場合、基礎控除額は、法定相続人が長男のみであるため、3,000万円+600万円×1=3,600万円です。

 

自宅(評価額6,500万円)と預貯金1,000万円を相続すれば、基礎控除を大きく超えてしまいます。

 

ここで、330㎡以下という条件を満たす自宅の土地(宅地)に、小規模宅地等の特例を利用しましょう。

 

特例により、土地の評価額は8割減額されて、5,000万円×(1−0.8)=1,000万円 となります。

 

よって、この相続における相続財産の評価額は、土地1,000万円+建物1,500万円+預貯金1,000万円=3,500万円となり、基礎控除枠(3,600万円)>遺産総額(3,500万円)に収まりました。

 

これにより、相続税を「納める義務」はありません。ただし、この制度の利用のために「申告の義務」があります。

 

配偶者の税額軽減

配偶者の税額軽減とは、相続によって配偶者が取得した財産の価額が、

  1. (課税価額の合計額)×(配偶者の法定相続分)
  2. 1億6,000万円

のいずれか大きいほうまでは相続税がかからないという制度です。

参考:国税庁|No.4158 配偶者の税額の軽減

 

【モデルケース1】配偶者が法定相続分以内の相続財産を取得した場合

配偶者の相続する財産が法定相続分(1/2)までであれば、相続財産の評価額によらず、相続税の「納税の義務」はありません。

 

ただし、制度の利用のために「申告の義務」があります。

 

【モデルケース2】配偶者が法定相続分以上の相続財産を取得した場合

配偶者が法定相続分(1/2)以上の財産を相続によって取得したとしても、相続財産の価額が1億6,000万円以下であれば「納税の義務」はありません。

 

ただし、1と同様、「申告の義務」があります。

 

その他の注意点

相続税の課税対象は、原則「相続・遺贈によって取得した財産」ですが、外形的にはそうでない場合であっても、一定の経済的な利益が被相続人から相続人に対して移転しているとみなされる財産は「みなし相続財産」として課税対象になります。

 

代表例は、先ほど非課税枠のところで触れた、生命保険の保険金ですが、それ以外にも「みなし相続財産」として課税対象になるものがあります。

 

以下の「相続財産」を受け取った相続人がいないかは、相続人全体で話し合っておきましょう。

 

  1. 「被相続人の死亡により」支払われる退職手当金(ただし、法定相続人の人数×500万円まで非課税)
  2. 遺言による財産の低額成譲受
  3. 遺言による債務の免除、引き受け、第三者弁済等による利益
  4. 遺言によって対価を支払わず、あるいは著しく低い対価での利益を受けた場合
  5. 信託による利益

 

まとめ

基礎控除を中心に見てきましたが、「基礎控除額を下回れば、納税義務はないし、申告も不要」これが原則です。

 

ただし、「小規模宅地等の特例」と「配偶者の税額軽減」のどちらかでも制度を利用する場合は「納税義務が生じるかによらず、申告は必要」です。

 

まずは、「我が家で相続が起こった場合の法定相続人は誰で、基礎控除はいくらなのか」を計算してみましょう。

 

そして、「基礎控除と、遺産の合計はどちらが大きいのか」「利用できそうな特例があるのか」を考えてみましょう。

 

調べていくなかで、疑問や不安が生じた場合には、専門家である税理士に相談してみてください。

相続トラブルに巻き込まれてしまった方へ

何かと相続トラブルに発展するのは遺産の割合に不満がある・納得いかないケースです。

例えば、下記などが該当します。

・思ったより相続される遺産が少なかった
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その場合、弁護士に相談することで法的な観点から主張をしてくれますし、トラブルになっている場合はその仲裁に一役買ってくれるでしょう。当サイトでは、相続トラブルを1人で解決できるか悩んでいる方へ無料電話・無料相談(一部)を行い、不安解消できるように努めています。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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