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相続税申告が必要ないケースとは?判定方法・注意点・相談先などを解説

ゆら総合法律事務所
阿部 由羅
監修記事
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亡くなった家族の遺産を相続した場合でも、相続税の申告が必要となるケースは比較的少数です。

課税対象財産が基礎控除額の範囲内であれば、原則として相続税の申告は必要ありません

相続税の申告が必要かどうか分からないときは、税理士などに相談しましょう。

本記事では、相続税の申告が必要ないケースや、申告の要否を判定する手順などを解説します。

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相続税の申告が必要ないケースとは?

相続税の申告が必要となるのは、主に課税価格が基礎控除額を超える場合です。

課税価格が基礎控除額の範囲内であれば、原則として相続税の申告は必要ありません。

ただし、利用する控除・特例の種類によっては、相続税額が0円でも申告が必要となることがある点に要注意です。

相続税の申告が必要かどうかを判定する具体的な手順を、次の項目から解説します。

相続税の申告が必要ないかどうかを判定する手順

相続税の申告の要否は、以下の手順で判定します。

  1. 法定相続人を確定する
  2. 基礎控除額を計算する
  3. 課税対象財産を全てリストアップする
  4. 控除できる債務を全てリストアップする
  5. 課税対象財産の総額から債務控除を差し引き、課税価格を求める
  6. 基礎控除額と課税価格を比較する

法定相続人を確定する

まずは、法定相続人を確定する必要があります。

次のステップで計算する基礎控除額が、法定相続人の数によって決まるためです。

「法定相続人」とは、民法によって遺産を相続する権利が認められた人をいいます。

法定相続人が誰であるかは、市区町村役場から戸籍謄本類を取り寄せた上で、以下のルールに従って確認します。

被相続人に配偶者がいれば、配偶者は必ず法定相続人になります(民法890条)。

そのほか、以下の順位による最上位者が法定相続人となります(民法887条1項、889条1項)。

  • 第1順位:被相続人の子
  • 第2順位:被相続人の直系尊属
  • 第3順位:被相続人の兄弟姉妹

※直系尊属の中では、被相続人と親等の近い者が上位となります(例:父母の方が祖父母よりも優先)。

被相続人の子または兄弟姉妹が、死亡・相続欠格・相続廃除のいずれかによって相続権を失ったときは、その人の子が代襲相続により法定相続人となります(民法887条2項、889条2項)。

下記、例となります。

  • 被相続人が亡くなる前に、被相続人の子Aが亡くなった場合
    →Aの子(=被相続人の孫)がいれば、代襲相続によって法定相続人になる
    ※この場合、被相続人の直系尊属や兄弟姉妹は法定相続人になりません。
  • 被相続人が亡くなる前に、法定相続人である被相続人の姉Bが亡くなった場合
    →Bの子(=被相続人の甥・姪)がいれば、代襲相続によって法定相続人になる

また、被相続人の孫以降の直系卑属による再代襲相続も認められています(民法887条3項)。

下記、例となります。

  • 被相続人が亡くなる前に、被相続人の子Cが亡くなり、さらにCの子であるDも亡くなった場合
    →Dの子(=被相続人のひ孫)がいれば、代襲相続によって法定相続人になる
    ※この場合、被相続人の直系尊属や兄弟姉妹は法定相続人になりません。

基礎控除額を計算する

相続税の申告が必要かどうかのボーダーラインとなる、相続税の基礎控除額を計算します。

相続税の基礎控除額の計算式および注意事項は、以下のとおりです。

  • 基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数

※養子については、被相続人に実子がいる場合は1人のみ、実子がいない場合は2人までしか法定相続人としてカウントできません。

※相続放棄をした人は、法定相続人としてカウントできます。

※相続欠格または相続廃除によって相続権を失った人は、法定相続人としてカウントすることができません。

たとえば、法定相続人が被相続人の配偶者と子ども2人の計3人である場合、相続税の基礎控除額は4,800万円(=3,000万円+600万円×3人)です。

課税対象財産を全てリストアップする

課税価格が基礎控除額を超えるかどうかを判定するに当たっては、まず課税対象財産を全てリストアップする必要があります。

相続税の課税対象となるのは、以下の財産です。

相続財産

被相続人が死亡時に所有していた財産には、相続税が課されます(相続税法1条の3第1項第1号~第4号)。

遺贈または死因贈与によって取得した財産

遺言によって贈与を受けた財産や、被相続人が死亡したことを停止条件とする贈与によって取得した財産には、相続税が課されます(相続税法1条の3第1項第1号~第4号)。

みなし相続財産|死亡保険金や死亡退職金など

被相続人の死亡によって支払われる死亡保険金・損害保険金・死亡退職金などは、本来の相続財産ではないものの、「みなし相続財産」として相続税の課税対象とされています(相続税法3条、4条)。

相続開始前の一定期間に受けた贈与

以下の期間に受けた贈与の額は、相続税の課税価格に加算する必要があります(相続税法19条)。

  • 2026年12月31日までに相続が開始した場合:相続開始前3年以内
  • 2027年1月1日から2030年12月31日までに相続が開始した場合:2024年1月1日から死亡の日までの間
  • 2031年1月1日以降に相続が開始した場合:相続開始前7年以内

相続時精算課税制度の適用を受けた贈与

60歳以上の直系尊属(父母や祖父母など)から18歳以上の人が受ける贈与のうち、相続時精算課税が適用される贈与は、基礎控除額(年110万円)を除いた部分全額が相続税の課税対象となります。

ただし、以下の財産は非課税とされているため、課税対象財産から除外して構いません。

  • 墓所、霊びょう、祭具、およびこれらに準ずるもの(=祭祀財産)
  • 国、地方公共団体、特定の公益法人などに寄附した財産
  • 被相続人の死亡によって支払われる、生命保険契約に基づく死亡保険金または損害保険契約に基づく損害保険金の総額のうち「500万円×法定相続人の数」以下の部分
  • 被相続人の死亡によって支払われる死亡退職金、功労金などの総額のうち「500万円×法定相続人の数」以下の部分

課税対象財産の把握が漏れていると、相続税の無申告または過少申告を理由として、後に追徴課税を受けることになりかねません。

相続財産だけでなく、生前贈与・死亡保険金・死亡退職金なども相続税の課税対象となる点に留意して、課税対象財産を漏れなく把握しましょう。

控除できる債務を全てリストアップする

課税対象財産を取得する者が負担する以下の債務のうち、確実と認められるものは、相続税の課税価格から控除することができます(=債務控除、相続税法13条、14条)。

  1. 相続人または包括受遺者が負担する、以下の債務
    (a)被相続人の債務で、相続開始の際現に存するもの(公租公課を含む)
    (b)被相続人の葬式費用
  2. 課税対象財産に係る以下の債務
    (a)その財産に係る公租公課
    (b)その財産を目的とする留置権、特別の先取特権、質権または抵当権で担保される債務
    (c)(a)(b)のほか、その財産の取得、維持または管理のために生じた債務
    (d)その財産に関する贈与の義務
    (e)被相続人が死亡の際に有していた営業所・事業所に係る、営業上または事業上の債務

債務控除の対象となる債務の把握漏れが生じると、本来は不要であるはずの相続税申告が必要であると勘違いしてしまったり、相続税を過大に申告してしまったりするおそれがあります。

特に、葬儀費用や公租公課などは見落としがちなので、漏れがないように控除できる債務をリストアップしましょう。

課税対象財産の総額から債務控除を差し引き、課税価格を求める

相続税の課税価格は、課税対象財産の総額から債務控除を差し引いて計算します。

リストアップした課税対象財産と債務控除を集計した上で、課税価格を求めましょう。

なお、不動産などの価値が明確でない課税対象財産については、専門的な方法によって相続税評価額を求める必要があります。

正確に相続税評価額を計算するため、税理士に相談することをおすすめします。

基礎控除額と課税価格を比較する

基礎控除額と相続税の課税価格を計算したら、両者を比較します。

課税価格が基礎控除額を上回っている場合は、相続税の申告が必要です。

これに対して課税価格が基礎控除額以下である場合は、原則として相続税の申告をする必要はありません。

ただし後述するように、相続税額が0円でも申告を要するケースがある点に注意が必要です。

相続税の申告が必要ないかどうかを判断する際の注意点

相続税の申告の要否を判断する際には、特に以下のポイントに注意して検討をおこないましょう。

  1. 基礎控除額を計算する際には、養子や相続放棄をした人などに注意
  2. 見落としがちな課税対象財産に注意|漏れがないかどうか確認を
  3. 利用する控除・特例の種類によっては、相続税額が0円でも申告が必要

基礎控除額を計算する際には、養子や相続放棄をした人などに注意

相続税の基礎控除額は、法定相続人1人につき600万円増えるのが原則です。

ただし、養子・相続放棄をした人・相続欠格者・相続廃除者については、以下のルールが適用されます。

これらのルールを正しく適用して、基礎控除額を正確に計算しましょう。

養子

実子がいる場合は1人のみ、実子がいない場合は2人まで、法定相続人としてカウントできる

相続放棄をした人

(相続人でなくなるが)法定相続人としてカウントできる

相続欠格者・相続廃除者

法定相続人としてカウントできない

見落としがちな課税対象財産に注意|漏れがないかどうか確認を

相続税は、亡くなった被相続人の遺産(=相続財産)以外の財産にも課されることがあります。

特に、以下のような課税対象財産は見落とされがちなので、漏れがないかどうか慎重に確認しましょう。

  • 生命保険の死亡保険金
  • 死亡退職金等
  • 相続開始前の一定期間に受けた贈与
  • 相続時精算課税制度の適用を受けた贈与

生命保険の死亡保険金

被相続人が亡くなった際に生命保険から支払われる死亡保険金は、法律上は相続財産でなく、受取人固有の財産と解されています

しかし相続税との関係では、被相続人の死亡によって支払われる点などに着目して、みなし相続財産として課税対象とされています。

相続税の課税対象となる死亡保険金の額は、「500万円×法定相続人の数」を超える部分です。法定相続人の数のカウント方法は、相続税の基礎控除と同様です。

生命保険の死亡保険金を受け取った場合は、非課税枠を超える額を忘れずに課税対象財産として計上しましょう。

死亡退職金等

被相続人が亡くなった際に、勤務先などから支払われる死亡退職金や功労金など(=死亡退職金等)も、法律上は相続財産でなく、受取人固有の財産と解されています。

しかし相続税との関係では、死亡退職金等も死亡保険金と同様に、みなし相続財産として課税対象とされています。

相続税の課税対象となる死亡退職金の額は、「500万円×法定相続人の数」を超える部分です。

法定相続人の数のカウント方法は、相続税の基礎控除と同様です。

亡くなった家族の勤務先から死亡退職金を受け取った場合は、死亡保険金と同じく、非課税枠を超える額を忘れずに課税対象財産として計上しましょう。

相続開始前の一定期間に受けた贈与

相続開始前に受けた贈与であっても、下表の期間に受けたものの額は、相続税の課税価格に加算されます(=贈与財産の加算、相続税法19条)。

相続開始の時期

加算対象期間

~2026年12月31日

相続開始前3年以内

2027年1月1日~2030年12月31日

2024年1月1日から死亡の日までの間

2031年1月1日~

相続開始前7年以内

贈与財産の加算が定められているのは、相続開始の直前期に駆け込みで贈与をして、相続税を免れようとする行為を防ぐためです。

贈与税の基礎控除(年110万円)を利用して無税でおこなった贈与も、上記の加算対象期間に実行されたものは、相続税の課税対象になるのでご注意ください。

相続時精算課税制度の適用を受けた贈与

父母や祖父母などから受ける贈与について、相続時精算課税を選択している場合は、その贈与の額を相続税の課税価格に加算しなければなりません。

相続時精算課税を選択する旨を税務署に届け出たら、その年度以降に同じ人から受ける贈与には、すべて相続時精算課税が適用されます。

届出をおこなった年度だけでなく、それ以降の年度の贈与すべてに相続時精算課税が適用されるので、間違えないようにしてください。

利用する控除・特例の種類によっては、相続税額が0円でも申告が必要

相続税については、税負担を軽減するために、各種の控除や特例を利用できることがあります。

相続税に関する控除や特例のうち、一部のものは相続税の申告をおこなうことが適用要件とされています。

相続税の申告を要する主な控除・特例は下記を参考にしてください。

特に「小規模宅地等の特例」については、適用を受けた結果として課税価格が基礎控除額以下となる場合でも、相続税の申告が必要である点にご注意ください。

これに対して以下の控除については、適用を受けた結果として課税価格が基礎控除額以下となる場合には、相続税の申告をする必要はありません。

相続税の申告をしなくても受けられる主な控除は下記を参考にしてください。

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相続税が課される財産の評価額を減らす方法

相続税の負担を軽減するためには、相続税の課税対象財産の評価額を減らすことが効果的です。

以下の方法を利用すると、相続税の課税対象財産の評価額を減らせる可能性があります。

家庭や財産などの状況に応じて、適切な方法で相続税対策をおこないましょう。

  1. 毎年少しずつ生前贈与をする(暦年贈与)
  2. 非課税特例を利用して生前贈与をする
  3. 現金で不動産を購入する|小規模宅地等の特例の利用も検討を
  4. 生命保険に加入する

毎年少しずつ生前贈与をする(暦年贈与)

贈与した財産には原則として贈与税がかかりますが、年110万円の基礎控除の範囲内であれば、無税で財産を贈与することができます

贈与税の基礎控除を利用して、毎年少しずつ家族などに対し、無税または少額の課税で生前贈与をすることは「暦年贈与」と呼ばれています。

暦年贈与をすると、最終的に残る相続財産が減り、相続税の負担を軽減することが可能です。

ただし、相続時精算課税を選択している場合を除き、加算対象期間(=前掲、相続開始前3~7年以内)におこなわれた暦年贈与には相続税が課されてしまいます(=贈与財産の加算)。

相続税の負担をできる限り軽減するには、早い段階から暦年贈与を始めることをおすすめします。

非課税特例を利用して生前贈与をする

基礎控除額を超える贈与であっても、以下の非課税特例を利用すると、資金の使途は限定されるものの非課税で財産を移すことができます。

住宅取得資金等の贈与の非課税特例

家屋の新築・取得・増改築等に要する費用を直系尊属から贈与された場合、省エネ等住宅については1,000万円まで、それ以外の住宅については500万円まで贈与税が非課税となります。

教育資金の一括贈与の非課税特例

銀行などの金融機関を通じて、30歳未満の人が直系尊属から教育資金を一括で贈与された場合、1,500万円まで贈与税が非課税となります。

結婚・子育て資金の一括贈与の非課税特例

銀行などの金融機関を通じて、18歳以上50歳未満の人が直系尊属から結婚・子育て資金を一括で贈与された場合、1,000万円まで贈与税が非課税となります。

これらの特例を利用するためには、贈与を受けた年度の翌年2月1日から3月15日までの間に、贈与税の申告をおこなわなければなりません。

また、教育資金または結婚・子育て資金の一括贈与を受けた後、期間中に贈与者が死亡したときは、残った金額が相続税の課税対象となる点にご注意ください。

現金で不動産を購入する|小規模宅地等の特例の利用も検討を

当面使う予定がない現金や預貯金があるときは、その資金で不動産を購入すると、相続税評価額を減らせることがあります。

土地の相続税評価額は、路線価方式または倍率方式によって計算します。

建物の相続税評価額は、固定資産税評価額となります。

土地・建物のいずれも、相続税評価額は購入価格よりも低くなるケースが多いです。

そのため、不動産を購入することによって相続税評価額が減少し、相続財産の負担を軽減できる可能性があります。

また、購入した宅地等を、被相続人と生計を同一にする親族が事業用または居住用に使用する場合は、相続発生後に「小規模宅地等の特例」の適用を受けられることがあります。

小規模宅地等の特例の適用を受けると、宅地等の相続税評価額が最大80%軽減されます。

ただし、価値の低い不動産を高値で購入してしまうと、相続税の軽減を考慮しても損をしてしまうことがあるので十分ご注意ください。

生命保険に加入する

生命保険から支払われる死亡保険金は、「500万円×法定相続人の数」まで非課税とされています。

当面使う予定がない現金や預貯金がある場合は、その資金を一括払いして生命保険に加入すると、非課税枠の分相続税の課税価格を減らすことができます。

相続税申告が必要な場合の相談先|税理士・弁護士

相続税の申告が必要になりそうな場合は、税理士に相談しましょう。

税理士に相談すれば、相続税申告の要否・正しい申告の方法・税負担を軽減する方法などについて、状況に合わせた具体的なアドバイスを受けられます。

また相続税の申告と併せて、遺産分割や遺留分に関するトラブルへの対応も専門家に任せたいときは、税理士と連携のある弁護士に相談するとよいでしょう。

法律問題については弁護士が対応しつつ、相続税の申告については連携している税理士の紹介を受けることができ、ワンストップでさまざまな手続きが完結するのでたいへん便利です。

相続税申告についてよくある質問

相続税の申告について、よくある質問と回答をまとめました。

相続税がかからない場合も相続税申告は必要?

以下の控除や特例の適用を受けた場合は、結果的に相続税が0円になる場合でも、相続税の申告が必要です。

相続税が0円の場合も遺産分割協議書を作成する必要がある?

遺産分割協議書は相続税申告の必要書類ですが、それだけではありません。

遺産分割の内容を明確化し、相続人同士のトラブルの再燃を避けるため、遺産分割をしたら必ず遺産分割協議書を作成すべきです。

また遺産分割協議書は、遺産分割によって取得した不動産の相続登記を申請する際にも必要になります。

不動産を相続する場合は、相続税が0円でも必ず遺産分割協議書を作成しましょう。

相続税申告が必要なのにしないとどうなる?

相続税の申告が必要であるにもかかわらず、無申告のまま放置していると、以下の追徴課税を受けるおそれがあります。

  1. 無申告加算税
  2. 重加算税
  3. 延滞税

無申告加算税

相続税の期限後申告をした場合、または相続税の申告をしないまま税額決定処分を受けた場合は、納付すべき本税に対して以下の割合に相当する無申告加算税が課されます。

  • 50万円以下の部分:15%
  • 50万円を超え300万円以下の部分:20%
  • 300万円を超える部分:30%

ただし、申告をしなかったことについて正当な理由がある場合、および法定申告期限から1か月以内に自主的な期限後申告および税額の納付をした場合には、無申告加算税は課されません。

また、税務調査の連絡を受けない段階で期限後申告をした場合には、無申告加算税の税率が5%に軽減されます。

重加算税

偽りその他不正の行為により税額を免れるために相続税の申告をしなかった場合には、無申告加算税に代えて、納付すべき本税に対して40%に相当する重加算税が課されます

ただし、過去5年以内に無申告加算税(更正・決定を予知していた場合に限る)または重加算税を課されたことがあるときは、重加算税の税率が50%になります。

延滞税

相続税の納付が法定納期限(=相続の開始を知った日の翌日から10か月後)に遅れた場合は、法定納期限の翌日から完納日まで、以下の計算式による額の延滞税が発生します。

  • 法定納期限の翌日から2か月を経過する日まで
    延滞税の額=納付すべき本税の額×2.4%×当該期間の日数
  • 2か月を経過する日の翌日から完納の日まで
    延滞税の額=納付すべき本税の額×8.7%×当該期間の日数

※延滞税の割合は、1年ごとに改定されることがあります。

さいごに|相続税の申告が必要かどうか迷ったら、税理士や弁護士に相談を

相続税の課税価格が基礎控除額以下である場合は、原則として相続税の申告をする必要はありません

ただし、相続税の課税価格を正しく計算するには、課税対象財産や債務控除を正確に集計する必要があります。

また、配偶者の税額の軽減や小規模宅地等の特例などを利用する場合は、相続税が0円でも相続税の申告が必要です。

このように、相続税の申告の要否を判断する際には多くの注意点があるので、迷ったら税理士に相談することをおすすめします。

税理士と連携している弁護士に相談すれば、相続税の問題と併せて、遺産分割などのトラブル対応や相続手続き全般の進め方についてもアドバイスを受けられます。

「ベンナビ相続」には、税理士と連携して相続に対応できる弁護士が多数登録されているので、ぜひご利用ください。

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この記事の監修者
ゆら総合法律事務所
阿部 由羅 (埼玉弁護士会)
不動産・金融・中小企業向けをはじめとした契約法務を得意としている。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。
ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部
編集部

本記事はベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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