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公開日:2017.8.1  更新日:2021.3.31

相続税の支払い方法と支払いの延滞を避けるために必要なこと

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相続税の支払い方法は、現金の一括払いです。納付期間までに納付額を現金で用意しなければなりませんが、中には負担に感じる方もいるでしょう。負担に感じる家族の代わりに相続税を納付することができるのか気になる方もいると思いますが、全ての相続人が相続税を自分で納付しなければなりません。

そのため全ての相続人の方が、例外なく相続税の支払い方法について理解する必要があります。今回の記事では、相続税の支払い方法や支払いまでの手続きの流れについて説明していきます。

この記事に記載の情報は2021年03月31日時点のものです

相続税の4つの支払い方法

相続税の支払い方法は、税務署、または金融機関での支払いが一般的ですが、インターネットやコンビニでの支払いも可能です。そこで各相続税の支払い方法について確認していきましょう。

税務署の窓口による支払い

税務署の窓口で相続税を支払う方は、相続税の申告をする税務署が支払い先です。税金を管理する税務署で支払うことができるので、手続きに不備が生じた場合や不明な点がある場合に、安心して手続きを済ませることができます。

しかし、納付することができる税務署の場所は決まっているため、コンビニや金融機関などと比べると不便に感じる方もいるでしょう。

金融機関での支払い

金融機関で相続税を納める方も少なくありません。郵便局、銀行、信用金庫であれば、基本的に支払いに対応している場所がほとんどですが、事前に支払に対応しているか確認するといいでしょう。

コンビニ支払い

納付額が30万円以下の相続人は、コンビニで支払うことができます。コンビニで支払うメリットは、コンビニはどこにでもあり24時間営業であるため、昼間銀行に行く時間のない方でも支払いができることです。

しかし、コンビニ支払いをするためには、相続税の納付書を税務署に持って行き、バーコード付納付書を発行してもらわなければいけません。

ネットでのクレジット支払い

平成29年1月4日からインターネットからクレジットカードで相続税の支払いができるようになりました。手続きをする時間がない方にとって、インターネットで支払いができるのは便利でしょう。

しかし、納税額が1000万円未満の方が対象であり、また納付額が1万円ごとに76円の手数料が発生します。

クレジットカードでの相続税納付に関して、以下のサイトでも詳細が確認可能です。

相続税は現金納付?クレジットカード納付はできるの?|マネット

相続税の支払いまでの手続きの流れ

相続税の納付期限は、被相続人の死亡日から10ヶ月以内です。納付期限に間に合わないと、追徴税が課されるため、相続人の方は相続税を納めるまでのスケジュールを抑えておくべきでしょう。

被相続人の死亡届の提出・年金保険の手続きをする

被相続人が亡くなったら、まず最初に市区町村役場へ死亡届を提出しなければなりません。死亡届の提出後、被相続人の年金保険の手続きのため、健康保険・被保険者死亡届を提出します。

7日以内に年金保険の手続きを済ませなければなりませんが、同時に被相続人の葬儀の手続きを済ませなければなりません。

財産・相続人の調査をする

相続税の額を計算するためには、相続財産の権利関係を明確にすることが必要です。そのため、被相続人が残した財産や、誰が法定相続人に該当するのかを調べなければなりません。

準確定申告をする

被相続人が亡くなった日から3ヶ月以内に、準確定申告をします。準確定申告とは、その年の被相続人が亡くなった日までの所得税の申告をするための手続きです。

遺産分割協議を行う

続いて大体4ヶ月以内を目安に、遺産分割協議を行います。遺産分割協議とは、相続人同士で各相続人の相続財産の権利を明らかにするための話し合いです。

相続税の計算をする

自身の所有する相続財産の権利が明確になったら、今度は相続税の計算をします。

相続財産の評価額の計算

相続税を求めるためには、課税対象額を求める必要があります。課税対象額の計算は、預金財産だけであれば容易ですが、不動産など換価財産に関しては、評価額を算出しなければなりません。評価額の計算は、専門性を要するため税理士に依頼するのが一般的です。

課税対象額の計算

全ての相続財産の合計額から「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を差し引いた金額が、課税対象額になります。相続税は、「課税対象額×税率-控除額」の式から計算します。控除額、税率は課税対象額から求めることができますが、詳しくは「No.4155 相続税の税率|相続税|国税庁」を参考にしてください。

相続税の申告・納付をする

相続税の額が定まったら、申告書を作成しましょう。納付期限は、被相続人の死亡から10ヶ月以内ですが、余裕を持って手続きを行ってください。

参照:「相続税の申告期限の確認方法と追徴税を課されないために必要なこと

相続税の納付期限に遅れると課せられる追徴税の種類

もし、納付期限に納税できなかった場合、追徴税が課されるため納税額が高くなります。納付期限が遅れることで、どのような税金が課されるのか確認していきましょう。

延滞税

まず、納付期限に間に合わなかった場合、必ず延滞税は課されます。延滞税は納付期日の翌日から数えて計算しますが、以下の計算式で算出することができます。

納税額×延滞利率×延滞日数(納付期限翌日から完納までの日数) ÷365

延滞利率は、延滞日数によって異なりますが以下の表の通りです。

<延滞税率>

 

一般延滞利率

平成27年1月1日~平成28年12月31日限定

納付期限から2ヶ月以内

  • 年利7.3%
  • 前年の11月30日の公定歩合+1%

どちらか低い方

年2.8%

納付期限から2ヶ月超

  • 年利14.6%
  • 特例基準割合+7.3%

どちらか低い方

年9.1%

【参考】

▶「No.9205 延滞税について|国税のお知らせ|国税庁

▶「延滞税の計算方法|申告・納税手続|国税庁

過少申告加算税

申告した納税額を間違えた場合、本来、納めるべきであった税額と申告した納税額の差額分に対して、延滞税と過少申告加算税が追徴されますが、過少申告税は、以下の式で計算してください。

追加で納める税額×年利10%×延滞日数(申告期限の翌日が起算日)÷365

追加納税額が、「期限内に申告した税金」または「50万円」を上回る場合は、「追加納税額-期限内に申告した税金または50万円」に年利15%をかけたものが、過少申告加算税になります。

自主申告した場合、過少申告加算税は課されない

もし自主的に、納税額の間違いを申告した場合、過少申告加算税は課されず、延滞税だけが課されます。

無申告加算税

期限までに納付が間に合わなかった場合は、納税総額に対して延滞税と無申告加算税が課されます。無申告加算税は、自主的に納税した場合と税務調査によって税金の存在が明らかになった場合で納税額が異なりますが、計算式は以下の表の通りです。

無申告加算税の計算式

自主的に納税した場合

納税総額×5%×延滞日数÷365日

税務調査により提出した場合

納税総額×15%×延滞日数÷365日

(納付税額が50万円を超える部分の税率は20%)

 

納付期限から2週間以内に自主的に納税した場合は、無申告加算税は課されません。

重加算税

相続税として申告するべき相続財産の存在を隠していた場合、延滞税に加えて重加算税が追徴されます。重加算税は、自主的に隠ぺいした財産を申告した場合と、税務調査によって財産の存在が明らかになった場合で納税額が異なりますが、計算式は以下の通りです。

無申告加算税の計算式

自己申告した場合

追加納付額(隠蔽財産に課される相続税)×35%×延滞日数÷365日

税務調査で発覚した場合

税金総額×40%×延滞日数÷365日

参照:「相続税に課せられる延滞税の計算方法と延滞税への対処方法

追徴税が課されないための対策

では最後に、相続人の方が、追徴税を課されないために必要なことを紹介していきます。

延納をする

追徴税が課される方の多くは、納付期限までに納税額が足りない方でしょう。もし、納税額が足りない方は、税務署に延納を申請することで、納税額を数年に分けて分割払いで支払うことができます。

延納の適用条件

延納が適用されるためには、以下の要件を満たさなければなりません。

  • 相続税額が10万円を超えている
  • 一括納付することができない状態である
  • 延納税の総額に当たる担保を提供する

延納が適用されづらい理由

延納を申請するためには、納付期限までに延納申請書を提出しなければなりません。延納は適用が難しいと言われています。これは現金・預金などの資産状況から期限内に納税できない理由を立証しなければならないことと、税務署が認める担保を提供しなければならないためです。

担保は、主に有価証券、不動産、保証人の保証などがありますが、納税額が50万円かつ3年以内の分割支払いであれば担保は必要ありません。

物納をする

延納を行っても相続税を納めるのが難しい方を対象に、物納が認められます。物納とは、有価証券や不動産など換金価値のある財産で代わりに相続税を支払うための方法です。

物納の適用条件

物納を適用させるためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 延納を用いても相続税の納付が困難である理由がある
  • 国が決めた財産(物納適格財産)で物納することができる
  • 提出期限までに申告することができる

対象財産

また延納の対象財産には優先順位が付けられており、順番に従って物納しなければなりません。

  1. 1、国債・地方債・不動産・船舶

  2. 2、有価証券

  3. 3、動産(絵画・自動車など)

物納の優先順位は上記の通りですが、申請には物納申請書、物納財産目録、納付困難である理由の説明書類が必要です。

税理士へ依頼する

先ほどお伝えした通り、納付期限に合わせて納税しても、納税額が間違っていた場合、追徴税が課されます。追徴税が課されないためにも、納税額は適切に計算するべきですが、専門知識のない方が、相続税の計算をするのは難しいでしょう。

適切な納税額を算出するにために税理士に依頼することをオススメします。相続税に特化した税理士であれば、納税額を安く抑えることができ、納税額が足りないことを回避することができるので、追徴税が課されない上で最適です。

参考:「相続税の申告を税理士に頼む際に知っておくべき5つのこと

相続税額を抑えて相続税申告するなら、相続税専門の税理士に依頼

誰が相続税の申告を行っても、納める相続税額は同じ金額になると思っていませんか? 実は、その考えは間違っています

税理士業務の中でも「相続税の申告」は非常に特殊なもので相続税の専門的な知識が求められます。税理士ごとに、計算される相続税額が異なることも少なくないのです。

ここでは、「相続税専門」の税理士に依頼することが相続税を抑えることにつながる理由についてご紹介します。

税理士にも得意分野がある

医者に外科や内科などの専門分野があるように、税理士にも専門分野があります

税理士になるには、「所得税法」「法人税法」「相続税法」「消費税法又は酒税法」「国税徴収法」「住民税又は事業税」「固定資産税」のうち、所得税法と法人税法を含む3つの科目に合格することが求められます。つまり、相続税について勉強せず税理士になった人も数多くいるのです。

 

税理士にも専門分野があります

 

一般的な税理士の仕事は法人税や所得税の申告です。全国の年間の相続税申告件数は約10万件なのに対し、税理士は約8万人存在しています。つまり、税理士一人あたりの相続税の申告件数は年間で1~2件程度が実状です。全国に企業が400万社以上あることからも、いかに相続税の申告業務が稀であるか理解できるでしょう。

 

税理士1人の年間相続税申告件数は約1.25人

 

そのため、相続税の申告を数多くこなしている税理士は少なく、専門的に扱っていない税理士に依頼すると、本来払わずに済んだ税金を支払う事態になりかねません

相続税を抑えるために必要なこと

相続税を抑えるためには、相続財産(特に土地や家屋)を正しく評価することや、特例・各種控除などを適用させることが必要不可欠です。

相続税の金額を正しく計算するには、もとになる遺産の価値を正しく評価する必要があります。預金や株式といった金銭価値がはっきりしているものであれば問題ありませんが、土地や家屋、さらに車などの一般動産や家財一式などの評価は難しく、税理士や税務署によって解釈が異なることもあり、遺産の価値を過大に評価してしまうこともあるのです。

また、相続税額を抑えるには控除や特例を利用することが不可欠ですが、適用条件が複雑なこともあり、適用できるのに気づかなかったり、適用できるかどうかの判断が困難な場合もあります。

 

税理士でも財産評価や控除・特例の適用判断は難しい

 

さらに、本来の金額よりも少ない金額を誤って申告してしまうと、税務調査が行われ、延滞税や加算税などの追微課税が発生し、本来よりも高い税金を納めなければならないといった事態になりかねないのです。

相続税の申告は「相続税専門」税理士に依頼

あなた自身や経験の少ない税理士では、正しく申告するのが困難な場合もあるでしょう。そのため当サイト編集部では、相続税を専門に取り扱う税理士に依頼することを強く推奨しています。

依頼した場合は税理士報酬を支払う必要はありますが、それを上回って相続税額を抑えられることも少なくありませんし、ご自身での申告書作成から申告までの一連の手間や税務調査に対処する手間も省けます。

相続税専門の税理士に相談すれば相続税額を抑えられる

 

相続税を専門とする税理士は、相続問題解決が得意な弁護士と提携しているケースもあります。

相続弁護士ナビでは、税理士・司法書士・不動産鑑定士などと業務提携している事務所も多数掲載中です。

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まとめ

相続税の支払い方法についてまとめていきましたが、追加で税金が課されないためにも、支払い方法や支払いの流れは事前に抑えておくべきでしょう。支払いの手続きに不安がある方は、まずは税理士に相談することをオススメします。

 

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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