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贈与税の無申告はばれる!ばれる原因やペナルティ、節税方法を解説

贈与税の無申告はばれる!ばれる原因やペナルティ、節税方法を解説
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子どもに不動産を引き継ぐ場合や奨学金を肩代わりする場合などは、基本的に贈与税の課税対象となります。課税対象額に対して10%以上の税率が適用されるので、贈与の事実を隠そうと考える人も少なくありません。

しかし、税務署は財産の動きを細かくチェックしているため、贈与税の無申告はばれる可能性が高いです。そして、無申告がばれると、追徴課税などのペナルティを受けてしまいます。

本記事では、贈与税の無申告がばれる理由や、ペナルティなどを解説します。また親子・夫婦間の贈与もばれるのか、合法的に節税するコツなどについてわかりやすくまとめているので、ぜひ参考にしてください。

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目次

贈与税に関して知っておくべき基礎知識

贈与税の仕組みを正しく理解しておけば、無申告によるペナルティを避けられます。まずは、贈与税の支払義務者・課税対象・計算方法の3点を押さえておきましょう。

支払義務者|贈与を受け取った人

贈与税を納めるのは、お金や財産をあげた側ではなく、もらった側です。親が子に贈与した場合、子が贈与税の申告・納税義務を負います。

仮に贈与者が受贈者に代わって税金を支払った場合、その税金分も新たな贈与とみなされます。つまり、税負担を肩代わりすると、さらに税金が増えるリスクがあるので注意してください。

また、受贈者に支払い能力がないからといって、課税が免除されるわけではありません。受贈者が贈与税を払えない場合、贈与した側が連帯納付義務を負う可能性があります。

課税対象|経済的価値がある財産全般

贈与税の対象は現金に限りません。不動産・車・株式・宝石など、経済的な価値をもつものは全て課税対象になります。

注意が必要なのは、みなし贈与です。無償・格安で経済的利益を得た場合に、税務手続き上は贈与があったものとみなされることがあります。例えば、時価1,000万円の不動産を親から100万円で譲ってもらった場合、差額の900万円相当が贈与とみなされます。

また、子ども名義の住宅を親の資金でリフォームした場合も、工事費用が贈与とみなされるおそれがあるので注意しておきましょう。

贈与税には暦年課税と相続時精算課税制度の2種類がある

贈与税の計算方式は2種類あります。原則は暦年課税ですが、税務署に届け出れば相続時精算課税を選択することも可能です。

項目 暦年課税 相続時精算課税
非課税枠 年間110万円 年間110万円+累計2,500万円
贈与税申告の要否 110万円超で必要 110万円+相続時精算課税制度の未使用の枠を超える金額について必要
贈与と相続との関係 一定期間以内の贈与財産に限り相続財産に加算される 基礎控除額110万円を超える贈与財産全て相続財産に加算される
向いているケース 毎年少額を渡したい場合 まとまった資産を早期に移転したい場合

暦年課税では、1月1日から12月31日までの1年間に受け取った贈与の合計額から、基礎控除額110万円を差し引いた金額に課税されます。110万円以内に収まれば申告不要で、税負担もゼロです。

相続時精算課税は、非課税枠110万円に加え累計2,500万円までの贈与が非課税になる制度です。しかし、非課税枠を超える贈与財産は将来の相続財産に加算されるため、課税を先送りすることになります。

贈与税の無申告はばれる確率が高いといえる4つの理由

贈与税を無申告で回避しようとするのは、賢い選択とはいえません。ここでは、贈与税の無申告がばれてしまう理由について解説します。

法定調書でお金の動きを把握されているから

税務署は法定調書によって、個人のお金の動きを幅広く把握しています。法定調書とは、所得税法や相続税法などに基づいて、事業者側が税務署への提出を義務付けられている書類です。

以下のようなケースでは、贈与を受け取った側が何もしなくても、事業者から税務署に情報が自動的に届きます。

  • 生命保険・損害保険の満期保険金や解約返戻金を受け取ったとき
  • 1回の取引で200万円超の金・プラチナなどの貴金属を売却・換金したとき
  • 1回につき100万円超を海外送金したとき

贈与税を申告せずにいると、税務署が保有する法定調書の情報と照合されて、無申告が発覚する可能性があります。

大きな資産変動があった場合は「お尋ね」文書で事実確認されるから

税務署は資産変動を把握した際、「お尋ね」と呼ばれる書面で問い合わせをおこないます。

「お尋ね」とは、申告漏れがないかを税務署が確認する手続きのことです。主に不動産の取得・売却時や、相続が発生したタイミングで実施されることがあります。

「お尋ね」への回答義務はありませんが、無回答や虚偽の申告が判明すると税務署の心証が悪化します。その結果、税務調査がおこなわれ、贈与税の無申告が発覚し、追徴課税などのペナルティを受けるケースも少なくありません。

相続時に過去の財産状況が調査されるから

贈与税の無申告は、相続税申告に係る一連の手続き・調査過程でばれることもあります。

大前提として、死亡届を受理した地方自治体は、税務署に死亡情報を送る仕組みになっているので、相続が発生した事実を隠蔽することは不可能です。

そして、税務署は以下のような情報を精査したうえで、相続人に対して「お尋ね」を送付したり、税務調査を実施したりすることがあります。

  • 過去の確定申告の内容
  • 証券会社が保有する有価証券情報
  • 金融機関の預金口座情報
  • 不動産情報
  • 財産債務調書の情報

税務署は数年前の贈与まで遡って調査することもあるので、今ばれなければいいといった安直な考えは持たないようにしましょう。

SNSなどで常に情報収集されているから

税務署は、SNSやインターネット上の投稿も調査の材料として活用しています。

税務調査は、富裕層だけが対象ではありません。例えば、一般的な収入世帯の人が高額な車や不動産の購入をSNSに投稿した場合、収入と見合わない消費行動が不自然に思われ、調査対象になってしまいます。

また、第三者が税務署にタレコミをおこなうこともあります。元配偶者や近隣住民からの通報により、税務署が調査に乗り出すケースも少なくありません。

贈与税の無申告・脱税がばれるケース

簡単に税金を逃れられるほど、税務署の調査は甘くありません。贈与税の無申告が発覚する主なケースを確認しておきましょう。

親子間で現金を手渡しで移動させていた

銀行を通さない現金の手渡しでも、贈与税の無申告がばれる可能性は高いです。税務署は必要に応じて銀行口座を調査する権限があるため、贈与者が出金したことも、受贈者が自分の口座に入金したことも調べられてしまいます。

さらに、親が亡くなった際の相続税調査でも、口座履歴を確認されることがあります。親の出金履歴と子の入金履歴を突き合わせれば、現金の移動は事実上追跡可能です。

夫婦間の口座移動でお金を移していた

夫婦間の口座移動でお金を移していた場合も、配偶者からの贈与とみなされることがあります。夫婦だからといって贈与税を申告せずにいると、ペナルティを受ける可能性があります。

また、住宅を購入する際にも注意が必要です。夫が頭金を全額負担しながら名義を共有にした場合、妻の持分に相当する金額が夫からの贈与とみなされるおそれがあります。

なお、光熱費や食費など生活に必要なお金の移動は贈与に当たりません。

不動産の贈与税を申告せずに名義だけ変更していた

不動産の贈与税を申告せずに名義だけ変更していた場合も、税務署に無申告・脱税がばれる可能性が高いです。

土地や建物の名義を変更した場合、対価なしの移転であれば贈与、著しく低い価額での売買であればみなし贈与として課税対象になります。それにも関わらず、贈与税を申告しないままでいると、税務署から問い合わせがくることがあります。

法務局で登記手続きをおこなうと税務署に通知がいくので、基本的にはばれてしまうものと考えておきましょう。

子どもの奨学金を返済した

奨学金の返済義務があるのは、子ども自身です。親が代わりに支払った場合は贈与として扱われる可能性があります。例えば、残債300万円を一括で肩代わりした場合、基礎控除110万円を差し引いた190万円が課税対象です。

奨学金の返済にあたっては、まとまったお金を動かすことになるので、税務署に察知されやすく、無申告や脱税として指摘される可能性は十分あります。少額ずつ贈与し、基礎控除内での返済を続けていくのが、税負担を抑えるうえでの現実的な選択肢です。

なお、子どもが学生で被扶養状態にある場合は扶養義務の範囲内として、非課税になる可能性があります。

子どもにリフォーム資金を提供した

同居する子どもにリフォーム資金を提供した場合も、贈与税の無申告・脱税が発覚するケースのひとつです。

子ども名義の住宅のリフォーム代を親が支払った場合、その費用が親から子への贈与とみなされる可能性があります。リフォーム費用は高額になることが多く、業者への振込履歴なども明確に残るため、税務署に隠し通すのは難しいといえるでしょう。

なお、詳しくは後述しますが、住宅取得等資金の非課税特例を活用すれば、一定額まで贈与税を課税されずに資金提供できます。

配偶者や子ども名義の住宅ローンの繰り上げ返済をおこなった

配偶者や子ども名義の住宅ローンを本人に代わって繰り上げ返済した場合、登記変更や完済時などのタイミングで税務署の調査対象になることがあります。

そして、口座振込履歴や名義人の預貯金残高などが調べられ、実質的な財産移転があったとみなされた場合には、贈与税の無申告を指摘される可能性が高いです。

なお、住宅ローンの連帯債務に関しても、自己の負担割合を超えて返済した分は贈与とみなされることがあります。

宝くじの当選金を家族に配分した

宝くじの当選金自体は非課税ですが、その当選金を家族へ分け与えた場合は贈与税の対象になります。「元が非課税だから分配も非課税になるだろう」と誤解する人が多く、実際に高額な追徴課税を受けるケースも発生しています。

共同購入の場合は特に注意が必要です。代表者が当選金を受け取り、あとからほかの購入者に分配すると、代表者から各人への贈与とみなされます。換金の際は、購入者全員が同席したうえで手続きを進めることが大切です。

子ども名義の口座にお金を預けていた

子ども名義の口座であっても、親が通帳や印鑑を管理しており、子ども自身がその口座の存在や自由に使えない状態にある場合は名義預金とみなされます。名義預金とは、口座名義人と実際の管理・所有者が異なる預金のことです。

名義預金は、法律上「財産の移転(贈与)がまだおこなわれていない、親自身の財産」として扱われます。そのため、親が亡くなった際に相続税の課税対象になるリスクがあります。

将来的にその口座を子どもに引き渡し、子どもが自由に使えるようになった時点で初めて贈与が成立します。贈与が成立した年の贈与額(口座残高など)が110万円を超えている場合は、贈与税の課税対象となるため注意が必要です。

名義預金とみなされないためには、口座開設時から子ども自身が口座を管理・使用する必要があります。また、入金のたびに贈与契約書を作成し、お互いに贈与の意思があったことを証明できるようにしておくことが有効です。

家族に車をプレゼントした

親が資金を出して子ども名義の車を購入した場合、贈与に当たるケースが一般的です。そして、販売店への送金履歴などをもとに、税務署は贈与の事実を把握し、贈与税の申告がない場合はより詳しい調査に踏み切ります。

特に子どもの収入に見合わない高額車両を所有している場合は、資金の出所を調査される可能性が高いです。

なお、親が使っていた車を対価を支払わずに譲り受けた場合も、車の価格が110万円を超えるようなら原則として贈与税の対象となります。

贈与税を正しく申告しなかった場合のペナルティ

贈与税を正しく申告しなかった場合は、ペナルティを受ける可能性があります。具体的には、追徴課税と刑事罰のリスクがあるので、それぞれ詳しくみていきましょう。

無申告加算税が生じる|申告自体をしていない場合

期限内に申告しなかった場合、納付税額に対して15%〜30%の無申告加算税が課されます。意図的ではなく、単に忘れていたといった事情があっても、基本的には回避できません。

申告のタイミング 納付税額50万円以下 納付税額50万円超300万円以下 納付税額300万円超
税務調査の事前通知前に自主申告 5% 5% 5%
事前通知後〜税務調査前に自主申告 10% 15% 20%
税務調査後 15% 20% 30%

ただし、税務調査の前に自主的に申告した場合は、税率が軽減されます。発覚を待つより、早期に自主申告するほうが経済的な負担を抑えられます。

過少申告加算税が生じる|納税額が本来よりも少ない場合

申告はおこなったものの、本来納めるべき税額よりも少なかった場合は、過少申告加算税が課されます。税率は、新たに納める税額の10%〜15%です。

過少申告加算税は、財産の評価方法を誤った場合や計算ミスによって申告額が少なくなった場合でも適用されます。一方、税務調査の通知を受ける前に自主的に修正申告をおこなった場合は、過少申告加算税がかからないケースがあります。

申告内容の誤りに気づいたときは、速やかに修正申告をおこないましょう。

重加算税が生じる|故意に偽装していた場合

意図的に事実を隠蔽・仮装した場合に課されるのが重加算税です。脱税に対する制裁の意味合いがあるため、税率も35%〜40%と高くなっています。

架空名義の口座を使った資金隠し、書類の改ざん、二重帳簿の作成といった行為が典型です。単なる申告漏れとは区別され、意図的な不正操作があったと認定された場合に適用されます。

重加算税の対象になると、税務署のマークが厳しくなり、その後の申告内容も細かくチェックされるようになります。

延滞税が生じる|申告期限に遅れた場合

申告期限を過ぎて納税した場合、納期限の翌日から納付日までの日数に応じて延滞税が発生します。令和8年における延滞期間ごとの税率は以下のとおりです。

延滞期間 税率
納期限から2ヵ月以内 年約2.8%
納期限から2ヵ月超 年約9.1%

数年にわたって放置した場合、延滞税だけで元本に匹敵する金額に膨らむ可能性があります。無申告加算税や重加算税と同時に課されるケースも多く、最終的な支払い総額は想定をはるかに超えるかもしれません。

刑事罰を受ける|悪質な脱税と判断された場合

贈与税の無申告が悪質な脱税と判断された場合は、刑事罰を受ける可能性があります。

ケース 刑罰内容
偽りその他不正の行為(隠ぺい・仮装)による悪質な脱税 10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(併科あり)
故意による単純な無申告 5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金(併科あり)
故意でない無申告 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(併科あり)

なお、脱税行為が事件化すると実名報道されたり、裁判で有罪になると前科がついたり、その後の社会生活に大きな不利益をもたらします。ペナルティは金銭的な負担にとどまらないことを理解しておきましょう。

贈与税の時効は6年または7年

贈与税の時効は申告期限の翌日から6年、偽りその他不正の行為により贈与税を免れた場合は7年です。時効が成立すると、贈与税の申告・納税義務はなくなります。

しかし、贈与税の無申告はそもそも違法行為です。いずれ発覚する可能性が高く、逃げ切ろうとするのは得策とはいえません。延滞税も積み上がっていくため、できるだけ早期に申告・納税し、解決しておくことが重要です。

贈与税の脱税にならないためのポイント

贈与税のトラブルは、申告の手続きを正しく踏むことで大半を防げます。特に重要なポイント3点を紹介します。

贈与のたびに贈与契約書を作成する

贈与税の脱税にならないためには、贈与のたびに贈与契約書を作成する方法が有効です。「いつ・誰から誰へ・いくら贈与したか」を書面で残し、110万円以下の基礎控除内におさまっていることを証明できるようにしておけば、贈与税を合法的に回避できます。

例えば、毎年100万円ずつ7年間贈与した場合でも、最初から700万円を贈与する意思があったと判断されると、700万円を基準に課税される可能性があります。一方、贈与の都度、契約書を作成しておけば、各年の贈与が独立したものであることを示せます。

贈与契約書の証拠能力を高めたい場合は、公証役場で確定日付を取得するのもひとつの方法です。確定日付があれば、作成日付の改ざんを疑われず、税務調査の際に有力な証拠として機能します。

税理士や弁護士などの専門家に相談する

贈与税に関する悩みは、税理士や弁護士などの専門家に相談しましょう。贈与税の計算や特例の適用要件は複雑であり、知識・経験がないなかで正しい判断を下すことは困難です。

その点、専門家に依頼すれば、正確な申告書の作成に加え、税務調査への対応も任せられます。また、個々の状況に合わせた節税アドバイスも受けられます。

贈与税に関する問題を放置したままでは、状況が悪化していくだけです。少しでも不安に感じることがあれば、迷わず相談してみてください。

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贈与税を節税できる生前贈与のやり方

無申告のリスクを避けながら資産を移転するには、法律が認める非課税枠や特例を正しく活用することが重要です。以下で、贈与税の主な節税方法を紹介します。

暦年課税の基礎控除で年110万円まで非課税にする

暦年課税の場合、年110万円の基礎控除が設定されています。つまり、1月1日から12月31日までの1年間に受け取った贈与の合計が110万円以下であれば、申告不要で税金もかかりません。

毎年110万円を継続した場合、10年間で1,100万円を贈与税の負担なしに財産を移転できます。ただし、毎年同じ金額・同じ時期に贈与を繰り返すと、最初から一定額を贈与する契約があったものとみなされ、全額課税されるリスクがあります。

基礎控除を活かして贈与税を回避するには、贈与の時期や金額を年ごとに変える方法が有効です。また、贈与のたびに契約書を作成し、毎回独立した贈与であることを証拠として残しておきましょう。

相続時精算課税制度で2,500万円まで非課税にする

相続時精算課税制度を選択すれば、60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与に限り、累計2,500万円まで贈与税が課されなくなります。まとまった資産を一度に移転したい場合に適した方法です。

ただし、相続時精算課税を選択すると、同じ贈与者からの贈与については暦年課税に戻れません。また、贈与財産は相続発生時に相続財産へ加算されるため、相続税の課税対象となります。

なお、相続時精算課税にも年間110万円の基礎控除があります。相続税がかからない財産規模の家庭にとっては、有効な選択肢となるでしょう。

贈与の特例・非課税制度を活用する

用途が明確な資金の移転には、目的別の非課税特例が用意されています。条件を満たせば大きな節税効果が得られるので、有効に活用しましょう。

制度名 非課税上限 対象 主な用途
住宅取得等資金贈与の非課税特例 最大1,000万円(省エネ住宅)/500万円(一般住宅) 子・孫への贈与(所得2,000万円以下) 住宅の購入・建築資金
教育資金の一括贈与特例 最大1,500万円(習い事等は500万円まで) 30歳未満の子・孫への贈与 学校教育費・習い事費用
結婚・子育て資金の一括贈与特例 最大1,000万円(結婚費用は300万円まで) 18歳以上50歳未満の子・孫への贈与 結婚費用・出産・育児費用
おしどり贈与特例 最大2,000万円(基礎控除と合算で2,110万円) 婚姻20年以上の配偶者間での贈与 居住用不動産またはその購入資金

住宅取得等資金贈与の非課税特例

住宅購入のための資金を贈与された場合は、非課税特例を適用できる可能性があります。

項目 内容
非課税上限 省エネ住宅:最大1,000万円/一般住宅:最大500万円
対象となる贈与 住宅の購入に必要な資金
主な要件 ・父母、祖父母から子、孫への贈与であること
・受贈者の所得が2,000万円以下(床面積40㎡以上50㎡未満の住宅は1,000万円以下)
・贈与を受けた年の翌年3月15日までに取得・居住

暦年贈与の110万円控除や相続時精算課税と併用できるため、計画的に組み合わせることで移転できる金額を大きく増やせます。特に省エネ住宅を購入予定の方は非課税枠が大きいので積極的に活用しましょう。

教育資金の一括贈与特例

教育資金の一括贈与特例は、子・孫への教育資金を一定額まで非課税で贈与できる制度です。

項目 内容
非課税上限 最大1,500万円(習い事等は500万円まで)
対象となる贈与 入学金、授業料、入園料、保育料、修学旅行、遠足費など
主な要件 ・父母、祖父母から30歳未満の子、孫への贈与であること
・受贈者の所得が1,000万円以下
・信託銀行等の専用口座経由で支払い

本制度は、多額の教育資金を一括で贈与したい人に適しています。ただし、受贈者が30歳に達した時点で残高があると、その分に贈与税が課される点に注意してください。

結婚・子育て資金の一括贈与特例

18歳以上50歳未満の子・孫への結婚・子育て資金も、最大1,000万円までは非課税で贈与できます。

項目 内容
非課税上限 最大1,000万円(結婚費用は300万円まで)
対象となる贈与 結婚式費用、引越し費用、不妊治療費、出産費用、子どもの医療費など
要件 ・父母や祖父母から18歳以上50歳未満の子、孫への贈与であること
・受贈者の所得が1,000万円以下
・信託銀行等の専用口座経由で支払い

受贈者が50歳に達した時点で残高があると、その分に対しては贈与税が課されます。

おしどり贈与特例(贈与税の配偶者控除)

婚姻期間が20年以上の夫婦間では、居住用不動産やその購入資金の贈与が最大2,000万円まで非課税になります。通称、おしどり贈与特例と呼ばれる制度です。

要件 内容
非課税上限 最大2,000万円
対象となる贈与 居住用不動産、または居住用不動産の購入・建築資金
居住要件 ・婚姻期間が20年以上
・翌年3月15日までに居住し、その後も継続居住の見込みがあること

配偶者が先に居住用不動産を受け取っておくことで、将来の相続財産を減らせる効果もあります。また、基礎控除110万円との併用も可能なので、実質的には2,110万円まで非課税です。

贈与税の無申告に関してよくある質問

最後に、贈与税の申告に関してよく寄せられる疑問に回答します。同様の疑問を抱えている方は参考にしてください。

贈与と相続が同じ年に生じた場合の贈与税はどうなる?

相続開始前の一定期間内におこなった贈与は、相続財産に持ち戻して計算されます。つまり、贈与税ではなく相続税の対象として扱われます。

持ち戻しの対象期間は、以下のとおりです。

相続開始日 持ち戻しの対象期間
2026年12月31日以前 相続開始前3年以内の贈与が相続財産に加算
2027年1月1日~2030年12月31日 2024年1月1日から相続開始日までの贈与が相続財産に加算
2031年1月1日以降 相続開始前7年以内の贈与が相続財産に加算

法改正により、持ち戻し対象期間が延長されていますが、延長分(相続開始前3〜7年以内の贈与)については、加算される金額の合計額から100万円まで控除できる緩和措置があります。

PayPayなどで送金しても贈与税の無申告はばれる?

PayPayなどで送金しても、贈与税の無申告がばれる可能性は十分あります。むしろ、送受金の履歴がデータとして記録されるため、現金よりも追跡されやすいと考えておくべきです。

1回の送金が少額であっても、1月1日から12月31日までの受取合計が110万円を超えれば申告義務が生じます。複数回に分けた送金でも、年間の合計額で判断される点は現金の贈与と変わりません。

まとめ

税務署はお金の動きを細かくチェックしているため、贈与税の無申告・脱税はばれる可能性が高いといえます。

現金の手渡しや夫婦間の口座移動などで贈与税を意図的に回避しようとする人も多いですが、それは犯罪行為です。ペナルティを受けるリスクもあるので絶対にやめましょう。

暦年贈与の基礎控除や各種特例を正しく活用すれば、大きな税負担を回避して資産を移転できます。ただし、法的な観点に基づく判断が必要になるケースも多いので、まずは専門家に相談しましょう。

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この記事の監修者
江戸川葛西相続法律事務所
菊地 正志 (第一東京弁護士会)
当職は、税理士、公認会計士準会員の資格をもつ、会計に強い弁護士です。相続で株式や不動産の扱いにお困りの方や、遺産分割協議でもめている方は、当職へご相談ください。
ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部
編集部

本記事はベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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