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事業承継の相談先はどこにすべき?おすすめの相談相手や選び方を紹介

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  • 事業承継の相談先について、それぞれどのように違うのかを知りたい

事業承継を考えている方の中には、専門家・専門機関への相談を検討している方もいるでしょう。

事業承継を進めるにあたっては、会計・税務・法務といった多分野の専門知識が必要不可欠です。

専門家・専門機関の力を借りることで、会社にとって最善の選択肢を取ることができ、納得のいく形での事業承継が望めるでしょう。

事業承継は公的機関や各士業などに相談できますが、それぞれ特徴が異なるため、相談先選びを誤ると的確なアドバイスが得られない恐れがあります。

本記事では、事業承継をどこに相談すべきかや相談先選びのポイント、事業承継の相談先選びで失敗しないための知識などを解説します。

事業承継の相談先選びでお困りの方へ

事業承継をしたいけど、何からすればいいの?…とお困りの方も多いのではないでしょうか。

 

結論からいうと、事業承継の予定があるなら弁護士に相談・依頼することをおすすめします。事業継承は会社(財産)を引き継ぐ行為のため、法的問題が絡むことが多く、トラブルも発生しやすいからです

 

弁護士へ相談・依頼することで以下のようなメリットを得ることができます。

  • どの事業承継方法が望ましいかがわかる
  • 最短でスムーズな事業承継につながる
  • 事業承継に関連した相続争いを防げる
  • 弁護士のサポートで安心して事業を引き継げる

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この記事に記載の情報は2024年08月21日時点のものです

事業承継の相談先一覧

事業承継の相談先としては、主に以下があります。

  • 事業承継・引継ぎ支援センター
  • 金融機関
  • 商工会議所
  • 顧問の公認会計士・税理士
  • 弁護士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 親族・友人・知人
  • コンサルティング会社

上記の相談先はそれぞれ特徴が異なり、ここでは各相談窓口の特徴やサポート内容などについて解説します。

事業承継・引継ぎ支援センター

事業引継ぎ相談窓口・事業引継ぎ支援センターとは、中小企業庁が設置している事業承継の相談機関です。

事業承継について無料相談できるほか、後継者を紹介してくれる場合もあり、後継者不在で悩んでいる方にもおすすめの相談窓口です。

事業引継ぎ相談窓口は全国各地、事業引継ぎ支援センターは北海道・宮城県・東京都・静岡県・愛知県・大坂府・福岡県の7ヵ所に設置されています。

金融機関

金融機関も、事業承継の際に信頼できる相談先のひとつです。

これまで日常的に接している金融機関であれば、会社の経営状態なども十分に踏まえたうえで、自社に合ったアドバイスが望めます

金融機関によっては、事業承継アドバイザーの民間資格を持った行員がいたり、事業承継に関するセミナーを開催していたりするところもあります。

また、後継者不在というケースでは、独自のネットワークを活かして後継者候補を探してくれる場合もあります。

ただし、金融機関の場合、本来であれば必要のない融資を前提にしたプランを提案される恐れもあるでしょう。

相談する際は、金融機関側の提案が妥当かどうかを見極める力が必要です。

商工会議所

商工会議所とは、地域の商工業者によって構成されている公共経済団体です。

商工会議所には税理士・公認会計士・弁護士・行政書士などの専門家が所属しており、全国に相談窓口が設置されています。

商工会議所の中には、事業承継に関するセミナーを開催しているところもあるので、所属している商工会議所に問い合わせてみるとよいでしょう。

なお、商工会議所を利用するには年会費を支払う必要があります。

金額の設定は商工会議所により異なり、一口○○円などと金額が定められ、資本金額などに応じて負担する口数が変わります。

事業承継の手続きは依頼できないため、あくまでも「相談にだけ乗ってもらえればよい」という方向けです。

顧問の公認会計士・税理士

公認会計士とは監査や会計の専門家であり、税理士とは税務の専門家のことです。

顧問の公認会計士・税理士は、事業承継の際に信頼できる相談先のひとつであり、多くの経営者が事業承継の相談先として選んでいます

顧問を設置している会社であれば、事業承継税制の特例の適用・M&Aで得た売却益の申告・親族内承継に関する生前贈与など、状況に応じて的確なアドバイスが望めます

そのほかにも、最良の事業承継計画の立案や、事業承継の実行およびフォローなども望めるほか、複数の顧問先を抱えている場合には他社の事例を参考として教えてもらえる可能性もあります。

ただし、公認会計士・税理士は、事業承継だけを専門に扱っているわけではありません

なかには事業承継に関する知識や経験が浅い会計士や税理士もいるため、的確なアドバイスが得られないこともあります。

弁護士

事業承継による相続人間でのトラブルが不安な場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。

弁護士なら事業承継で起こりがちな相続問題について、法的な観点からアドバイスがもらえます

また、事業承継計画の立案や実行などのサポート・遺言書の作成・事業承継の前に解決しておくべき法的課題の洗い出しや解決の支援なども依頼できます。

「事業承継を進めたいものの、トラブルが起こらないか不安」という場合には、弁護士にサポートしてもらうことをおすすめします。

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司法書士

「事業承継の進め方がわからない」「登記や書類の作成が自力では難しそう」という場合には、司法書士の力を借りるのも有効です。

司法書士も高度な法律知識を持っており、法務面から事業承継についてアドバイスがもらえます

司法書士の場合、事業承継に関する相談のほか、登記・供託の代理申請や、法務局・裁判所への提出書類の作成などにも対応しています。

ただし、「司法書士では相続人間でのトラブルに対応できない」という点には注意が必要です。

相続トラブルの心配がなく、できるだけ費用を抑えて事業承継のサポートを受けたい方向けといえます。

行政書士

行政書士は行政手続きの専門家であり、官公庁への提出書類の作成や許認可の代理申請などのほか、事業承継の相談にも対応しています。

事業承継では、譲渡内容について記載した「事業譲渡契約書」などの書類を作成する必要があります。

行政書士であれば、書類の作成内容に誤りがないかどうかをチェックしてもらうことができます

また、行政書士によっては、税理士や公認会計士などの資格を保有している場合もあります。

その場合は、事業承継の手続きをまとめてサポートしてもらうことができます。

親族・友人・知人

ほかの相談先のように専門知識があるわけではないものの、親族・友人・知人に相談するという選択肢もあります。

親族・友人・知人であれば、ほかの相談窓口よりも関係性が近く、いつでも気軽に話すことができます

親族・友人・知人に相談することで、候補者に会社を引き継がせても問題なさそうか、第三者的な視点から率直な意見が望めるというメリットもあります。

ただし、あくまでも親族・友人・知人は素人であるため、事業承継について必ずしも有効な回答が得られるわけではありません。

相談できる内容は限られますし、私情が入ってしまうこともあります。

スムーズかつ確実な事業承継を望む場合は、専門家や専門機関に相談することをおすすめします。

コンサルティング会社

事業承継の支援を専門に扱うコンサルティング会社に相談するのもよいでしょう。

多くのコンサルティング会社では、税理士・公認会計士・弁護士などの専門家と連携しており、相談内容に応じて専門家を紹介してくれます

自力で専門家を探さずに済むうえ、事業承継の手続きも依頼できるため、まとめてサポートしてもらいたい方にはおすすめの相談窓口です。

ただし、コンサルティング会社の場合、会社ごとに料金体系が異なります。

会社によっては費用が高額になる可能性もあるため、注意が必要です。

【参考】事業承継の専門家を徹底解説!主な相談先や依頼する際のポイント

事業承継はどこに相談すればいい?相談先の選び方

事業承継の相談は、さまざまな専門家や専門機関が対応しているため、どこに相談するべきか迷ってしまう方もいるでしょう。

ここでは、相談先選びのポイントを解説します。

事業承継・M&Aに関する解決実績がある相談先を選ぶ

事業承継において最良の選択は、ケースに応じて異なります。

相談先が事業承継・M&Aに注力していない場合、どのような選択をするのが最良なのか適切なアドバイスを得られないかもしれません。

また、事業承継では後継者が従業員や取引先から受け入れてもらえなかったり、契約条件について交渉が難航したりするなどのトラブルが起こることもあります。

これまでさまざまな悩みに対応してきた相談窓口であれば、事業承継の実現のために有効なアドバイスが望めるほか、トラブル発生時の対処法なども相談できるでしょう。

専門家との連携が取れている相談先を選ぶ

事業承継にあたっては、会計・税務・法務といった多分野の専門知識が必要不可欠です。

たとえば、コンサルティング会社にサポートしてもらうとしても、税務的・法務的リスクをチェックするためには税理士・公認会計士の手を借りることになります。

特に、親族内承継の場合は、相続が発生した際の相続税を試算しておき、その点を踏まえたうえで生前対策を取るなどの対応も必要です。

相談先が各専門家と連携していない場合、各分野で相談事が発生するたびに新たに相談先を探さなければならず、時間と手間がかかります。

各専門家との連携が取れているところであれば、専門家のサポートが必要な場面でも迅速に対応してくれるでしょう。

費用体系が明確な相談先を選ぶ

実際に手続きやサポートを依頼する場合には、依頼費用がかかります。

費用体系は相談先ごとに異なるため、事業承継について相談する際はいくらかかりそうなのかを確認しておきましょう。

基本的には各相談先のホームページなどに記載されていますが、なかには料金体系が細かく記載されていないところもあります。

確認せずに利用すると想定以上の金額を請求される恐れがあるので、相談前に費用について確認し、納得してから依頼しましょう

事業承継の相談は誰にしてる?統計から見る事業承継の相談先

みんなの事業承継の相談先

引用元:2017年版中小企業白書 概要|中小企業庁調査室

中小企業庁調査室の調査によると、事業承継の主な相談先は「顧問の公認会計士・税理士」「親族・友人・知人」「取引金融機関」などです。

特に、顧問の公認会計士・税理士については、経営者の約60%が相談相手として選んでいます。

上位の相談先については「日常的に関わる機会が多く、気軽に相談しやすい相手」という点で共通しており、事業承継をするからといって新たに相談先を探すのではなく、これまでの付き合いを通して信頼できる相手に相談している方が多いということがわかります。

相談先の中でも、公認会計士は監査や会計の専門家、税理士は税務の専門家として高度な知識を持っています。

顧問の公認会計士であれば、会社の経営状態や税務状況なども十分に踏まえたうえでアドバイスが望めることから、多くの経営者が相談相手として選んでいると考えられます。

事業承継の相談で失敗しないために知っておくべきこと

事業承継の相談先選びで失敗しないためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。

士業にはそれぞれ注力分野がある

一口に士業といっても、それぞれ対応内容や注力分野は異なります

たとえば、弁護士であれば相続・企業法務・刑事事件・交通事故・離婚問題など、さまざまな法律トラブルに対応しています。

全ての弁護士が相続問題を得意としているわけではなく、なかには相続分野の対応に消極的な弁護士もいます。

相続分野の対応に消極的な弁護士では、事業承継について相談しても役に立つアドバイスが得られない恐れがあります。

事業承継について弁護士に相談したいなら、事業承継に注力する弁護士か、少なくとも相続問題を得意とする弁護士に相談するのがよいでしょう。

事業承継が得意な弁護士を探すなら「ベンナビ相続」

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自分で相談先を探す際はインターネットを活用するのが効率的ですが、事業承継が得意な弁護士に相談したい方には「ベンナビ相続」がおすすめです。

ベンナビ相続」とは、相談内容・地域ごとに相談可能な弁護士を検索できるポータルサイトです。

「事業承継が得意」「相続税についても相談可能」「相続発生前の相談可能」など、ベンナビ相続ではさまざまな弁護士事務所を掲載しています。

初回相談無料の事務所や、電話相談や休日・夜間の相談が可能な事務所もあるので、気軽に相談してみましょう。

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担当者との相性が合わないと事業承継が難航する恐れがある

事業承継によって会社の引き継ぎをおこなう場合、準備期間も含めると10年近くかかることもあります

相談先の担当者とも長い付き合いになるので、相談先を選ぶ際は「相性が合うかどうか」「ともに長期戦を走り切れる人かどうか」なども確認しておきましょう。

担当者との相性が合わないと、うまくコミュニケーションが取れずに情報共有が不十分のまま手続きが進み、納得のいく形での事業承継が実現しない恐れがあります。

事業承継の知識や経験だけを見て判断するのではなく、人柄などもチェックしておくことが大切です。

事業承継が初めての方は無料相談を活用するのがおすすめ

一度の相談だけで事業承継の悩みが全て解決すれば問題ありませんが、「問題なく事業承継が進んでいるのか不安」「社内でトラブルが起こってしまった」など、あとから相談したいことが出てくる場合もあります。

特に、初めて事業承継をする場合はわからないことも多く、何度も相談して相談料がかさむ恐れもあります。

なるべく支出を抑えたい方は、無料相談可能な相談先を探しましょう

相談窓口によっては無料相談に対応していないところもありますが、弁護士であれば初回相談無料の事務所も多くあります。

ベンナビ相続」では初回相談無料の事務所も掲載しているので、無料相談先を探している方にはおすすめです。

最後に|事業承継を成功させるためには状況に合った相談先選びが大切

事業承継の相談先としては、顧問の公認会計士や税理士・金融機関・商工会議所・コンサルティング会社・事業引継ぎ支援センターなどがあるほか、弁護士や司法書士などにも相談できます。

ただし、上記の相談先であればどこでもよいというわけではありません。

事業承継に関する解決実績がある」「専門家との連携が取れている」「料金体系が明確である」などの条件を満たしているところを選びましょう。

事業承継について相談する際は相談料がかかりますが、なかには無料相談可能なところもあります。

初めて事業承継する方や、できるだけ支出を抑えたい方などは、積極的に活用することをおすすめします。

事業承継でお困りの方へ

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この記事の監修者
アリアンサ法律事務所
野中 辰哲 (大阪弁護士会)
相続問題を中心に対応し、現在では年間約20〜30件ほどの案件に取り組む。遺産分割を始め、生前対策や相続放棄などの実績も多数。大学での非常勤講師を務めるなど、活動の幅は多岐に渡る。
ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部
編集部

本記事はベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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