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事業承継対策の考え方|中小企業の賢い事業承継の方法とは

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日本における中小企業の割合は企業数全体の9割以上・雇用では約7割を占めていますが、これら中小企業では事業承継対策が問題になっています。

事業承継を上手に行うには、経営面・税金面・財産分割・納税面などの総合的な考慮が必要なのですが、経営者の高齢化が進行する一方で後継者の確保が困難になっていることから、事業承継問題を先延ばしにするという企業が非常に多いのが現状です。
参考:事業承継後の消費税納税義務はどうなる?各種税金の節税方法も解説!

今回は、事業承継に失敗し紛争が生じたり会社の業績が悪化するリスクを回避するために、事業承継対策の基本的な考え方と承継の際に活用できる制度についてご紹介いたします。 

事業承継をご検討の方へ

事業承継は、会社(財産)を引き継ぐ行為ですので、法的問題が絡むことが多く、トラブルも発生しやすいです。

 

その点、事業承継に対応できる弁護士に相談することで、

 

・どの事業承継方法が望ましいかが分かる

・最短でスムーズな事業承継につながる

・事業承継に関連した相続争いを防げる

・弁護士のサポートで安心して事業を引き継げる

 

など、多忙な経営者や後継者の様々なニーズを叶えてくれるでしょう。

 

まずは、無料相談などを活用してみましょう。

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この記事に記載の情報は2023年10月30日時点のものです

事業承継対策の基本的な考え方

事業承継とは、自分が経営する事業を、引退に伴い後継者に引き継ぐことをいいます。事業承継は、経営者にとっては遠い話と思われがちで優先順位が下がり先延ばしにされることが多いのですが、最悪の場合廃業に至ることもあります。

事業承継対策を立案する際には、まず会社の状況を判断することが必要になりますから、ここではまず事業承継対策の基本的な考え方をご紹介いたします。

 

現状の把握

事業承継計画を立案する前に、下記の観点から会社や関係者の現状を把握しておくことが大切です。

経営資源

従業員数や年齢等の現状、資産の額および内容やキャッシュフロー等

経営リスク

会社の負債、競争力など

経営者自身

保有自社株式、個人名義の土地・建物の現状など

相続時の問題点

法定相続人および相互の人間関係、相続財産の特定など

後継者候補

親族内の後継者候補、それとも社内や取引先等に後継者候補がいるかの確認など

承継の方法とメリット・デメリット

事業承継の方法には、大きく分けて「親族内承継」「従業員等への承継」「M&A」という3つの方法が考えられます。ここでは、それぞれの内容とメリット・デメリットを整理してみましたので、あなたの会社に合った方法を選ぶ参考にしていただければと思います。

親族内承継

親族内承継は、現経営者の子息・配偶者・子息の配偶者・兄弟姉妹等の親族に対して事業を承継させる方法で、最も多く選択されている事業承継の方法と言えるでしょう。

メリット

デメリット

・従業員や取引先などから心情的理解を得やすい
・創業者である現経営者が満足感を得ることができる
・経営理念を後継者に対して承継できる
・事業承継時期や期間等を柔軟に設定できる

・後継者候補である親族に事業を承継する意思がない場合がある
・相続人が複数いる場合、後継者の決定や経営権の集中が難しい
・承継を円滑に行うためにはある程度時間をかける必要がある

参考:事業承継対策のポイントと具体的手法|日本政策金融金庫

親族内承継を最初の選択肢として思い浮かべる経営者が大半かと思いますが、職業の多様化や職業に対する意識事態の変化に伴い、必ずしも親族が後継者になってくれるとは限らないのが現状です。

また、相続との絡みで事業承継が円滑に進まないケースも珍しくなく、親族内承継を行うためには入念な準備と時間をかけた承継が必須と言えるでしょう。

従業員等への承継

役員や従業員に承継する方法には二つの方法があります。

  • ・MBO(マネジメントバイアウト):役員が株式を買い受けて経営権を承継すること

  • ・EBO(エンプロイーバイアウト):従業員が株式を買い受けて経営権を承継すること

外から経営者を連れてくるという方法もありますが、中小企業では、この場合も最終的に連れてきた役員と株主の間で対立してしまうケースが多いので、避ける方が無難かもしれません。

M&A

M&A(Merger&Acquisition)とは、広い意味では資本提携・合弁会社の設立など戦略的提携も含まれますが、一般には合併や買収といった経営権の移転を伴う取引のことをいいます。

メリット

デメリット

・親族内や従業員等で後継者に適任な人がいない場合でも会社を存続させることができる
・後継者教育が必要ではない
・資金調達の必要性がない
・魅力のある会社であれば現経営者は売却代金によってハッピーリタイアメントができる

・現経営者がリタイアした後の喪失感が大きいケースが多い
・経営理念や企業文化を維持することが難しい
・買収企業にとって魅力ある会社でないと相手を見つけることが難しい
・現経営者個人の債務保証の引継に注意が必要(買収企業に信用力がないと現経営者の個人保証からの脱退を拒まれる場合がある)

事業承継対策のポイント5点

事業承継を上手に行うためには、経営面は言うに及ばず、税金面、財産の分割、納税面などの総合的な考慮を踏まえて計画を進めることが大切です。

上場会社は株式の取引時価によって株式評価がなされますが、非上場会社にはこのようなものがなく、一般的には財産評価基本通達の定めるところにより株式評価を行う結果、土地などの資産の含み益や内部留保が多い会社の場合は株価が額面の数十倍になることも珍しくありません。

 

ところが非上場会社の株式は換金性が低いため、ひとたびオーナー社長に相続が発生するとたちまち納税資金に困り、場合によっては株式を手放さなければならない自体にも陥ります。

 

非上場会社は一般的には同族会社である場合が多く、株式の買い手を見つけるのは非常に困難を伴いますし、オーナー社長個人の信用力で成り立っている場合は後継者によほど対外的信用がなければ会社がうまく立ちいかなくなるケースも出てきます。

したがって、事業承継対策のポイントとしては、以下の5点に気をつけるのが良いでしょう。

 

①後継者対策

後継者の選定および後継者教育、社内体制の整備を行います。

②株価対策

生命保険などを活用し、株価の引き下げを行うことで譲渡・相続の際の税金を抑えることが大切です。

③株数対策

株数を減らすことおよび会社支配権を確立することで、後継者への事業承継を円滑に行うことができます。

④納税資金対策

生前贈与・相続のどちらの場合であっても、後継者の贈与税または相続税の納税資金を確保する必要があります。また、後継者が法定相続人である場合には、他の相続人からの相続分や遺留分の請求に備えて代償給付金を確保することも大切です。

⑤遺産分割対策

後継者が法定相続人である場合、後継者と後継者以外の相続人とのバランスの調整が必須になります。

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もし親族内や従業員に適任な後継者がおらず、M&Aを検討しているなら『ビズリーチサクシード』をおすすめします。

ビズリーチサクシードはM&Aの譲渡先をWeb上で見つけられるサービスで、2018年12月時点(サービス開始から1年)で累計2,000件以上の譲渡実績があります。

登録自体は無料で、『企業情報』や『財務情報』などを入力すれば買い手企業からオファーが届きます。アピールポイントも記載できますし、「売却後も経営に参加したい」など、あなたの意向も明確に表示できますので、満足のいくM&Aを実現できる可能性が高まります。

まとめ


事業承継対策には、総合的な観点からの計画立案に加え、後継者に対する納税資金確保のための準備が必要になりますから、生命保険などを上手に活用して、スムーズな事業承継を進めて行くのが大切ですね。

事業承継をご検討の方へ

事業承継は、会社(財産)を引き継ぐ行為ですので、法的問題が絡むことが多く、トラブルも発生しやすいです。

 

その点、事業承継に対応できる弁護士に相談することで、

 

・どの事業承継方法が望ましいかが分かる

・最短でスムーズな事業承継につながる

・事業承継に関連した相続争いを防げる

・弁護士のサポートで安心して事業を引き継げる

 

など、多忙な経営者や後継者の様々なニーズを叶えてくれるでしょう。

 

まずは、無料相談などを活用してみましょう。

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ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部
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本記事はベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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