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40年ぶりの見直し!相続分野における民法改正案で2022年春にはこう変わる
2018年03月19日
遺産分割  遺言書  弁護士監修記事

40年ぶりの見直し!相続分野における民法改正案で2022年春にはこう変わる

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2018年3月13日、遺産相続などに関する民法改正案が閣議決定されました。相続分野の見直しは40年ぶりのことで、今国会で成立すれば2022年春にも施行される予定です。

 

今回の改正案は高齢化社会への対応を目的としたものです。改正案が成立した場合、私たちにどのような影響をおよぼすのでしょうか。この記事では、相続分野の見直しで変わる7つのポイントを詳しく解説します。

 

改正案が成立しても、実際に施行されるまでは時間がかかるでしょう。今後どうなっていくか、しっかり確認しておきたいですね。

 

改正ポイント①配偶者居住権が新設される

配偶者居住権は現在住んでいる家に、配偶者がそのまま住み続けられる権利です。

 

現状の制度でも、配偶者が自宅の所有権を相続すれば住み続けることは可能ですが、その分遺産分割で得られる他の財産は少なくなってしまいます。

 

新設される配偶者居住権を利用すれば、自宅に住み続けることもでき、生活資金も確保できるのです。

 

上記の図は、現行の遺産分割と民法改正案による遺産分割の違いを表しています。

 

被相続人の財産が1,500万円の自宅と預貯金2,500万円だった場合、現行制度では配偶者が自宅の所有権を相続すると、預貯金は500万円しか得られません。

 

しかし、配偶者居住権が創設された場合、所有権より低い割合で自宅に住み続けることができ、浮いた分は預貯金を相続できるのです。

改正ポイント②結婚期間20年以上の夫婦は住居の贈与が特別受益の対象外に

結婚期間が20年以上の夫婦に限定されますが、配偶者間で住居を生前贈与したり、遺贈したりしてもこれが特別受益と評価されず遺産分割の計算対象から外れることになります。

 

住居が特別受益と評価されないため、配偶者がその他の財産を受け取れないという事態が生じないのです。

改正ポイント③遺産分割前に生活費を引き出せる

被相続人の遺産は、亡くなった時点で相続人全員によって共有している状態となるため、遺産分割協議成立前に銀行に預けているお金を勝手に引き出すことはできませんでした。

 

しかし、民法改正案では生活資金や葬儀代などを被相続人の預貯金から引き出すことが可能となります。

改正ポイント④被相続人の介護や看病で貢献した親族は金銭請求が可能となる

被相続人の生前に介護や看病で貢献した親族に考慮した制度が創設されます。

 

法定相続人ではない親族が被相続人の介護や看病をするケースがありますが、現行法ではこの場合の当該親族は遺言がない限り、介護や看病に対しての何らかの報酬を受けることはできませんでした。

 

新たな改正案では、相続人(※)ではない親族も、被相続人の介護や看病に貢献した場合は金銭請求できるようになります。ただし、あくまで親族が対象で、家政婦などが介護や看病をした場合は含まれません。

 

※相続人の範囲


民法で定められている相続人は、被相続人の配偶者、子、親、兄弟姉妹です。法定相続人ともいわれます。

改正ポイント⑤法務局で自筆証書遺言を保管してもらえる

被相続人が作成した自筆証書遺言は自宅で保管するか、弁護士に預かってもらうしかできず、特に自宅での保管は遺言書の紛失・偽造の可能性があり、トラブルに発展する恐れがありました。

 

新たな改正案では、 作成した自筆証書遺言を法務局で保管してもらうことができます。これにより、紛失や偽造のリスクは少なくなるでしょう。

改正ポイント⑥自筆証書遺言の検認が不要になる

自筆証書遺言が見つかった場合、今までは相続人全員が立ち会いのもと、家庭裁判所で検認という手続きが必要でした。検認手続きをしないと遺言書の内容を確認することができなかったのです。

 

新たな改正案では、検認手続きが不要となるため、相続手続きの時間短縮につながることでしょう。

改正ポイント⑦財産目録をパソコンで作成できる

自筆証書遺言は手書きで作成しなくてはならないため、財産目録(※)についても手書きの必要がありました。改正案では財産目録の部分は手書きでなくともよいので、パソコンなどで作成できるようになります。

 

※財産目録とは


被相続人の財産を一覧にまとめたもの。預貯金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金や住宅ローンなどのマイナスの財産も対象となる。財産目録の作成は義務ではないため、必ずしも必要ではありません。

この記事を監修した法律事務所

Thum_umezawa
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

相続トラブルに巻き込まれてしまった方へ

何かと相続トラブルに発展するのは遺産の割合に不満がある・納得いかないケースです。

例えば、下記などが該当します。

・思ったより相続される遺産が少なかった
・揉めたくないので、泣く泣く遺産の配分に納得した
・遺言書に他の兄弟姉妹に遺産を多く渡す旨が書かれていた

遺産相続では法定相続分といって、民法で定められている割合の通りに遺産を公平に分割しましょうという一応の定めがありますが、生前に被相続人(亡くなった人)の介護をしていた、被相続人の事業を手伝っていれば寄与分という制度で多くの財産をもらう権利があります。

また、他の相続人が生前に財産を多く受け取っていたのであれば、遺産分割協議の際に相続財産を減らすこともできます。ただ、こういったルールは相続人全員が知っているわけではありませんから、あなたが主張しても聞く耳をもたれない可能性もあります。

その場合、弁護士に相談することで法的な観点から主張をしてくれますし、トラブルになっている場合はその仲裁に一役買ってくれるでしょう。当サイトでは、相続トラブルを1人で解決できるか悩んでいる方へ無料電話・無料相談(一部)を行い、不安解消できるように努めています。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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