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【26個】死亡後の手続き一覧|やるべきことを4つの期限に分けてわかりやすく解説

【26個】死亡後の手続き一覧|やるべきことを4つの期限に分けてわかりやすく解説
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死亡後の手続きは、役所への届け出から、相続、各種契約の解約まで多岐にわたります。

なかには期限が厳密に決められているものもあり、手続きが漏れると自身が損をする可能性もあります。

しかし、心配しすぎることはありません。

やるべきことを順番に整理していけば、一つひとつ着実に進めていくことができます。

本記事では、家族が亡くなったあとに必要な手続きを、期限の近いものから順番に解説します。

本記事を読めば、死亡後の手続きの全体像を理解し、具体的に何から始めればよいかが明確になります。

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家族が亡くなったあとの手続き一覧|死亡後の手続きの全体像を把握しよう

まずは、死亡後に必要となる主な手続きを一覧で確認し、全体像を把握しましょう。

手続きは大きく分けて「期限内に必ずおこなうべき手続き」と「できるだけ速やかにおこなうべき手続き」の2種類があります。

必要な手続き 期限
【7日以内にすぐやること】
死亡診断書または死体検案書の受け取り 死亡後すぐ
死亡届・火葬許可申請書の提出 7日以内
関係者への訃報連絡 速やかに
葬儀・初七日の準備 速やかに
【1ヵ月以内に早めにやること】
世帯主変更届の提出 14日以内
年金受給権者死亡届の提出 10日または14日以内
介護保険資格喪失届の提出・介護保険証の返却 14日以内
健康保険資格喪失届の提出・健康保険証の返却 14日以内
雇用保険受給資格者証の返還 1ヵ月以内
【それ以降に忘れずにやること(相続関連)】
限定承認・相続放棄の手続き 3ヵ月以内
所得税の準確定申告・納付 4ヵ月以内
相続税の申告・納付 10ヵ月以内
不動産の相続登記 3年以内
【それ以降に忘れずにやること(お金の受取)】
国民年金の死亡一時金の請求 2年以内
健康保険の埋葬費の支給申請 2年以内
国民健康保険等の葬祭費の支給申請 2年以内
未支給状態の高額療養費の支給申請 2年以内
生命保険の死亡保険金請求 3年以内
団体信用生命保険の請求 3年以内
遺族基礎年金・遺族厚生年金の請求 5年以内
遺族補償給付・遺族給付の請求 5年以内
未支給年金の請求 5年以内
【できるだけ速やかにやること】
パスポートの失効手続き なるべく早く
クレジットカードの解約手続き なるべく早く
公共料金の解約・名義変更手続き なるべく早く
相続した財産の名義変更手続き なるべく早く

このように、手続きの数は非常に多いです。

それぞれの期限ごとに、具体的な手続き内容を詳しく解説していきます。

被相続人の死亡後の手続き|7日以内にすぐやること

まずは、被相続人が亡くなってから7日以内にやるべき手続きを解説します。

1.死亡診断書または死体検案書の受け取り

家族が亡くなったときは、医師から「死亡診断書」または「死体検案書」を受け取ります

死亡診断書は、かかりつけ医などが診療中の傷病で亡くなった場合に発行されます。

死体検案書は、突然死や事故死などで亡くなった場合に、検案をおこなった医師が発行するものです。

死亡診断書・死体検案書は、のちの死亡届の提出や生命保険の請求など、さまざまな手続きで必要となるため、コピーを複数枚取っておくとよいでしょう。

2.死亡届・火葬許可申請書の提出

次に、役所へ「死亡届」と「火葬許可申請書」を提出します。

死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に提出する義務があります。

届出により、故人の戸籍が除籍され、住民票も抹消されます。

提出先は、故人の本籍地・死亡地または届出人の所在地のいずれかの市区町村役場です。

死亡届の用紙は、死亡診断書と一体になっていることがほとんどです。

火葬許可申請書も同時に提出し、「火葬許可証」を受け取ります。

火葬許可証がないと、火葬をおこなうことができないので、紛失しないよう大切に保管してください。

上記の手続きは、葬儀社が代行してくれるケースが多いため、まずは葬儀社に相談してみましょう。

3.関係者への訃報連絡

家族や親族、親しい友人、故人の勤務先、自身の勤務先などへの訃報連絡も急ぎましょう。

連絡する範囲や順番に決まりはありませんが、まずは近親者に連絡し、その後の連絡ルートを相談するとスムーズです。

連絡手段は電話が一般的ですが、相手によっては手紙やメール、SNSなどを利用しても問題ありません。

連絡の際には、故人の氏名、死亡日時、葬儀の日程と場所などを正確に伝えましょう。

4.葬儀・初七日の準備

訃報連絡と並行して、葬儀の準備を進めましょう。

まずは葬儀社を決定し、葬儀の日程や形式などについて打ち合わせをおこないます。

故人が生前に希望を伝えていた場合や、エンディングノートなどがある場合は最大限尊重しましょう。

葬儀の準備は決めることが多く、精神的にも体力的にも負担が大きい作業です。

家族で協力し合い、不明な点は葬儀社の担当者に相談しながら進めるようにしてください。

被相続人の死亡後の手続き|1ヵ月以内に早めにやること

葬儀が終わって少し落ち着いたら、次は1ヵ月以内を目安に、各種行政手続きを進めていきましょう。

多くの手続きは、提出期限が14日以内と定められています。

1.世帯主変更届の提出(14日以内)

亡くなった方が世帯主で、2人以上の世帯員が残る場合は、死亡日から14日以内に「世帯主変更届」を市区町村役場に提出する必要があります。

ただし、残された世帯員が配偶者と子どもの場合など、新しい世帯主が誰になるか明らかな場合は、届出は不要です。

手続きが必要かどうかわからない場合は、市区町村役場に問い合わせてみましょう。

2.年金受給権者死亡届の提出(10日以内または14日以内)

故人が年金を受給していた場合は、「年金受給権者死亡届」を提出し、年金の受給を停止する手続きが必要です。

届出を怠り、年金を不正に受給し続けると、あとで返還を求められるだけでなく、罰則が科される可能性もあります。

国民年金の場合は14日以内、厚生年金の場合は10日以内に提出しなければなりません。

提出先は、年金事務所または年金相談センターです。

3.介護保険資格喪失届の提出・介護保険証の返却(14日以内)

個人が65歳以上の場合、または年齢が40歳以上65歳未満で、自治体から要介護・要支援の認定を受けていた方は、資格喪失の届出が必要です。

併せて、お持ちの保険証は返却する決まりになっています。

死亡日から14日以内に、故人が住民票を置いていた市区町村役場で手続きしてください。

保険料を払い過ぎていた場合は、後日還付金が支払われます。

4.健康保険資格喪失届の提出・健康保険証の返却(14日以内)

故人が加入していた健康保険の資格喪失手続きと、保険証の返却も必要です。

手続きの窓口は、加入していた健康保険の種類によって異なります。

  • 国民健康保険・後期高齢者医療制度の場合:死亡日から14日以内に資格喪失届を市区町村役場に提出する
  • 会社の健康保険(組合健保、協会けんぽなど)の場合:死亡日から5日以内に会社を通じて資格喪失届を年金事務所に提出する

保険証を返却しないまま医療機関で利用すると、あとで医療費の返還を求められるため、速やかに手続きしましょう。

5.雇用保険受給資格者証の返還(1ヵ月以内)

故人が失業手当(基本手当)を受給中だった場合は、「雇用保険受給資格者証」をハローワークに返還する必要があります。

返還手続きは、死亡日から1ヵ月以内におこなう必要があります。

もし、故人が受け取っていない失業手当がある場合は、相続人が未支給分を請求できます。

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被相続人の死亡後の手続き|それ以降に忘れずにやること

ここからは、数ヵ月から数年単位の期限が設けられている手続きについて解説します。

期限に余裕があると思っても、準備に時間がかかるものも多いため、計画的に進めましょう。

1.限定承認・相続放棄の手続き(3ヵ月以内)

相続財産には、預貯金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれます。

マイナスの財産がプラスの財産を上回る可能性がある場合は、「相続放棄」や「限定承認」を検討しなければなりません。

  • 相続放棄:プラスの財産もマイナスの財産も、一切の相続権を放棄する方法
  • 限定承認:相続したプラスの財産の範囲内で、マイナスの財産を返済する方法

相続放棄・限定承認は、原則として「自己が相続人となって相続が開始したことを知った日から3ヵ月以内」に、家庭裁判所で申し立てる必要があります。

期限を過ぎると、原則として全ての財産を相続する「単純承認」をしたとみなされるため、注意が必要です。

2.所得税の準確定申告・納付(4ヵ月以内)

故人が亡くなった年の1月1日から死亡日までに一定以上の所得があった場合は、相続人が代わりに所得税の申告と納税をおこなう必要があります。

これを「準確定申告」といいます。

申告と納付の期限は、「相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヵ月以内」です。

対象となるのは、主に個人事業主だった方や、給与所得以外に20万円を超える所得があった方などです。

3.相続税の申告・納付(10ヵ月以内)

相続した財産の総額が、基礎控除額を超える場合、相続税の申告と納付が必要です。

基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数

申告・納付期限は、「被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内」です。

相続税の申告には、相続財産の調査や評価、遺産分割協議など、多くの時間と手間がかかるので、早めに税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

4.不動産の相続登記(3年以内)

故人名義の土地や建物などの不動産を相続した場合、名義を相続人に変更するための相続登記が必要です。

法改正により2024年4月1日から相続登記が義務化されており、正当な理由なく怠った場合は10万円以下の過料が科される可能性があります。

相続登記には期限が定められており、「自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から3年以内」です。

5.お金を受け取れる各種手続き

故人が加入していた保険や年金によっては、遺族が給付金や一時金を受け取れる場合があります。

基本的には、自ら請求手続きをしないと受け取れないため、忘れずに確認しましょう。

1.国民年金の死亡一時金の請求(2年以内)

故人が国民年金保険料を3年以上納めており、老齢基礎年金や障害基礎年金を受け取らずに亡くなった場合は、死亡一時金を請求しましょう。

一時金の金額は加入期間によって変動し、12万円~32万円の範囲で受け取ることができます。

市区町村役場・年金事務所・年金センターのいずれかで手続きをおこなってください。

なお、遺族年金との併給は認められていない点に注意が必要です。

2.健康保険の埋葬費の支給申請(2年以内)

故人が会社の健康保険に加入していた場合は、埋葬にかかった費用が支給されます。

支給対象者は、被保険者に生計を維持されていた人や実際に埋葬をおこなった人です。

一律5万円が支給されます。

勤務先の健康保険組合または社会保険事務所で手続きをおこなってください。

3.国民健康保険等の葬祭費の支給申請(2年以内)

故人が国民健康保険や後期高齢者医療制度の加入者だった場合に、葬儀をおこなった喪主に対して葬祭費が支給されます。

葬儀の内容や地域によって違いはありますが、支給金額はおおむね1万円~7万円です。

故人が住んでいた市区町村役場に支給申請書を提出しましょう。

4.未支給状態の高額療養費の支給申請(2年以内)

故人が生前に高額な医療費を支払っており、高額療養費の還付を受けずに亡くなった場合、相続人がその還付を請求できます。

医療費の支払いから2年以内に、公的医療保険の加入先で手続きをおこなってください。

5.生命保険の死亡保険金請求(3年以内)

故人が生命保険に加入していた場合、受取人に指定されている人が死亡保険金を請求できます。

加入している保険会社に連絡すれば、必要な手続きを案内してくれるはずです。

6.団体信用生命保険の請求(3年以内)

故人が住宅ローンを組む際、団体信用生命保険に加入していた場合は、ローン残高がゼロになります。

住宅ローンを契約した金融機関に連絡し、案内に従って、保険金請求のための書類を提出しましょう。

請求する権利の時効は3年ですが、書類提出の期限は死亡から2ヵ月以内とされているケースが多いので、早めの手続きを進めるようにしてください。

なお、保険金は保険会社から金融機関に対して直接支払われます。

7.遺族基礎年金・遺族厚生年金の請求(5年以内)

故人によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」などが、遺族年金を受け取れる場合があります。

  • 遺族基礎年金:国民年金加入者が亡くなった場合
  • 遺族厚生年金:厚生年金加入者が亡くなった場合

それぞれの条件を満たしている場合は、併給することも可能です。

子どもがいる遺族には年間100万円以上が支給されるので、忘れずに請求しましょう。

請求手続きは、年金事務所で受け付けられています。

8.遺族補償給付・遺族給付の請求(5年以内)

故人が業務災害で亡くなった場合は「遺族補償給付」、通勤災害で亡くなった場合は「遺族給付」が支給されます。

また、遺族補償給付・遺族給付には、年金と一時金の2種類があります。

それぞれに細かな支給条件が設けられているので、まずは労働基準監督署に相談してみるのがよいでしょう。

9.未支給年金の請求(5年以内)

故人が受け取るはずだった年金が残っている場合は、生計を同じくしていた遺族がその未支給分を請求できます。

実際、年金は2か月分まとめて支払われるので、未支給年金が発生するケースは少なくありません。

年金事務所に未支給年金請求書を提出してください。

被相続人の死亡後の手続き|できるだけ速やかにやること

ここでは、法的な期限はないものの、放置するとトラブルや金銭的な損失につながる可能性があるため、できるだけ速やかにおこなうべき手続きを紹介します。

1.パスポートの失効手続き

故人のパスポートは、失効手続きが必要です。

戸籍謄本など死亡の事実がわかる書類を添えて、都道府県のパスポートセンターや市区町村の窓口に提出してください。

悪用されるリスクを防ぐためにも、早めに手続きをしましょう。

2.クレジットカードの解約手続き

故人が契約していたクレジットカードも、カード会社に連絡して速やかに解約しましょう。

放置すると、年会費が引き落とされ続けたり、不正利用されたりする危険性があります。

故人の遺品を整理する際に、カードそのものや利用明細書を探して契約先を確認しましょう。

3.公共料金の解約・名義変更手続き

公共料金に関しても、解約または名義変更の手続きが必要です。

今後利用しない場合は解約し、家族が引き続き利用する場合は名義変更をおこないます。

各契約会社に連絡し、必要な手続きを確認してください。

4.相続した財産の名義変更手続き

故人名義の財産を相続した場合は、それぞれ名義変更の手続きが必要です。

  一般的な必要書類 窓口
預貯金 預金名義変更依頼書
遺産分割協議書
被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)
相続人の戸籍謄本
相続人の印鑑証明書
金融機関
自動車 申請書
手数料納付書
自動車検査証
自動車保管場所証明書
被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)
相続人の戸籍謄本
相続人の印鑑証明書
遺産分割協議書
運輸支局
株式 株式名義書換請求書
取引口座引継ぎの念書
遺産分割協議書
被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)
相続人の戸籍謄本
相続人の同意書
相続人の印鑑証明書
証券会社

相続財産の種類によっては、名義変更手続きだけで多くの時間を費やすことになります。

相続人同士で役割分担したり、必要に応じて専門家に依頼したりするなど、効率よく手続きを進められるような工夫が必要です。

さいごに|死亡後の手続きは膨大!必要に応じて専門家に相談しよう

家族が亡くなったあとの手続きは非常に数が多く、期限もさまざまで、内容も複雑です。

「手続きが多すぎて何から手をつければいいかわからない」「自分たちだけで進めるのは難しい」と感じたら、無理をせず専門家の力を借りることを検討してください。

  • 相続全般の相談、遺産分割協議:弁護士
  • 不動産の名義変更:司法書士
  • 相続税の申告:税理士
  • 年金や社会保険の手続き:社会保険労務士

上記のように、手続きの内容に応じて相談できる専門家が異なります。

特に、相続人間でトラブルになりそうな場合や、相続財産が複雑な場合は、早い段階で法律の専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士に依頼すれば、面倒な手続きを代行してもらえたり、適切なアドバイスを受けられたりするため、遺族の負担を大幅に軽減できます。

まずは法律事務所の無料相談などを利用して、気軽に問い合わせてみましょう。

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この記事の監修者
金森総合法律事務所
金森 将也 (愛知県弁護士会)
23年以上のキャリアを持ち、高度な専門知識で安心のアドバイスを提供。「話しやすさ」と「的確な見通しの提示」を大切にしています。
ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部
編集部

本記事はベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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