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相続の弁護士費用はいくら?遺産分割や遺言書作成の相場金額を解説

山本 一貴・山越 勇輝
監修記事
相続の弁護士費用はいくら?遺産分割や遺言書作成の相場金額を解説
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相続に関する弁護士費用は、相談料・着手金・報酬金など複数の項目から構成され、依頼内容や法律事務所によって異なります。

たとえば遺産分割協議の依頼なら、弁護士費用の総額は獲得できた遺産の20%が相場金額。

また、遺言書の作成なら10万円から20万円が目安です。

相場を知っておくことで、予算に合った弁護士選びがしやすくなるでしょう。

本記事では、各費用の目安やケース別の費用例を詳しく解説。相場より高額になるケースや弁護士費用を払えないときの対処法も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

遺産相続の弁護士費用が心配なあなたへ

遺産相続を弁護士に依頼したくても「弁護士=高い」というイメージがあり、不安になってしまいますよね。

結論からいうと、遺産相続の弁護士費用は、法律事務所によって異なります。

そのため、事前に弁護士に相談することで、どれくらいの費用がかかるかを聞いておくのがおすすめです。

そのほか、弁護士へ相談することで以下のようなメリットを得ることができます。

  • 遺産相続のさまざまな相談に乗ってもらえる
  • 遺産相続の流れや手続きについて教えてもらえる
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目次

相続にかかる弁護士費用の相場

相続にかかる弁護士費用の相場

弁護士費用は、主に「相談料」「着手金」「報酬金」「実費」「日当」で構成されています。

料金体系は依頼内容や個々の法律事務所の方針によって異なるため、相場を知っておくと弁護士選びに役立つでしょう。

法律相談料:初回無料もある

法律相談料は、弁護士に法律的な相談をする際に発生する費用で、一般的な相場は30分につき5,000円~1万円程度です。

しかし「初回相談無料」や「初回30分無料」といったサービスを設けている事務所も多く、上手に活用すれば、費用を抑えて弁護士の専門的な意見を聞くことができます。

相談したからといって必ず依頼しなくてはいけないわけではないため、気軽に相談してみましょう。

着手金:相場20万円~50万円

着手金は弁護士に正式依頼する際に支払う費用で、相場は20万円~50万円程度が一般的です。

ただし事務所によっては、完全報酬制で着手金を無料とし、トラブルが解決した場合にのみ費用(報酬金)が発生するところもあります。

なお、着手金は万が一期待した結果が得られなかったとしても、原則として返金されることはありません。

報酬金:経済的利益による

報酬金は、相続問題が無事に解決し、依頼者が具体的な経済的利益を得られた場合に発生する費用。

「得られた経済的利益の_%」で算出されるのが一般的です。

経済的利益とは、弁護士に依頼したことによって、依頼者が実際に得ることができた利益の額を指します。

たとえば、遺産分割協議について弁護士に代理交渉を依頼した結果、500万円の遺産を相続できた場合、500万円が経済的利益の額です。

(旧)日本弁護士連合会報酬等基準 がひとつの目安

現在、弁護士の費用は各法律事務所が自由に設定できますが、かつては日本弁護士連合会が定めた「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」に基づいて報酬額を算定していました。

基準は現在廃止されていますが、今でも参考にしている弁護士は多いため、相場の目安になります。

相続に関する弁護士報酬金の基準は次のとおり。

経済的利益の額

報酬金

300万円以下

経済的利益×16%

300万円超え3,000万円以下

経済的利益×10%+18万円

3000万円超え3億円以下

経済的利益×6%+138万円

3億円超え

経済的利益×4%+738万円

たとえば経済的利益が500万円の場合、報酬金は68万円(500万円×10%+18万円)です。

実費:数千円~数万円

実費は相続案件を処理するために実際に必要となった経費で、弁護士が立て替えた金額を全額支払います。

事案にもよりますが、一般的には数千円~数万円程度かかることが多いです。

具体的には、相続人を確定するために必要な戸籍謄本(1通450円または750円)や不動産の状況を調査するための登記事項証明書(1通600円)などの取得費用、遠方の裁判所へ赴く場合の交通費などが実費にあたります。

相続財産の種類や数が多かったり相続関係が複雑だったりする場合には、実費が多額になることもあります。

日当:相場3万円~5万円

日当は、弁護士が事務所外で活動するときに発生する費用。拘束時間に対する対価で設定されており、半日程度の拘束であれば3万円、1日なら5万円程度が相場です。

具体的には、裁判所でおこなわれる調停や審判の期日への出廷、遺産の状況を確認するための現地調査などをおこなった場合に日当が発生します。

なお、現地までの交通費や宿泊が必要な場合の宿泊費は日当に含まれず、別途実費として請求されるのが一般的です。

【依頼内容別】弁護士に依頼する場合の費用相場

弁護士に依頼する場合の費用相場

具体的な弁護士の費用相場は、依頼内容によって異なります。

たとえば遺産分割協議の代理交渉では「獲得金額の20%前後」が相場で、シンプルな自筆証書遺言の作成サポートであれば10万円程度が相場です。

遺産分割協議の代理交渉:獲得金額の20%前後

着手金の相場

獲得金額の2%~8%程度

報酬金の相場

獲得金額の4%~16%程度

ほかの相続人との間で遺産分割の話し合いがまとまらず、弁護士に代理人として交渉を依頼する場合、弁護士費用の総額は「獲得できた遺産額の20%前後」が相場です。

たとえば、弁護士に依頼した結果、300万円の遺産を取得できた場合、その20%程度である60万円前後が弁護士費用の総額のイメージとなります。

ただし、これはあくまで協議で解決した場合の目安。

もし、話し合いで合意に至らず調停や審判といった法的な手続きに移行する場合には、別途追加の着手金や日当などが必要になるのが一般的です。

遺産分割協議書の作成:相場10万円~20万円

手数料の相場

10万円~20万円程度

遺産分割協議書の作成に対する費用相場は、10万円~20万円です。

相続人全員での話し合いの結果、遺産の分け方について円満に合意ができたものの、合意内容を法的に有効な書面として残しておきたいという場合、弁護士に遺産分割協議書の作成のみを依頼できます。

財産の種類や数が少なく、内容が比較的シンプルなものであれば10万円程度で済むでしょう。

しかし、複数の不動産が含まれる、非公開株式の評価が必要であるなど内容が複雑になるほど手間と専門知識が要求されるため、20万円以上の費用がかかることもあります。

遺言書作成:相場10万円~20万円

手数料の相場

10万円~20万円程度

遺言書の作成サポートを依頼する場合の弁護士費用は、10万円から20万円程度が相場です。

着手金や報酬金は発生せず、遺言書1通につき定額の手数料がかかるケースが多いでしょう。

定型的な内容の自筆証書遺言の作成サポートであれば10万円程度から依頼可能ですが、以下のような複雑な要素が含まれると費用は高くなる傾向にあります。

  • 相続関係が複雑である
  • 相続財産に不動産や株式が多く含まれる
  • 事業承継に関する内容を含む など

なお、より確実性を高めるために公正証書遺言として作成する場合には、弁護士費用とは別に公証役場に支払う手数料(遺産額に応じて数万円から)が必要となります。

遺言執行者への就任依頼:相場30万円以上

手数料の相場

30万円以上

弁護士に遺言執行者への就任を依頼する場合の費用は、遺産総額や相続人の数に応じて設定されることが一般的のため一概には言えません。

しかし、かつての日本弁護士連合会の報酬基準における遺言執行の報酬は最低30万円で、今でもこの基準を目安にしている事務所は多くあります。

経済的利益の額

費用

300万円以下

30万円

300万円超え3,000万円以下

2%+24万円

3000万円超え3億円以下

1%+54万円

3億円超え

0.5%+204万円

なお、遺言執行にあたり、別途報酬金や実費(戸籍謄本の取得代や自筆証書遺言の検認手続き代など)が必要となる場合があります。

相続放棄の手続き代行:相場5万円~15万円

手数料の相場

5万円~15万円程度

相続放棄の申述手続きを弁護士に依頼する場合、相続人一人あたり5万円から15万円程度が費用の相場です。

具体的には、申述のための書類作成と提出代行のみであれば10万円以下で済むこともありますが、遺産状況の調査や、申述期限を延長するための申し立てなども併せて依頼する場合には10万円以上かかることもあります。

また、複数の相続人が同時に同じ弁護士に依頼すると、一人あたりの費用が割引される料金体系をとっている事務所も珍しくありません。

遺留分侵害額請求:獲得金額の20%前後

着手金の相場

獲得金額の2%~8%程度

報酬金の相場

獲得金額の4%~16%程度

手数料の相場

3万円~10万円程度(内容証明郵便の場合)

遺留分侵害額請求をおこなう場合、獲得遺産額の20%前後が費用相場。

さらに、内容証明郵便の作成・送付で3万円~10万円程度がかかります。

遺留分侵害額請求では、相手方との交渉(内容証明郵便の送付を含む)・調停・訴訟といった流れに進み、費用はこれらの段階に応じて発生します。

なお、遺留分とは、兄弟姉妹以外の法定相続人に保証されている最低限の遺産取得割合です。

この遺留分を侵害された場合に、侵害額に相当する金銭の支払いを請求する権利が遺留分侵害額請求です。

【ケース別】遺産相続の弁護士費用シミュレーション

実際にどの程度の費用がかかるのか、具体的なケースを想定して弁護士費用のシミュレーションをします。

ただし、以下に示すのはあくまで一般的な例で、実際の費用は個々の法律事務所の料金体系や事案の複雑さ、難易度によって異なります。

必ず正式依頼前に弁護士に見積もりを依頼し、詳細を確認するようにしてください。

遺産分割協議の代理を依頼し1,000万円の遺産を取得した場合

ほかの相続人との間で遺産分割の話し合いがまとまらず、弁護士に交渉の代理を依頼し、結果として1,000万円の遺産を取得できた場合、弁護士費用として総額100万円~150万円程度がかかるでしょう。

内訳は以下のとおりで、報酬金は(旧)日本弁護士連合会の報酬基準を参考に算出しています。

相談料

初回無料

着手金

25万円

報酬金

118万円(1,000万円 × 10% + 18万円)

実費

5万円

総額

148万円

なお、実費には戸籍謄本取得費用や通信費が含まれます。

遺産分割調停を依頼して1,500万円の遺産を取得した場合

相続人間での遺産分割協議が不調に終わり、家庭裁判所での遺産分割調停を弁護士に依頼した結果1,500万円の遺産を取得できた場合、弁護士費用の総額は200万円を超える可能性があります。

内訳は次のとおりです。

相談料

初回無料

着手金

40万円

報酬金

168万円(1,500万円×10%+18万円)

実費

10万円

日当

10万円(調停期日4回×半日日当2.5万円など)

総額

228万円

調停は裁判所を介した法的手続きであり、当事者間の協議に比べて手続きが複雑です。

弁護士も期日への出廷など多くの稼働が必要となるため、費用が高くなる傾向にあります。

もし、協議から調停に発展した際には別途追加の着手金が発生する契約になっていることが多いでしょう。

相続の弁護士費用は誰が払う?相手に請求できる?

相続の弁護士費用は誰が払う?相手に請求できる?

相続問題で弁護士に依頼した場合、費用は原則として、弁護士に依頼をした本人が全額負担します。

もし、対立しているほかの相続人もそれぞれ弁護士に依頼していれば、費用はその相続人自身が支払うことになります。

複数人で揉めていたりほかの相続人にトラブルの原因があったりしても、自身が依頼したのであれば、費用は自己負担。

ほかの相続人が払う義務はありません。

ただし、弁護士は依頼者の利益が最大限になるよう活動してくれます。

また遺産分割調停や審判でご自身に有利な結果が得られたとしても、相手方に対して自分の弁護士費用を支払わせることはできません。

遺言執行にかかる費用は相続財産から支払う

例外的に、遺言執行にかかる費用は相続財産の中から支払うことが法律で認められているため、間接的に相続人全員で負担する形になります。

遺言執行が特定の相続人のためだけではなく、遺言者及び相続人全体の利益のためにおこなわれるためです。

ただし、各相続人が負担する金額はそれぞれの相続割合に比例して按分された額であり、かつ、相続人が実際に相続する財産の額を超えない範囲とされています。

たとえば、相続財産の4分の1しか相続する権利がない相続人に対して、弁護士費用の4分の1を超える額を負担させることはできません。

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相続で弁護士費用が高額になる3つのケース

相続で弁護士費用が高額になる3つのケース

相続問題で弁護士に依頼する際、費用が相場よりも高額になるケースがあります。

具体的には、相続人が多い場合や裁判になる場合などです。

相続人や高額な遺産が多い

相続人の数が多い場合、弁護士費用が高額になる傾向があります。

相続人が多数いると、それだけ多くの関係者との連絡や調整が必要となり、弁護士の業務量が増えるためです。

特に、孫が代わりに相続人となる「代襲相続」が発生する場合や、兄弟姉妹が多い場合には、相続人の数が一気に増えることがあります。

また、相続財産そのものが高額な場合も、弁護士費用が高くなる一因。

取得できた遺産の額(経済的利益)に応じた割合で報酬金を算定する事務所が多いため、遺産の評価額が高いほど、報酬金も高額になります。

調停や裁判になる

相続人同士の話し合いで解決せず、調停や裁判といった法的手続きが必要になる場合には、費用が高額になります。

協議から調停、さらには審判へと手続きが進むにつれて、弁護士の業務は格段に増えるためです。

裁判所での手続きには、申立書の作成や証拠資料の準備、期日への出廷、相手方との書面による主張のやり取りなど、専門的かつ時間のかかる法的な対応が求められます。

特に、審判まで進み、事実関係や法律論について激しく争うような事案では、解決までに長期間を要することも少なくありません。

裁判が長引くほど弁護士の拘束時間も増え、時間単価で計算される費用や裁判所への出廷の日当が積み重なり、結果としてトータルの弁護士費用が高額になってしまう可能性があります。

追加の手続きが必要になる

通常の遺産分割協議や調停・審判といった手続きに加えて、別の法的な手続きが必要になる場合、その分の弁護士費用が追加で発生して総額が高くなることがあります。

たとえば、以下のようなケースです。

  • 遺産の中に不動産が含まれていて名義変更(相続登記)手続きを依頼する場合
  • 故人に多額の借金があり相続放棄の手続きを依頼する場合
  • 遺言書の有効性を争う「遺言無効確認訴訟」を起こす必要がある場合 など

また、相続財産が海外に存在していたり、相続人の一部が外国に居住していたりするような国際相続のケースも、調査や手続きに多くの時間と専門知識を要するため、費用が増える傾向にあります。

他にも、自筆証書遺言の「検認」手続きの申立てや遺産分割協議書の作成など、一つひとつの作業はそれほど高額でなくても、複数の手続きが重なることで弁護士費用がかさんでしまうことは珍しくありません。

遺産相続の弁護士依頼費用を払えないときの対処法

弁護士依頼費用を払えないときの対処法

弁護士費用は一括で支払うのが原則のため、まとまった資金の準備が難しい場合もあるでしょう。

しかし、費用面で不安があるからといって、すぐに諦める必要はありません。

無料相談を活用したり、法テラスを利用したりと、費用を抑える方法があります。

法律事務所の無料相談を活用する

弁護士費用の負担を少しでも軽減したい場合に有効なのが、多くの法律事務所が提供している無料相談です。

30分から60分程度の初回無料相談を活用すれば、費用をかけずに相続問題について弁護士に相談し、専門的なアドバイスを受けられます。

まずは「ベンナビ相続」で、初回無料相談に対応している法律事務所を探してみましょう。

無料相談を通じて、事案の概要やおおよその解決の見通し、そして実際に依頼した場合の費用見積もりなどを確認できます。

また実際に弁護士と話してみることで、信頼度や自身との相性も確かめられるでしょう。

法テラスの立替制度を利用する

経済的な事情で弁護士費用を支払うことが難しい場合には、「法テラス(日本司法支援センター)」の利用を検討してみるのもひとつの方法です。

法テラスは、国によって設立された公的な機関。収入や資産が一定の基準以下であるなどの条件を満たす方を対象に、無料の法律相談や弁護士費用を立て替えてくれる制度があります。

立替制度を利用した場合、費用は原則として毎月5,000円~10,000円程度の分割で法テラスに返済していくため、今すぐに費用を用意できなくても弁護士に依頼できます。

自身が基準を満たすかどうかわからない場合でも、まずは法テラスに相談してみるのがおすすめです。

法テラスの利用条件は以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

分割払いや着手金の後払いを相談する

弁護士費用を一括で支払うのが難しい場合で、分割払いや後払いに対応していないか法律事務所に相談しましょう。

依頼者の経済的な状況に配慮し、柔軟な支払い方法に対応している事務所は多くあります。

たとえば遺産分割協議の交渉が解決し、依頼人に遺産が入るまで着手金の支払いを待つといった後払いが可能でしょう。

まずは、無料相談や契約前の打ち合わせの際に、どのような支払い方法が可能か相談してみてください。

複数の法律事務所を比較検討する

相続問題で弁護士に依頼する際は、複数の法律事務所に相談して比較検討しましょう。

弁護士費用は各法律事務所が自由に設定しているため、同じ依頼内容であっても、事務所によって見積もり額に差が出てくることは珍しくありません。

それぞれの事務所で取得した見積もりを比べると、不当に高額請求を避けることができます。

また見積もり額がほかの事務所や相場より極端に安い場合も、後から予想外の追加料金を請求される可能性があるため注意が必要です。

提示された見積もりを見る際には、総額だけではなく、着手金、報酬金の計算方法、実費や日当の扱いや概算額を確認してください。

さらに、追加費用が発生する可能性があるとすればどのような場合かなど、内訳を細かく確認しておくと、予想外の費用が増えるリスクを減らせます。

相続トラブルを弁護士に依頼するメリット

相続トラブルに陥った際には、問題が深刻化する前の早い段階で弁護士に相談・依頼するのが重要です。

弁護士に依頼すると次のようなメリットが期待できます。

  • 精神的な負担が軽減される
  • 法的に有利な条件で解決に導いてくれる
  • 時間と労力を節約できる
  • 早期に問題を解決できる

弁護士は法律の専門家であると同時に、交渉のプロ。

感情的になりがちな当事者間の話し合いに、冷静かつ客観的な第三者の立場から介入し、法的な根拠に基づいた適切な解決策を示すことで、相続手続きを円滑に進められます。

時間と労力を最小限に抑えられると同時に、相続問題に伴う精神的な負担を軽減できるのがメリットでしょう。

遺産相続を弁護士に相談するメリットを詳しく知りたい方は、以下の記事が参考になります。

失敗しない!相続問題に強い弁護士の選び方

相続問題の解決を成功させるためには、提示される費用が適切であることが大切です。

しかしそれ以上に、弁護士が相続分野において専門性や実績を持っているか、依頼者に寄り添った対応をしてくれるかといった点を総合的に見極めて、相続問題に強い弁護士を選ぶのが重要になります。

相続案件の実績・経験が豊富な弁護士を選ぶ

相続案件に関して十分な実績と経験を持っている専門の弁護士を選びましょう。

相続トラブルの解決には、民法や家事事件手続法といった法律知識、類似の案件を数多く経験する中で培われる交渉のテクニックや実務的なノウハウが必要です。

相続案件の実績が豊富な弁護士ほど、さまざまなケースに対応できる引き出しが多く、状況に応じた的確なアドバイスや有利な解決に向けた戦略立案が期待できます。

法律事務所のWebサイトに「相続・遺産分割専門チームあり」や「相続問題の解決事例〇〇件以上」といった具体的な記載があるかを確認したり、無料相談などの機会に過去の実績や事例について聞いたりしてみましょう。

また、相続問題は税金や不動産登記が絡むことも多いため、税理士や司法書士といったほかの専門家との連携体制が整っているかどうかも確認しておくのがおすすめです。

説明が丁寧で分かりやすいかをチェックする

弁護士に相談した際、説明が丁寧で分かりやすいかどうかも、非常に重要な選択基準。法律の専門用語を多用するのではなく、素人でも理解できる簡単な言葉を選び、具体的な例えなども交えながら説明してくれるのが「良い弁護士」です。

メリットだけでなくデメリットやリスクも含めて、誠実に説明してくれる弁護士を選びましょう。

質問への受け答えの態度や話し方などを通じて、「この先生になら、自分の大切な問題を安心して任せられる」と直感的に思えるかどうかを確かめることが大切です。

逆に、威圧的な態度を取られたり、こちらの話を遮って一方的に話を進められたりするような場合は避けた方が賢明といえます。

費用体系が明確な事務所を選ぶ

料金体系が明確に定められており、契約を結ぶ前にきちんと見積書を提示して詳細な説明をしてくれる弁護士を選ぶのも重要なポイント。

費用が不明瞭な法律事務所は、後々「聞いていた金額と違う」「何に対する費用なのか分からない請求がきた」といったトラブルに発展しかねません。

相談時には必ず費用の見積もりを依頼し、以下の点をチェックしましょう。

  • 着手金の金額
  • 報酬金の具体的な金額と計算方法
  • 実費や日当の見込み額
  • 追加で発生する可能性がある費用

また最終的に依頼することを決めた際には、提示される契約書の内容もしっかりと隅々まで読み、少しでも不明な点があれば解消してから契約するのが鉄則です。

相続に強い弁護士を探すなら「ベンナビ相続」

「ベンナビ相続」は、相続トラブルの解決を得意とする弁護士を効率的に探せるポータルサイト。

相続問題を多く解決してきた弁護士や法律事務所の情報が掲載されています。

遺産分割協議、遺留分侵害額請求、遺言書作成といった詳しい依頼内容や地域を指定して検索することで、状況やニーズに合った弁護士を簡単に見つけられるのが特徴です。

初回無料相談に対応している事務所や、土日祝日の相談が可能な事務所なども絞り込み検索可能。

相続問題に困ったときは「ベンナビ相続」で最適な弁護士を見つけましょう。

さいごに

相続にかかる弁護士費用は、依頼内容や対応の難易度によって大きく異なります。

たとえば遺産分割協議の代理交渉は「獲得金額の20%前後」、遺言書の作成なら「10万円~20万円」が相場です。

相続人の数が多かったり調停・裁判になったりなど、費用が相場より高額になりやすいケースもあるため、正式依頼前には必ず見積もりを確認しましょう。

費用を抑えるには、無料相談を活用したり分割払いの相談をしたりするのがポイント。

「ベンナビ相続」では、初回無料相談に対応している弁護士を検索できるので、ぜひあなたに合った弁護士を探してみてください。

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Yz法律事務所
山本 一貴・山越 勇輝 (大阪弁護士会)
相談者様との信頼関係を大切にし、フットワークの軽さと素早いレスポンスで迅速に対応。弁護士だけでなく従業員もプライベートバンカーの資格を保有し、他士業連携で高額な遺産の相続問題にも対応可能。
ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部
編集部

本記事はベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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