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遺産相続の弁護士費用の相場は?誰が払うの?払えない場合の対処法も紹介

山本 一貴・山越 勇輝
監修記事
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遺産相続の問題解決を弁護士に依頼したくても、「弁護士費用はいくらかかるのか」と費用面での不安があって依頼をためらってしまう方も多いのではないでしょうか。

遺産相続でかかる弁護士費用には、主に相談料・着手金・報酬金の3つがありますが、どのような問題をどのように解決したいかによって弁護士費用は変わります。

そこで本記事では、遺産相続でかかる弁護士費用について以下の4つを解説します。

  • 遺産相続にかかる弁護士費用の相場と内訳
  • 相談内容別の弁護士費用
  • 相続の弁護士費用は誰が払うのか
  • 弁護士費用を抑える方法

自分が依頼したい内容だとどれくらい費用がかかるのかを把握してから、弁護士への相談・依頼をしてみてください。

遺産相続の弁護士費用が心配なあなたへ

遺産相続を弁護士に依頼したくても「弁護士=高い」というイメージがあり、不安になってしまいますよね。

結論からいうと、遺産相続の弁護士費用は、法律事務所によって異なります。

そのため、事前に弁護士に相談することで、どれくらいの費用がかかるかを聞いておくのがおすすめです。

そのほか、弁護士へ相談することで以下のようなメリットを得ることができます。

  • 遺産相続のさまざまな相談に乗ってもらえる
  • 遺産相続の流れや手続きについて教えてもらえる
  • 依頼すれば相続人間の交渉を代理でおこなってもらえる
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目次

遺産相続問題の解決を相談・依頼した場合の弁護士費用の相場と内訳

遺産相続でかかる弁護士費用は、一律に決められているものではありません。

現在は各法律事務所が弁護士費用を自由に決められるので、依頼内容や遺産額などによって費用は大きく異なります。

しかし、過去には「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」という弁護士費用の基準が設けられており、現在でもその基準をそのまま使用している弁護士も多いため、費用の目安とすることはできます。

ここでは、旧弁護士連合会報酬等基準をもとに、相続問題の解決にかかる弁護士費用の相場を紹介します。

相続問題の解決でかかる弁護士費用の相場

(旧)弁護士連合会報酬等基準による相続問題に関する弁護士費用の相場は、以下のとおりです。

法律相談

初回法律相談料

一般法律相談料

書面による鑑定

30分ごとに5,000円から1万円の範囲内の一定額

30分ごとに5,000円以上、2万5,000円以下

複雑・特殊でないときは、10万円から30万円の範囲内の額

着手金・報酬金

経済的利益の額

着手金

報酬金

300万円以下の場合

8%

(最低額10万円)

16%

300万円を超え3,000万円以下の場合

5%+9万円

10%+18万円

3,000万円を超え3億円以下の場合

3%+69万円

6%+138万円

3億円を超える場合

2%+369万円

4%+738万円

弁護士費用の内訳は、主に相談料・着手金・報酬金の3つに分けられます。

相談料は、相談回数や時間に応じた費用が定められており、着手金や報酬金は遺産額や最終的に得られた経済的利益の額に応じて費用が決定されるケースがほとんどです。

そのほか、弁護士の出張にかかる日当や、実際の手続きでかかった郵送費などの実費が弁護士費用として発生します。

以下では、それぞれの内訳ごとの相場を紹介します。

相談料|初回無料の法律事務所もある

相談料は、弁護士に相談をした際に発生する費用です。

相談料の相場は、30分5,000円~1万円程度ですが、「初回相談を無料」にしている法律事務所も多く存在します。

電話やメールでの相談が可能な法律事務所も多いため、弁護士への相談のハードルが従来より低くなっています。

悩みをより詳しく伝え、最適な解決策を見つけるためにも、一度は対面で相談するのがおすすめです。

無料相談と有料相談は何が違う?

結論からいうと、無料相談と有料相談に大きな差はないといってよいでしょう。

有料相談のほうが丁寧であったり、無料だから素っ気なく扱われたりといったことはありません(もちろん無料だからといって繰り返し同一弁護士に無料相談することは避けた方がよいです)。

ただし、良い弁護士・悪い弁護士の判断基準は非常に難しいのが実情です。

たとえば、「あなたが裁判で勝つのは無理です」とはっきり言ってくれる弁護士を「頼りない」と感じるか、「嘘をつかないからこそ信頼できる」と感じるかはあなた次第です。

弁護士の発言に納得いかなくても、「無料相談だから対応してもらえなかった」と考えるのではなく、単純に相性が合わなかったと考えるのがよいでしょう。

相性の良い弁護士を探すためにも、可能な限り複数の法律事務所の無料相談を利用してみることをおすすめします。

着手金|20万円以上かかるケースもある

着手金は、実際に弁護士が案件の解決に動き出すタイミングで支払う費用です。

事件が希望したとおりに解決しなくても、着手金は基本的には返金されません。

金額は相続財産や依頼内容によって変動するケースが多いですが概算として、20万円~50万円程度が相場でこの程度以上の費用は必要になると考えておくとよいでしょう。

着手金は依頼する内容次第で高額になる可能性もありますが、なかには着手金を無料(完全報酬制)としている法律事務所も存在します。

また、着手金の後払いや分割払いに対応してもらえることもあるので、すぐにまとまった金額を用意できない方は一度相談してみるとよいでしょう。

報酬金|経済的利益の額に応じて発生する

報酬金は相続事件の解決後に発生する費用のことで、交渉・調停・裁判などで獲得した経済的利益の額に対して数%という形で金額が決まることが一般的です。

弁護士へ依頼したとしても、問題が解決しなければ報酬金は発生しません。

経済的利益の額とは、弁護士に依頼したことで依頼主が得た利益のことを指します。

たとえば、相続人同士で揉めている遺産分割協議について弁護士に解決を依頼した結果、依頼主が500万円分の遺産を相続することが決まった場合は、500万円が経済的利益の額です。

分割対象となる財産の範囲または相続分についての争いのない部分については、相続分の時価の3分の1の額を経済的利益として計算する場合もあります。

経済的利益の算出方法は法律事務所で違う

経済的利益の額の算出方法は、法律事務所によって異なります。

紹介した例はあくまで一例なので、同じ条件だとしても、弁護士費用は相続人の個別案件によって変わります。

依頼前には必ず弁護士から料金体系の説明を受け、見積もりをもらうようにしましょう。

その他の弁護士費用

相談料・着手金・報酬金のほかに、実際の手続きにかかった実費や、弁護士の出張に対して支払う日当などが弁護士費用として発生します。

それぞれの内訳や相場は以下のとおりです。

表:その他の弁護士費用の相場

実費

交通費・郵便代・裁判印紙代など事件処理に要した経費

金額は依頼内容によって異なる

日当

弁護士の出張にともなう費用

半日拘束で3万円、1日拘束で5万円が目安

手数料

事務的な手続きを依頼する場合の費用

金額は依頼内容によって異なる

実費

実費とは、弁護士が委任事務を処理する上で調査や裁判をおこなう際にかかった経費のことです。

交通費・郵便代・コピー代・裁判所への印紙代などが該当します。

日当

日当は、弁護士が出張した際に生じる費用を指します。

弁護士が遠方の裁判所に出頭した場合や、依頼者の自宅や役所などに出向くために時間を要した場合には日当が発生する可能性があります。

金額は弁護士によって異なりますが、半日拘束で3万円、1日拘束で5万円程度としているケースが多いでしょう。

手数料

手数料は、当事者間で争いがない場合などにおいて、事務的な手続きを依頼する際に発生する費用です。

たとえば遺言の作成や相続放棄の申立てなどを依頼する場合には、手数料として既定の金額を支払うことが一般的です。

金額は依頼内容によって異なるので、個別に確認するようにしてください。

【依頼内容別】遺産相続でかかる弁護士費用の相場

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ここからは、具体的な依頼内容ごとに相続でかかる弁護士費用の相場を紹介します。

基本的な着手金や報酬金は、(旧)日本弁護士連合会報酬等基準をもとにした経済的利益の額に応じて計算が可能ですが、遺言書の作成や相続放棄手続きなどは、個別の費用が設定されているケースも多いです。

自分の依頼したい内容でどれくらいの弁護士費用がかかるのか、目安を押さえておきましょう。

遺産分割の代理交渉でかかる弁護士費用

相続人同士の争いが起きるきっかけともいえるのが遺産分割協議です。

ここでは、具体的な経済的利益の額ごとに、遺産分割の交渉や遺産分割協議書の作成、調停、裁判を依頼した場合にかかる弁護士費用を例として計算してみましょう。

経済的利益の額が1,500万円の場合

ここでは、被相続人が3,000万円の遺産を遺して死亡し、自分の相続分は2分の1である1,500万円と仮定した場合の弁護士費用を計算してみましょう。

なお、経済的利益の額は法定相続分を超えておらず、金額について当事者間に争いがないものとします。

着手金

3,000万円 × 1/2 × 1/3 × 5% + 9万円 =34万円

報酬金

3,000万円 × 1/2 × 1/3 × 10% + 18万円 =68万円

合計

着手金+報酬金 =102万円+税

経済的利益の額が5,000万円の場合

次に、自分が遺産として5,000万円を相続するケースにおいて、示談交渉や調停を弁護士に依頼した場合の弁護士費用を計算します。

まず、自分の相続分である5,000万円が法定相続分を超えており、金額全般についての争いがあるケースにおける弁護士費用は以下のとおりです。

着手金

5,000万円 × 3% + 69万円 =219万円

報酬金

5,000万円 × 6% + 138万円円 =438万円

合計

着手金+報酬金 =657万円+税

ただし、経済的利益の額が法定相続分を超えておらず、金額について当事者間に争いがない場合は「時価相当額の3分の1の額」が適用されるケースが一般的です。

弁護士費用を計算すると、着手金・報酬金は以下のとおりになります。

着手金

5,000万円 × 1/3 × 5% + 9万円 =約74万円

報酬金

5,000万円 × 1/3 × 10% + 18万円 =約184万円

合計

着手金+報酬金 =約258万円+税

「時価相当額の3分の1の額」を適応すると弁護士費用の合計は半分以下となり、経済的利益の額をどのように判断するかで、 弁護士費用が大きく変わることがわかります。

 上記の計算例はあくまで標準的な金額の目安とはなり、解決に向けた方針やとるべき手段、相手方の姿勢や費やすことが見込まれる期間・労力などによって個別具体的な弁護費用は変動しますから事前にきちんと弁護士より見積もりを取得することや費用に関する説明を受けることが重要となります。

遺言書作成でかかる弁護士費用

遺言書の作成を弁護士に依頼した場合には、遺言書作成手数料がかかります。

また、公正証書遺言を作成する場合は、公証人の手数料が別途必要になります。

弁護士の遺言書作成手数料は10万円〜20万円程度とされることが多くなっていますが、遺言の内容や対象財産の金額に基づいて計算される場合もあります。

遺言執行でかかる弁護士費用

遺言執行者の役割を弁護士に依頼した場合の弁護士費用は、相続財産の総額や相続人の数にもよるので一概にはいえません。

(旧)弁護士会報酬規程によれば、遺言執行の弁護士費用は以下の基準で算出されることになっています。

(旧)弁護士会報酬規程(遺言執行の場合)

経済的利益の額

費用

300万円以下の場合

30万円

300万円を超え3,000万円以下の場合

2%+24万円

3,000万円を超え3億円以下の場合

1%+54万円

3億円を超える場合

0.5%+204万円

相続放棄を依頼した場合にかかる弁護士費用

相続放棄を弁護士に依頼したときにかかる費用は以下のとおりです。

相続放棄を弁護士に依頼した場合にかかる費用

相談料

0円~1万円(60分あたり)

申述書作成代理費用

5,000円~数万円程度(戸籍謄本取得・実費含む)

代理手数料

5万円~10万円程度

成功報酬

なし

なお、相続放棄の手続きは同順位の相続人でまとめて手続きすることも可能です。

たとえば、兄弟姉妹全員が相続放棄を希望している場合などは、全員分をまとめて依頼することで、弁護士費用の節約につながります。

遺留分侵害額請求でかかる弁護士費用

弁護士に遺留分侵害額請求を依頼する場合、内容証明郵便の送付による意思表示のみであれば3万円~10万円程度が相場といえます。

遺留分についての代理交渉などを依頼する場合には、経済的利益の金額に応じて計算するケースが一般的です。

遺言無効・生前贈与無効請求でかかる弁護士費用

遺言無効・生前贈与無効請求を依頼する場合にかかる弁護士費用は、着手金と報酬金、諸経費を合わせた金額になります。

着手金については数十万円程度であることが多く、報酬金については遺言が無効と判断された場合に得られる経済的利益の金額に応じて計算されます。

ここに数万円程度の諸経費が加わります。

遺産相続の弁護士費用は誰が払う?相手に請求できる?

弁護士費用は、原則「弁護士に依頼した人」が支払います。

複数人で揉めていた場合でも、自分が依頼するのであれば弁護士費用は自己負担となるのです。

ただし、遺産相続の依頼内容によっては、弁護士費用を支払う人が異なる場合があります。

それぞれの依頼内容について、誰が費用を負担するのか詳しく見ていきましょう。

遺産分割協議の費用は依頼人が負担

遺産分割協議の費用は、弁護士に依頼した人が負担します。

たとえば、兄弟姉妹が相続財産を巡って対立しており、長男が弁護士に依頼したのであれば、弁護士費用は長男の自己負担となります。

ほかの相続人が依頼する原因を作っていたとしても、依頼人本人が費用を負担しなければならないのです。

遺言書の作成費用は遺言者本人が負担

遺言書の作成を弁護士に依頼する場合の費用については、遺言書を作成する遺言者本人が負担します。

また、公正証書遺言を作成するときに支払う手数料についても、遺言者が費用を支払うケースが一般的です。

遺言執行にかかる費用は相続人全員で負担

遺言執行にかかる弁護士費用については、相続財産から支払う必要があります。

そのため、間接的に相続人全員で費用を負担することになるでしょう。

ただし、各相続人の負担分は、それぞれの相続割合に比例按分した額、かつ、相続額を超えない額とされています。

たとえば、相続財産の4分の1しか相続できない相続人に対して、弁護士費用の4分の1以上を負担させることはできません。

なお、相続人同士が合意すれば、代表者一人が負担することは可能です。

遺留分侵害額請求・相続放棄でかかる費用は申立人が負担

遺留分侵害請求や相続放棄でかかる弁護士費用は、各申立人が負担します。

たとえば、次男が長男に対して遺留分侵害請求を起こしたいのであれば、次男が費用を負担することになります。

ただし、複数の相続人が同じ遺留分の侵害を主張するなど、共通の目的で弁護士に依頼する場合には、負担割合について事前に話し合いで決めておくケースが一般的です。

相続問題の弁護士費用を払えないときの対処法

相続問題の弁護士費用がおおよそ把握できたところで、弁護士費用を安く抑える方法が気になる方も多いでしょう。

ここでは、できるだけ弁護士費用を安くする方法や弁護士費用を払えないときの対処法を6つ紹介します。

1.着手金などの分割払いを相談する

(旧)弁護士費用規程が廃止され、料金体系を自由に設定できるようになった現在、着手金や報酬費用を分割で支払うことのできる法律事務所もあります。

すぐにまとまったお金を用意できない場合などは、相談の際に分割払いに応じてもらえるか聞いてみるとよいでしょう。

2.無料相談を活用する

相続を得意とする弁護士の中には、無料相談・無料電話相談などを受け付けている法律事務所も多く存在します。

無料相談だからといって、有料相談よりも素っ気なく対応されたり、相談内容が限定されたりといったことは基本的にありません。

まずは無料相談の機会を活用して、弁護士との相性や費用を確認するとよいでしょう。

3.複数の法律事務所で弁護士費用を比較する

弁護士費用を少しでも安く抑えるためには、複数の法律事務所を比較することも大切です。

料金体系は法律事務所ごとに設定されているので、同じ内容を依頼する場合でも依頼先によって金額は大きく変わってきます。

もちろん安さだけで選ぶことはおすすめしませんが、あまりに高額な費用を提示してくる法律事務所は避けたほうがよいでしょう。

また、相談内容を一通り伝えたあと、こちらが出せる金額を先に提示することで予算内で提案してくれる可能性もあります。

4.法テラスの民事法律扶助制度を利用する

弁護士費用を支払えるだけの経済的余裕がない場合は、法テラスの「民事法律扶助制度」を利用することも検討しましょう。

一定の収入・資産基準を満たしている方であれば、1つの問題につき3回まで弁護士に無料で相談できます。

相談した結果、事件処理を依頼する場合には、弁護士費用を法テラスに立て替えてもらうことも可能ですから、実質的な負担軽減のためには最も実効性のある方法といえます。

5.トラブルの要点をまとめて希望するゴールを明確にしておく

事前にトラブルの要点をまとめ、希望するゴールを明確にしておくことも、弁護士費用を節約するためのコツといえるでしょう。

現状を端的に伝えることができれば、相談時間を短縮できるので、その分相談料を抑えられます。

また、「ここまではしてほしいけど、これ以上は必要ない」などの線引きがしっかりしていないと、実は必要なかった費用まで支払う可能性もあるので、希望するゴールを明確化しておくことも重要です。

6.証拠をできるだけ多く集めておく

自分自身で証拠を集めておくことも、弁護士費用の節約につながります。

料金体系にもよりますが、基本的に弁護士に依頼する内容が多いほど、弁護士費用も高額になります。

そのため、証拠収集だけでも自力でやっておけば、その分、弁護士費用も安くなる可能性があります。

遺産相続の弁護士費用が高額になりやすいケース

遺産相続でかかる弁護士費用は、ある程度の相場があります。

しかし、弁護士費用が高額になってしまうケースもあるので、依頼前に自分が当てはまるかどうか確認しておきましょう。

そこで弁護士費用が高額になってしまうケースを4つ紹介します。

1.遺産が高額な場合

弁護士費用が高くなりやすいケースのひとつは、遺産が高額な場合です。

遺産分割協議や遺留分侵害額請求など、一部の依頼では実際に得られた経済的利益に応じた報酬金が発生します。

遺産額が高額な場合は最終的に得られる利益も多くなることが考えられるため、その分弁護士費用も高額になる可能性が高いでしょう。

2.遺産の種類や相続人が多い場合

遺産の種類や相続人が多い場合は、弁護士費用が高額になる可能性があります。

遺産の種類や相続人が多い案件は、手続きの手間が多く、解決までの時間も長くなりやすいので、弁護士費用も高く設定される傾向にあるからです。

また、不動産など実際に現地へ行って評価をおこなう必要がある場合には、実費や日当、鑑定費用等の追加費用も発生します。

3.遺産分割がまとまらず調停や審判に発展する場合

遺産分割協議で折り合いがつかず、調停や審判に発展した場合も弁護士費用が高額になりやすいので注意が必要です。

裁判手続きまでサポートを求めるとなると、その手続きの段階ごとに追加で弁護士費用が発生します。

特に長期戦が予想されるような案件や、対象とする財産の金額が大きい案件では、弁護士費用もそれなりに膨れ上がることを覚悟しておかなければなりません。

裁判所が近くにない場合は、弁護士の交通費や日当代などが高額になることもあるでしょう。

4.遺産分割以外で追加の手続きが必要になった場合

遺産分割以外で追加の手続きが必要になった場合も、弁護士費用が高額になることがあります。

遺産相続においては、遺言の有効性に異議を申し立てたり、遺産の使途不明金を調査したりなど、当初想定していなかった手続きが必要になるケースも少なくありません。

このような状況では、弁護士とも相談しながら、予算の範囲内でできることを検討していくことになるでしょう。

さいごに|相続の弁護士費用が不安なら、一度無料相談を

相続トラブルの解決を弁護士に依頼する際、最も気になるのは弁護士費用ですが、一方で相続問題を得意とする弁護士に依頼することも大切です。

費用がどれくらいかかるのか、信頼して依頼できる弁護士かどうかを確かめるためにも、まずは相談してみるとよいでしょう。

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この記事の監修者
Yz法律事務所
山本 一貴・山越 勇輝 (大阪弁護士会)
相談者様との信頼関係を大切にし、フットワークの軽さと素早いレスポンスで迅速に対応。弁護士だけでなく従業員もプライベートバンカーの資格を保有し、他士業連携で高額な遺産の相続問題にも対応可能。
ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部
編集部

本記事はベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

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