過去に法律トラブルに出会った経験から弁護士を志すようになった安藤先生。法律問題の中でも、医療分野に注力していらっしゃった経験をお持ちです。お話をお聞きしていると、プライベートではキャンプやスノーボードなどアウトドアな趣味を楽しむとのお話も。
これまで多くの法律問題に向き合ってきた中で、どういった思いが安藤先生を動かすのか?葛南総合法律事務所の安藤先生にインタビューです!
当事者になった経験から弁護士を目指すように
――安藤先生が、弁護士を目指したきっかけに、自身が当事者となった経験があると伺いました。その経験が安藤先生を弁護士へと駆り立てたのでしょうか。
そうですね。私も実際に法律のトラブルに巻き込まれた経験があります。あれは、大学受験で浪人生をしていた頃でした。ある日急に訴状が届いたんです。
――ある日急に訴状が…。
私も親も、本当にパニックになりましたね。
自分が弁護士になった今考えれば、相手の言い分が通るはずもない訴訟でした。ただ、一般の人から見た時にそんなことは判断できないので、本当に不安でしたね。
――そうですよね。普通は、訴えられるということもないと思うのでそれはもう不安や恐怖がすごかったと思います。
結局訴状が届いてしまったので、弁護士に相談することにしたんです。弁護士に相談した所、その先生は、「この件は私に任せて大丈夫。それよりあなたは受験勉強を頑張りなさい。」と言ってくれて、自分も親も本当に安心しました。
相談しただけで、景色が180°変わったので、すごい仕事だなと思い、弁護士を目指すようになったんです。
――嫌な体験だけど、素晴らしい体験でもあったわけですね。その弁護士が、なんというか安藤先生の目指す弁護士像になっていったと。
そうですね。そんな対応をしたり、自分の力で誰かを助けたいと思うようになりました。
――その後は、弁護士一直線で、法学部に進学し、ロースクールを経て、晴れて弁護士になったんですね。
はい。
――安藤先生のご経歴として、印象的だったのが、医療事件についてもかなり詳しいという点ですね。
最初に入所した事務所では、医療事件をかなり多く取り扱っていました。弁護士のイロハから教わり、医療過誤(いりょうかご・医療の法律トラブルのこと)を中心に携わるようになりました。患者さんの側で、わかりやすく言えば、医療ミスといったような問題に携わっています。お陰でかなり専門的な分野が得意になりましたね。
以前の事務所には5年ほど在籍していましたが、医療事件は非常に時間がかかるので、当時の事件に今も携わっていたりもしています。
週末はお子さんとキャンプに行くことも
――ここまでお話して、もうすごい経歴の先生なんじゃないかと思うんですが、プライベートの部分も伺えればと思います。学生時代はどのようなことに打ち込んでいらっしゃったのでしょうか。
学生時代は、部活でテニスをしていましたね。あとは、スノーボードが好きで、夜行バスでよく滑りに行っていました。
――おお!スノボですか!冬とかに。いいですね!
はい。後は、お酒を飲んだり、飲食店を巡るのも好きです(笑)
――飲食店巡りもいいですね!ちなみに、スノボは今も趣味で続けていらっしゃるんですか?
いえ、実は今年からキャンプにハマってまして(笑)
――おお!いいですね!今キャンプにハマる方増えていますよね。
千葉はいいキャンプ場がすごく多いんですよね。他には群馬とか新潟に行くこともあるんですけど、寒くなるとやっぱり千葉が多くなりますね。いつも子どもと一緒に行きます。
――いいですね。お子さんにとってもいい思い出になるんじゃないですか?
子どもはね、喜んでくれるんですけど、妻には怒られていますね(笑)キャンプ用品を買いすぎて、いつも怒られています(笑)
相談者が前向きになれるような言葉を
――安藤先生のプライベートトークも楽しいんですが、ここからは真面目な話もしようかなと思います(笑)ちなみに、今安藤先生の下に寄せられているご相談で多いものはどんなものになりますか?
かなり幅広い分野をやっていますね。医療過誤は前の事務所から引き続きという感じなんですが、民事事件だと相続、離婚、不動産の明け渡し請求などですね。個人の方でご相談に来られるケースはそうなんですが、弁護士同士や税理士など他士業の先生の紹介で依頼されることもあります。
――なるほど…!
相続だけで言えば、相続が発生した後の相談が多いですね。紛争系もそうなんですが、遺言書や相続放棄など、手続き系のものも多いです。個人的には、特にこういう案件が欲しいというよりも、受けられるものは積極的にやっていきたいと思っています。
――相続と聞くと、やっぱりイメージは、感情と金銭面が絡む紛争案件なんですが、どのように対応されているのでしょうか。
そうですね。感情が入り混じる相続は、本当に解決の難易度が高いですね。やっぱり家族や親族の争いで、お客さんの気持ちも後ろ向きになっちゃってることが多いんです。なので、「解決して前向きになりましょう」というように伝えるようにしています。
――安藤先生がご相談や依頼を受ける際に心掛けていることが、前向きになれるように言葉をかけると。
1つはそうですね。一人で考え込むと、やっぱりどんどん後ろ向きになってしまうんですね。
いつまでも平行線で対応するのではなく、話をしっかり聞くことを意識しながら、前を向いてもらえるように対応することが仕事だと思います。
――嬉しいですよね。一人だとどうしても不安から後ろ向きに考えてしまうっていうのはあると思います。そんな時に、解決できるよって言ってもらえるだけで全然違いますからね。本当にそうだと思います。相談の段階で、弁護士が出る幕でないこともあります。でもお話はしっかり聞くようにしていますね。
あとは、そういった安心が伝わるように、難しい言葉を使わないように気を付けていますね。とにかく、相談だけでもほっとしてもらえたり、安心したと言っていただけるような対応はいつも意識しています。
――これっていうのも、安藤先生が実際に当事者になった経験があるから、相談者・依頼者の気持ちがより一層分かるんですね。
はい。景色が変わる、見方が変わるという感覚を直に味わっているので、自分の経験で感じたことが大きいですね。そういった感覚を、多くの相談者・依頼者の方に経験していただきたいと思っています。
――まさしく、安藤先生が最初に出会ったあの弁護士の先生の存在があると。
そうですね。そういった対応ができればと思っています。後は、前の事務所の先輩から、事件の落としどころについて、かなり学んだ部分が大きいです。
医療過誤で命が関わっている事件が多かったので、シビアな経験を積んで学びましたね。
――なるほど。一般の方があまり意識されてない部分ですが、落としどころを見つけるというのはとても大切ですね。
そうですね。イメージしにくいかもしれませんが、例えば離婚の場合でいうと、慰謝料にこだわりすぎてしまうと、今度相手はお金がなくなって、養育費を払わないっていうような状況になったりするんですね。
なので、どの金額までなら許容できるのかっていうことを探るのは大切です。争いすぎても、時間がかかって解決が長引くとか、お互いにもっと悪い感情を持ってしまったり、常にいい結果になるとは限りません。どこで引くのが依頼者にとって、一番メリットがあるのかっていうのを冷静に見極めるのも大切なんです。
――すごくイメージしやすいですね。確かにそうですね。
家族・親族で揉めない解決を
――こうお話を伺っていると、交渉についてもかなり経験を積まれていると感じました。今まで相続のご依頼を受ける中で、印象に残っている案件はありますか。
そうですね。印象的だったのは使途不明金の事件でしょうか。
――使途不明金というと、例えば亡くなった方と住んだり、金銭管理していた方が、遺産を使い込んでいたというようなケースですか?
そうです。依頼者は、使途不明金を疑われた側でした。その方は、不当に疑われ、憤りを隠せない状態でした。
それはそうだと思います。自分が勝手に遺産を使い込んだと根拠なく言われれば、腹も立つと思います。
ただ、相手に怒りたい気持ちはわかりますが、相手からの財産の開示の要求を拒めば解決が遠のいてしまいますので、疑いを晴らすためにも、財産の開示をしましょうと提案しました。
――その後どうなったのですか?
その提案を理解してもらうことができ、前を向いてくださいましたね。最終的に情報を開示して、疑いを晴らしました。お互いに和解で解決できたんです。
使途不明金のケースでは、その後も付き合いたくないと、絶縁されてしまうことも多いんです。もちろん、以前のように元に戻るまでは難しいかもしれませんが、最終的に対立している状態からは脱却することができました。
――こういった問題というのは、日本全国どこでも起きていることなんでしょうね。相手が疑わしいという人も、疑われてしまった人も。お互いにしこりが残ってしまいますね。そういう意味でも、安藤先生が間に入ったのが良かったんですね。
喜んでもらえることが最大のモチベーション
――聞けば聞くほど、紛争案件は大変だなと感じました。そんな安藤先生ですが、どんな時に仕事に立ち向かっていくモチベーションが湧き上がってくるのでしょうか。
依頼者の方からいただく言葉ですね。「これで一区切りですね」という前を向いてくれるそんな言葉がモチベーションになっています。
喜んでもらえないと仕事をするのはしんどいので、喜んでいただけるように頑張りますね。
――その頑張りの後に、またモチベーションが上がる言葉がもらえて、さらに高まっていくという好循環ですね。
ただ、案件解決が毎日起こるわけはないですから(笑) そんなときは、日々の楽しみをモチベーションにして仕事をしたりしてますよ(笑)
――そんな時はまたキャンプにでも行って気分転換をされると(笑)
そうですね(笑)
――そんな安藤先生ですが、今後は何か目標や展望などはありますか?
そうですね、事務所としてはメンバーの活気が良い事務所です。人も増えていっているので、船橋・京葉地域で徐々に大きくなっていくと思います。
そんな中でも変わらずに、相談者・依頼者に寄り添える弁護士でありたいと思いますね。
――最後に、相談をするかどうかをためらっている方にメッセージをいただけますか。
弁護士への相談ってすごくハードル高く感じてしまいますよね。私もそうでした。ただ、相談に来ていただければ、どんな風に解決できるのか、イメージしやすいと思います。
あまり仰々しく考えず、実際に話してみて、合うと思えばご依頼いただければいいので、まずは一人で苦しまずに、ご相談ください。