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遺言書の保管方法の比較|法務局の新制度も紹介
2019年10月29日

遺言書の保管方法の比較|法務局の新制度も紹介

川崎相続遺言法律事務所
関口 英紀 弁護士
監修記事
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遺言書を正しく保管しているでしょうか。

 

遺言書を法律に則って正しく書いても、保管方法が間違っていると遺言内容が執行されないことがあります。自分の財産を特定の人に正確に渡すには、保管方法も重要です。

 

保管方法がずさんだと、悪意のある相続人によって遺言書が破棄されたり改ざんされたりしてトラブルになるでしょう。自分はもう亡くなっているので、どうすることもできません。

 

遺言書の保管方法はいくつかあり、それぞれにメリットとデメリットがありますので解説します。

 

また2020年7月10日から法務局に遺言書を保管できるようになるので、こちらも紹介します。

 

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遺言書の保管方法

遺言書の保管方法には、「自宅保管」「法務局保管」「公正証書遺言」「弁護士保管」「遺言信託」があります。

 

それぞれの方法とメリットとデメリットを紹介します。

 

自宅で保管する

遺言書の最もベーシックな保管方法は、自分1人で遺言書を書き、自宅に保管する方法です。このメリットとデメリットを紹介します。

 

メリット

自宅保管のメリットは手間がかからないことです。便せんに自分の希望を書いて封筒に入れて封をして、書斎の机の引き出しや、よく使うバッグの内側のポケットなどにしまっておけば完了です。

 

お金もかからず、誰かをわずらわすこともありません。

 

デメリット

遺言書の自宅保管のデメリットは、誰にも見つけてもらえない可能性があるという点です。せっかく遺言を書いても、故人が当人にしかわからない場所にそれをしまっていれば、家族であっても見つけるのは困難でしょう。

 

結果として、遺言書が効力を発揮しない、という事態になるリスクがあります。

 

法務局で保管してもらう(新制度:2020年7月10日スタート)

相続法の改正により、2020年7月10日から、法務局で自筆証書遺言書を保管してもらえるようになります。

 

この遺言書保管制度は、高齢化の進展で相続をめぐる紛争が増えてきたことから、それを防止する目的で制定されました。自宅保管のリスクを減らすための仕組みといえます。

 

各地方の法務局に遺言書保管所が設置され、遺言書保管官が配置されます。遺言書を作成した本人が法務局に出向き、遺言書保管官から身元を確認されたのち、自筆証書遺言書の原本を預けることができます。

 

法務局に保管するメリットとデメリットを紹介します。

 

メリット

紛失、改ざんを防止することができます。

 

また、法務局に遺言書を保管しておくと、遺言者が死亡したあとに、相続人が遺言書の写し(遺言書情報証明書、といいます)の交付を法務局に請求することができます。遺言書が本物であると証明されます。また、相続人は遺言書の原本を閲覧することもできます。

 

さらに相続人の1人が遺言書情報証明書の交付を請求したり、閲覧したりすると、遺言書保管官はほかの相続人に対し、遺言書を保管している旨を通知します。これにより、遺言書の存在を知らなかった相続人も、それを知ることができます

 

法務局に遺言書を保管すると、遺志を確実に相続人たちに伝えることができます。

 

また、検認が不要となります。

 

デメリット

法務局保管のデメリットは、相続人が、遺言書が保管されていることに気がつかない可能性があることです。

 

遺言者が生前に、相続人になる人たちに、遺言書を法務局に保管していることを伝えておかないと、相続人たちがその存在に気づかず、遺言書がなかったものとして財産を相続してしまうかもしれません。

 

公正証書遺言を利用する

公正証書遺言とは、公証役場の公証人が遺言書を筆記して、原本が公証役場に保管される仕組みのことです。

 

メリット

紛失、改ざんを防止することができます。

 

また、公証人が内容をチェックしてくれるため、原則として遺言書が無効になりにくいことがメリットです。

 

検認が不要となります。

 

デメリット

デメリットは、手間がかかることです。公証人との打ち合わせが必要ですし、証人も2人必要です。

 

手数料は遺言書に書く財産の合計額によって異なり、手数料の最低額は財産が100万円以下の場合の5,000円です。財産が1億円以下の場合は4万3,000円となっています。

 

また、相続人の誰にも知らせていない場合には、相続人が気づかないこともあり得ます。

 

弁護士などの専門家に預ける

弁護士などの専門家に遺言書を預けるメリットとデメリットを紹介します。

 

メリット

専門家は、遺言者の「味方」の立場で法律に則って遺言書の内容を実行してくれます。また遺言者は、専門家から遺言書の正しい書き方を教わることができます。また、紛失、改ざんを防止することができます。

 

デメリット

専門家が、遺言者が亡くなったことを知らされないと、遺言書の内容を執行できません。また、遺言書を預かった専門家が、遺言者より先に亡くなってしまった場合、遺言書の行方がわからなくなることも考えられます。

 

遺言者は、家族に遺言書を専門家に預けていることを知らせておく必要があります。

 

また、専門家が先に死亡してしまった場合、遺言書が誰に引継がれるのかも確認しておいてください。

 

遺言信託を利用する

信託銀行は遺言信託というサービスを行っています。遺言信託では、遺言書の作成、保管、執行までをサポートします。

 

メリット

通常は、銀行から連絡が行くようになっているので、遺言書が引き継がれない心配はありません。

 

また、遺言に関する全般をサポートしてもらえるので、法律の知識がない人でも安心です。

 

紛失、改ざんを防止することができます。

 

デメリット

遺言信託では、遺言書の保管だけはしてくれません。信託銀行によっては、遺言信託のサービスを利用できる顧客を制限していることがあります。どちらかといえばお金に余裕がある方向けのサービスと考えておいたほうがよいでしょう。

 

遺言書の保管が不適切なことによるトラブル例

遺言書の保管が不適切だとトラブルに

遺言書の保管が不適切だと、さまざまなトラブルが発生します。

 

家族が見つけられない

「自宅で保管する」のデメリットでも述べた通り、トラブルの一つとして考えられるのが、遺言書を家族が見つけられない、というものです。

 

本人(遺言者)はどうしても、自分と不仲の家族(相続人)に、遺言書の存在を隠しておきたくなります。しかし入念に隠しすぎると、誰も遺言書を見つけられず、遺言書はなかったものとして扱われてしまいます。

 

内容を書き換えられる

自宅保管をして、それが悪意のある家族に見つかってしまった場合、内容を書き換えられる心配があります。

 

疑いをかけられることも

遺言書に特定の相続人が有利になる内容が書いてある場合で、その相続人が最初に自宅保管の遺言書を見つけてしまうと、不利な取り扱いを受けている相続人から「書き換えたのではないか」と疑われてしまうかもしれません。

 

証拠や証人がない自宅保管の遺言書は、遺言者の死後、それが本物であるかどうかで揉めるリスクは、ほかの方法に比べると高いといえます。

 

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まとめ|保管方法は遺された人のことを考えて決める

遺言者は、残される人のことを想定して保管方法を決めてください。残念ながら、お金によって人の言動が大きく変わることがあります。相続財産に不満があると、仲が良かった家族まで互いに疑心暗鬼になってしまうかもしれません。

 

遺言書は本来、相続人のトラブルを防止する内容になっていなければなりませんが、遺言書の保管方法が間違っていると、かえってトラブルを生じさせかねないので、適切な保管方法を選ぶようにしましょう。

 

 

相続トラブルを解決し遺産を多く受け取る方法とは?

相続トラブルで一番多い金額は5,500万円以下です。

 

これは相続トラブル全体の約75%にあたり、さらに1,000万円以下だけに絞って見ても、全体の32%を占めています。

 

相続トラブルはお金持ちや、ましてテレビの出来事では決してないのです。

 

相続トラブルの金額

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

さらに、下の表を見ると遺産分割調停、すなわち遺産分割トラブルが右肩上がりで増えてきていることがわかります。

 

遺産分割に関する調停事件の推移

<参考資料:平成25年度司法統計>

 

 

相続における自己解決と弁護士介入の違いとは?

相続するのはあなただけではありません。相続人の平均人数は3名程度です。

 

相続人の数

<参考資料:国税庁 統計年報>

 

相続人が多いほど、相続トラブルが発生しやすく複雑になるのは避けようのない事実です。

 

トラブル回避のために重要なのは、早めに専門知識のある第三者を介入させることです。一般的に専門知識を持つ代表格といえば相続問題を得意とする弁護士です。

 

弁護士を介入させると費用が高くつくイメージがありますが、結果的にはトラブルを解消できるだけではなく、相続面でも優位に働き、金銭的にもメリットを得られることが多くなります。

 

 

相続に強い弁護士の選び方と相続相談の具体例

相続に際し、雇うのは弁護士なら誰でもいいというわけではありません。
最大のメリットが得られる弁護士の選び方は、以下を参考にしてください。

 

 

  • 1、相続が得意な弁護士を選ぶ

    相続トラブルの解決実績が豊富だったり、相続問題に注力していたりする弁護士を選びましょう。

  • 例えば、医者に「内科」「外科」「皮膚科」「耳鼻科」…と専門分野があるように、弁護士にも「相続」「離婚」「借金」「企業法務」…といった得意分野があります。

  • 相続があまり得意でない弁護士に依頼しても十分なメリットを受けられない可能性があるため、相続を得意とする弁護士に依頼することが大切です。

  • 2、初回相談料の安い弁護士を選ぶ

    初回相談は自分と相性の良い弁護士を選ぶチャンスですので、1件だけではなく複数と話をしてみましょう。

  • 件数を重ねるために初回の相談料を必ず確認しましょう。(相談無料〜3000円程度をオススメします)

  • 3、近隣の弁護士を選ぶ

    相続の弁護士は全国対応していることも多いのですが、やはり対面での関係性構築や急な事態に対応できる近隣の弁護士事務所が最善策といえるでしょう。

 

 

相続で弁護士が介入するデメリットは、あまりありません。

 

あえて挙げるなら、依頼に費用がかかる点でしょうか。

 

しかし、以下の費用対効果の例をご覧いただけば、実際には費用がデメリットとはならないことが、おわかりいただけると思います。

 

不公平な遺言書に対し弁護士を通じて遺留分を主張した例

3,000万円の遺産を遺して親が世を去った。全財産をほかの相続人に相続させる旨の遺言書があり、このままでは自分は一切遺産を受け取ることができない。

弁護士に依頼した結果

遺留分侵害額請求により、自分の遺留分割合である8分の1の遺産を受け取ることができた。

費用対効果

自分が受け取ることができた遺産は375万円。弁護士費用は84万円。そのまま泣き寝入りしていれば1円も受け取ることができなかったが、結果的に弁護士費用を差し引いても291万円を手にすることができた。

また、相続トラブルに関しては、初期費用(着手金)はかかるものの、費用の大部分は成果報酬方式です。


つまり依頼料はデメリットにならないのです。

 

>>費用対効果の高い弁護士とは?

 

簡単かつ早急に信頼できる弁護士を選ぶ方法

相続弁護士ナビは、相続問題の解決実績豊富な事務所を数多く掲載しています。


あなたのお住まいに近い事務所を選ぶことができ、ネット上の口コミに頼らず、相談に行きやすい優良な事務所を簡単に見つけられます。

 

使い方も簡単なので、近隣の事務所を確認だけでもしてみることをおすすめします。

 

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どれを選んでいいかわからない場合は、相続トラブルを選んでくされば対応できます。

この記事の監修者
川崎相続遺言法律事務所
関口 英紀 弁護士 (神奈川県弁護士会)
遺産分割など揉めやすい問題の交渉、調停、訴訟から、生前の相続対策として遺言や家族信託の活用についてまで幅広く対応。相談者の事情に合わせたオーダーメイドの解決を目指しており、多くの実績がある。

相続トラブルに巻き込まれてしまった方へ

何かと相続トラブルに発展するのは遺産の割合に不満がある・納得いかないケースです。

例えば、下記などが該当します。

・思ったより相続される遺産が少なかった
・揉めたくないので、泣く泣く遺産の配分に納得した
・遺言書に他の兄弟姉妹に遺産を多く渡す旨が書かれていた

遺産相続では法定相続分といって、民法で定められている割合の通りに遺産を公平に分割しましょうという一応の定めがありますが、生前に被相続人(亡くなった人)の介護をしていた、被相続人の事業を手伝っていれば寄与分という制度で多くの財産をもらう権利があります。

また、他の相続人が生前に財産を多く受け取っていたのであれば、遺産分割協議の際に相続財産を減らすこともできます。ただ、こういったルールは相続人全員が知っているわけではありませんから、あなたが主張しても聞く耳をもたれない可能性もあります。

その場合、弁護士に相談することで法的な観点から主張をしてくれますし、トラブルになっている場合はその仲裁に一役買ってくれるでしょう。当サイトでは、相続トラブルを1人で解決できるか悩んでいる方へ無料電話・無料相談(一部)を行い、不安解消できるように努めています。

問題解決はもちろん、あなたの状況にあったアドバイスを提供することをお約束します。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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