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家族信託のメリットを詳しく紹介!リスクに備えた早めの準備がオススメ
2017年09月29日

家族信託のメリットを詳しく紹介!リスクに備えた早めの準備がオススメ

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家族信託とは、信頼のおける家族や親族に財産管理を委託する制度であり、その使い勝手の良さやメリットの多さから、現在とても注目されてきています。しかし、まだまだ一般的には浸透していないことから、家族信託のメリットや使い方をご存知ではない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

そこで今回、家族信託を使うことのメリットについて解説していきますので、ぜひこの記事をご覧いただき、家族信託を身近なものとして考えていっていただきたいなと思います。

家族信託の仕組み

家族信託は、委託者(財産を保有している人)、受託者(財産を管理する人)、受益者(財産の利益を得る人)の3者で構成されます。

 

 

財産を保有している委託者が、信頼のおける人物(家族や親族)に自分の財産を託し、受託者はその託された財産の管理や処分を行います。

 

本人の目的に沿った取り決めができること、信頼できる人物に委託できること、本人が元気なうちから管理を見届けることができることなど、家族信託にはさまざまなメリットがあるとして注目されています。

 

家族信託のメリットについては、次の見出しから詳しく紹介していきます。

 

家族信託にはどんなメリットがある?

それではここで、家族信託のメリットについて解説していきます。

 

成年後見制度に代わる柔軟な取り決めが行える

成年後見制度の場合、実際に財産を管理できるのは本人が認知症などで判断能力が低下した時からですが、家族信託では取り決めを行ってからすぐに開始されるので、本人がそれを見届けることができ、希望に沿ったスムーズな手続きが行えます。

 

また、成年後見制度は毎年家庭裁判所へ行って財産の状況や生活の状況を報告する義務があったり、資産の積極的な活用ができなかったりと、さまざまな負担が生じてきます。

 

家族信託ではこういった決まりがなく、スムーズな資産継承を行っていけることが大きなメリットです。

 

倒産隔離機能がある

家族信託には倒産隔離機能があるということも、大きなメリットの1つです。これは、もしも受託者が家族信託とは関係のない部分で借金を背負ってしまった場合でも、信託財産は受託者の個人財産とは別個独立に管理されますので、受託者の責任財産として差押対象ならないということを意味します。

 

将来起こり得る万が一に対しての、大きな備えになりますね。

 

遺言の機能も含まれている

家族信託には遺言の機能も含まれており、自分の死後に発生した相続にあたって受益者を誰にするかをあらかじめ指定することができます。本来の遺言はこの家族信託とは違い、自分の死後に発生した相続について何らかの権利義務を設定することはできません。

 

また、遺言を残そうと思った場合、本来であれば法定の形式に厳格に従って作成する必要があるのですが、家族信託にはそんな面倒な決まりはありません。遺言書の書き方についてはこちらの記事をご覧ください。

参考記事:遺言書の書き方と種類|遺言書について知っておくべき全知識

 

こういった厳格な決まりがないことから、家族信託を遺言として利用することはとても便利であるといえますね。

 

高額の費用がかからない

一般的に知られる信託のように、銀行に受託者になってもらうと、高額の信託報酬を支払う必要があります。その点家族信託は、委託者と受託者の間で取り決めを行うことができるので、高額な費用がかからないというメリットがあります。

 

受託者が家族であれば、話し合いによって無料で委託することも可能になるかもしれませんね。もちろん報酬を支払うべきだとは思うのですが、それでも銀行に支払う信託報酬よりも低額になることは間違いないでしょう。

家族信託にデメリットはある?

そんな使い勝手の良い家族信託ですが、もちろんデメリットも存在します。ここではそれを4つに分け、ご紹介していきます。

遺留分減殺請求をされる場合がある

まず遺留分とは、相続人のうち配偶者・子・親に認められている、最低限の相続を受け取ることができる財産のことです。

(参考:遺留分とは|適正な相続財産を獲得するために知っておくべき手順

 

生前の家族信託で受益権を得た場合、相続発生前は遺留分を請求されることはありません。

しかし、相続が発生すれば受益権の評価額が遺留分を侵害していれば受益権者は遺留分減殺請求を受ける可能性があります。

 

たとえば妻が委託者となり、

・妻の死亡後の受益者(第二受益者)を夫

・夫の死亡後の受益者(第三受益者)を長男

とした場合、妻の死亡時に夫が取得した受益権と、将来長男が取得する受益権に、他の相続人から遺留分減殺請求がされる可能性があります。

 

しかし、家族信託について遺留分が問題となった判例は少なく、実際のところどのような場合に、いかなる範囲で遺留分減殺請求を受けるかは見通しがつきづらいというのが実情です。

節税対策にならない

家族信託は、節税対策にはなりません。家族信託では、財産は委託者のものであり、財産を相続した際には相続税が、受託者に財産を贈与した際には贈与税がかかってきます。

 

家族信託は財産管理を目的とした制度であり、節税対策ではないということを覚えておきましょう。

成年後見制度や遺言の方が適している場合もある

ここまで、家族信託は成年後見制度や遺言の機能も含まれており、かつ使い勝手が良いということを書いてきました。しかし、成年後見制度や遺言の方が家族信託よりも適しているという場合も実のところは存在します。

 

たとえば、家族信託には包括的な財産管理権を設定する機能はありません。

 

認知症等で意思能力が喪失された場合、本人では施設との契約、介護保険契約、医療の契約などの契約ができなくなってしまいます。

 

こういうケースでは、家族信託の受託者が本人を代理することはできませんので、成年後見制度を使って後見人を設定するよう迫られる場合もあります。注意が必要です。

 

また、遺言は財産そのものの帰属先を指定することができますが、家族信託の場合、財産の管理や処分といった運用方法を指定するのみであるため、この点については遺言の方が優れているともいえます。

家族信託に精通した専門家が少ない

家族信託は注目される制度とはいえ、的確なアドバイスのできる専門家が不足しているという現状があります。家族間の話し合いで契約ができるとはいえ、ときには問題が起こってくる場合もあるでしょう。

 

そういった時に相談できる専門家が不足していることはデメリットともいえますが、家族信託の利用者が今後増大すれば、これに精通した専門家も増えていくと思います。

家族信託はなぜ注目されている?

家族信託はなぜ注目されているのかは、ここまで書いてきたようなメリットがあるからです。

現代の日本は超高齢化社会になり、内閣府によると、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると見込まれています。

参考:内閣府調べ

 

つまりは、誰もが認知症になるリスクを抱えており、その対策は早め早めにやっていかなければいけないということです。

 

家族信託であれば本人が元気のうちから取り決めを行うことができ、信頼する家族や親族に委託することができますから、安心して行うことができますね。

 

本人の希望に沿った取り決めができること、家族の将来の安心のための取り決めが行えることなどが、家族信託が注目されている大きな理由です。まさに、現代の日本社会の現状に見合った制度であるといえますね。

家族信託がオススメな人

家族信託がオススメな人とは、実際にどういった人なのでしょうか?

いくつか例を挙げてみたいと思います。

 

・親が高齢化し、認知症になって判断能力が低下してしまうリスクに備えたい人

・遺言を書くことに気が進まない人

・配偶者の死亡により、現在ひとり暮らしで老後の財産管理が不安な人

・子どもに障害があり、果たしてその子が相続できるのか心配な人 など

 

家族信託にはこれらを補う機能が含まれている場合が多いので、これらに心当たりがある方は、ぜひ家族信託を検討してみてください。

家族信託のメリットを活かした活用事例

家族信託のメリットを使った、実際の活用事例をご紹介します。障害をもつ子どもを持つ両親は、将来自分たちが亡くなった後の財産をその子どもに残したいと考えています。

 

しかし、子どもは障害を持っているため、財産を相続されてもそれを活用することができません。

 

このとき、この子どもの両親が委託者となり、信頼のおける親族を受託者として財産の管理を依頼して、自分たちが亡くなった後の受益者となる信託を契約します。

 

この契約の際、弁護士などの専門家を信託監督人とすることにより、受託者が財産を勝手に使ってしまうという恐れも回避することができ、両親の希望通りに子どもが財産を受け取ることが可能になりました。

まとめ

2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれている超高齢化社会の日本において、家族信託はこれからますます注目を集める制度となっていきそうです。

 

誰もがそのリスクを背負う現代において、こうした準備をすることに早いということは決してありません。この記事をぜひご覧いただき、しっかりと自分事として捉えていっていただきたいなと私は思います。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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