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贈与税を非課税にするための110万円の基礎控除の活用方法
2017年07月18日

贈与税を非課税にするための110万円の基礎控除の活用方法

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贈与税は、財産の贈与があった場合に贈与された側に課せられる税金です。お金以外にも株、不動産など換金価値のある財産の贈与があった場合に贈与税は課せられます。

参考:「No.4402 贈与税がかかる場合|贈与税|国税庁

 

贈与税を計算する上で課税対象額から基礎控除として110万円が控除されますが、基礎控除を上手く利用することによって贈与税を安く抑えることが可能です。今回の記事では、110万円の基礎控除を利用した贈与税の節税方法、基礎控除を利用する際の注意点などを紹介していきます。

 

贈与税を基礎控除の110万円を利用して節税する方法

まず、贈与税の基礎控除を適用させて節税する方法を紹介していきますが、その前に贈与税の計算方法を確認していきましょう。

 

贈与税の計算方法

贈与税を計算するためには、まずは課税対象額を算出しなければなりません。

 

課税対象額A=贈与額-基礎控除110万円

 

上記の計算式によって贈与税は求めることができますが、課税対象額を元に贈与税を計算します。

 

贈与税=課税対象額A×税率-該当控除額

 

贈与税は上記の計算式で算出しますが、各課税対象額に対する税率、該当控除額は以下の表を参考にしてください。

 

【一般贈与財産用】

A

税率

該当控除額

200万円以下

10%

×

300万円以下

15%

10万円

400万円以下

20%

25万円

600万円以下

30%

65万円

1,000万円以下

40%

125万円

1,500万円以下

45%

175万円

3,000万円以下

50%

250万円

3,000万円超

55%

400万円

 

20歳以上の方が、祖父母、父母から贈与される場合には、特例贈与財産の税率、該当控除額が適用されます。

 

【特例贈与財産】

A

税率

該当控除額

200万円以下

10%

×

400万円以下

15%

10万円

600万円以下

20%

30万円

1,000万円以下

30%

90万円

1,500万円以下

40%

190万円

3,000万円以下

45%

265万円

4,500万円以下

50%

415万円

4,500万円超

55%

640万円

参考:「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|贈与税|国税庁

 

複数人へ贈与する

110万円の基礎控除を適用させて贈与税を節税するためには、複数人へ贈与することは有効な手段です。例えばですが、440万円を4人に110万円ずつ贈与した場合、贈与税は発生しません。

 

数年に分けて贈与する

贈与税は1年ごとに課せられるために、数年に分けて贈与することで贈与税を安く抑えることができます。例えば440万円のお金を1人に贈与したい場合、4年に分けて110万円ずつ贈与すれば、贈与税が課せられません。

 

生前贈与をした場合にどれくらいの税金が安くなるのか

贈与税の基礎控除の利用は、生前贈与として相続人への相続税の負担を減らす目的で用いられます。では、生前贈与によりどれくらいの節税効果が得られるのでしょうか。相続財産が6,000万円、相続人が3人の場合を例に計算していきます。

 

相続人が3人の場合、各相続人は、相続税の課税対象額から3,000万円+600万円×3人=4,800万円の控除を受けることができます。

 

生前贈与をしない場合の相続税

つまりは生前贈与を受けない場合の課税対象額は、6,000万円-4,800万円=1,200万円、相続税の額は1,200万円×15%=180万円です。

 

生前贈与した場合の相続税

もし、被相続人が亡くなる前に相続人に対して10年間、110万円ずつ贈与した場合、110万円×10年=1,100万円に税金は課せられません。

 

贈与した分、相続税の課税対象額が安くなるため、相続税の課税対象額は6,000万円-4,800万円-1,100万円=100万円、相続税は100万円×10%=10万円です。生前贈与した場合としなかった場合で、180万円-10万円=170万円の節税効果が得られたことがわかります。

 

 

贈与税の110万円の基礎控除を適用させる上での注意点

続いて贈与税の110万円の基礎控除を活用する上で気を付けておきたい点について紹介していきます。

 

同一人物に同一の金額を数年に分け贈与する場合

同じ人へ110万円内に収まる範囲で同じ金額を数年に分けて贈与する場合、税務署から調査が入ることがあるので気をつけてください。この場合、一括で贈与を受けていないことを示すことで調査の対象から外れることができます。

 

贈与者と共に贈与契約書を作成するのも一つの手段ですが、少額でいいので贈与税を納める範囲(110万円を超える金額)で贈与を受けることで贈与税の申告するのも有効的です。

 

相続税と比べて税率が高い

相続税人への税負担を減らすためにも、生前贈与は行うべきです。しかし、相続税と比べて贈与税の税率は高く設定されています。高い節税効果を得るためにも、生前贈与する資産と、相続させる資産のバランスをよく考えてください。

 

 
基礎控除額後の金額

贈与税

 
相続税

右以外

直系尊属

税率

控除額

税率

控除額

税率

控除額

~200万円

10%

0円

10%

0円

 10%

 0円

200万~300万円

15%

10万円

15%

10万円

300万~400万円

20%

25万円

400万~600万円

30%

65万円

20%

30万円

600万~1,000万円

40%

125万円

30%

90万円

1,000万~1,500万円

45%

175万円

40%

190万円

15%

50万円

1,500万~3,000万円

50%

250万円

45%

265万円

3,000万~4,500万円

55%

 400万円

50%

415万円

20%

200万円

4,500万~5,000万円

 55%

 640万円

5,000万~1億円

30%

700万円

1億~2億円

40%

1,700万円

2億~3億円

45%

2,700万円

3億~6億円

50%

4,200万円

6億円~

55%

7,200万円

 

どのような割合で財産を配分するのが一番、節税効果が高いのか素人目には難しいと思うので、不安な方はまずは税理士に相談してみてはいかがでしょうか。税理士への相談料や依頼料についてはこちらの『税理士に依頼した場合の費用の相場』を参考にしてください。

 

【参照】

▶「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|贈与税|国税庁

▶「No.4155 相続税の税率|相続税|国税庁

 

贈与された側は贈与された認識を持つ

贈与を受けた側が贈与されたと認識していない場合、税務署から贈与だと認められません。もし、贈与と認められなかった場合、当然ながら生前贈与とは認められず、贈与した財産は相続財産と見なされてしまいます。

 

贈与と見なされるためにも、贈与を受ける際には、贈与契約書を作成する、または贈与税の申告を行うようにしましょう。

 

 

贈与税を控除するために利用できる特例

基礎控除の110万円を介した贈与税の節税方法を説明してきましたが、ここで贈与税を控除するための特例を紹介していきます。

 

夫婦間贈与の特例

居住用の不動産、またはマイホーム用の購入資金を配偶者から贈与された場合、贈与税の課税対象額から最大で2,000万円の控除を受けることが可能です。

 

利用要件

控除を受けるためには、以下の要件を満たさなければなりません。

 

  • 贈与財産が、居住用不動産または居住用不動産の取得資金である
  • 婚姻期間が20年以上である
  • 過去に配偶者控除を受けたことがない
  • 贈与の翌年3月15日までに該当の不動産に居住してかつ、その後の居住も見込める

 

相続時精算課税制度

相続税生産課税制度は、親・祖父母(60歳以上)から贈与を受ける場合に、課税対象額から2,500万円までを非課税にできる制度です。2,500万円を越える部分に関しては、一律20%の贈与税率が課せられます。この制度を適用させると、相続時に控除した贈与額が、相続税の課税対象額に加算されます。

 

そのため、制度を適用させた場合とさせない場合でどちらが高い節税効果が得られるのかを比較した上で、制度を適用させるのかを決めましょう。相続時精算課税制度についてもっと詳しく知りたい方は『相続時精算課税制度のメリットと制度を活用して贈与税対策をする手引き』をご覧ください。

 

参考:「相続時精算課税制度 - 国税庁

 

住宅取得資金贈与の特例

住宅取得資金贈与の特例は、親・祖父母から住宅の購入資金を贈与された場合に、贈与税の課税対象額から1,200万円までを控除することができる制度です。この特例を適用させるためには、以下の4点の要件を満たす必要があります。

 

  • 贈与を受ける方が贈与年の1月1日時点で20歳以上である
  • 贈与の時期が平成33年12月31日までの契約である
  • 贈与を受ける方の所得が年間2,000万円以下である
  • 贈与年の翌年の3月15日までに住宅を取得し居住する

 

平成31年度に交わした住宅の売買契約に関しては、3,000万円までを控除の対象に含めることが可能です。

 

参照:「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁

 

結婚子育て資金贈与の特例

親・祖父母から結婚・子育て資金の贈与を受けた場合、1,000万円(結婚資金に関しては300万円)までを贈与税の課税対象額から控除に含めることができます。この特例は、平成27年4月1日~平成31年3月31日の期間だけに適用させることができる限定措置です。

 

参照:「生前贈与を非課税で行う為の6つの方法

 

特例を適用させるために領収書は取っておく

これらの控除の特例を適用させるためには、養育費、教育費、住宅購入費など特例の目的となる資金のために贈与されたお金を使用したことを示さなければなりません。そのため、特例の対象となるものを購入した場合には領収書を取っておきましょう。

 

 

まとめ

税金の負担を減らすためには、贈与税に適用される110万円の基礎控除は賢くご利用するべきです。この基礎控除は生前贈与の目的で使用する方も多いと思いますが、どの利用方法が一番、節税効果があるのかを知りたい方は、一度、税理士に相談してみてはいかがでしょうか。

 

相続トラブルに巻き込まれてしまった方へ

何かと相続トラブルに発展するのは遺産の割合に不満がある・納得いかないケースです。

例えば、下記などが該当します。

・思ったより相続される遺産が少なかった
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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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