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贈与契約書とは|用意する必要性と書き方
2018年06月21日

贈与契約書とは|用意する必要性と書き方

弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士
監修記事
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贈与契約書(ぞうよけいやくしょ)とは、生前贈与など、誰かに無償でものや金銭などをあげるときに作る契約書のことです。

 

  • 「贈与契約書を作った方がいいのはわかるけど、本当にいるの?」
  • 「どうやって書くの?」

 

はじめて贈与契約書を作成する方は、このような疑問をお持ちでしょう。

 

そこで、この記事では、贈与契約書の必要性や書き方について説明していきます。

 

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贈与契約書の必要性とは

贈与とは、いわゆる『プレゼント』のことを指します。無償で誰かにものをあげるということです。では、法律的にはどのような行為なのでしょうか。贈与については民法第549条に記載されています。

 

贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。

引用:民法第五百四十九条

 

これによれば、贈与は『諾成契約』といって、「あげます」「もらいます」という当事者の合意があれば、契約が成立します。つまり、贈与の契約成立自体には、契約書はいらないのです。では、なぜ贈与契約書を作るのでしょうか。

 

紛争を防ぐ

贈与も契約ですから、場合によっては当事者の間で紛争になることがあります。そのときに、書面で内容を記していないと、「言った」「言わない」の水掛け論になってしまうことが予想されます。贈与契約書は将来のトラブルを避けるためにあるのです。

 

贈与を確実に行ってもらうため

口約束の贈与は「やっぱりやめた」と撤回することが容易です。これは、法律で書面によらない贈与は、実際にものをあげる前であれば撤回することができるとされているからです(民法550条)。

 

贈与契約書を作成した場合、このような撤回は認められませんので、受贈者の利益を守ることができます。口約束の贈与を贈与契約書に落とし込んでおくことで、直前に贈与されなくなるという事態を回避できるのです。

 

登記をするため

贈与によって不動産を得た場合、不動産登記の名義変更をするために、贈与契約書が必要になります。不動産登記簿とは『不動産を誰が所有しているか』を公的に示すものです。

 

不動産登記簿に名前がないと、知らないうちに不動産が人手に渡ってしまうこともあります。そのため、不動産をもらった場合、不動産登記の名義人を変更することは必須なのです。

 

登記名義人を変更するためには、『どうして登記名義人が変わったのか』を示す書類が必要になります。贈与契約書を作っておくことで、登記名義人の変更をスムーズに行うことができるでしょう。

 

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贈与契約書の書き方と作成の流れ

契約書の作成は、専門家に頼む方が無難です。ご自身でも作成できないわけではありませんが、その場合には、いくつかのポイントに気をつけてください。

 

様式

贈与契約書の作り方に形式はありません。手書やwordでもよく、書式も自由です。ただし、贈与契約書の署名と日付は手書きで記入しましょう。万が一、裁判で争う場合、手書きでないと本人が作成したのか疑いが生じるためです。

 

なお、贈与契約書には収入印紙が必要な場合があります。不動産を贈与する場合には、200円の収入印紙を貼ってください。その他の贈与の場合には、収入印紙は不要です。

 

記載すべき5つのこと

贈与契約書には、

 

  1. 誰が(贈与者)
  2. 誰に(受贈者)
  3. いつ(贈与の時期)
  4. 何を(贈与の目的物)
  5. どのような方法であげるのか

という点を盛り込みましょう。特に、『④贈与の目的物』は正確に書いてください。現金であれば『約400万円』ではなく『415万円』、不動産であれば、登記簿上の住所までしっかりと記載しましょう。

 

さらに、受贈者に負担を負わせる負担付贈与(※)の場合には『⑥どのような条件で』ということも記載してください。

 

※負担付贈与とは

負担付贈与とは、受贈者に負担を負わせることを条件に贈与をする、という契約のことをいいます。例えば、「祖母の介護をすることを条件(負担)に、祖母の所有するマンションを贈与する」などという内容の贈与契約です。

 

贈与契約書の例

贈与契約書の記載例は以下のとおりです。

 

現金の贈与の場合

贈与契約書

 

贈与者 鈴木一郎(以下「甲」という)と受贈者 佐藤太郎(以下「乙」という)は、本日、以下の通り贈与契約を締結した。

第1条 甲は、金銭200万円を乙に贈与するものとし、乙はこれを承諾した。

第2条 甲は第1条の金銭を平成30年12月15日までに、乙の下記講座に振り込むものとする。

振込口座

A銀行B支店 普通預金口座 口座番号123456

 

上記の通り契約が成立したので、これを証するため、本契約書2通を作成し、甲乙が各1通を保有するものとする。

 

平成  年  月  日

        東京都新宿区新宿○丁目○番地○
贈与者(甲)    鈴木一郎 (印)

        中央区日本橋○丁目○番地○
受贈者(乙)    佐藤太郎 (印)

 

不動産の贈与の場合

贈与契約書

 

贈与者 鈴木一郎(以下「甲」という)と受贈者 佐藤太郎(以下「乙」という)は、本日、以下の通り贈与契約を締結した。

第1条 甲は、その所有する下記不動産(以下「本件不動産」という)を贈与することとし、乙はこれを受諾した。

所  在  東京都板橋区○町○丁目
地  番  ○番○
地  目  宅地
地  積  ○○・○○㎡

 

所  在  東京都品川区○町○丁目 ○番地○
家屋番号  ○番○
種  類  居宅
構  造  木造スレート葺2階建
床面積   1階 ○○・○○㎡
      2階 ○○・○○㎡

第2条 甲は、乙に対し、平成〇〇年〇〇月〇〇日までに、本件不動産を引渡し、その所有権移転登記手続を完了する。なお、所有権移転登記手続に必要な一切の費用は乙の負担とする。

第3条 本件不動産に関する公課については、所有権移転登記完了の日を基準として、登記までの分を甲、その翌日以降の分は乙の負担とする。

 

平成  年  月  日

        東京都新宿区新宿○丁目○番地○
贈与者(甲)    鈴木一郎 (印)

        中央区日本橋○丁目○番地○
受贈者(乙)    佐藤太郎 (印)

 

専門家に頼むorご自身で作成する

贈与契約書はご自身で作成した方がよいのか、専門家に頼んだほうがよいのか、迷われる方も多いでしょう。そこで、それぞれのメリット・デメリットをまとめました。

 

ご自身で作成する場合

  • メリット:費用が安い
  • デメリット:内容が間違っている可能性がある

 

ご自身で作成するメリットは、なんといっても費用の安さでしょう。

 

不動産でなければ印紙代もかかりませんから、実質0円で契約書を作成することができます。しかし、内容が間違っていた場合には、紛争に発展してしまった際に不利益を被る可能性があります。

 

おおまかな作成方法はインターネットを見ればわかるかもしれません。ですが、細かい部分まで正確に作成するのは難しいでしょう。

 

専門家に依頼する

  • メリット:内容が正確である / 登記など付随的な手続きも依頼できる
  • デメリット:契約書の作成費用がかかる

 

弁護士や司法書士などの専門家に頼んだ場合、ある程度費用がかかってしまいます。もっとも、紛争になるリスクまで考えれば、大した出費ではないでしょう。

 

また、専門家に依頼したときのメリットとしては、登記など贈与契約にかかわるさまざまな手続きを、一括して行える点が挙げられます。

慣れない手続きをすべてご自身でやることは、きっとストレスになるでしょう。これらを安心して任せられることは、大きな利点です。

 

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まとめ

贈与を行う場合には、少額であっても必ず贈与契約書を作成しましょう。また、契約書は内容も重要です。間違いのないよう、可能であれば専門家を頼ることをおすすめします。

 

生前贈与でお悩みの方へ

相続問題を弁護士に相談することで、それまで悩んでいたことがすぐに解決できる可能性も高いです。まずは【弁護士の無料相談】を活用し、今後の対策を考えてみましょう。

 

この記事の監修者
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤康二 弁護士 (第二東京弁護士会)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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