山口弁護士は、高等学校退学後に社会人としての経験を重ねた上で弁護士になることを決意した型破りな経歴の持ち主です。
「社会勉強の中で多くの人に助けてもらった経験が、弁護士としての核になっている」と語る山口弁護士。
自らの意思で道を切り開いてきた山口弁護士が、どのような想いで弁護士業務と向き合っているのかを伺います。
弁護士になるまでの経緯
――高校を一旦やめてから弁護士を目指したと伺いました。
世の中を知ってから大学進学したいと思い、当時通っていた私立高校を退学しました。
退学後には働きながら通信制の高等学校に在籍して、社会人としての経験を重ねることができましたね。
私は俗にいう外れた道を選びましたが、生きていく難しさや人同士の助け合いの大切さを、身をもって知ることができました。
――社会人として生きていく中で助けてくれる方がいたのですね。
特に年長者に助けられる場面が多かったですよ。学歴も職歴もない若造でしたから、心配してくれたのだと思います。
怪しいセミナーに連れていかれそうになった時に助けてくれた方もいましたね。結構、本気で騙されかけていたので助かりました(笑)
弁護士になるきっかけというと大げさかもしれませんが、人に助けてもらった経験が重なったことで「自分が他人に何かしてあげられることはないかな?」と強く感じ始めたんです。
最終的にその気持ちが軸になって弁護士という道を選択しました。
――決して平坦な道ではありませんでしたよね。勉強などはどのくらいしていたのでしょうか。
朝7時くらいに家を出て、それから11時間くらい勉強していました。正直、とてもキツかったです!
たまに、勉強自体は楽だったとか言う弁護士がいますけれど、私の場合はとにかく辛かったです(笑)
けれど、自分の想いを実現するためだからこそ頑張れました。自分を助けてくれた人の顔を思い出し、自分も人のために力をつけようと言い聞かせました。
――ロースクール時代の思い出はありますか。
司法試験の勉強の息抜きとして、同期と将棋を指しました。
相手の戦略を見抜いたり、自分自身の平常心を保たなければいけなかったりと、ある種の心理戦とも言えますので白熱しましたね。
あと、修習生の時にゴルフを初めて、今も時間がある時に楽しんでいます。勉強の日々でしたが、同期との思い出も強く記憶に残っています。
弁護士として大切にしていること
――弁護士として大切にしている考え方はありますか。
意識的に、先入観にとらわれることを辞めています。
もっとも、弁護士になり立ての頃は、経験がないから自分の中でもご相談者様のお気持ちや状況を知ろうとするのです。
しかし、ある程度経験を積むと、慣れてきてしまい弁護活動がパターン化してしまいます。
多くの場合、その見立ては合っていて問題ないのですが、たまに自分の見立てと違うことがあり、トラブルに発展してしまうこともある。
ですので、先入観で事案を判断せずに、それぞれのご相談者様を真っ直ぐに見つめるよう心がけています。
――事案に真摯に向き合うのですね。他にも意識している点はありますか。
前述した先入観とも関連しますが、当事者本人にはならずに、あくまで代理人であるということを意識しています。
例えば、ご相談者様が訴訟で100万円を請求してほしいと言った場合、そう言った主張は法的にも出来ますが、50万円で和解できるならどうでしょう。
ご相談者様の希望に寄り添い続けると100万円を目指すべきですが、専門家として第三者的な視点で見ると50万円の和解を受けるべき場合もあります。
ご相談様の希望と専門家としての意見が異なった際に、お客様の利益を最大化するために、どちらを優先すべきかご相談様と対話していきます。
もちろん、弁護士は代理人としての役目を果たすべきだと考えていますので、ご相談者様の考えを受け取りますが、専門家として客観的な視点から裁量を判断することもありますよ。
――山口弁護士は相続問題の解決にも注力していますよね。何か大切にしていることはありますか。
まずは事案の性質を考えることが重要ですね。相手方が求めていることを知って、それに配慮することで早期解決に繋げることができます。
例えば、ご相談者様と他の相続人の方が何を求めているのかを、生活状況や地理的な問題等も含めて予め把握する必要があります。
――ご相談者様の希望だけでなく、状況や財産内容も確認することも大切ということでしょうか。
相続財産に不動産が含まれている場合、その財産価値がわからなければ話は進みませんよね。
ご相談者様の問題を早期解決するために、ある程度の不動産価値に対する知見を入れておくようにしています。
具体的には、岡山の地域ごとの不動産の価値や中古で流通できる建物なのか等、トータルで不動産の価値について把握できる知見と補完できる業者との関係値を築いています。
不動産の価値を知ることで様々な相続分割方法の選択肢を提案できますので、ご相談者様のお役に立てていると感じます。
――相続問題の面談時に大切にしていることはありますか。
専門家として、相続財産を客観的に評価できるようにお話を伺います。
ご相談者様には、登記情報などの客観的な資料を準備してもらいますね。
また、前述しましたが、ご相談の中でご相談者様の本質的な要望を伺うことを強く意識しています。
本心を知ることで、問題のスタート地点からゴールまでの道筋が見えてくるからです。ご相談者様の気持ちを理解せずに進めてしまうと、事件進行時に軽微なミスをしやすくなってしまいます。
全体的な見通しを立てることによって、ご相談者様も安心してくださいますし、私たち弁護士としても弁護活動しやすいと感じられますね。
――相続事件に力を入れていることが伝わります。特に記憶に残る事件はありますか。
元々仲の良いご兄弟が相続で大きく揉めた事件を担当したことがあるのですが、依頼前に法律がわからず感情論で話を進めていたことが事態悪化の原因となったようでした。
法的な視点からサポートしていくことによって、客観的な落とし所が見つかりスムーズに解決できました。
紛争が激しくなったとしても、専門家の助力によって円滑な問題収束が望めますよ。
相続発生をきっかけに、仲の良い家族がお互い疑心暗鬼になってしまう場合もありますのでお早目にご相談いただければと思います。
依頼を検討している方へのメッセージ
――山口弁護士はソフトな語り口が印象的ですね。ご相談者様から厚い信頼を得ているのではないでしょうか。
私は一般的な方よりも早くから社会人として経験を重ね、たくさんの失敗をして、たくさんの人に助けられてきました。
弁護士は大勢いますが、このように突き進んだ経験を持つ弁護士は自分だけなのではないかと思います。
「人のために自分の能力を発揮すること」を常に追求することで、ご相談者様と良い関係を築くことができています。
時には専門家として厳しい意見を言うこともあるかもしれませんが、だからこそ、ご相談者様も心を開いてくださいます。
弁護士事務所という場所にハードルを感じている方こそ、当事務所にお越しいただきたいですね。
まずはゆっくりとお話を聞かせてください。何が最善なのか、何をしたら解決に向かうのか、一つひとつ解説させて頂きます。
――確かに、山口弁護士は一般的な弁護士とは違う道を歩まれてきましたね。
多くの子どもは大人が引いたレールに沿って、大学まで進学しますよね。
私は通信高校を卒業しましたが、自由に学べたことで自分の道をはっきりと決断することができました。
もちろん、不自由なこともありますが、たくさんの経験を積めたからこそ人生の目的を見つけられたと思うんです。
たくさんの経験があったからこそ、次はこうしたらうまくいくかな?と新たな発想を浮かべられる。
これが正解とは断言できませんが、自分で自分の道を見つけられる人間であることが、弁護士としての芯になっています。
熱い話になってしまいました(笑)けれど、これだけの熱意を持って弁護活動に励んでいるということは知って頂ければ幸いです。
私はいつでもお待ちしています。些細な問題でも構いません。一度、お話しに来てくださいね。