「今悩んでいう事態に陥っているご相談者さまの悩みを解決するにはどうすれば良いかを最優先に考えています」と語るあおぞら法律事務所の難波先生。依頼者からの相談を受ける際に気を付けていることや、今後の展望について伺いました。
ドラマがきっかけで「弁護士になりたい」と思った
――弁護士を目指したきっかけについてお聞かせください。
「都会の森」というテレビドラマで弁護士を志すようになりました。将来は弁護士になりたいと意識し出したのは中学生の頃からです。
そこからその思いは変わらず、大学受験のときには法学部しばりで受験をしました。その頃からすでに司法試験を受けること前提に考えていました。
――新米弁護士の成長を描いたドラマですね。これまでの経歴についてもお聞かせいただけますか?
95年3月に岡山県内の高校を卒業し、早稲田大学法学部入学しました。その後、早稲田大学大学院法務研究科入学し、2000年3月に中途退学しています。
4月司法修習生として学んだのちに、弁護士登録にいたります。あおぞら法律事務所を設立したのは2008年です。平成25年度には岡山弁護士会副会長をつとめ、岡山弁護士会法律相談センター運営委員会委員長も2回務めました。
あおぞら法律事務所では刑事・債務分野に注力
――とくに注力していらっしゃるのはどういった分野になりますか?
刑事事件の弁護を積極的に受けています。被害者と加害者の割合で言うと、加害者側からのご依頼のほうが多いです。その他には、債務整理の実績も豊富にあります。
――どういった経緯で刑事と借金の分野に注力することになったのですか?
刑事事件は、先ほどお伝えしたドラマ「都会の森」の影響ですね。主人公が担当していた分野が刑事事件だったんです。
借金の整理にも力を入れているのは、わたしがあおぞら法律事務所を開設した頃に、ニーズがとてもあったからです。
勤務弁護士時代にとくに債務整理に注力していたわけではないので、その当時、経験自体はほとんど無かったのですが、研究しながら対応をさせていただきました。
――借金問題で悩まれている方がたくさんいたんですね。
ええ、債務整理は放っておいて状況が改善する可能性はありません。債務整理は対応をはじめるのが早ければ早いほど打つ手がありますので、できればもっとはやくご相談に来ていただきたいのが正直なところです。
放っておいたら、悪くなることはあっても良くなることはないということを頭に入れておいていただきたいです。
――これまで対応をしてきたなかで、印象に残っているエピソードはありますか?
債務整理のご相談に来られる方で、任意整理や自己破産のことは知っているけれど、民事再生はご存じないという方が多いです。
ご相談に来られるかたは、事情があって自己破産は避けたいが借金をどうにか処理したいという方、ほかの法律事務所で見かぎられてしまったが、どうにかしたいという方などさまざまです。
なかには、家族で借金をしてしまっている方もいらっしゃいます。家族で借金をしてしまっていると、その負担は二倍三倍ではなく、二乗三乗になってきます。
そういった場合には、もっとも良い処理方法はなんなのかを突き詰めて考えていくのです。
たとえば夫は自己破産をして、妻は民事再生をするなど、工夫していきます。どの組み合わせがいちばん良いかについては、ご相談者さまのご家族の借金状況によるので、しっかりとヒアリングをさせていただいて、最善の策を吟味していきます。
全員分の民事再生の手続きをまとめてするとか、全員自己破産の手続きをしてしまえば分かりやすいですが、それがもっとも良い解決策とは限りません。
組み合わせを変えてバリエーションを増やしたほうがより細かくフォローアップできるのです。そうして、解決に向けて大筋をまず決めたうえで、細かい対応に入っていきます。
弁護士という存在を、もっと身近に感じてほしい
——あおぞら法律事務所の弁護士として以外にも、なにか注力されていらっしゃる社会活動などはありますか?
弁護士が提供する法律相談の場に関わっています。企画や法律相談の改善などを担当しています。
法的なトラブルを抱えていらっしゃるけれど、弁護士に相談することにたどり着かない方がいると、昔から言われてきました。実際に、20年くらいまえは、法律事務所の敷居は今よりもだいぶ高かったのも事実です。
弁護士会としても、各地域の地方都市を拠点に、相談窓口を展開してきました。わたしはそういったこれまでの活動を引き継ぐ形で、現在法律相談の場が身近になるように注力しているのです。
市民の方が抱えている問題を解決するためには、相談の場を設けることが大前提です。相談の場が無いことには、トラブルを解決することはできません。
その相談の場を、弁護士会館や有志の弁護士の法律事務所を使って、依頼者に近いところに設けていくのがわたしたちの役割です。この活動によって、市民の方にとって弁護士の存在がより身近になることができたら本望です。
弁護士として大切にしていること
――弁護士としての心構えについても教えてください。
ご相談者さまからのお話しを伺うにあたって、わたしは「問題解決のためにどう手を加えていくか」を常に考えています。
ご相談者さまはお悩み事の渦中にいらっしゃって、悩みに悩んだ末に法律事務所を訪れています。
そういった、ご相談者さまが当事務所を訪れるまでのストーリーも考慮したうえで、ご相談に乗らせていただくことを心がけています。
――相談されるまでの経緯までお考えになっているのですね。
ものごとには原因があるから結果が出ます。ご相談者さまが困っていて、その原因に気付いていらっしゃらなければ、その原因を抽出してあげることがわたしたちの役割です。
そのうえで、法律の力で現状をより良くするにはどうすれば良いかをご提案させていただくのです。
――現状について意識しながら、相談をお受けしているのですね。
わたしたちはご相談者さまにご依頼をいただいている専門職の立場です。ご相談者さまご自身にくらべたら一歩引いた目で事実関係を確認し、第三者として客観的かつ冷静にアドバイスを差し上げられることが強みです。
ご相談者さまの生の声を伺って、それを理解することは大事なのですが、あくまでご相談者さまの感情とわたしたちの感情がイコールになってしまってはいけないと考えています。
そうなってしまうと、ご相談者さまをいちばん良い形に導いて差し上げることが難しくなってしまうからです。
ご相談者さまによっては、もっと自分といっしょの感情になってほしいと訴えかけてこられる方もいらっしゃいます。
しかし、弁護士としての立場から言わせていただくと、ご相談さまと一緒になって怒ったり、悲しんだりしても、問題の解決に繋がらなければ意味がないのです。
あくまで今困った事態に陥っているご相談者さまのお悩みを解決するにはどうすれば良いかを最優先に考えています。
これからの展望
――これからあおぞら法律事務所をどのようにしていきたいですか?
今までもそうですが、これからも地元岡山に根差したかたちでみなさんに喜んでいただける法律事務所を目指していきたいです。
わたし自身、生まれ育ちが岡山市と倉敷市で、弁護士登録をしてからはずっと岡山市に住んでおりますので、この地への思い入れはとても強い思いがあります。
地元の方のお力になれるように、これからも精一杯がんばっていきたいです。
メッセージ
――これからあおぞら法律事務所にご相談をされるかたに向けてメッセージをおねがいします。
借金に関するトラブルについて申し上げますと、借金の問題は放っておいたら解決するということはありません。状況を改善していくためには、なにかしらの処置を取ることが必要になります。法律事務所に相談をすることによって、なんか良くなることはあっても、悪くなることはありえませんので、安心してご相談をしていただければと思います。
また、借金の問題というのはなかなか人に打ち明けられないプライベートなお悩みだと思います。実際に一人で悩んでいらっしゃる方がほとんどです。法律事務所にご相談をいただけましたら、法的な根拠のあるアドバイスを差し上げられます。
そして、ご相談者さまがこれからどうなっていくのかの道筋を具体的にご説明差し上げることが可能になります。そういった意味で、今までひとりで抱えていた問題を打ち明けられてすっきりしたというおっしゃる方も多いですし、これからの見通しが立って安心したとおっしゃる方も多いです。さまざまな方面からお力になれると思いますので、安心しておまかせいただければと思います。
刑事事件の弁護については、どうしてそういう状況になってしまったのかをまずヒアリングさせていただきます。そして、無罪を主張するのか、罪を認めて反省をするのかなどの方向をさだめていきます。事実がなんなのかによって対応方法は変わってきますので、そこについては徹底的に究明をさせていただきます。問題点を一緒になって考えて、手助けをしていきたいと思っています。
刑事事件の弁護であれば、弁護士に相談をして損をする可能性はありませんので、ご安心してご相談をいただきたいです。むしろご相談していただくのがはやければはやいほど、対応できる可能性は広がります。刑事事件の弁護は刻一刻を争う問題ですので、早急に法律事務所までご相談をいただけましたら幸いです。