いつか必ず訪れる親の死。大切な人を気持ちよく送り出すためにも、親が元気なうちからその日を想定し、できることをひとつずつ行動に移していきましょう。
こんな話をすると、「まだ生きているのに、縁起でもない!」と思われるかもしれません。しかし、「親が生きている間に親孝行できず、後悔した。」という声は意外と多いものです。
そうならないためにも、『親が生きているうちにやっておきたいこと』のリスト化が大切。以下では、その代表的な6つをご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
両親が健在なうちに、なるべく連絡を取りましょう。独立して親と離ればなれとなり、あまり実家に顔を見せる機会がないという方こそその気配りが大切です。
数ヶ月に1回程度の電話でもよいので、「お父さん、元気?」「お母さん、最近どうしてる?」と声をかけてあげれば、両親も喜んでくれるはずです。
忙しくてたまの電話も忘れてしまう、という方も多いかもしれません。そんな場合でも、せめて両親の誕生日や結婚記念日は連絡を取り、プレゼントを贈るなどしてあげてください。
誕生日のお祝いメッセージは誰に送られてもうれしいものですが、お子さんからの言葉であればその気持ちはなおさらでしょう。離れて暮らしていても、親子の絆を再確認できます。
親との別れは、いつ訪れるか分かりません。「親が元気なうちに、もっと顔を見せに行けばよかった…」と後悔しないためにも、会えるうちに会っておきましょう。
親はいつでも子供の顔を見たいと思うもの。その気持ちに応えるためにも、できるだけ親孝行に励んでください。
「お盆と正月はいつも帰っている。」という方もいるでしょう。それは大切なことですが、できればその間もなるべく親子水入らずの時間を作りましょう。
お盆や正月などは、お墓参りや同窓会、親戚の家へのあいさつ回りなど、なかなか親とゆっくり過ごす時間がとれないものではないでしょうか。特別な理由がなくても、会いに行けるのが親子という間柄ですし、会いたいと思うのが親の心情です。
食事をするだけでも、そのわずかな時間が大切な思い出となって心に残るでしょう。
「親が死んでしまう前に、もっと生まれたときの話を聞いておけばよかった。」と嘆く方は少なくありません。生誕エピソードや赤ちゃんの頃の話は自分自身の記憶にはありません。
そのときの様子を克明に覚えているのは、あなたを生んでくれたお母さんであり、そばで見守っていたお父さんしかいないのです。
幼い頃の写真は残っていても、その場所がどこで、何をしているのか、自分では分からないという方も多いでしょう。思い出のアルバムを両親と一緒にめくりながら、幼少時のエピソードを教えてもらってください。
これまで親子で作ってきた思い出の数が、記憶の中で増えるはずです。
旅行も、『親が生きているうちにやっておくべきこと』の定番です。仕事や育児で忙しかった頃は、旅行に出掛ける時間もそうなかったはず。親子で温泉に行ったり、海外の景勝地を訪れたりする時間は、とても貴重ですてきな思い出になるでしょう。
旅行を計画する際は、「どこか行きたいところある?」と聞いてからプランを立てるとよいでしょう。親のリクエストを聞いてあげることが大切です。
何より親からしてみれば、一緒に旅行に行こう、と誘ってくれること自体がうれしく、最高のプレゼントになるのではないでしょうか。
両親に向けて感謝の気持ちを、直接きちんと伝えられているでしょうか? ありがとうなどのシンプルな言葉は、近しい関係にあるほど伝えにくいものです。ぜひ素直な気持ちになってお父さん・お母さんに感謝のメッセージを送りましょう。
直接会って感謝の気持ちを述べるのもよいですし、メールやSNSを使ってのメッセージもよいでしょう。メールだと保存機能があるため、好きなときに読み返せます。
また、手紙やメッセージカードもおすすめ。手書きのほうがほうが、より丁寧に心情を表現できるのではないでしょうか。
通夜・葬儀・告別式における手続きや当日の流れもしっかり押さえておくことが大切です。また、葬儀全般にかかる費用相場なども把握しておきましょう。葬儀に関する基本情報を確認することで、いざというとき冷静な対応が可能となります。
情報をまとめるためには、「葬儀準備チェックリスト」の作成が便利です。葬式でやるべきことや、もろもろの費用、相続についての確認など、重要と思われる事項はリストアップして事前確認を済ませましょう。
また、保険や税金の手続きなど、死亡後にやるべき作業もたくさんあります。手続き上のミスや確認不足などで余計な心労を増やさないためにも、これらの情報集めも事前に行ってください。
『親孝行したいときに、親はいない』とよく言われます。そんな後悔をしないためにも、やるべきことをイメージして実際に取り組んでください。
親と過ごす時間が多ければ多いほど、思い出もたくさん作れます。それは生きているうちしか成し遂げられないことですので、今この瞬間からはじめましょう。
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