> 
 > 
 > 
相続税対策に小規模宅地等の特例が有効な理由と減税の計算例
2017年07月18日

相続税対策に小規模宅地等の特例が有効な理由と減税の計算例

Elfadsc00296_tp_v

土地は高額な資産であるため、相続財産として土地が含まれていると高額な相続税を納めなければなりません。現金を相続するわけではないので土地を相続する方の中には、納税時期にお金が足りなくなる方もいるでしょう。

 

土地を相続する人の相続税の負担を減らすために、土地に発生する相続税を安く抑える小規模宅地等の特例があります。小規模宅地等の特例を適用させることでどれくらいの相続税が安くなるのでしょうか。

 

今回の記事では、小規模宅地等の特例を適用させた場合の相続税の計算方法、特例を適用させるための要件について紹介していきます。もし、自分の持っている土地が小規模宅地の特例を適用されられるかどうか判断できない場合は専門家に調査してみることをお勧めします。

相続税の申告実績4,000件超!『相続税専門』税理士事務所

相続税の申告手続きでは、財産土地の評価や特例の適応などの
専門知識がないと、本来よりも高い相続税を払ってしまうことが多々あります。

「税額を抑えたい」「追徴課税・税務調査を避けたい」「期限内に終わらせたい」
こんなご要望に沿えるよう、『相続税を専門』とする税理士法人チェスターでは
相続税の申告経験が豊富な税理士が、正確・迅速な申告手続きを行います。

申告実績4,000件以上・税務調査率1%、『相続税専門』税理士法人チェスター
  • ※初回面談相談は無料、土曜・平日夜間の相談可
  • ※全ての相続手続きにワンストップ対応
  • ※業界最低水準の相続税申告報酬・費用

相続税を安くするために活用できる小規模宅地等の特例とは

まず、相続税は「課税対象額×税率-控除額」の計算式により算出しなければなりません。土地の課税対象額は時価評価額になりますが、時価評価額が4,000万円の土地を相続した場合の相続税は4,000万円×20%-200万円=600万円です(参考:「No.4155 相続税の税率|相続税|国税庁」)。

 

小規模宅地等の特例が適用されると、土地の課税対象額が50%~80%の割合で減額されます。つまりは、4,000万円の土地を相続し、特例を適用させた場合、課税対象額から2,000万円~3,200万円が減額されるということです。

 

そして課税対象額が800万円~2,000万円になるため、特例を適用させた場合の相続税は80万円~250万円になります。

 

限度面積と減額される割合

小規模宅地等の特例を用いることで大幅に相続税がカットされることがわかりました。しかし、特例を適用させる土地の種類によって、減額される割合、減額が適用される面積の上限(限度面積)は異なります。

 

※もし、ご自身がもっている土地が小規模宅地の特例を適用できるかわからない場合や、何とかして適用内にしたい場合は専門家の手を借りるのが確実に節税できます。

 

  • 特定居住用宅地等:被相続人等(被相続人の家族も含む)が住んでいた宅地
  • 特定事業用宅地等:被相続人等が事業をしていた宅地(貸付事業を除く)
  • 特定同族会社事業用宅地等:一定の法人の事業として利用されていた宅地(貸付業務を除く)
  • 貸付事業用宅地等:被相続人等が貸付業務をしていた宅地

※一定の法人とは:被相続人または被相続人の親族により50%を超える割合でその土地が所有されていること

 

土地の種類は、主に上の4つにわけることができますが、各土地の限度面積、減額される割合は以下の通りです。

 

 

平成26年12月31日以前

平成27年1月1日以降

限度面積

減額割合

限度面積

減額割合

(a)特定居住用宅地等

240㎡

80%

330㎡

80%

(b)特定事業用宅地等

400㎡

80%

400㎡

80%

(c)特定同族会社事業用宅地等

400㎡

80%

400㎡

80%

(d)貸付事業用宅地等

200㎡

50%

200㎡

50%

 

特例を適用させる土地の面積が、限度面積を超えた場合、超えた面積分とは別々に相続税を計算しなければなりません。限度面積を超えた場合の計算方法については、「限度面積を超える場合」にて後述します。

 

複数の種類の宅地の限度面積の計算方法

土地の種類によって適用される内容は異なりますが、相続人によっては複数の種類の土地を相続する方もいるでしょう。限度面積は、一つあたりの土地の面積ではなく自分が相続した全ての土地の面積を足し合わせたものを対象にします。

 

そのため、複数種類の土地を相続した方は、適用される限度面積を別途で考えなければなりません。

 

<平成26年12月31日以前>

相続の開始日が、平成26年12月31日以前に複数種類の土地を相続した場合は、以下の計算式によって限度面積の計算をします。

 

(a)の面積×5/3+{(b)+(c)の面積}+(d)の面積×2≦400

 

この式で求めた面積が各土地の限度面積になりますが、400㎥を超える面積の土地の限度面積は400㎥になります。つまりは120㎥の(a)特定居住用宅地等と、100㎥の(b)特定事業用宅地等を相続した場合の、各土地に適用される限度面積は120㎥×5/3+100㎥=200です。

 

<平成27年1月1日以降>

相続の開始日が平成27年1月1日以降の場合の限度面積は以下の通りになります。

 

 

限度面積

(a)と(b)または(c)を併用する場合

730㎥

(d)を含める場合

(a)×200/330+{(b)+(c)}×200/400+(d)≦200㎥

 

つまりは、155㎥の(a)特例居住用宅地等と、100㎥の貸付事業用宅地等を相続した場合の各土地に適用される限度面積は、155㎥×200/330+100㎥=200㎥です。

 

利用要件

小規模宅地等の特例を適用させるためには、どのような要件を満たせばいいのでしょうか。相続する土地の種類によって要件は異なりますが、前提として対象の土地が以下の2つの要件を満たさなければいけません。

 

<前提条件>

  • 被相続人または生計一親族の事業または居住用に供されていた宅地等(土地、借地権)である
  • 宅地等が建物、または建築物用の敷地である

※生計一親族:被相続人と共に生計を立てていた、または養われていた家族

 

特定居住用宅地等の場合

特定居住用宅地等を相続する場合、その土地に被相続人が住んでいた場合と、被相続人が住んでいないが被相続人の生計一親族が住んでいた場合で要件が異なります。被相続人が住んでいた場合の利用要件は以下の二つを満たすことが必要です。

 

<被相続人が住んでいた場合>

  • 被相続人の配偶者である
  • 被相続人と暮らしていた親族

 

しかし、相続する方の中には被相続人と同居していない場合もあるでしょう。この場合は、以下の3つの要件を満たすことで特例を適用させることができます。

 

  • 被相続人に配偶者がいない
  • 被相続人に同居している相続人がいない
  • 被相続人の生前3年間、国内にある被相続人、または被相続人の配偶者が所有する不動産に住んだことがない

 

また、被相続人が住んでいないが、被相続人の生計一親族が住んでいた土地を相続する場合の特例を適用させるための要件は以下の二つです。

 

<被相続人の生計一親族が住んでいた場合>

  • 被相続人の配偶者である
  • 被相続人の生計一親族である

 

特定事業用宅地等の場合

続いて特定事業用宅地等を相続した場合の小規模宅地等の特例を適用させるための要件は以下の二つになります。

 

  • 被相続人の事業を申告期限までに引き継ぐ(事業継続要件)
  • 申告期限まで事業を継続して運用すること(事業継続要件)

 

特定同族会社事業用宅地等の場合

特定同族会社事業用宅地等を相続する場合に特例を適用させるためには、以下の三つの要件を満たすことが必要です。

 

  • 法人に対して相当な対価で対象の宅地・建物を賃貸している(賃貸借要件)
  • 宅地等を取得した親族が申告期限に法人の役員である(法人役員要件)
  • 対象の宅地等を申告期限までに保有する(保有継続要件)

 

貸付事業用宅地等の場合

また、貸付事業用宅地等を相続する場合は、以下の三つの要件を満たさなければなりません。

 

  • 被相続人の貸付事業を申告期限までに引き継ぐ(事業継続要件)
  • 申告期限まで貸付事業を継続して運用すること(事業継続要件)
  • 対象の宅地等を申告期限までに保有する(保有継続要件)

 

特例が適用されない要件

贈与により被相続人から取得した土地に関しては、特例が適用されない場合があります。取得した土地が以下の二つのどれかに該当する場合、小規模宅地等の特例を適用させることができません。

 

  • 相続開始前3年以内に、贈与により宅地を取得した場合
  • 相続時精算課税に関わる贈与により宅地を取得した場合

 

 

 

状況別における小規模宅地等特例を適用した場合の相続税の計算例

続いて状況別に小規模宅地等の特例を適用させた場合の、相続税の計算を行っていきます。

 

相続人が2人いる場合

まず、最初に兄弟で親の土地を相続した場合の相続税の計算をします。土地の時価評価額を4,200万円、土地の面積が360㎥、兄が相続した面積が240㎥、弟が相続した土地の面積が120㎥の場合を想定してください。

 

この場合のそれぞれの課税対象額、相続税の額は以下の通りになります。

 

【兄】

  • 課税対象額:4,200万円×240㎥/360㎥×80%=2240万円
  • 相続税:2240万円×15%-50万円=286万円

 

【弟】

  • 課税対象額:4,200万円×120㎥/360㎥×80%=1120万円
  • 相続税:1120万円×15%-50万円=118万円

 

限度面積を超える場合

続いて相続した土地が限度面積を超えた場合の相続税の計算を行っていきましょう。土地の種類が特定居住用宅地等、土地の時価評価額が4,000万円、面積が480㎥の場合を想定してください。

 

この場合、小規模宅地等の特例を適用させることによる課税対象額は、4,000万円×240㎥/480㎥×80%+4,000万円×(480㎥-240㎥)/480㎥=1,600万円+2,000万円=3,600万円です。よって相続税の額は、4,000万円×20%-200万円=600万円になります。

 

 

小規模宅地等の特例を適用させるための必要書類

小規模宅地等の特例は、相続税を申告する際に必要書類を提出することで適用されます。特例を適用させるためには、相続税の申告書とは別に以下の書類が必要です。

 

<必要書類>

  • 相続税の申告書
  • 減額金額の計算書類
  • 遺言書のコピー
  • 遺産分割協議に関する書類のコピー
  • 住民表・戸籍の附表のコピー

 

また、小規模宅地等の特例を適用させることで相続税の額が0になっても申告をしなければなりません。申立書の記載方法に関しては、「相続税申告書の様式一覧と書き方|申告に必要な5つの知識」を参考にしてください。

 

参考:「「小規模宅地等の特例」と「配偶者の税額軽減」 - 国税庁

 

 

まとめ

土地を相続した場合の相続税を安く抑える方法として、小規模宅地等の特例を適用させることは有効な方法であることがわかりました。土地の評価方法によって相続税の額は異なりますが、専門的な知識を要します。

 

少しでも納税額を抑えたい場合は税理士に相談してみてはいかがでしょうか。

相続税の申告実績4,000件超!『相続税専門』税理士事務所

相続税の申告手続きでは、財産土地の評価や特例の適応などの
専門知識がないと、本来よりも高い相続税を払ってしまうことが多々あります。

「税額を抑えたい」「追徴課税・税務調査を避けたい」「期限内に終わらせたい」
こんなご要望に沿えるよう、『相続税を専門』とする税理士法人チェスターでは
相続税の申告経験が豊富な税理士が、正確・迅速な申告手続きを行います。

申告実績4,000件以上・税務調査率1%、『相続税専門』税理士法人チェスター
  • ※初回面談相談は無料、土曜・平日夜間の相談可
  • ※全ての相続手続きにワンストップ対応
  • ※業界最低水準の相続税申告報酬・費用

SNSで記事をシェアする

相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
Icon_column_white カテゴリからコラムを探す
Icon_search_white 相談内容から弁護士を探す
Category_souzokutrouble_normal Category_tsukaikomi_normal Category_isanbunkatsu_normal
Category_iryubun_normal Category_souzokuhouki_normal Category_yuigon_normal
Category_daisyusouzoku_normal Category_seinenkouken_normal Category_fudosan_normal
Category_souzokunin_normal Category_souzokuzaisan_normal Category_souzokutouki_normal
Category_shintaku_normal
Sidebar_writer_recruit