愛媛県 松山市で遺言書に強いLINE予約可能な弁護士事務所一覧

愛媛県松山市で遺言書に強い弁護士 が3件見つかりました。

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松山市の相続の現状と最新データ

令和7年1月1日時点の住民基本台帳によると、松山市の人口は496,666人、世帯数は255,627世帯です。
65歳以上の高齢者は145,898人で、高齢化率は29.4%となっています。
今後、相続の発生件数が増える見通しです。
2024年の年間死亡数は6,457人で、うち65歳以上が5,923人(91.7%)を占めます。
同規模の相続が毎年発生しており、高齢者の相続事案が中心です。
相続人と財産の整理は人口規模に比例して時間がかかるため、松山市で相続が発生したら早めに専門家へ相談するのが安全です。

相続税の申告事績は国税庁が愛媛県単位までしか公表しておらず、松山市単独の数値は取得できません。
以下は参考として愛媛県全域の令和5年(2023年)分統計です。
被相続人20,265人のうち1,456人に相続税が課税されました。
課税割合は7.2%で、全国平均の9.9%を下回りますが、地価動向や相続登記義務化を背景に申告件数は増加傾向です。
愛媛県全域の課税傾向を踏まえ、松山市で相続が発生した場合も基礎控除を超える可能性を早い段階で試算しておくことが必要です。

※ 相続税の申告事績(被相続人数・課税割合・課税価格など)は国税庁が愛媛県単位までしか公表しておらず、松山市単独の数値は存在しません。
上記は愛媛県全域の参考値です。

出典:総務省『住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査 令和7年1月1日現在』(市区町村別)

出典:高松国税局『令和5年分 相続税の申告事績の概要』(管内全体・愛媛県分含む)

出典:国税庁『令和5年分 相続税の申告事績の概要』(全国)

松山市の相続に関する家事事件(遺産分割調停・審判、相続放棄、遺言検認など)は、松山家庭裁判所 本庁(〒790-0006 松山市南堀端町2-1)が管轄します。
相続人の間で話し合いがまとまらない場合、同庁に調停を申し立てる流れになります。
市区町村単位の新受件数は公表されていませんが、全国の遺産分割事件(調停・審判)は毎年1万5,000件前後で推移しており、意見が割れたときは早い段階で弁護士に相談し、調停も視野に入れた方針を立てると長期化を防げます。

出典:松山家庭裁判所 本庁(管轄・所在案内)

出典:最高裁判所『司法統計年報 家事編』(遺産分割事件の動向)

松山市の相続に見られる傾向

松山市の相続では、中心市街地の区分マンション・商業地の高い不動産評価と、郊外・離島に残る農地・山林の評価という二つの論点が、市内で場所によって大きく性格を変える点が特徴です。
年間死亡数が6,457人(2024年)に上る四国最大の相続市場でありながら、家裁・法務局・公証役場が市中心部に集約されているため、準備次第で手続きを効率的に進めやすい環境が整っています。

・松山市の65歳以上人口は約14万5,898人、高齢化率29.4%(令和7年1月1日現在)で、2024年の年間死亡数は6,457人(うち65歳以上が5,923人)に達する。
四国地方最大の都市として相続件数が多く、相続放棄の3か月・相続登記義務の3年・相続税申告の10か月という各期限を同時管理するために、相続発生後すみやかに専門家へ相談することが重要

・一番町・大街道・松山城周辺の中心商業地や道後温泉エリアは観光・業務用途が混在し、区分マンション・商業ビルの路線価が市内最高水準で相続税の基礎控除を超える案件が出やすい。
小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等・特定事業用宅地等)の適用要件は申告期限(相続開始から10か月)前に早期確認しておくと税負担の見通しが立てやすい

・北条・重信・川上・中島(離島)などの郊外・島嶼部は農地・山林・農業用施設が相続財産に含まれるケースが多く、農業委員会への届出(相続発生から10か月以内)と相続登記を並行して進める必要がある。
2024年4月の相続登記義務化を受け、松山地方法務局本局では郊外・離島の未登記不動産の整理相談が増えており、土地の地目・境界の確認を早期に行うことが実務的

・松山市は愛媛県の行政・法務機能が集中する中核市であり、松山家庭裁判所本庁・松山地方法務局本局・松山合同公証役場・愛媛弁護士会館・愛媛県司法書士会がいずれも中心市街地内に所在する。
遺産分割調停の申立て・相続登記・遺言公正証書作成という主要手続きを同一エリアで集約して進められる一方、登記義務化以降は窓口が混み合いやすく、相談予約と書類準備の前倒しが実務上の効率化につながる

・松山市は相続人が市外・他県・海外に居住するケースが一定数あり、遺産分割協議書の郵送回覧と印鑑証明書(有効期限3か月)の取得タイミング調整が協議長期化の一因になる。
愛媛弁護士会では金曜日のWEB相談に対応しており、遠方の相続人を交えたオンライン協議の枠組みを最初から設計することで、全員の対面集合に依存しない進め方が可能になる

松山市で遺産相続について相談できる窓口8選

松山市で相続を相談する窓口は、紛争がある場合は弁護士、相続登記は司法書士、相続税は税理士、書類作成のみは行政書士と、案件の内容で使い分けます。
費用を抑えたい場合は、弁護士会の法律相談センターや法テラスの無料相談を利用できます。
家庭裁判所・公証役場・法務局は手続きの申立先として必ず関わる公的機関で、遺産分割調停・遺言公正証書の作成・相続登記の申請先となります。
ここでは松山市で利用できる公的・士業団体の相談窓口を8種類にまとめます。

弁護士会(法律相談センター)

愛媛弁護士会は1会体制で、松山市三番町の弁護士会館を拠点として法律相談を受け付けています。
相談はひまわり相談ネット(インターネット予約・24時間受付)または電話(089-941-6279)で申し込めます。
相続・遺言・遺産分割・相続放棄・遺留分など相続全般に対応しており、対面相談のほか金曜日のみWEB相談にも対応しています。
相談料は5,500円(税込)、多重債務相談は初回無料。

相談受付時間は平日9:00〜12:00・13:00〜16:30(土日祝休)。
インターネット予約は「ひまわり相談ネット」(https://www.soudan-yoyaku.jp/)から24時間受付。
電話予約は2週間前から受付開始。
WEB相談は金曜日のみ対応。

名称 住所 電話番号
愛媛弁護士会館 〒790-0003 愛媛県松山市三番町4丁目8番地8 089-941-6279

出典:愛媛弁護士会 公式サイト

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

法テラス(日本司法支援センター)

収入・資産が一定基準以下の方は、法テラスを通じて弁護士費用の立替制度と無料相談(最大3回)を利用できます。
愛媛県内には法テラス愛媛(松山市一番町)1か所があり、相続・遺言・相続放棄・遺産分割など相続分野の相談に対応しています。
営業時間は平日9時〜17時で、毎週火曜日・木曜日の13時〜16時に対面相談を実施しています。

電話番号はナビダイヤル(0570-078396)です。
対面相談は毎週火曜日・木曜日13時〜16時。
収入・資産が基準を超える場合でも自費で弁護士・司法書士相談を依頼できます。

法テラスの民事法律扶助(無料相談・費用立替)を利用するには、収入と資産の基準を満たす必要があります。
基準額は地域で異なり、下表は松山市に適用される一般地域の基準です。
収入基準は手取り月収で、家賃や医療費などの支出は別途加算されます。
資産基準は預貯金・有価証券などの合計額で、詳細は法テラス各事務所で審査されます。
相談は1案件につき最大3回まで無料で、弁護士費用の立替制度も合わせて利用できます。

同居家族の人数 収入基準(月額・手取り) 資産基準
1人(単身) 182,000円以下 180万円以下
2人 251,000円以下 250万円以下
3人 272,000円以下 270万円以下
4人 299,000円以下 300万円以下
名称 住所 電話番号
法テラス愛媛 〒790-0001 愛媛県松山市一番町4丁目1-11 共栄興産一番町ビル4階 0570-078396

出典:法テラス愛媛 事務所案内

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

司法書士会(相続登記・遺産承継)

2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続開始を知った日から3年以内の申請を怠ると10万円以下の過料の対象となります。
愛媛県司法書士会は松山市南江戸に本会を置き、愛媛県司法書士総合相談センター(089-941-8065、平日9〜17時)と相続登記相談センター(089-941-1263)で相続登記・遺産承継の相談を受け付けています。
相続人申告登記制度の活用についても相談できます。

総合相談センター(089-941-8065)・相続登記相談センター(089-941-1263)ともに平日9〜17時受付(土日祝・年末年始・GW休)。
FAXは089-945-1914。
定例相談会の日程は公式サイトでご確認ください。

名称 住所 電話番号
愛媛県司法書士会 本会 〒790-0062 愛媛県松山市南江戸1丁目4番14号 089-941-8065
愛媛県司法書士相続登記相談センター 〒790-0062 愛媛県松山市南江戸1丁目4番14号 089-941-1263

出典:愛媛県司法書士会 公式サイト

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

税理士会(相続税・贈与税)

相続税は「3,000万円+600万円×法定相続人数」の基礎控除を超える場合に課税されます。
四国税理士会(愛媛県を管轄)は香川県高松市に本会を置き、愛媛県内に松山・今治・新居浜・伊予西条・大洲・伊予三島・八幡浜・宇和島の8支部を設置しています。
相続税・贈与税の申告、生前対策、不動産評価など幅広く対応しており、本会(087-823-2515)または松山支部(089-945-5761)に問い合わせると最寄りの相談窓口を案内してもらえます。

愛媛県内には松山・今治・新居浜・伊予西条・大洲・伊予三島・八幡浜・宇和島の計8支部が設置されています。
松山支部以外の住所・電話番号は公式サイト支部ページに掲載なし。
詳細は松山支部(089-945-5761)または本部(087-823-2515)へ。
受付時間は平日9時〜17時。

名称 住所 電話番号
四国税理士会 松山支部 〒790-0812 愛媛県松山市松前町1-6-8 089-945-5761

出典:四国税理士会 公式サイト

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

行政書士会(遺産分割協議書・相続関係説明図)

遺産分割協議書・相続関係説明図の作成、戸籍収集など書類作成業務を中心に対応しています。
相続人の間に争いがある案件は弁護士の業務範囲のため、行政書士では取り扱えません。
愛媛県行政書士会は松山市錦町の行政書士会館を拠点とし、毎月第2・第4水曜日(10時〜15時)に無料相談会を開催しています(祝日の場合は翌日)。
予約専用ダイヤルは089-946-1443です。

無料相談会は毎月第2・第4水曜日10時〜15時(祝日の場合は翌日)。
予約専用ダイヤルは089-946-1443(事務局一般は089-946-1444)。
FAXは089-941-7051。
業務範囲は書類作成のみで、争いのある遺産分割や遺留分請求は弁護士に相談が必要です。

名称 住所 電話番号
愛媛県行政書士会 本会 〒790-0877 愛媛県松山市錦町98番地1 愛媛県行政書士会館 089-946-1444

出典:愛媛県行政書士会 公式サイト

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

家庭裁判所(調停・審判・相続放棄)

遺産分割調停・審判、相続放棄の申述、遺言書の検認の申立先です。
松山家裁本庁が松山市南堀端町に置かれ、南予(大洲市・西予市・八幡浜市等)は大洲支部、東予(西条市・四国中央市等)は西条支部、今治・しまなみ海道周辺は今治支部、南宇和郡方面は宇和島支部が管轄します。
愛南町周辺は愛南出張所が担当します。
相続放棄は原則3か月以内、遺言書検認は遺言者の死亡を知った後遅滞なく申し立てる必要があります。

本庁電話(089-942-0077)は家事調停・審判・人事訴訟の申立て窓口直通です。
管轄は申立人の住所地ではなく被相続人の最後の住所地の家庭裁判所となります。
相続放棄申立書の書式は裁判所公式サイトからダウンロードできます。

名称 住所 電話番号
松山家庭裁判所 本庁 〒790-0006 愛媛県松山市南堀端町2-1 089-942-0077
松山家庭裁判所 大洲支部 〒795-0012 愛媛県大洲市大洲845 0893-24-2038
松山家庭裁判所 西条支部 〒793-0023 愛媛県西条市明屋敷165 0897-56-0650
松山家庭裁判所 今治支部 〒794-8508 愛媛県今治市常盤町4-5-3 0898-23-0010
松山家庭裁判所 宇和島支部 〒798-0033 愛媛県宇和島市鶴島町8-16 0895-22-4466
松山家庭裁判所 愛南出張所 〒798-4131 愛媛県南宇和郡愛南町城辺甲3827 0895-72-0044

出典:松山家庭裁判所 管内所在地一覧

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

公証役場(遺言公正証書・遺産分割協議書認証)

遺言公正証書の作成や遺産分割協議書の認証を扱います。
愛媛県内には5か所の公証役場があり、松山(松山市歩行町)・八幡浜(八幡浜市北浜)・新居浜(新居浜市一宮町)・宇和島(宇和島市住吉町)・今治(今治市旭町)の各市に設置されています。
すべて予約制で、病気や高齢で来所できない場合は自宅・病院への出張作成にも対応しています。
遺言公正証書の手数料は遺産額に応じた段階制で、証人2名の立会いが必要です(公証役場で手配も可)。

住所は公証人連合会の愛媛県公証役場一覧(2026年4月時点)に基づきます。
建物名・階数などの詳細は各役場に直接確認してください。
全役場が予約制のため、来所前に必ずご連絡ください。

名称 住所 電話番号
松山合同公証役場 〒790-0003 愛媛県松山市歩行町2-3-26 公証ビル2階 089-941-3871

出典:公証人連合会 愛媛県内公証役場一覧

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

法務局(相続登記・自筆証書遺言保管制度)

相続登記は不動産所在地を管轄する法務局に申請します。
2024年4月1日から相続登記は義務化され、3年以内の申請を怠ると10万円以下の過料の対象となります。
2020年7月開始の自筆証書遺言書保管制度も法務局で利用でき、手数料は3,900円/件です。
松山地方法務局は本局1か所・支局5か所・出張所1か所・証明サービスセンター1か所の計8拠点を管轄しています。

新居浜法務局証明サービスセンターは証明書取得のみ対応しており、登記申請は西条支局(西条市)へ。
自筆証書遺言書保管制度の詳細は松山地方法務局の専用ページで案内されています。

名称 住所 電話番号
松山地方法務局 本局 〒790-8505 愛媛県松山市宮田町188番地6 089-932-0888

出典:松山地方法務局 管内法務局・出張所一覧

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

松山市の相続で起こりやすい争点・トラブル

松山市の相続で争点になりやすいのは、不動産の評価と分割方法、そして遠方に住む相続人との調整の2点です。
区分マンションや収益不動産が含まれる場合、評価額が大きくなりやすく、現金化するか共有で持つか代償金で調整するかで意見が割れる事情があります。
相続人が県外や海外に居住しているケースも多く、協議書への押印や印鑑証明の郵送だけで数か月かかることも珍しくありません。
早い段階で家族構成と財産目録を整理し、合意形成の見通しを立てる工程が松山市の相続で重要になります。

財産構成の特徴

松山市は四国最大の中核市(人口約49万6,666人、令和7年1月1日現在)で、愛媛県の人口の約38%が集中します。
市内の相続財産は戸建住宅・マンション・農地が三層構造を成しており、市街地(一番町・大街道・松山城周辺)では区分マンションや商業地の路線価が市内最高水準で、相続税の基礎控除を超える案件が出やすい傾向があります。
一方、郊外や丘陵地(北条・重信・川上・中島)には農地・山林が残存し、農業委員会への届出と相続登記を並行して進めるケースも見られます。
愛媛県の令和5年分相続税課税割合は7.2%と全国平均(9.9%)を下回りますが、松山市は県全体の相続件数の大半を占めるため、被相続人1人当たりの課税価格(県全体平均1億1,768万円)に近い案件も少なくありません。
高松国税局管内の財産構成では現金・預貯金等が41.5%と最も高く、次いで土地(24.4%)となっており、松山市でも預貯金と不動産が混在した財産構成への早期対応が求められます。

親族間の調整でつまずきやすい点

別居や遠方居住の相続人がいると、合意形成までの調整負担が大きくなりやすいです。

手続き面で意識したいポイント

松山市内の主要な相続手続き機関は中心市街地に集約されています。
遺産分割調停・審判・相続放棄の申述・遺言書の検認の申立先は松山家庭裁判所本庁(〒790-8539 松山市一番町3-3-8、電話089-942-0077)です。
管轄は被相続人の最後の住所地で決まり、松山市の案件はすべて本庁で受け付けます。
相続登記の申請先は松山地方法務局本局(〒790-8505 松山市宮田町188番地6、電話089-932-0888)で、2024年4月の相続登記義務化以降は窓口への相談・申請が増加しており、戸籍収集と申請書類の準備は早期着手が実務的です。
自筆証書遺言の保管制度(手数料3,900円)も同本局で利用できます。
遺言公正証書の作成は松山合同公証役場(〒790-0003 松山市歩行町2-3-26 公証ビル2階、電話089-941-3871)が窓口で、すべて予約制です。
出張作成にも対応しており、高齢・療養中で来所困難な場合は事前に相談できます。
弁護士会館(松山市三番町4-8-8、電話089-941-6279)では平日の法律相談(5,500円)を受け付け、金曜日のみWEB相談にも対応しています。

松山市の相続で押さえておきたい制度・手続き

松山市で相続の手続きを進める際は、2024年4月1日に施行された相続登記の義務化が最も大きな制度変更です。
不動産を相続で取得した人は、相続開始と所有権取得を知った日から3年以内の登記申請が義務付けられ、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となります。
相続税の申告期限(10か月)、相続放棄の期限(3か月)、遺留分侵害額請求の時効(1年)といった期限付きの手続きも多く、松山市で相続が発生したら、まず期限のある手続きから優先的に進める必要があります。

相続登記の義務化(2024年4月1日施行)

2024年4月1日以降、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務化されました。
正当な理由なく申請しない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。
義務化は2024年3月31日以前の相続にも遡及適用され、施行日から3年の経過措置期間が設けられました。
登記が難しい場合は、暫定的な『相続人申告登記』(単独申請・登録免許税非課税)を利用する選択肢もあります。

自筆証書遺言書保管制度(法務局)

2020年7月10日に開始された自筆証書遺言書保管制度では、作成した自筆証書遺言を法務局で保管できます。
保管手数料は1件3,900円で、家庭裁判所での検認手続が不要になる点が大きなメリットです。
遺言者の住所地・本籍地・所有不動産の所在地のいずれかを管轄する法務局が申請先となり、本人が直接出向いて申請する必要があります。
死亡後は相続人からの閲覧請求・遺言書情報証明書の交付請求が可能です。

相続税の基礎控除と申告期限

相続税は『3,000万円+600万円×法定相続人数』の基礎控除を超える場合に課税されます。
申告・納付の期限は被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。
配偶者の税額軽減は1億6,000万円または法定相続分のいずれか多い金額まで非課税となり、居住用宅地は330㎡まで80%評価減の小規模宅地等の特例が適用できます。
どの特例も適用には申告書の提出が必要で、申告期限を過ぎると使えないものもあるため早めの準備が必要です。

相続放棄・限定承認の3か月ルール

相続放棄と限定承認は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申述します。
3か月を過ぎると原則として単純承認とみなされ、プラスの財産もマイナスの財産(借金・保証債務)も全て相続することになります。
財産調査に時間がかかる場合は、3か月の期間内に家裁へ『期間伸長の申立て』を行うことで、さらに3か月程度の延長が認められるケースもあります。

遺留分侵害額請求の時効(2019年民法改正)

兄弟姉妹以外の法定相続人には、最低限の取り分を保証する遺留分が認められています。
2019年7月の民法改正で遺留分は金銭債権化され、侵害された相続人は金銭で請求できるようになりました(改正前は物権的返還請求)。
時効は相続開始および遺留分侵害を知った時から1年、相続開始から10年が除斥期間です。
期限を過ぎると請求権が消滅するため、遺言で極端に少ない取り分になっている相続人は早めに弁護士へ相談するのが安全です。

松山市で相続手続きを進める流れ

松山市で相続手続きを進めるには、相続人と財産の確定から始まり、遺産分割、相続税申告、名義変更と登記までの5段階を順番に進めます。
中でも期限が明確に決まっているのは、相続放棄の3か月、相続税申告の10か月、相続登記の3年の3つです。
期限のある手続きを起点に逆算して計画を立てると、抜け漏れなく進められます。
財産調査と相続人の確定には戸籍の収集だけで1〜2か月かかることも多いため、松山市で相続が発生したら早めに着手するのが安全です。

相続人・相続財産の把握

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を本籍地の市区町村役場で取り寄せ、法定相続人を確定させます。
不動産・預貯金・有価証券・生命保険・負債を一覧化し、プラスとマイナスの財産の全体像を把握することが最初の作業です。
借金が明らかに多い場合は、この段階で相続放棄(3か月以内)の検討に入ります。

遺言書の有無と内容の確認

自宅・貸金庫を探すほか、公証役場の遺言検索システムで遺言公正証書の有無を照会できます。
法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用していた場合は、相続人から遺言書情報証明書の交付を請求します。
自宅などで見つかった自筆証書遺言は家庭裁判所の検認を受けないと開封・執行できません。

遺産分割協議・協議書作成

遺言がない場合や遺言と異なる分割をする場合は、相続人全員で遺産分割協議を行います。
合意内容を遺産分割協議書にまとめ、相続人全員が実印で押印し、全員の印鑑証明書を添付します。
相続人が遠方に住んでいるときは、協議書を郵送で回覧するか、代理人の弁護士を介してまとめる方法が一般的です。

相続税の申告(必要な場合)

基礎控除を超える遺産がある場合、被相続人の死亡から10か月以内に相続税申告書を税務署へ提出します。
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使うには申告書の提出が必要で、無申告だと特例を使えなくなるリスクがあります。
申告は税理士に依頼するのが一般的で、相続財産の評価書類の準備に2〜3か月かかるため早めの相談が望ましい段階です。

名義変更・相続登記

不動産は相続登記(2024年4月から3年以内の申請義務)、預貯金は金融機関での相続手続き、自動車は陸運局での名義変更が必要です。
相続登記は司法書士、金融機関手続は相続人自身か専門家(司法書士・行政書士)が代行するのが一般的です。
登記を放置すると次世代の相続で相続人が爆発的に増え、協議が困難になります。

松山市の相続に関するよくある質問

松山市の相続に関してよくある質問を、相談先の選び方・相続登記・相続放棄・遺言書・地域特性・遠隔相続人の6つの観点で整理しました。
どの窓口に相談すべきか迷ったら、案件の種類と費用感から絞り込むのが実務的です。
争いがある・予想される場合は弁護士、不動産の名義変更がメインなら司法書士、相続税がかかりそうなら税理士を選びます。
費用面が気になる場合は、愛媛県を管轄する弁護士会の法律相談センターや法テラスの無料相談からスタートするのが安全です。

Q. 松山市で相続の相談はどこにすればよいですか?

相談内容によって最適な窓口が変わります。
相続人の間で意見が対立している、または対立が予想される場合は弁護士が窓口で、遺産分割調停や遺留分侵害額請求の代理まで一貫して任せられます。
相続登記や遺産分割協議書の作成が中心なら司法書士、相続税の申告が必要な場合は税理士が適任です。
費用を抑えたい場合は、愛媛県を管轄する弁護士会の法律相談センターや法テラスの無料相談から始める選択肢があります。
料金は拠点ごとに異なるため、各弁護士会の公式サイトで最新の相談料を確認するのが安全です。

Q. 松山市で相続登記をしないとどうなりますか?

2024年4月1日から相続登記は義務化されており、不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記を申請しないと、10万円以下の過料の対象となります。
2024年3月31日以前に発生した相続も義務化の対象で、施行日から3年の経過措置期間中に登記する必要があります。
登記を放置すると将来の売却や担保設定に支障が出るだけでなく、次世代の相続で相続人が増えて協議が困難になるリスクもあります。
早めに司法書士に相談するのが安全です。

Q. 松山市で相続放棄をしたいのですが、期限はいつまでですか?

相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申述する必要があります。
被相続人が松山市に住んでいた場合、住所地を管轄する愛媛県の家庭裁判所(本庁または支部)が申述先となります。
借金の調査などで3か月では判断が難しいときは、家裁に『熟慮期間伸長の申立て』を行うことで期間延長が認められるケースもあります。

Q. 松山市で遺言書を作成したいのですが、どの方法がよいですか?

確実性を重視するなら公証役場で作成する遺言公正証書、費用を抑えたいなら自筆証書遺言+法務局保管制度の2択が実務的です。
遺言公正証書は公証人が作成し原本を公証役場で保管するため、偽造・紛失のリスクがなく、家裁の検認も不要です。
自筆証書遺言+法務局保管は手数料3,900円で保管してもらえ、こちらも検認不要になります。
愛媛県内にも公証役場と遺言書保管を扱う法務局が複数あり、いずれの方式も利用できます。

Q. 松山市固有の相続事情として気をつけるべきことはありますか?

松山市は四国最大の中核市(人口約49万6,666人、令和7年1月1日現在)で、愛媛県の人口の約38%が集中します。
市内の相続財産は戸建住宅・マンション・農地が三層構造を成しており、市街地(一番町・大街道・松山城周辺)では区分マンションや商業地の路線価が市内最高水準で、相続税の基礎控除を超える案件が出やすい傾向があります。
一方、郊外や丘陵地(北条・重信・川上・中島)には農地・山林が残存し、農業委員会への届出と相続登記を並行して進めるケースも見られます。
愛媛県の令和5年分相続税課税割合は7.2%と全国平均(9.9%)を下回りますが、松山市は県全体の相続件数の大半を占めるため、被相続人1人当たりの課税価格(県全体平均1億1,768万円)に近い案件も少なくありません。
高松国税局管内の財産構成では現金・預貯金等が41.5%と最も高く、次いで土地(24.4%)となっており、松山市でも預貯金と不動産が混在した財産構成への早期対応が求められます。
加えて、愛媛県は相続税の課税割合は全国平均(9.9%)を下回りますが、不動産を含む案件では基礎控除を超える可能性もあるため、相続税の試算を早めに行うことが安全です。

Q. 相続人が松山市以外に住んでいる場合、手続きはどうなりますか?

別居や遠方居住の相続人がいると、合意形成までの調整負担が大きくなりやすいです。
相続人の一部と連絡が取れないときは、不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申立てる制度も使えます。

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