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島根県の相続の現状と最新データ

島根県の令和5年(2023年)分相続税申告事績は、国税局の公表資料にまとめられています。
相続税の基礎控除は『3,000万円+600万円×法定相続人数』で、これを超える財産がある場合に申告が必要です。
詳細な数値は下記の出典リンクからご確認ください。

島根県の課税価格の合計額は541億円で、前年比98.4%です。
申告税額の合計額は48億円で、前年比106.7%となりました。
被相続人1人当たりの課税価格は1億169万円、1人当たり税額は902万円です。

国税局管内全体の相続財産の内訳は、土地が25.5%(2,401億円)、家屋が5.1%(480億円)、有価証券が15.3%(1,439億円)、現金・預貯金等が41.8%(3,933億円)、その他が12.2%(1,145億円)です。
土地と家屋を合わせた不動産は30.6%を占めています。
財産構成では現金・預貯金等の比率が41.8%と最大となっています。

※ 島根県単独の財産構成は国税庁の公表資料に掲載されていません。
以下は広島国税局管内(広島県・島根県・鳥取県・岡山県・山口県)全体の令和5年分データです(申告税額のある申告書ベース)。

出典:広島国税局『令和5年分 相続税の申告事績の概要』(島根県分)

出典:広島国税局『令和5年分 相続税の申告事績の概要』(局管内全体)

出典:国税庁『令和5年分 相続税の申告事績の概要』(全国)

島根県内で相続の話し合いがまとまらず家庭裁判所に持ち込まれるケースは、裁判所の司法統計年報で公表されています。
全国の遺産分割事件(調停・審判)は毎年1万5,000件前後で推移しています。
相続人の間で意見が割れたときは、早い段階で弁護士に相談し、家裁の調停も視野に入れた方針を立てると長期化を防げます。

出典:最高裁判所『司法統計年報 家事編』(遺産分割事件の動向)

島根県の相続に見られる傾向

島根県の相続では、財産構成と相続人の居住地、相続税の課税水準に関する特徴があります。
下記のポイントを踏まえて、早めに相続人と財産の全体像を整理しておくことが長期化を防ぐ鍵となります。

・島根県の相続税課税割合は令和5年5.1%で全国平均9.9%を大幅に下回っており、課税対象となる相続は約20人に1人という水準です。
令和4年(5.1%)と同水準で横ばいが続いており、地価が低く遺産額が基礎控除を超えにくい山陰地方特有の事情が影響しています

・被相続人1人当たり課税価格は1億169万円(令和5年)と全国平均を下回る水準です。
一方、1人当たり税額は902万円と前年比106.5%に上昇しており、課税される方の負担は増加傾向にあります

・島根県は日本有数の過疎地域で、農地・山林・農家住宅などの低評価資産が多く、不動産が相続財産の中心となるケースが多い一方、売却・活用が難しい負の相続(負動産)問題も顕在化しています。
2024年4月の相続登記義務化は、長年放置されてきた島根県の未登記不動産整理に特に重要です

・出雲大社を擁する出雲市や世界遺産の石見銀山を持つ大田市など、神話の国・山陰地方特有の歴史的不動産が絡む相続案件も見られます。
隠岐諸島の不動産相続は、離島特有の移動コストや市場流動性の低さが課題となるケースがあります

・広島国税局管内全体の財産構成では現金・預貯金等が41.8%と最大で、土地(25.5%)を大幅に上回っています。
島根県単独のデータは公表されていませんが、農業県・過疎地域の特性上、全国や管内平均と比較して土地比率が低く現預金比率が高い傾向が見込まれます

島根県で遺産相続について相談できる窓口8選

島根県で相続を相談する窓口は、紛争がある場合は弁護士、相続登記は司法書士、相続税は税理士、書類作成のみは行政書士と、案件の内容で使い分けます。
費用を抑えたい場合は、弁護士会の法律相談センターや法テラスの無料相談を利用できます。
家庭裁判所・公証役場・法務局は手続きの申立先として必ず関わる公的機関で、遺産分割調停・遺言公正証書の作成・相続登記の申請先となります。
ここでは島根県で利用できる公的・士業団体の相談窓口を8種類にまとめます。

弁護士会(法律相談センター)

島根県弁護士会は1会体制で、松江市母衣町の弁護士会館を拠点として法律相談を受け付けています。
相談は予約制で、電話(0852-21-3225)にて受け付けています。
相続・遺言・遺産分割・相続放棄・遺留分など相続全般に対応しており、弁護士費用の見通しについても相談できます。
山陰地方特有の農地や山林が絡む相続案件、離島(隠岐)の不動産を含む案件にも対応可能です。
法テラスとの連携により、費用面での不安がある方は弁護士費用の立替制度も利用できます。

予約受付は平日時間内に電話(0852-21-3225)にて対応しています。
FAXは0852-21-3398。
相談料は30分5,000円が目安ですが、詳細は弁護士会に直接お問い合わせください。
法テラスの制度を利用して費用を抑えられる場合があります。

名称 住所 電話番号
島根県弁護士会 〒690-0886 松江市母衣町55番地4 松江商工会議所ビル7階 0852-21-3225

出典:島根県弁護士会 日弁連掲載ページ

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

法テラス(日本司法支援センター)

収入・資産が一定基準以下の方は、法テラスを通じて弁護士費用の立替制度と無料相談(最大3回)を利用できます。
島根県内には事務局(松江市)のほか、松江・浜田・隠岐(西郷)の3か所に法律事務所があり、相続・遺言・相続放棄・遺産分割など相続分野の相談に対応しています。
隠岐の島に法律事務所があるのは全国でも珍しく、離島の方でも専門家に相談できる体制が整っています。
営業時間は平日9時〜17時です。
新規相談の受付は共通番号(0570-078358)へお問い合わせください。

新規相談はナビダイヤル(0570-078358)またはIP電話(050-3383-5500)へ。
050始まりの番号は各事務所直通です。
隠岐の島は西郷支部が対応しています。

法テラスの民事法律扶助(無料相談・費用立替)を利用するには、収入と資産の基準を満たす必要があります。
基準額は地域で異なり、下表は島根県に適用される一般地域の基準です。
収入基準は手取り月収で、家賃や医療費などの支出は別途加算されます。
資産基準は預貯金・有価証券などの合計額で、詳細は法テラス各事務所で審査されます。
相談は1案件につき最大3回まで無料で、弁護士費用の立替制度も合わせて利用できます。

同居家族の人数 収入基準(月額・手取り) 資産基準
1人(単身) 182,000円以下 180万円以下
2人 251,000円以下 250万円以下
3人 272,000円以下 270万円以下
4人 299,000円以下 300万円以下
名称 住所 電話番号
法テラス島根(事務局) 〒690-0884 松江市南田町60 0570-078358
法テラス島根法律事務所 〒690-0884 松江市南田町60 050-3383-5498
法テラス浜田法律事務所 〒697-0022 浜田市浅井町1580番地 第二龍河ビル6F 050-3383-0026
法テラス西郷法律事務所 〒685-0015 島根県隠岐郡隠岐の島町港町塩口24-9 NTT隠岐ビル1階 050-3383-5326

出典:法テラス 島根管内 事務所案内

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

司法書士会(相続登記・遺産承継)

2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続開始を知った日から3年以内の申請を怠ると10万円以下の過料の対象となります。
島根県司法書士会は松江市に本会を置き、相続登記・遺産承継の相談を受け付けています。
松江地方法務局と共催で「司法書士による相続・遺言無料相談会」を毎月第1火曜日に開催しており、法務局1階登記部門(①番窓口)で事前予約制で実施しています。
相続登記義務化に対応した相続人申告登記制度の活用についても相談できます。

松江地方法務局と共催の「司法書士による相続・遺言無料相談会」(毎月第1火曜日)への予約は松江地方法務局登記部門(0852-32-4220)へ。
相続登記義務化に伴う相続人申告登記制度も活用できます。
島根県司法書士会の公式ウェブサイトは接続確認中のため、最新情報は法務局にお問い合わせください。

名称 住所 電話番号
島根県司法書士会(松江支部)
法務局共催相談会は毎月第1火曜日 13:00〜16:00、松江地方法務局1階①番窓口にて(事前予約制)
松江市(詳細住所は電話にてお問い合わせください) 0852-32-4220

出典:松江地方法務局(司法書士相談会案内)

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

税理士会(相続税・贈与税)

相続税は「3,000万円+600万円×法定相続人数」の基礎控除を超える場合に課税されます。
中国税理士会(島根県を管轄)は島根県内に5支部を置いており、相続税・贈与税の申告、生前対策、不動産評価などの相談に対応しています。
松江支部は松江市・安来市・隠岐郡を、出雲支部は出雲市・雲南市・仁多郡・飯石郡を、石見大田支部は大田市を、浜田支部は浜田市・江津市・邑智郡を、益田支部は益田市・鹿足郡を管轄しており、県内全域をカバーしています。

各支部の税務相談センター開設日・時間の詳細は各支部へお問い合わせください。
島根県支部連合会(浜田市殿町85-1、電話0855-22-0455)でも案内を受け付けています。
島根県の相続税課税割合は令和5年5.1%(全国平均9.9%を大幅に下回る水準)です。

名称 住所 電話番号
中国税理士会 松江支部 〒690-0015 松江市上乃木四丁目30-1 三島ビル101 0852-27-5820
中国税理士会 出雲支部 〒693-0004 出雲市渡橋町231-3 原広司事務所内 0853-22-7234
中国税理士会 石見大田支部 〒694-0041 大田市長久町長久イ624-4 田中昭一事務所内 0854-82-5831
中国税理士会 浜田支部 〒697-0026 浜田市田町1616 齋藤正浩事務所内 0855-22-5561
中国税理士会 益田支部 〒699-5132 益田市横田町1967-1 品川昭夫事務所内 0856-25-1565

出典:中国税理士会 島根県内支部一覧

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

行政書士会(遺産分割協議書・相続関係説明図)

遺産分割協議書・相続関係説明図の作成、戸籍収集など書類作成業務を中心に対応しています。
相続人間に争いがある案件は弁護士の業務範囲のため行政書士では取り扱えません。
島根県行政書士会は松江市内中原町に本会を置き、電話(0852-21-0670)で平日に相談受付を行っています。
相続・遺言・成年後見など幅広い書類作成業務に対応しており、無料相談会も定期的に実施しています。

業務範囲は書類作成のみで、争いのある遺産分割や遺留分請求は弁護士に相談する必要があります。
FAXは0852-27-8244。
無料相談会の日程は公式サイトまたは電話でご確認ください。

名称 住所 電話番号
島根県行政書士会 本会 〒690-0873 島根県松江市内中原町14番地 0852-21-0670

出典:島根県行政書士会 日行連掲載ページ

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

家庭裁判所(調停・審判・相続放棄)

遺産分割調停・審判、相続放棄の申述、遺言書の検認の申立先です。
松江家裁本庁が松江市母衣町に置かれ、出雲市方面は出雲支部、浜田市方面は浜田支部、益田市方面は益田支部、隠岐郡は西郷支部が管轄します。
離島の隠岐まで対応する支部体制が整っています。
相続放棄は原則3か月以内、遺言書検認は遺言者の死亡を知った後遅滞なく申立てる必要があります。
申立先は申立人の住所地ではなく被相続人の最後の住所地の家庭裁判所となります。

相続放棄の申立書の書式は裁判所公式サイトからダウンロードできます。
管轄は被相続人の最後の住所地の家庭裁判所となります。
隠岐の島は西郷支部が管轄します。
各支部の電話番号は裁判所公式サイトのダイヤルイン番号一覧でもご確認いただけます。

名称 住所 電話番号
松江家庭裁判所 本庁 〒690-8523 島根県松江市母衣町68番地 0852-21-3907
松江家庭裁判所 出雲支部 島根県出雲市今市町797番地2 0853-21-2114
松江家庭裁判所 浜田支部 島根県浜田市殿町980番地 0855-22-0678
松江家庭裁判所 益田支部 島根県益田市幸町6番60号 0856-22-0365
松江家庭裁判所 西郷支部 島根県隠岐郡隠岐の島町港町指向5番地1 08512-2-0005
松江家庭裁判所 雲南出張所 島根県雲南市木次町木次980番地 0854-42-0275
松江家庭裁判所 川本出張所 島根県邑智郡川本町大字川本340番地 0855-72-0045

出典:松江家庭裁判所 管内所在地一覧

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

公証役場(遺言公正証書・遺産分割協議書認証)

遺言公正証書の作成や遺産分割協議書の認証を扱います。
島根県内には2か所の公証役場があり、松江市(松江公証役場)と浜田市(浜田公証役場)で対応しています。
いずれも予約制で、病気や高齢で来所できない場合は自宅・病院への出張作成にも対応しています。
遺言公正証書の手数料は遺産額に応じて段階制で、証人2名の立会いが必要です(公証役場で手配も可)。
益田市・大田市・出雲市など浜田・松江以外の地域の方は最寄りの役場に相談ください。

住所は公証人連合会の島根県公証役場一覧(2026年4月時点)に基づきます。
建物名・階数などの詳細は各役場に直接確認してください。

名称 住所 電話番号
松江公証役場 〒690-0886 松江市母衣町95 古田ビル2階 0852-21-6309
浜田公証役場 〒697-0016 浜田市野原町1826-1 いわみーる2階 0855-22-7281

出典:公証人連合会 島根県内公証役場一覧

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

法務局(相続登記・自筆証書遺言保管制度)

相続登記は不動産所在地を管轄する法務局に申請します。
2024年4月1日から相続登記は義務化され、3年以内の申請を怠ると10万円以下の過料の対象となります。
2020年7月開始の自筆証書遺言書保管制度も法務局で利用でき、手数料は3,900円/件です。
松江地方法務局は本局1か所・支局4か所(出雲・浜田・益田・西郷)・証明サービスセンター1か所(雲南)の計6拠点を管轄しており、隠岐の島まで対応しています。

雲南法務局証明サービスセンターは証明書取得のみ対応しており、登記申請は出雲支局(出雲市)へ。
自筆証書遺言書保管制度の詳細は松江地方法務局の専用ページで案内されています。
相続登記義務化に伴う相続人申告登記制度も活用できます。

名称 住所 電話番号
松江地方法務局 本局 〒690-0886 島根県松江市母衣町50番地 松江法務総合庁舎 0852-32-4200
出雲支局 〒693-0028 島根県出雲市塩冶善行町13番地3 0853-20-7732
浜田支局 〒697-0026 島根県浜田市田町116-1 0855-22-0959
益田支局 〒698-0027 島根県益田市あけぼの東町4-6 0856-22-0429
西郷支局 〒685-0016 島根県隠岐郡隠岐の島町城北町55 08512-2-0240
雲南法務局証明サービスセンター
証明書取得のみ対応。登記申請は出雲支局へ
〒699-1311 島根県雲南市木次町里方531-1 島根県雲南合同庁舎1階 0853-22-9804

出典:松江地方法務局 管内法務局・出張所一覧

※ 上記は2026年4月時点の情報です。
最新情報は各団体の公式サイトをご確認ください。

島根県の相続で起こりやすい争点・トラブル

島根県の相続で争点になりやすいのは、不動産の評価と分割方法、そして遠方に住む相続人との調整の2点です。
区分マンションや収益不動産が含まれる場合、評価額が大きくなりやすく、現金化するか共有で持つか代償金で調整するかで意見が割れる事情があります。
相続人が県外や海外に居住しているケースも多く、協議書への押印や印鑑証明の郵送だけで数か月かかることも珍しくありません。
早い段階で家族構成と財産目録を整理し、合意形成の見通しを立てる工程が島根県の相続で重要になります。

財産構成の特徴

不動産が絡む場合は評価額と分け方の整理が争点になりやすく、専門家の伴走が役立ちます。

親族間の調整でつまずきやすい点

別居や遠方居住の相続人がいると、合意形成までの調整負担が大きくなりやすいです。

手続き面で意識したいポイント

家庭裁判所や法務局に提出する資料を先にそろえておくと、手続きが進めやすくなります。

島根県の相続で押さえておきたい制度・手続き

島根県で相続の手続きを進める際は、2024年4月1日に施行された相続登記の義務化が最も大きな制度変更です。
不動産を相続で取得した人は、相続開始と所有権取得を知った日から3年以内の登記申請が義務付けられ、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となります。
相続税の申告期限(10か月)、相続放棄の期限(3か月)、遺留分侵害額請求の時効(1年)といった期限付きの手続きも多く、島根県で相続が発生したら、まず期限のある手続きから優先的に進める必要があります。

相続登記の義務化(2024年4月1日施行)

2024年4月1日以降、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務化されました。
正当な理由なく申請しない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。
義務化は2024年3月31日以前の相続にも遡及適用され、施行日から3年の経過措置期間が設けられました。
登記が難しい場合は、暫定的な『相続人申告登記』(単独申請・登録免許税非課税)を利用する選択肢もあります。

自筆証書遺言書保管制度(法務局)

2020年7月10日に開始された自筆証書遺言書保管制度では、作成した自筆証書遺言を法務局で保管できます。
保管手数料は1件3,900円で、家庭裁判所での検認手続が不要になる点が大きなメリットです。
遺言者の住所地・本籍地・所有不動産の所在地のいずれかを管轄する法務局が申請先となり、本人が直接出向いて申請する必要があります。
死亡後は相続人からの閲覧請求・遺言書情報証明書の交付請求が可能です。

相続税の基礎控除と申告期限

相続税は『3,000万円+600万円×法定相続人数』の基礎控除を超える場合に課税されます。
申告・納付の期限は被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。
配偶者の税額軽減は1億6,000万円または法定相続分のいずれか多い金額まで非課税となり、居住用宅地は330㎡まで80%評価減の小規模宅地等の特例が適用できます。
どの特例も適用には申告書の提出が必要で、申告期限を過ぎると使えないものもあるため早めの準備が必要です。

相続放棄・限定承認の3か月ルール

相続放棄と限定承認は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申述します。
3か月を過ぎると原則として単純承認とみなされ、プラスの財産もマイナスの財産(借金・保証債務)も全て相続することになります。
財産調査に時間がかかる場合は、3か月の期間内に家裁へ『期間伸長の申立て』を行うことで、さらに3か月程度の延長が認められるケースもあります。

遺留分侵害額請求の時効(2019年民法改正)

兄弟姉妹以外の法定相続人には、最低限の取り分を保証する遺留分が認められています。
2019年7月の民法改正で遺留分は金銭債権化され、侵害された相続人は金銭で請求できるようになりました(改正前は物権的返還請求)。
時効は相続開始および遺留分侵害を知った時から1年、相続開始から10年が除斥期間です。
期限を過ぎると請求権が消滅するため、遺言で極端に少ない取り分になっている相続人は早めに弁護士へ相談するのが安全です。

島根県で相続手続きを進める流れ

島根県で相続手続きを進めるには、相続人と財産の確定から始まり、遺産分割、相続税申告、名義変更と登記までの5段階を順番に進めます。
中でも期限が明確に決まっているのは、相続放棄の3か月、相続税申告の10か月、相続登記の3年の3つです。
期限のある手続きを起点に逆算して計画を立てると、抜け漏れなく進められます。
財産調査と相続人の確定には戸籍の収集だけで1〜2か月かかることも多いため、島根県で相続が発生したら早めに着手するのが安全です。

相続人・相続財産の把握

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を本籍地の市区町村役場で取り寄せ、法定相続人を確定させます。
不動産・預貯金・有価証券・生命保険・負債を一覧化し、プラスとマイナスの財産の全体像を把握することが最初の作業です。
借金が明らかに多い場合は、この段階で相続放棄(3か月以内)の検討に入ります。

遺言書の有無と内容の確認

自宅・貸金庫を探すほか、公証役場の遺言検索システムで遺言公正証書の有無を照会できます。
法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用していた場合は、相続人から遺言書情報証明書の交付を請求します。
自宅などで見つかった自筆証書遺言は家庭裁判所の検認を受けないと開封・執行できません。

遺産分割協議・協議書作成

遺言がない場合や遺言と異なる分割をする場合は、相続人全員で遺産分割協議を行います。
合意内容を遺産分割協議書にまとめ、相続人全員が実印で押印し、全員の印鑑証明書を添付します。
相続人が遠方に住んでいるときは、協議書を郵送で回覧するか、代理人の弁護士を介してまとめる方法が一般的です。

相続税の申告(必要な場合)

基礎控除を超える遺産がある場合、被相続人の死亡から10か月以内に相続税申告書を税務署へ提出します。
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使うには申告書の提出が必要で、無申告だと特例を使えなくなるリスクがあります。
申告は税理士に依頼するのが一般的で、相続財産の評価書類の準備に2〜3か月かかるため早めの相談が望ましい段階です。

名義変更・相続登記

不動産は相続登記(2024年4月から3年以内の申請義務)、預貯金は金融機関での相続手続き、自動車は陸運局での名義変更が必要です。
相続登記は司法書士、金融機関手続は相続人自身か専門家(司法書士・行政書士)が代行するのが一般的です。
登記を放置すると次世代の相続で相続人が爆発的に増え、協議が困難になります。

島根県の相続に関するよくある質問

島根県の相続に関してよくある質問を、相談先の選び方・相続登記・相続放棄・遺言書・地域特性・遠隔相続人の6つの観点で整理しました。
どの窓口に相談すべきか迷ったら、案件の種類と費用感から絞り込むのが実務的です。
争いがある・予想される場合は弁護士、不動産の名義変更がメインなら司法書士、相続税がかかりそうなら税理士を選びます。
費用面が気になる場合は、島根県を管轄する弁護士会の法律相談センターや法テラスの無料相談からスタートするのが安全です。

Q. 島根県で相続の相談はどこにすればよいですか?

相談内容によって最適な窓口が変わります。
相続人の間で意見が対立している、または対立が予想される場合は弁護士が窓口で、遺産分割調停や遺留分侵害額請求の代理まで一貫して任せられます。
相続登記や遺産分割協議書の作成が中心なら司法書士、相続税の申告が必要な場合は税理士が適任です。
費用を抑えたい場合は、島根県を管轄する弁護士会の法律相談センターや法テラスの無料相談から始める選択肢があります。
料金は拠点ごとに異なるため、各弁護士会の公式サイトで最新の相談料を確認するのが安全です。

Q. 島根県で相続登記をしないとどうなりますか?

2024年4月1日から相続登記は義務化されており、不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記を申請しないと、10万円以下の過料の対象となります。
2024年3月31日以前に発生した相続も義務化の対象で、施行日から3年の経過措置期間中に登記する必要があります。
登記を放置すると将来の売却や担保設定に支障が出るだけでなく、次世代の相続で相続人が増えて協議が困難になるリスクもあります。
早めに司法書士に相談するのが安全です。

Q. 島根県で相続放棄をしたいのですが、期限はいつまでですか?

相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申述する必要があります。
被相続人が島根県に住んでいた場合、住所地を管轄する島根県の家庭裁判所(本庁または支部)が申述先となります。
借金の調査などで3か月では判断が難しいときは、家裁に『熟慮期間伸長の申立て』を行うことで期間延長が認められるケースもあります。

Q. 島根県で遺言書を作成したいのですが、どの方法がよいですか?

確実性を重視するなら公証役場で作成する遺言公正証書、費用を抑えたいなら自筆証書遺言+法務局保管制度の2択が実務的です。
遺言公正証書は公証人が作成し原本を公証役場で保管するため、偽造・紛失のリスクがなく、家裁の検認も不要です。
自筆証書遺言+法務局保管は手数料3,900円で保管してもらえ、こちらも検認不要になります。
島根県内にも公証役場と遺言書保管を扱う法務局が複数あり、いずれの方式も利用できます。

Q. 島根県固有の相続事情として気をつけるべきことはありますか?

不動産が絡む場合は評価額と分け方の整理が争点になりやすく、専門家の伴走が役立ちます。
加えて、島根県は相続税の課税割合は全国平均(9.9%)を下回りますが、不動産を含む案件では基礎控除を超える可能性もあるため、相続税の試算を早めに行うことが安全です。

Q. 相続人が島根県以外に住んでいる場合、手続きはどうなりますか?

別居や遠方居住の相続人がいると、合意形成までの調整負担が大きくなりやすいです。
相続人の一部と連絡が取れないときは、不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申立てる制度も使えます。

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