遺言の無効を主張し、法定相続分どおりの内容で遺産分割

遺留分

60代

男性

会社員

遺産の種類不動産、現金、預貯金	回収金額・経済的利益現金 6,000万円
依頼者の立場被相続人の息子被相続人依頼者の父紛争相手依頼者の兄弟

依頼前の状況

依頼者の父は、生前長く認知症を患っていました。生前1年ほどは、とても遺言などを残せるような状態ではなかったのですが、父が亡くなった後、兄弟から、父が亡くなる6か月前に作成された遺言書を示されました。その内容は、ご依頼者の兄弟に多くの遺産を渡す内容になっていました。その遺言書の内容に納得できず、相談に来られました。

依頼内容

存在する遺言が有効なものなのか調査してほしい、もし遺言書が有効なものであってもしっかりと遺留分を請求したい、とのことでご依頼を頂きました。

対応と結果

まずは遺言の有効性を確認するため、父の要介護認定関係資料、入所していた介護施設の記録、医療機関のカルテなどを開示し、父の当時の状態についての調査を行いました。それに加えて、父の遺産内容や、父の預貯金の過去の動きを調べました。
依頼者が想像していたとおり、医療記録上も生前の父の状態は必ずしも芳しくなく、遺言が無効になる可能性も考えられる状況でした。
それに加え、金融機関の取引履歴の調査の結果、父の生前に、父の多額の預貯金が引き出されていることが判明したのです。
この事実を相手方に示すと、相手方も弁護士をつけ、弁護士同士の話し合いとなりました。
本件では、遺言が存在したものの、相続はこの遺言にはよらず、ほぼ法定相続分どおりの割合で遺産分割協議書を作ることで解決しました。

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