会社や親戚の方から告別式の受付を頼まれた際、どのようなことをすればいいのかわからず、困るケースもあると思います。
年に何度も関わることではないですし、一度経験しても忘れてしまうといったことも多いと思いますので、今回は告別式で受付を頼まれた方が参考になるような、告別式の流れやマナーなどをご紹介していきます。
喪主を執り行う方は、当日は忙しいと思いますので葬儀業者の指示にしたがって頂くのが良いでしょう。
葬儀業者によって、受付のやり方が若干異なりますので、全てこの通りになるとは限りませんが、これからご紹介する内容を参考にしていただければ幸いです。
告別式の基本的な流れは以下のようになります。弔問客から受付を担当された方に流れを聞かれることはそう多くはないと思いますが、告別式の流れを知っておけば、次に自分が何をすべきかが明確になります。
斎場には時間に遅れないように早めに向かいましょう。また、告別式の途中で携帯電話がならないよう、電源を切っておくことをおすすめします。
弔問客の場合は受付にてお悔やみを述べ、香典を渡し、記帳・返礼品の引換券をもらうという流れですが、受付担当者はこれを受ける側だと考えていただければ問題ないでしょう。
焼香の手順については別途ご紹介しますが、この時受付で行うことはほぼありません。
引換券を返礼品と交換しに弔問客が来ますので渡してあげてください。全員の焼香が終わり、喪主に香典などを渡せば受付としての役目はほぼ終わりです。
遺族が故人の柩を閉じてお別れをします。もし参加を希望する場合は案内にしたがって参加することも可能です。
喪主の挨拶のあとは出棺となります。霊柩車が動き出したら、合掌して見送ります。最近は霊柩車を使わないケースもあるようですが、出棺時だけはコートを脱ぎ参列してください。
この時、あなたが親族ではない場合、遺族から声をかけられた場合のみ、火葬場へ同行します。
次に、告別式の受け付けを担当した人のマナーについてご紹介していきます。
葬儀で受付を担当する方はそれ相応の服装を心がけましょう。
上下とも黒のスーツに白のワイシャツにしましょう。ネクタイや靴下、靴も黒が基本で、エナメルや光る飾りの付いたものは避けるべきですね。髪型も、できれば慎みのあるスタイルにして、無駄に立てることはやめて頂くのがベストです。
黒のワンピースか黒のスーツを着用しましょう。ストッキングは肌色か黒色で、靴やバッグも黒で統一すると良いですね。男性同様靴などもエナメル系や光る飾りの付いたものは不可です。
ハイヒールを履く際はできるだけかかとが低いものにし、派手な化粧は好ましくないため、薄化粧で参列するようにしてください。
学生が受付を担当することは滅多にありませんが、中学生や高校生が手伝う場合は、基本的に制服を着用すれば問題はないでしょう。
アクセサリーは涙を連想する白のパールを基本として、二連のネックレスは「不幸が重なる」という意味がありますので、一連のネックレスか一粒タイプのイヤリングのどちらかを選ぶのがよいとされます。
もし冬場の告別式に参加する場合でコートを着用しているなら、葬儀会場の建物内に入る前に脱ぐようにしましょう。受付を担当しているので、弔問客が受付に来た段階でコートを預かるのが良いかと思います。
なお、革や毛皮のコートは「殺生」をイメージさせることからNGとされています。
葬儀が始まり弔問客がお悔やみを述べたら、「本日はお忙しい中お越しいただきありがとうございます」「ご丁寧に恐れ入ります」と遺族の立場になったつもりでお礼を述べます。
当日が雨の場合は、「本日はお足元の悪い中をお越しいただきありがとうございます」と述べるようにしていただくのが良いでしょう。
次に、告別式が始まるまでに準備しておくことをご紹介します。
会場の準備と式全体の流れの確認、レイアウトやトイレの場所の確認をしておきます。また、駐車場の位置や満車になった場合の最寄りのパーキングエリアを把握しておくのも大事ですね。
芳名帳・筆記用具・香典受け・名刺受けなどの受付に必要な物を受付に準備していきます。この時、芳名帳の各行先頭に番号を割り振っておくとあとで分かりやすく、弔問客にとっても親切です。
筆記用具は黒のボールペンかサインペン、または筆ペンを要しておけば間違いはありませんが、ちゃんとインクが出ることを確認しておきましょう。
告別式の受付を担当する人が複数いる場合は全員と顔合せを行い、それぞれの役割を決めておくと良いですね。役職としては「受付係」「会計係」「引換係」などがいると良いですね。案内係と引換係は兼任できますので、最低でも2名以上は欲しいところです。
受付担当者は先に焼香を済ませておくのが良いです。弔問客の焼香がひと段落したら、最後に受付の方も焼香を行えますが、基本的に受付から離れることはしないほうが良いので、早めに済ませておくことをおすすめします。
葬儀が始まる30分前には準備を全て完了し、会葬者の対応・ご案内が出来るようにておけば、早めにいらっしゃった方にも対応できます。
供花や供物が届いたら、すぐに式場へお供えするようにしましょう。弔電が届いた場合は司会か進行係へ渡しておかないと読まれませんので、これもすみやかに渡してあげてください。
実際に弔問客が来た際の手順などを確認していきます。
必ずしもコートなどを預かれるような斎場でないこともありますので、状況に応じて判断していただければと思いますが、原則的にコートを手に持って参列すること自体が無礼にあたるわけではありません。
ないのですが、できれば預かってもらったほうが、参列者としてもありがたいのではないでしょうか。
香典は両手で受け取りましょう。この場合は「お預かりいたします」というのが正しい返答でしょう。
次に弔問客に芳名帳へ記帳して頂くお願いします。「恐れ入りますがご住所とお名前をご記入下さい」などと言い、フルネームだけでなく住所と会社名も記入していただくようお願いします。
芳名帳には準備のときに番号をふってありますので、記帳が終わったら受け取った香典袋にその行と同じ番号を記しておけば完璧です。
香典を預かり芳名帳への記帳をして頂いたら、受付に用意してある返礼品、会葬礼状をお渡しして下さい。この際、「ありがとうございました」と言ってお渡しするとよいでしょう。
告別式で受付を担当する方が気をつけるべき項目は以上になります。最近は告別式と葬儀を一緖にやってしまいますので、下記の内容も参考になると思います。
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