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公開日:2020.9.17  更新日:2023.3.27

終活を実践している人は5%|15歳以上の1,000人にアンケート

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ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)では、15歳以上の男女1,000名に終活についてアンケートを実施しました。さらにその中でも「終活をしている」「終活をしていないが興味はある」と答えた514名に対して追加でアンケートを実施しました。

年々高齢化は進んでおり、それに伴って終活の認知度は向上しています。そこで、終活に興味を持ったきっかけや実践している内容などについて調査しました。

Q1. ご自身の終活について当てはまるものを選択してください。

終活をしているか

対象:15歳以上の男女1000人

まず自身の終活について尋ねたところ「終活をしている」または「終活をしてはいないが興味はある」と答えた人が514人でした。全体のうち約半数は、終活について関心を持っていることが分かります。

このことから、終活というものに興味はあるものの踏み出せていない人が多数いることがわかります。まずはエンディングノートなど、ハードルの低い終活から行ってみるのもいいかもしれません。

Q2. あなたは宗教を信仰していますか?

宗教を信仰していますか?

対象:15歳以上の男女1000人

宗教に関する質問では「何も信仰していない」という回答が全体の約85%を占めています。

また「宗教を信仰している」と答えた147人のうち、「終活をしている」「興味はある」と答えたのは101人(68.7%)でした。一方「宗教を信仰していない」と答えた853人のうち、「終活をしている」「興味はある」と答えたのは413人(48.5%)でした。

したがって宗教を信仰している人は信仰していない人に比べて、終活に興味を持っている人の割合が多いことが分かります。ただし無宗教の人も約半数が終活について関心を持っていることから、終活の注目度が増していることが分かります。

Q3. 終活について取り組んでいる、もしくは取り組みたい内容を選択してください。

終活への取り組み内容

対象:「終活をしている」「興味はある」と答えた15歳以上の男女514人

終活の取り組み内容に関する質問では、「預貯金・保険・貴重品などの管理」という回答が61.5%と最も多い結果となりました。また終活でよく話題にあがる「エンディングノート」も50%近く挙がっています。

編集部では「デジタル遺産も多いのでは」と予想していましたが、予想に反して10.25%という結果になりました。デジタル遺産とはデジタル機器やインターネット上にあるデータ、仮想通貨などの資産価値のあるもののことを指します。このデジタル遺産の割合が低かった要因の一つとして、そもそもの認知度の低さなどが考えられます。

また「定年後の生活の設計」は23%と少なく、依然として「終活=亡くなったことについて考える」という側面が強いようです。終活カウンセラー協会では、終活の定義として「人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ、今をより良く自分らしく生きる活動(死ではなく今後の人生について考えようというイメージ)」を掲げていますが、まだそれとは異なった認識が広まっていることがうかがえます。

Q4. 終活に興味を持った理由を選択してください。

終活に興味を持ったきっかけ

対象:「終活をしている」「興味はある」と答えた15歳以上の男女514人

終活に興味を持った理由に関する質問では、「家族に迷惑をかけたくない」「万が一に備えたい」などの回答が多く挙がりました。しかし「これからの人生をよりよくしたい」というポジティブな回答は15.75%と低く、終活を前向きに捉えている人の少なさを感じさせる結果となりました。先に書いた終活の前向きな意義が浸透するにはまだまだ時間がかかりそうです。

他には、「健康なうちに整理したい」「いつ何が起こるかわからない」など、万が一の事態に備えるために終活を行っている人も多いようです。突然の病気やケガ、認知症など誰にでも起こる可能性があります。また、最近では大雨による自然災害や地震などの天災も身近に感じるようになりました。こうした状況を鑑みると、終活をするのに時期が早いなんてことはないのかもしれません。

Q5. 終活の相談先として検討しているものを選択してください。

終活の相談先

対象:「終活をしている」「興味はある」と答えた15歳以上の男女514人

終活の相談先に関する質問では、「そもそも相談しない」という回答が33.5%と最多でした。また相談する場合は「親族・友人」という回答が32.5%と、最も多く挙がりました。

一方で「終活カウンセラーなどの終活専門家」は13.25%と少なく、認知度の低さなどが要因の一つとして考えられます。また自治体によっては無料のセミナー・相談を行っていることもありますが、こちらも同様に10.5%と少ない状態です。やはり、認知度の低さが影響していると考えられます。

Q6. 終活はいつから始めるべきだと思いますか?

終活を始めるタイミング

対象:15歳以上の男女1000人

終活を始めるタイミングに関する質問では、「興味を持ったとき」という回答が39.63%と最多でした。Q5で「興味を持ったとき」と答えた人の中で実際に終活を行っていると答えた人はわずか9人でした。また、Q5で「興味を持った時」と答えて、なおかつQ1で「興味を持っているけどやっていない」と答えた人が167人いました。興味を持っているのに始められていない背景として、終活を何から始めていいかわからないなど、実行に移すことの難しさがあるのかもしれません。

また具体的な年齢を回答した人の中では「60代」「70代」が多い結果となりました。このことからも、終活は人生の最期に向けた準備と考える傾向が強いことがわかります。

ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部が終活専門家に「終活を始め流タイミング」「終活の意義」などについて詳しい話をインタビューで聞いてきましたので、気になった方は以下の関連記事もご覧ください。

関連記事:【取材】終活カウンセラー上級の山本さんに両親との終活について聞いてきました!

関連記事:【取材】終活ライフケアプランナー×理学療法士の視点から見た終活を聞いてみました!

まとめ

終活の認知は確実に広まっているものの、実践している人が少ないことが明確になりました。終活で行うことは多岐に渡るため、始めるタイミングは"興味をもったとき"です。

何から始めていいか分からない方は、終活専門家や自治体の窓口へ相談してみましょう。

 

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年齢別のデータなど、より詳しいデータが必要な方は以下のメールアドレスまでご連絡ください。

担当:酒井

sakai@asiro.co.jp

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ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)編集部
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本記事はベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※ベンナビ相続(旧:相続弁護士ナビ)に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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