忌み言葉(いみことば)とは、不幸が続くことを連想させるため、信仰上の理由や葬式・葬儀・告別式・結婚式などの特定の場面での使用を控える不吉な意味の語を連想させる言葉です。
忌み言葉に気をつける場面は葬式よりも結婚式などのケースが多いですが、「お悔やみの言葉・弔辞・弔電」を述べるときも同様に、「忌み言葉」を避けるようにすることが最低限のマナーであり、常識とされています。
そこで今回は忌み言葉となるNGワードを8つの種類に分けてご紹介いたします。
まずは宗教的な要素が関わる葬儀における忌み言葉からをご紹介します。
去る、飽きる、捨てる、冷える、冷める、別れる、切る、切れる、離れる、離婚、離縁、帰る、帰す、終わる、終える、降りる、枯れる、嫌う、嫌い、薄い、疎遠、疎んじる、浅い、憂い、おしまい、返す、ほどける、裂ける、放す、破れる、破る、割る、割れる、忙しい、壊れる、壊す、消える、消す
【悪い例】◯◯が嫌いでした。
【良い例】◯◯があまり好きではありませんでした。
焦る、敗れる、憂い、散る、悲しむ、無し、無くす、おしまい、醤油、塩、シクラメン、シネマ、別れる、切る、切れる、離れる、離婚、離縁、終わる、終える、破れる、破る、割る、割れる、去る、痛い、痛み、飽きる、捨てる、負ける、病む、病気、冷える、枯れる、死ぬ、亡くなる、四、4、九、9、ほどける、とんだこと、とんでもない、冷める、倒れる、倒産、忙しい、流れる、流す、壊れる、壊す、消える、消す、降りる、滅ぶ、滅びる、ご生存中、生きている頃、しめやかに、仏、葬式、褪せる、衰える、更に、さらに、僧、すり鉢、短い、逝く、涙、梨、猿、すり箱、スルメ、忌み、悪い、相次いで、相次ぎ
【悪い例】本日はお忙しいところありがとうございました
【良い例】本日はご多用のところありがとうございました
わざわざ、再三再四、たまたま、重ね重ね、いよいよ、度々、くれぐれも、皆々様、かえすがえす、重々、いろいろ、またまた、なおまた、しばしば、次々、再々、益々、どんどん、だんだん、みるみる、いよいよ、日々、ときどき、
【悪い例】いろいろな思い出をありがとう
【良い例】おおくの思い出をありがとう
戻る、戻す、繰り返す、繰り返し、再び、再度、再婚、再三、二度、二回
【悪い例】繰り返しとなりますが
【良い例】先ほど申し上げましたが
最後に、終わりに、やばい、ぶっちゃけ、キモい、ウザい、チクる、頼りない、頑固、他には下ネタ関連は絶対にNGです。
【悪い例】普段は頼りないように見えますが
【良い例】普段はおとなしく見えますが
文章中に『、』や『。』を使用するのは、文章を読みやすくするために使用したくなると思いますが、特に祝い事では、「切れる」「終わる」という意味合いをもつため、縁起が良くないとされています。
ただ、句読点が無いと文章が読みづらくなるため、代わりに『 』(スペース)などを使用するのがよいでしょう。
【悪い例】本日は、お越しいただき・・・
【良い例】本日は お越しいただき・・・
忌み言葉を絶対に言わないことが可能であれば問題はないのですが、それも難しいと思いますので、下記のように言い換えて使っていただくのが良いかと思います。
忌み言葉 |
言い換え |
「次に」 |
「その後」「新たに」「別の機会に」 |
「追って」「続いて」 |
「後ほど」「同様に」 |
「引き続き」「また」 |
「これからも」「さらに」 |
「四苦八苦」「七転八倒」「浮かばれない」 |
「使わない」 |
「死ぬ」 |
「亡くなる」 |
「死亡」 |
「ご逝去」「他界」 |
「生きていたころ」「生存中」 |
「ご生前」「お元気でいらしたころ」 |
忌み言葉 |
言い換え |
「重ねて」「重ね重ね」 |
「加えて」「深く」 |
「また」 |
「さらに」「改めて」 |
「再三」「何度も」 |
「大変多く」「頻繁に」 |
「度々」「しばしば」 |
「よく」「しげく」 |
「再び」 |
「いま一度」 |
「次々に」 |
「たくさん」 |
「くれぐれも「重々」 |
「十分に」「よく」「どうぞ」 |
「返すがえす」 |
「後から振り返りますと」 |
「いろいろ」 |
「多くの」「多彩な」 |
「いよいよ」「ますます」 |
「さらに」「もっと」 |
「ぜひぜひ」 |
「ぜひ」「ぜひとも」 |
忌み言葉 |
言い換え |
「薄い」 |
「厚くない」 |
「浅い」 |
「深くない」 |
「終わる」 |
「ゴールを迎える」 |
「切れる」 |
「怪我をする」「新たな道を進む」 |
「壊れる」「崩れる」 |
「形が変わる」「変わる」 |
「別れる」「離れる」 |
「独立する」 |
「戻る」 |
「赴く」 |
「〜になってしまった」 |
「〜になり」 |
「○○さん おめでとう。今度こそは幸せな家庭を・・・」
「○○さんにもやっと春の訪れがきましたね・・・」
「今度こそ」や、「やっと春の訪れ」も余計なお世話と受け取られる可能性が高くなりますので、口が裂けても言わない方がよいでしょう。また、失敗談や暴露談、内輪ネタ、政治や宗教の話も避けるようにしましょう。
「忌み言葉」や「重ね言葉」が出てきても、最近は気にせず厳しい事を言う人も減ってきている傾向にはありますが、年配者の中には「忌み言葉」や「重ね言葉」を嫌う方もいるはずです。
当たり前に使っている言葉の中にも「忌み言葉」や「重ね言葉」はありますので、できるだけ使わないようにするという意味でも、今回の内容は覚えおいて損はないでしょう。
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