成年被後見人の遺言書作成

遺言書

80代〜

男性

役員

遺産の種類

不動産、現金、預貯金

依頼者の立場

成年被後見人・遺言者

被相続人

相続未発生

紛争相手

依頼者の息子

依頼前の状況

依頼者は、年齢相応の衰えが出ていたものの、自身で自動車を運転したり身の回りのこともこなしており、自身で財産管理を行っていたところ、妻と息子が結託して依頼者から現金・預金通帳などを取り上げたうえで自宅から追い出し、そのために強いストレスがかかった依頼者は、認知機能の低下が著しく、その間に息子が成年後見の申立てを行いました。
そのため、息子の仕打ちに納得できない依頼者が弁護士に相談することにしました。

依頼内容

生前贈与で既に不動産などを得ている息子が、今後自分が受けられるかもしれない相続での財産の目減りを防ぐために、依頼者の財産管理権を奪う目的で成年後見の申立てを行ったことから、そもそも成年後見は不要であると争うとともに、自身が亡くなった場合の財産については、家から追い出された自分の面倒を見てくれた娘に託したいという遺言書を作成したいというご相談をいただきました。

対応と結果

家を追い出されてこれまでと異なる環境で暮らさざるをえなくなった強度のストレスから、日に日に認知機能が衰えていき、後見申立て事件における家裁調査官の調査では、息子に財産を取られたままでいるよりも専門職後見人が付いた方がいいと依頼者本人も希望するようになり、後見人が選任されることになりました。
ただ、その後も、相続財産は娘に、という意思は明確だったので、医師2名の立ち合いの下、入居施設に公証人に出張してもらい、公正証書遺言を作成することができました。

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