昔に書かれた遺言書の「財産・債務目録」の効果
先日、離婚後にほぼ行き来の無い父が亡くなり遺言書は無いと思っていました。
ところがしばらくして、幼少時に父の実家で少し遊んだくらいの叔父(父の弟)が、20年以上前に書かれた父の自筆遺言書を持って現れました。
非常に汚い速筆ですが筆跡は父のもので(手元にある別の書類と比較)、全文自筆等所定の様式を満たしています。内容は、まず「(当時の)財産(この金融機関に幾ら)と債務(誰々に幾ら)が列記」してあり、続いて「息子達に8分の1ずつ、その他は全て弟(叔父)に与える」となっています。「全財産をこれこれ与える」とは書いてありません。
叔父は「これは現在の全財産を息子達4人が1/8ずつ取得し残りは全て私が取得せよ。という兄の意思なので、速やかに現在の全財産を開示し手続きを取れ。そして私は包括遺贈者なので分割協議に呼べ」と要求しています。
とりあえず遺産を調べたところ、遺言書に記載の「財産と債務」と死亡時の財産と債務は相当に変化があり、端的に言うと債務は無くなり財産が数千万増えています。
昔の遺言書でも有効なことは知っていますが、今回のように「(当時の)これこれの財産と債務を、これこれの割合で与える」という遺言をそのまま「死亡時の全財産を、これこれの割合で与える」と読み替えることが適切なものでしょうか。
叔父は父の財産形成に全く寄与していませんが、父が可愛がっていたため、当時の心情として遺言書の内容は理解出来ます。ただ、当時債務もあったためその負担も踏まえての遺言だったかと思います。
死亡時は、債務と言えば未払いの税金や確定申告くらいです。
もっとも、それにしても汚い字なので「叔父に酔わされて書いたのか?」など思ったりもしてます。
息子達としては次の通りにしたいと考えています。
「遺言書に記載の財産(または相当額)を遺言書に記載の割合で叔父も含めて分割、遺言書に記載の無い財産(増えた分)は息子達で法定割合で分割、債務は息子達で負担。」
一方で、叔父の立場からすると、例えば「A銀行の預金の記載があったのに現在は無くなっている」場合、「A銀行の預金分については遺言書で保証?されているのだから、同額は渡せ」が妥当な主張になりますでしょうか。
ややこしくて申し訳ないですが、アドバイスいただけると幸いです。兄弟間ならプラスマイナスの利害調整でまだ話し合いが可能ですが、ほぼ他人の叔父が出てきて強く要求されており、話が纏まらなくなっています。
相談者(ID:)さん
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遺言書の記載が具体的にどうなっているか,そこに記載された財産と債務と現実の遺産との差がどのく...
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弁 護 士 種 村 求
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