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相続税対策のための土地活用❘土地活用のメリットと注意点
2017年09月06日

相続税対策のための土地活用❘土地活用のメリットと注意点

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土地活用とは、更地などの「未利用地」を駐車場経営や太陽光発電、土地信託などを行い、利益を生み出すことをいいます。土地は更地として所有しているだけで固定資産税などの固定費が必要になります。

 

土地活用を行えば、固定資産税の支払金に適用できるだけでなく、不労所得などの経済的利益を得ることもできます。

 

さらに土地活用で賃貸住宅経営を行うと相続税の節税対策にもなります。今回は賃貸住宅経営で相続税の節税対策ができる理由と注意点を記載したいと思います。

 

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相続税の仕組み

相続税は被相続人(財産を残して亡くなった方)が遺した財産を相続した際にかかる税金です。相続した財産で、相続税の課税の対象となるものは、現金や預貯金は当然のことながら被相続人の生命保険金や不動産など多岐にわたります。

 

また、相続税額がいくらになるかは相続税評価額による累進課税制度となっています。

 

相続税評価額とは被相続人の残した財産を金額に換算した価値をいいます。財産が現金などであれば、その額がそのまま相続税評価額となりますが、株式や土地、建物等の不動産などの場合、相続が発生した時の「時価」により相続税評価額が決まります。

 

相続税には基礎控除がある

相続税には基礎控除額があり、相続税評価額が基礎控除額を上回った場合にのみ相続税を支払う必要があります。

 

基礎控除額は以下の通りに算出されます。

 

基礎控除額【3,000万円×600万円×法定相続人の人数】

 

つまり基礎控除は最低でも3,000万円は保障されており、法定相続人が1人増えるごとに600万円ずつ増加していきます。

 

不動産の相続税評価額

相続税評価額は相続が発生した時の時価により規定されると先ほどお伝えしましたが、土地や建物などの不動産の相続税評価額の算定の方法は国税庁の「財産評価基本通達」により以下のように決まっています。

 

土地

土地の相続税評価額は「路線価方式」もしくは「倍率標識」により決定します。

 

路線価方式は、土地が一般的に路線価地域にある場合採用される方式です。路線価地域とは市街地や住宅地などの不特定多数が通行する道路がある地域のことを言います。また路線価とはその道路が面する1㎡あたりの価値のことを言います。路線価方式での土地の相続税評価額の計算方法は以下の通りとなっています。

 

土地の相続税評価額=路線価×土地の面積(㎡)×補正率

 

倍率方式は、土地の人口が少ない場合や、田畑、山林などに採用される方式です。倍率方式による算定方法は以下の通りです。

 

土地の相続税評価額=土地の固定資産税評価額×地域ごとの倍率

 

土地の固定資産税額は固定資産税納税通知書に記載されています。また地域ごとの倍率は「国税庁のホームページ」で確認することが出来ます。

 

建物

建物の相続税評価額は、建物の固定資産税評価額と同じ額になります。固定資産税評価額は、固定資産税納税通知書の課税明細などで把握することができます。

 

賃貸住宅経営が節税対策になる理由

相続税を下げる方法としては被相続人の相続税評価額を減額するか、基礎控除額を増額するかの2つの方向性があります。現金を建物に換え、更に建設した建物で賃貸住宅経営を行うと不動産の相続税評価額を下げることができます。

 

ここでは賃貸住宅経営を行うことで相続税評価額を下げることが出来る理由について記載したいと思います。

 

現金は建物にすると相続税評価額が下がる

建物の相続税評価額は建物の固定資産評価額であると先ほどお伝えしましたが、建物の固定資産評価額は、建物建築費の50%~60%になります。たとえば現金1億円を建物に換えれば、その建物の相続税評価額は5,000万~6,000万円となり、これだけで相続税評価額が5,000万円~4,000万円減額されることになります。

 

建物を賃貸すると30%評価額が減額される

建物を賃貸とすると、借家権割合により建物の相続税評価額が建物の固定資産評価額の70%になります。

 

つまり1億円の現金を建物に換え、それを賃貸したときの相続税評価額は

 

1億円×60%×70%=4,200万円

 

となるので、5,800万円相続税評価額を減額できたことが分かります。

 

借家建付地としての土地の相続税評価額減

また、賃貸住宅が建つ土地は、「貸家建付地(かしやたてつけち)」として、土地の相続税評価額が一定割合減額されます。貸家建付地の相続税評価額の算出方法は以下の通りです。

 

貸家建付地の相続税評価額=土地の相続税評価額×(1-借地権割合×貸家権割合×賃貸割合)

 

借地権割合は、土地により30%~90%(都市部では60%~70%が多い)と定められています。ご自身の土地の借地権割合は「国税庁のホームページ 」で確認することができます。

 

貸家権割合は30%となっています。

 

賃貸割合とは、建物の全部屋面積のうち、相続が発生した際に賃貸として貸し出されている部屋面積の合計が占める割合です。たとえば賃貸マンションが10部屋で全ての部屋面積が同じとした場合、相続が発生した際5部屋貸し出していれば、賃貸割合は50%、10部屋貸し出していれば賃貸割合は100%となります。

 

仮に、相続税評価額1億円の土地で賃貸住宅経営を行い、借地権割合を60%、賃貸割合を100%としたときの土地の相続税評価額は

 

土地の相続税評価額=1億円×(1-60%×30%×100%)=8,200万円

 

から8,200万円となることが分かります。

小規模宅地の特例

相続税には様々な軽減措置が取られていますが、賃貸住宅経営を行えば小規模宅地の特例を受けることができます。

 

小規模宅地の特例では被相続人の土地の種類によって一定限度まで相続税評価額の減額が認められています。以下に小規模宅地の特例の一覧を記載しておきます。

 

相続開始直前の宅地の利用区分

要件

限度面積

減額される割合

被相続人の事業用にされていた宅地

貸付事業以外の事業用宅地

特定事業用宅地

400㎡

80%

貸付事業用の宅地

一定の法人に貸し付けられた、その法人用の宅地

特定同族会社事業用宅地

400㎡

80%

貸付事業用宅地

200㎡

50%

一定の法人に貸し出された、その法人の貸付事業用の宅地

貸付事業用宅地

200㎡

50%

被相続人などの貸付事業用の宅地

貸付事業用宅地

200㎡

50%

被相続人の居住用の宅地

特定居住用宅地

330㎡

80%

参考「国税庁

 

賃貸住宅経営を行っている土地は④の貸付事業用宅地等に対応し、200㎡までは相続税評価額が50%減額されます。

 

 

賃貸住宅経営を行った場合の節税効果計算例

では実際に賃貸住宅経営を行った際の節税効果を計算してみます。ただし被相続人や土地の条件は以下のように規定します。

 

被相続人の財産

現金

1億円

土地

1億円

相続人

被相続人の子供

1人

建物の固定資産税評価額

建設費の60%

借家権割合

30%

借地権割合

60%

賃貸割合

100%

土地の面積

1,000㎡

 

また、相続した財産の基礎控除後の相続税評価額による税率は以下の表のようになります。

 

取得した財産の相続税評価額(基礎控除後)

税率

控除額

1,000万円以下

10%

1,000万円超~3,000万円以下

15%

50万円

3,000万円超~5,000万円以下

20%

200万円

5,000万円超~1億円以下

30%

700万円

1億円超~2億円以下

40%

1,700万円

2億円超~3億円以下

45%

2,700万円

3億円超~6億円以下

50%

4,200万円

6億円超~

55%

7,200万円

 

まず、土地活用を行わなかった場合の相続税額を求めてみましょう。

 

この時、相続税評価額は【相続税評価額=1億円(現金)+1億円(土地の相続税評価額)=2億円】から2億円であることが分かります。

 

基礎控除後の課税評価額は【基礎控除後の課税評価額=2億円-(3,000万円+600万円×1)=1億6,400万円】となり1億6,400万円であることが分かります。

 

ここから分かる相続税額は【1億6,400万円×40%-1,700万円=4,860万円】となり、4,860万円であることが分かります。

 

 

次に建設費1億円のアパートを建てて、集合住宅経営を行った際の相続税額を求めます。

 

現金1億円でアパートを建設した場合の、マンションと、マンションを建てた土地の相続税評価額を求めます。

 

マンションの相続税評価額=1億円×60%×70%=4,200万円

 

マンションを建てた土地の相続税評価額

=1億円×20%×50%×(1-60%×30%×100%)+

 1億円×80%×(1-60%×30%×100%)

=7,380万円

 

となり、それぞれ、4,200万円、7,380万円となることが分かります。

 

またこの時の相続税評価額の合計は【4,200万円+7,380万円=1億1,580万円】から1億1,580万円となります。

 

基礎控除後の課税評価額は【1億1,580万円-(3,000万円+600万円×1)=7,980万円】となり7,980万円であることが分かります。

 

ここから分かる相続税額は【7,980万円×30%-700万円=1,694万円】となり、1,694万円であることが分かります。

 

このことから、賃貸住宅経営を行ったことによって削減できた相続税額は

 

【4,860万円-1,694万円=3,166万円】から3,166万円であることが分かります。

 

相続税対策に賃貸住宅経営を行う際の注意点

先ほどの計算例によって、集合住宅経営を行うことによって相続税対策が出来ることはご理解いただけたと思いますが、集合住宅経営にはリスクが伴います。ここでは相続税の対策として賃貸住宅経営を行う際の注意点を記載しておきます。

 

銀行からの初期費用借入について

先ほどの計算例では自己資本でアパートを建築しましたが、仮に自己資本が無く、銀行から建築費1億円を借り入れた場合、相続税額は更に下がります。上記の例においては、相続税額は0円となります。この理由は、負債は相続税評価額から割り引くことが出来るからです。

 

そう考えると、自己資本を用いてアパートを建築した場合と比べると、相続税額を3,166万円節税できたことになります。しかし1億円の負債が残ることも事実です。この負債はアパート経営の利益で補う方法が自然かと思いますが、アパート経営にはリスクが伴います。節税を取るか、負債を取るかはご自身でよく考える必要があります。

 

経営のリスクについて

集合住宅経営にはリスクが伴います。経営が上手く軌道に乗れば節税対策にも、収益を上げることも可能になりますが、もし上手く行かなかった場合、固定資産税や集合住宅の管理費、もし初期費用を借り入れていた場合は銀行への返済などのランニングコストさえ支払うことが出来なくなる可能性があります。

 

また、金利変動の可能性や固定資産税の増加リスクもあります。もし初期費用を銀行からの借り入れで補っている場合、20年、30年先まで同じ金利とは限りません。金利変動により返済額が増加する可能性もあります。また更地に集合住宅を建築することにより固定資産税が増加します。当初の予定よりランニングコストが増加してしまう可能性があります。

 

そのような経営リスクを避けるために、賃貸住宅経営を行う前に、所有する土地の状況から賃貸住宅の需要があるか、ランニングコストを払いかつ利益ができるのかきちんと把握、計算しておく必要があります。

 

建物の名義人について

賃貸住宅の名義人を誰にしておくかも重要です。上記の例においては被相続人が賃貸住宅の名義人として計算しました。その場合相続税対策になることもご理解いただけたかと思います。しかし、この時賃貸住宅の賃料も被相続人の財産となり被相続人の現金の財産は増大していきます。

 

もしも被相続人の土地に相続人の名義で集合住宅を建設した場合、土地と建物の名義人が違うので貸家建付地の評価減の適用が受けられません。しかし賃料収入は相続人の収入となり、相続税の財源確保また被相続人の不労所得を確保することができます。

 

その他の活用を行う方法もある

節税対策のために集合住宅経営を行った結果、資産を大きく減らしてしまうことになります。たとえば上記の例であれば、1億円の土地に1億円のアパートを建設したので表面上の資産額は合計2億円になります。

 

しかし、「収益還元法」で資産価値を測ると大いに目減りしてしまうのです。収益還元法とは不動産鑑定士が集合住宅の利回りから土地と建物の資産価値を決める方法です。表面利回りで8%~10%でなければ売却は難しいのですが、仮に毎年賃貸収入が1,000万円で表面利回りが8%だった場合、収益還元法による売却価格は1億2,500万円になります。

 

節税対策のために集合住宅経営を行い、資産価値が7,500万円下さがり、大きく資産価値を減らすことになりました。現状の資産を減らさない、また集合住宅の空室リスクや金利上昇を避けるため、賃貸住宅経営を行わず、その他の土地活用を行い相続税の財源確保対策を行う方法も考慮に入れる必要があります。

 

まとめ

集合住宅経営は相続税の節税対策に効果があることが理解していただけだと思います。しかしリスクがつきものであるのも事実です。

 

ご自身の資産を守る上で、早い段階から節税の対策を行うことはとても重要になります。

 

ぜひしっかりとご自身の保有財産の状況や土地の状況等を考慮し、リスクを考えた上で節税対策を行うようにして下さい。

 

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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