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住宅購入時の贈与税は最大3700万円節税できる|贈与税を節税する方法とは
2017年06月08日

住宅購入時の贈与税は最大3700万円節税できる|贈与税を節税する方法とは

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住宅を建てる際に両親などから資金を援助してもらえることもあるかと思いますが、お金を貰っているのでこの場合でも当然贈与税が発生します。

 

贈与税とは、他者から財産を貰ったときに発生する税のことで、一般的な暦年課税と呼ばれる課税方法では1月1日から12月31日の一年間で贈与された総額から控除額110万円をひいた上で税率をかけます。

 

ただ、実は暦年課税以外にも贈与税の課税方法が存在し、それを使えば大きく節税できる可能性があります。この記事では暦年課税以外の課税方法を説明させて頂きます。どのくらい節税できるのか、そして制度間にはどのような違いがあるのかを知ることで、あなたやあなたのお子様やお孫様の財産が無駄に減らずに済むかもしれません。

 

住宅取得等資金を贈与された際の特例制度は2つある

住宅を建てる際に両親などから資金を援助してもらえることもあるかと思います。お金を貰っているので当然贈与税はかかりますが、【相続時精算課税制度】そして【住宅取得等資金の非課税制度】というルールによって、節税できる可能性があります。

 

制度活用①相続時精算課税制度を使った節税方法

財産を贈与されたとき、贈与者(贈与してくれた側)ごとに相続時精算課税制度を選択することができます。さて、諸条件や制度の仕組みをお伝えします。

 

制度を使える条件

贈与する側→60歳以上の父母又は祖父母

財産を貰う側→20歳以上で贈与する人の子もしくは孫

 

贈与税の計算方法

控除額や税額を暦年課税と比べながら説明いたします。

 

控除額

贈与財産の価額から控除される金額が特別控除金として2,500万円(複数年に渡る限度額)になります。したがって贈与された財産の額が2,500万円以下の場合、贈与税はかかりません。これは相続時精算課税制度を使わない場合の暦年課税の控除金額110万円(1年毎)を遥かに上回ります。

税額

相続時精算課税制度の税率は、特別控除額2,500万を越えた値に対して20%固定の税率です。一方で、暦年課税の場合、一年間に貰った財産の合計額から控除額110万円を引いた値に税率をかけることで算出されます。

 

以下が暦年課税:特例贈与財産用の基礎控除後の課税価格ごとの税率です。

 

基礎控除後の

課税価格

200万円以下

400万円以下

600万円以下

1,000万円以下

1,500万円以下

3,000万円以下

4,500万円以下

4,500万円超

税率

10%

15%

20%

30%

40%

45%

50%

55%

控除額

10万円

30万円

90万円

190万円

265万円

415万円

640万円

 

暦年課税とは……贈与税の課税方法の1つです。(もう1つは相続時精算課税制度)

前述通り1年間の控除額が110万円で、贈与を年単位で少しずつ行う場合に向いています。

 

暦年課税の税率には2種類あり、一般贈与財産用と特例贈与財産用があります。

詳しくは国税庁ホームページ-贈与税の計算と税率(暦年課税)を御覧ください。

 

課税のタイミング

相続時精算課税制度下の贈与税は贈与されたときではなく贈与した人の死亡後の相続時に相続税の一部として課税されます。具体的には、贈与された財産と相続財産額を合わせた額に相続税がかかるのです。

 

相続時精算課税制度を使うメリット | 2,500万円まで贈与税がかからない

特別控除額が2,500万円なので、贈与額がそれを越えなければ贈与税は0円になります。

 

なお特別控除額は複数年に渡り、総額2,500万円という金額を共有するので、2017年にAさんから1,000万円の贈与を受けた場合、翌年以降に同一人物であるAさんから贈与を受ける場合は(2,500万円-1,000万円=1,500万円で)特別控除額は1,500万円になります。

 

相続時精算課税制度は贈与者ごとに設定するため、すでにAさんから1,000万円の贈与を受けていたとしても、他の人(仮にBさん)から贈与を受ける場合はBさん由来の特別控除額は2,500万円です。

 

ゆえに同一人物から多額の不動産を相続する場合に、この相続時精算課税制度が向いているといえます。

 

相続時精算課税制度を使うデメリット | 相続時精算課税制度の選択は撤回ができない

申し込みのときに相続時精算課税制度選択届出書というものを提出するのですが、一度この書類を提出したら、その選択を撤回することはできません。

この制度は贈与者ごとに設定されるため、制度を使った人物からの贈与は暦年贈与に切り替えることができないのです。裏を返せば、相続時精算課税制度を使っていない贈与者には暦年贈与が使えます。

 

手続きに必要な書類はなにか

相続時精算課税制度を利用するための手続きとして、税務署に提出する書類がいくつかあります。どのようなものでしょうか。

 

贈与税の申告書と相続時精算課税選択届出書を税務署へ届ける

贈与された年の翌年2月1日から3月15日までの間に対象の税務署へ【相続時精算課税選択届出書】を添付した【贈与税の申告書】を提出しなければなりません。また相続時精算課税選択届出書には以下の書類の添付が必要です。

 

  • 受贈者(贈与を受けるひと)関連
    1.受贈者の戸籍の附票の写しなど、受贈者が20歳になった後の住所もしくは居所を証明できる書類。
    2.受贈者の戸籍謄本または抄本など、本人の氏名と生年月日および受贈者が贈与者の推定相続人である子または孫であることを証明できる書類。

 

  • 贈与者(贈与をするひと)関連
    贈与者の住民票の写しなど、本人の氏名と生年月日がわかり、60歳になったときからの住所または居所が確認できる書類。

 

払いすぎた税金が還付されるケース

還付とは

還付とは、取りすぎた税金を納税者へ返すことをいいます。

 

相続時精算課税制度における還付

相続税の申告をすれば、相続税額から控除しきれなかった相続時精算課税の贈与税に相当する額については返還されます。

 

相続時精算課税選択の特例

 平成33年12月31日までに両親や祖父母から住宅を建てる目的で金銭を贈与された場合で、かつ諸条件を満たしていれば、贈与者が贈与時の年の1月1日において60歳未満でも特例として相続時精算課税制度を受けることができます。

詳しくは国税庁ホームページの相続時精算課税制度の特例を御覧ください。

制度活用②住宅取得等資金の非課税制度

さて、もう1つの制度も紹介いたしましょう。

住宅取得等資金の非課税制度は、平成33年12月31日まで、両親や祖父母などにより住宅の建築などにあてるための金銭を得た場合において、一定の条件を満たせば非課税限度額までは贈与税が非課税になるという法律です。

非課税になる条件

ケースによって非課税の限度額になります。詳しくは以下の表を御覧ください。

 

イ 下記ロ以外の場合

住宅用家屋の取得等に係る契約の締結日

省エネ等住宅

左記以外の住宅

~平成27年12月31日

1,500万円

1,000万円

平成28年1月1日~平成32年3月31日

1,200万円

700万円

平成32年4月1日~平成33年3月31日

1,000万円

500万円

平成33年4月1日~平成33年12月31日

800万円

300万円

引用元:国税庁ホームページ- No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税

 

ロ 住宅用の家屋の新築等に係る対価等の額に含まれる消費税等の税率が10%である場合

住宅用家屋の取得等に係る契約の締結日

省エネ等住宅

左記以外の住宅

平成31年4月1日~平成32年3月31日

3,000万円

2,500万円

平成32年4月1日~平成33年3月31日

1,500万円

1,000万円

平成33年4月1日~平成33年12月31日

1,200万円

700万円

引用元:国税庁ホームページ- No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税

 

手続きに必要な書類は何か

必要な書類は以下の4点です。

  • 贈与税の申告書
  • 戸籍の謄本
  • 新築や取得の契約書の写しおよび登記事項証明書
  • 新築や契約書の写し

 

相続時清算課税制度と異なる主な事柄

非課税限度額が違う

相続時精算課税制度が特別控除額として2,500万で、こちらはケースによって異なる。

 

贈与者の年齢制限がない

相続時精算課税制度の贈与者年齢が60歳以上である一方、こちらは59歳以下でも大丈夫。

 

税率が違う

暦年課税のとき……非課税枠と暦年課税の基礎控除額(○○万円+110万円)を超過する額に対して累進課税がかけられる。

相続時精算課税制度と併用するとき……非課税枠と相続時精算課税制度の基礎控除額(○○万円+2,500万円)を超過する額に対して20%固定のものがかけられる。

 

相続時精算課税制度と住宅取得等資金の非課税制度は併用できる

すでに少し触れましたが、相続時精算課税制度と住宅取得等資金は一緒に使えます。相続時精算課税制度が2,500万円非課税で、住宅取得資金制度が平成32年3月までは最大で1,200万円非課税なので、合わせて最大3,700万円節税することができます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

贈与税には暦年課税でも年ごとに110万円の控除額はありますが、相続時精算課税制度や住宅取得等資金の非課税制度を利用することで更に節税することができます。申込みをすることで初めて制度が使えるようになるので、少し面倒かもしれませんがしっかりと手続きしましょう。

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相護士ナビ編集部

本記事は相続弁護士ナビを運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。 ※相続弁護士ナビに掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。 ※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。
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